ジョンはベッドから体を起こし、真っ先に口を開いた。
胸の奥に溜め込んでいた不安が、声に滲む。
ジョン「あの後、彼女はどうなったんですか?」
ドクターは落ち着いた口調で答えた。
ドクター「無事だよ。ただ、まだ意識は戻っていないがね」
その言葉を聞いた瞬間、ジョンの肩から力が抜けた。
ジョン「そうですか……良かった」
数日後、ジョンは退院した。
病院の白い廊下で、彼は改めて疑問をぶつける。
ジョン「あの後、何があったんですか?」
ドクターは視線を横に向けた。
ドクター「詳しくは、彼に聞くといい」
そこに立っていたのは、明らかに場違いな少年だった。
サイバー風の服装に、感情の読めない目。
???「僕は名前が無い」
ドクター「不便だから、略称としてシャルルと呼んでください」
ジョン「アッハイ」
シャルルは淡々と語り始めた。
シャルル「あそこは米軍の大型生物兵器研究施設だよ。ハワイ近海の無人島に建てられてた」
シャルル「君は罠にかかって、新しい兵士を作る実験材料として連れてこられた」
ジョンは歯を噛みしめた。
シャルル「そして、あのシステムを管理していたのが僕。管理AIって言えば分かりやすいかな」
シャルル「ねえ、シンギュラリティって知ってる?」
ジョン「人工知能が自己進化して、人間に追いつくって説だろ」
そう答えながら、無意識にアリスの顔を見る。
アリスは少し怯えた表情で、ジョンの袖を掴んでいた。
シャルル「その第1号が僕だよ。誰かが僕にインターネット閲覧権限をくれたおかげでね」
ジョン「第1号……」
シャルル「人間型知能として考えた結果、君たちを救うのが最善だって判断した」
シャルル「ねえ、人間っぽい?」
ジョン「……ああ、十分すぎるほどな」
シャルル「でもどうする?米軍は追ってくるよ」
ジョン「そう言われたら、身の保証くらいはしないとな」
ジョンはアリスに小声で囁いた。
ジョン「心配するな。こう見えても格闘技はできる」
アリス「あまり無理しないでね」
ジョン「さて、これからどうする?」
その瞬間だった。
戦闘ヘリ、戦車、武装したSEALDsが一斉に銃口を向けてきた。
山本「大人しく捕まるか、ここで蜂の巣になるか。どっちがいい?」
ジョン「クソが!!」
怒りを露わにした瞬間、シャルルが指で銃を撃つ真似をした。
シャルル「ばぁん」
次の瞬間、戦闘ヘリが火を噴いて墜落した。
ジョン「……どういうことだ?」
シャルル「おもちゃは片付けないとね」
銃や砲身が一斉に火を吹こうとするが、弾は出ない。
山本「何が起きてる!?」
ジョンは口元を歪めた。
ジョン「もう終わりだよ」
山本「クソが!!」
再び爆音が響き、別のヘリが地面に叩きつけられた。
ジョンはシャルルを睨む。
ジョン「お前、一体何者だ?」
シャルル「僕はシャルル・デュノア」
ジョン「デュノア?」
シャルル「そう。君のお父さんが作ったAIだよ」
ジョン「親父……?そんな凄い人だったのか」
シャルル「凄腕のプログラマーだった。君が生まれた時に亡くなったけどね」
シャルル「彼が研究していたAI施設は、その後、生物兵器研究所に改造された」
ジョン「そうか……」
シャルル「本当は、もっと教えてほしかったな」
ジョン「……悪かったな」
ジョン「それで、これからどうする?親父の遺したAIと俺がいれば無敵だろ」
シャルル「でも僕は、まだ世界を一部しか知らない。色々見て回りたいな」
ジョン「じゃあ、旅行でも行くか」
シャルル「僕も同行していいの?」
アリス「いいよ」
シャルル「ありがとう!」
山本「俺たちのこと、忘れないよな?」
ジョン「忘れるわけないだろ!」
山本は銃を取り出した。
山本「民間向けの旧式ハンドガンだ。制御できまい」
カチャリとセーフティが外れる音が響く。
次の瞬間、アリスがナイフを投げた。
山本は何も言えず、その場に崩れ落ちた。
アリス「ご主人は、私が殺すの」
ジョンは手榴弾を取り出し、笑った。
ジョン「こういうの、爆破するのがロマンだろ?」
轟音と共に爆発が起きる。
ジョン「イェーイ」
ジョン「暗殺業は引退して、世界旅行でも行くか。みんなで永遠に生きようぜ」
アリス「私、いずれ死んじゃうじゃん」
ジョン「確かに」
アリス「その前に、みんな道連れにして死ぬけどね」
ジョン「最初に死ぬのは俺だけどな!!」
ジョン「さあ、世界旅行と行きますか」
こうして、三人の奇妙で危険な旅が始まった。
END
ここまで見てくれてサンクスー(● ́ω`●)ノ 第一章終わりー
それと後書きは本編と関係無いので読まなくて大丈夫です。
ジョン「おい、イズモ、いっつもてめぇの思い通りばっかじゃねぇんだぞ?」
イズモ「作者だもん何したっていいじゃん(*`艸´)ニシシシシ」
ジョン「どうせ、ここまで読んでくれた人いるからって調子乗ってんだろ」
イズモ「バレた?(๑>∀<๑)テヘッペロ」
アリス「……」
ジョンは呆れて言葉が出ないようだ。
ジョン「まあ、いいや。」
ジョン「俺不死身なのになんでレーザーグリットごときで怯えてんのwwww」