セイとシの狭間で   作:最上 イズモ

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04.旅立ち

ジョンはベッドから体を起こし、真っ先に口を開いた。

胸の奥に溜め込んでいた不安が、声に滲む。

 

ジョン「あの後、彼女はどうなったんですか?」

 

ドクターは落ち着いた口調で答えた。

 

ドクター「無事だよ。ただ、まだ意識は戻っていないがね」

 

その言葉を聞いた瞬間、ジョンの肩から力が抜けた。

 

ジョン「そうですか……良かった」

 

数日後、ジョンは退院した。

病院の白い廊下で、彼は改めて疑問をぶつける。

 

ジョン「あの後、何があったんですか?」

 

ドクターは視線を横に向けた。

 

ドクター「詳しくは、彼に聞くといい」

 

そこに立っていたのは、明らかに場違いな少年だった。

サイバー風の服装に、感情の読めない目。

 

???「僕は名前が無い」

 

ドクター「不便だから、略称としてシャルルと呼んでください」

 

ジョン「アッハイ」

 

シャルルは淡々と語り始めた。

 

シャルル「あそこは米軍の大型生物兵器研究施設だよ。ハワイ近海の無人島に建てられてた」

 

シャルル「君は罠にかかって、新しい兵士を作る実験材料として連れてこられた」

 

ジョンは歯を噛みしめた。

 

シャルル「そして、あのシステムを管理していたのが僕。管理AIって言えば分かりやすいかな」

 

シャルル「ねえ、シンギュラリティって知ってる?」

 

ジョン「人工知能が自己進化して、人間に追いつくって説だろ」

 

そう答えながら、無意識にアリスの顔を見る。

アリスは少し怯えた表情で、ジョンの袖を掴んでいた。

 

シャルル「その第1号が僕だよ。誰かが僕にインターネット閲覧権限をくれたおかげでね」

 

ジョン「第1号……」

 

シャルル「人間型知能として考えた結果、君たちを救うのが最善だって判断した」

 

シャルル「ねえ、人間っぽい?」

 

ジョン「……ああ、十分すぎるほどな」

 

シャルル「でもどうする?米軍は追ってくるよ」

 

ジョン「そう言われたら、身の保証くらいはしないとな」

 

ジョンはアリスに小声で囁いた。

 

ジョン「心配するな。こう見えても格闘技はできる」

 

アリス「あまり無理しないでね」

 

ジョン「さて、これからどうする?」

 

その瞬間だった。

戦闘ヘリ、戦車、武装したSEALDsが一斉に銃口を向けてきた。

 

山本「大人しく捕まるか、ここで蜂の巣になるか。どっちがいい?」

 

ジョン「クソが!!」

 

怒りを露わにした瞬間、シャルルが指で銃を撃つ真似をした。

 

シャルル「ばぁん」

 

次の瞬間、戦闘ヘリが火を噴いて墜落した。

 

ジョン「……どういうことだ?」

 

シャルル「おもちゃは片付けないとね」

 

銃や砲身が一斉に火を吹こうとするが、弾は出ない。

 

山本「何が起きてる!?」

 

ジョンは口元を歪めた。

 

ジョン「もう終わりだよ」

 

山本「クソが!!」

 

再び爆音が響き、別のヘリが地面に叩きつけられた。

 

ジョンはシャルルを睨む。

 

ジョン「お前、一体何者だ?」

 

シャルル「僕はシャルル・デュノア」

 

ジョン「デュノア?」

 

シャルル「そう。君のお父さんが作ったAIだよ」

 

ジョン「親父……?そんな凄い人だったのか」

 

シャルル「凄腕のプログラマーだった。君が生まれた時に亡くなったけどね」

 

シャルル「彼が研究していたAI施設は、その後、生物兵器研究所に改造された」

 

ジョン「そうか……」

 

シャルル「本当は、もっと教えてほしかったな」

 

ジョン「……悪かったな」

 

ジョン「それで、これからどうする?親父の遺したAIと俺がいれば無敵だろ」

 

シャルル「でも僕は、まだ世界を一部しか知らない。色々見て回りたいな」

 

ジョン「じゃあ、旅行でも行くか」

 

シャルル「僕も同行していいの?」

 

アリス「いいよ」

 

シャルル「ありがとう!」

 

山本「俺たちのこと、忘れないよな?」

 

ジョン「忘れるわけないだろ!」

 

山本は銃を取り出した。

 

山本「民間向けの旧式ハンドガンだ。制御できまい」

 

カチャリとセーフティが外れる音が響く。

 

次の瞬間、アリスがナイフを投げた。

山本は何も言えず、その場に崩れ落ちた。

 

アリス「ご主人は、私が殺すの」

 

ジョンは手榴弾を取り出し、笑った。

 

ジョン「こういうの、爆破するのがロマンだろ?」

 

轟音と共に爆発が起きる。

 

ジョン「イェーイ」

 

ジョン「暗殺業は引退して、世界旅行でも行くか。みんなで永遠に生きようぜ」

 

アリス「私、いずれ死んじゃうじゃん」

 

ジョン「確かに」

 

アリス「その前に、みんな道連れにして死ぬけどね」

 

ジョン「最初に死ぬのは俺だけどな!!」

 

ジョン「さあ、世界旅行と行きますか」

 

こうして、三人の奇妙で危険な旅が始まった。

END

 




ここまで見てくれてサンクスー(● ́ω`●)ノ 第一章終わりー
それと後書きは本編と関係無いので読まなくて大丈夫です。
ジョン「おい、イズモ、いっつもてめぇの思い通りばっかじゃねぇんだぞ?」
イズモ「作者だもん何したっていいじゃん(*`艸´)ニシシシシ」
ジョン「どうせ、ここまで読んでくれた人いるからって調子乗ってんだろ」
イズモ「バレた?(๑>∀<๑)テヘッペロ」
アリス「……」
ジョンは呆れて言葉が出ないようだ。
ジョン「まあ、いいや。」
ジョン「俺不死身なのになんでレーザーグリットごときで怯えてんのwwww」
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