ジョンは目を閉じたまま、胸の奥で強く誓っていた。
この子だけは、何があっても守る。
数日間の船旅は穏やかに過ぎていた。
大型船の内部、個室のベッドでジョンは眠っていた。
アリス「ジョン!起きて!」
目を開けると、すぐ目の前にアリスの顔があった。
どうやら膝枕をされていたらしい。
心配そうに覗き込むその表情に、ジョンは一瞬状況を理解できず、慌てて体を起こした。
ジョン「ごめん!寝過ぎたみたいだね」
アリスは首を横に振った。
アリス「ううん、大丈夫」
ジョン「そうか、ありがとう」
ジョンは無意識に彼女の頭を撫でた。
アリスは嬉しそうに目を細め、そのまま立ち上がって手を差し出す。
アリス「行こう!」
ジョン「ああ、行こうか」
二人は手を繋ぎ、部屋を出た。
大型船内部の食堂では、すでに山本がコーヒーを飲んでいた。
二人に気づくと、柔らかな笑顔を向ける。
山本「おはよう!よく眠れたかい?」
ジョンとアリスは声を揃えた。
ジョン&アリス「はい!」
山本「それは良かった!朝食を食べようか」
席につくと、トーストと目玉焼き、サラダにスープが並んでいた。
アリスは一口食べて目を輝かせる。
アリス「美味しいね!」
ジョン「ああ、そうだね」
食事を終える頃、サラがやってきた。
コーヒーを片手に、明るく声をかける。
サラ「おはようございます!よく眠れましたか?」
ジョン「はい!ぐっすり眠れました」
サラは微笑み、窓の外に視線を向けた。
そこにはハワイの米軍基地が見え、船が停泊しているのが分かる。
ジョン「ようやく半分かぁ」
サラ「あともう少しですよ!」
ジョン「うん、頑張ります!」
サラ「頑張ってください!」
ジョンはアリスの手を引き、軽く会釈して食堂を後にした。
廊下に出ると、再び山本が待っていた。
山本「今日は何をするんだい?」
ジョン「とりあえず館内のレクリエーションに参加しようかな」
山本「そうか、楽しんでこいよ!」
ジョン「ああ、行ってくるよ」
二人は手を繋いだまま歩き出した。
娯楽室にはビリヤード台やダーツ、カードゲームが並んでいた。
最初は戸惑いながらも、次第に笑顔が増えていく。
そこへサラが顔を出した。
サラ「こんにちは!楽しんでいますか?」
ジョン&アリス「はい!」
サラ「それは良かったです!ところで、新しいイベントを考えているんですが参加してくれますか?」
ジョン「どんなゲームですか?」
サラは楽しそうに声を弾ませた。
サラ「『人狼ゲーム』です!」
ジョン&アリス「人狼ゲーム!?」
ジョンの胸に、わずかな高揚が走る。
アリスも同じように目を輝かせていた。
一時間後、五人で円になって座り、ゲームが始まった。
村人三人、人狼二人。
サラ「では始めましょうか!」
ジョン「よろしくお願いします」
アリス「お願いします!」
ルール説明が終わり、時間はいつの間にか夜になっていた。
疲れ切った二人は部屋に戻り、ベッドに横になる。
ジョン&アリス「おやすみなさい」
照明が落ち、意識が闇に沈んだ。
目を覚ますと、白い部屋に隔離されていた。
アリスも隣にいる。
ジョン「おはよう」
アリス「おはよう……」
ふと二人は同時に思い出す。
ジョン&アリス「人狼ゲーム!!」
目の前にモニターが浮かび、サラの姿が映し出された。
サラ「ここはあなたたちの実験室です」
続いて山本が現れる。
山本「すまんな。依頼は嘘だ。これから耐久試験をしてもらう」
ジョンは歯を食いしばり、アリスを庇うように一歩前に出た。
山本「ジョンくんは不死身。アリスちゃんは人外レベルの反射神経。さて、どうなるか」
レーザーグリットが展開され、目の前のマウスが一瞬で切断された。
サラ「こうなりたくなければ全力で避けてくださいね♡」
二人は走った。
逃げ場のない部屋で、迫りくる死を必死にかわし続ける。
時間が削られ、体力が尽きかけたその時。
ジョン「まさか、こんなレーザーで死ぬなんてな」
突如スモークが広がり、意識が途切れる。
次に目を覚ますと、病院のベッドだった。
ドクター「あの状況で生き延びたのは奇跡だよ」