オタク全開となっております。
「“実、こっちお願い”」
「あいよ」
白みがかった地平線をブラインド越しに感じながら、先生から渡された書類を精査していく。いや、徹夜でぼやけかかったこの頭で精査するというのは、少々語弊があるかもしれない。
区切りがついたところで、すっかり冷めてしまったコーヒーをあおり、凝り固まった体を一気に伸ばしていく。
ゴキッ
「うっ」
「“大丈夫?”」
「あ、あぁ」
鳴ってほしくない音が腰回りから聞こえ、それに少しばかりの痛みが追随する。時計を見れば、もう六時になろうかという頃、先生も目元を揉みながら、体をほぐしている。
「先生、終わりそうか?」
「“あとちょっと”」
「うーい」
残念ながらまだ終わらないらしい。書類の山を一晩で片付けようというのは、結構無茶だったかもしれないと、今になって後悔する。軍役時代になれたかと思っていたものだが、思い返せば攻勢作戦の前夜などは割と寝かせてもらえたような…
「“実、これも”」
「うい」
回想にふける前に片付けねば。いつまでも冴えきらない頭を働かせ、回ってくる書類を精査する。結局、書類仕事が終わったのはそれから三十分後のことだった。
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シャーレ奪還の後、連邦生徒会に事情説明を行い、私はシャーレ所属の事務員となった。基本的な役職は先生の事務作業の補助だが、先生の身辺警護の任も負っている。リン代行からは、「あまり前線に出過ぎないように」と念を押されたが、役職上、先生の身に何かある場合は率先してこの身を挺さねばならない。尤も、シッテムの箱がある以上、先生に危害話加えらないようにも思えるが…
「念には念を」
そう言って、学生時代に調べ上げた埃まみれ知識を結集して、ミレニアムにとあるものの開発を依頼した。
【Löwe2】
そう銘打たれた兵器は、クルセイダーなどではまともに太刀打ちできぬよう、持ちうる知識を最大限つぎ込んだ、正真正銘の怪物。キヴォトスの外で言う、第三世代にあたる主力戦車は、レッドウィンター連邦学園にT-54があると聞きつけた実が、「貫徹されて搭乗員が死滅するようでは、いざというとき先生を乗せられない」と言って、二次大戦期型の計画案を排し、60t級現代戦車として再設計したものである。
主砲には12cm、44口径の巨砲を搭載し、HEATFS弾に対応できるよう、内部に複合装甲とスポールライナーを配した。加えて、生徒の中には戦車に対して有効な貫徹能力のある生徒が多数在籍しているとのことから、幾人かに協力を仰ぎ、対神秘用の複合装甲を搭載。パワーパックや光学機器、車載機銃に関しては、ミレニアムの既存の技術を生かすことが決定した。
そう、決定した。現状、開発のためにデータを蓄積している状況であり、完成は少なくとも二か月後とされた。これでもかなり入れ知恵をした方であり、資材の搬入と対神秘系のデータ収集が足を引っ張ている。
「しかし、今更夢をかなえるとはな」
まったく思ってもみなかった。かなり過激に戦闘が行われているにも関わらず、兵器類に関しては、よくて第一世代、大体が第二次大戦中のものを使用し、有翼機は全く姿を見せず、戦闘ヘリや飛行船などはあるものの、まったく発展しているとは言えない状況であった。それもこれも、必要がないほど歩兵の火力が高いことが原因だろうが、キヴォトスにおける大人の脆さを考えると設計せざるを得なかった。嬉々として設計していたのは認めるが。
「使わないに越したことはないのだが、あって憂いないのも事実とは…」
平穏なのか不穏なのかわからないところに来てしまったと、眉をひそめながら布団をかぶった。
イメージ図出せなかった…
ということで下に載せておきます。
【挿絵表示】
本来は55口径の主砲なのですが、そんな火力はいらないどころか、10cm砲でもいいレベルなので、妥協して44口径にしました。基本的な設計は、砲塔は装甲配置をチャレンジャー2、光学機器配置をレオパルト2から引用し、車体は10式戦車とレオパルト2を織り交ぜています。
因みに、初期案は以下のようになっています。
【挿絵表示】
オリジナル兵器の手書きイメージ図っていりますか?そこまでクオリティが高いわけではないですが
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いる
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いらない