アンケートのご協力や感想ありがとうございます!
こんなに反応をもらえるとは思わず嬉しいです
結果からナギサ様とサクラコ様でお話しを進めたいと思います
すみませんが登場まで今しばらくかかります…
『バイタル正常…安定を確認。』
『はあぁ…よかった〜、さすがセリナさんです。……けどぉ…』
『…いつも突然現れるので驚いてしまいますね。』
過労で体調を崩してしまった先生
混乱する生徒達だったが、突如現れたセリナの迅速な対応により先生は無事回復を見せた
診断の結果やはり今回も働きすぎたことが原因と思われ、病気ではなさそうなことにひとまず安心する
鷲見セリナはトリニティ総合学園の救護騎士団に所属する2年生である
普段はボランティア活動に参加したり、怪我人や病人を放っておけずに手当てする心優しい性格の持ち主だ
今回も体調不良に陥ってしまった先生を心配してシャーレに駆けつけて来たらしい
「……うん、もう大丈夫。今回もありがとう、セリナ。皆も心配かけてごめんね。」
完全に気絶する前に処置されたため、すぐに会話もできるようになった先生
来てくれたセリナにお礼を言い、皆にももう大丈夫であることを伝えた
「もう先生!だからあれほど無理をしないでくださいって言ったのに!具合が悪くなるほど疲労を溜めてしまって……また栄養ドリンクを飲みすぎたりしてませんよね?」
「は、ははは…大丈夫だよ、ちゃんと飲み過ぎないように抑えて飲んでるから…」
セリナからの指摘に対してそう言葉を返した先生だったが…
嘘である
毎日が多忙を極めるシャーレの執務において集中力を高めるエナドリは生命線
自制しようにも効率のためには、飲まずにはいられなかった
実情を知るアロナとプラナのもの言いたげな視線を感じたが、気がつかないフリをする
「…でも先生、この間ハレにおすすめのエナドリ聞いてたよね。空の缶もたくさんあったけど。」
「…私の記録でも仕事が重い時、平均5本以上は飲んでいましたね。」
そんな先生の嘘はチヒロからのリークとノアのつけていた記録からあっさりとバレてしまった
セリナはやっぱり!と声を上げる
「もうっもうっ!先生は本当に悪い患者さんです!」
「というか待ってください先生、もしかして結構な頻度で倒れてるんですか!?」
「そうです!この間も深夜に気絶してしまっていて…
…もはや先生と触れ合えて嬉しいなんて言ってる場合じゃありません…
…皆さんからも言ってあげてください!」
セリナの言葉から今回が初めてではなく頻繁に倒れていたことを察するユウカ
さすがに皆黙っていられず、先生は体調を心配した生徒達全員から無理しないように言い聞かせられてしまった
──張り詰めていた空気がようやく柔らかくなり、また元の日常が戻って来たことを感じた
なんにせよ大事にならなくて本当によかったと皆安堵した
「いつでもどこでも現れる幽霊のような神出鬼没の看護師…セナが言っていた噂は本当だったのね…」
先生が安定したことにより、生徒達の話題は突然現れたセリナへと移った
ヒナはセナから聞いた、トリニティの生徒にまつわる噂話を思い出していた
ヒナも自身に関する根も葉もない噂をたくさん聞いてきたので、与太話だと思っていたのだが本当のことだったとは
しかも正体が話したことのある知り合いとは、世の中は広いようで狭かった
「…部長、これって特異現象じゃない?」
「ええ、非常に興味深いです。セリナさん、後ほどお話を伺ってもよろしいですか?」
「あ、あはは…噂は噂ですよ〜…」
エイミとヒマリは普段の活動内容的にも捨て置いておけず、話を聞こうとする
セリナは自身が神出鬼没な存在であることに自覚があるのか、曖昧な笑顔で誤魔化していた
──その時だった
来客を告げる電子音が鳴り、誰かがシャーレへと入ってきたことを告げた
『また生徒さんが来てしまったようですね…』
「夜遅くに失礼しますよー。電気はついていたので、まだいますよね先生?」
気怠げな声と共に赤いモフモフの髪を揺らした小柄な生徒が部屋に入ってきた
黒を基調とした制服に赤い万魔殿の腕章を身につけて現れた少女の名は棗イロハ
ゲヘナ学園の生徒会、万魔殿に所属する生徒であり戦車長を務めている
ダウナーな雰囲気をまとった小柄な姿をしており、様々な実務を任される悲しき中間管理職にもついている
今回もトップの命令を受けて、シャーレへと向かわされたようだ
「マコト先輩から先生の元へ向かえと言われまして…。
おや、随分と人が多いですね?皆さんこんな真夜中に一体何をし、て…」
面倒ではあるが仕事はこなさなくてはならないため、今気がついたとばかりに演技する
白々しく集まっている生徒達を問いただそうと周囲を見渡していたイロハだったが、その動きが止まった
ミレニアムの生徒達に紛れて立っているゲヘナの風紀委員長を見つけてしまったからだ
想定外の人物の登場に驚きを隠せず、蛇に睨まれた蛙のように動くことができない
ヒナは周りのミレニアム生に何か話した後、固まっているイロハに向かって歩いてくる
「…こんばんは、イロハ。詳しく話しを聞かせてもらってもいいかしら?」
「え、どうしてあなたがここにいるんです………あ。」
その時イロハは報告書やマコトの言葉から、かすかに感じていた違和感の正体にようやく気がついた
(あー…私としたことがやらかしましたね…情報部からの情報が古いというのはつまり…)
情報部は任務が失敗した時はちゃんとそれを含めて報告する
ただし、例外として直属の上司にあたる存在に指示された場合はその限りではない
情報部にとって直属の上司にあたる存在は万魔殿と"風紀委員会"である
「…見たところあなた一人だけのようね。話を聞かせてもらうついでに、あなたにも協力してもらうわ。マコト達には絶対に報告しないで。」
「あぁー、もう……はい、わかりました。好きにしてください…」
ヒナはこの状況をチャンスだと捉えた
イロハの反応を見るに万魔殿にはまだ、ヒナもシャーレに出入りしていることがバレていないらしい
マコト達にバレることなく、万魔殿の中で話の通じるイロハ単体に遭遇できたのは幸運だった
絶対に逃さないよう腕をがっしりと掴む
イロハは諦めてヒナに捕まることとなった
捕まったイロハは盗聴機の類がつけられてないか入念にチェックされてから、事情聴取を受ける
正直に、夜な夜なシャーレでミレニアム生徒と何か怪しげなことをしていると情報部から連絡が入り、牽制のために使わされたことを伝えた
…本当はそこからさらに先生を誘惑するためということや、ゲヘナに引き込むように動けと言われていたことは伝えなかった
そこまで言う必要はないし、余計な火種を撒くことになるとわかっていたからだ
その後安全と判断され、部屋の奥へと通されるイロハ
そこで目にしたのはトリニティの生徒に手厚く看護される先生の姿
「…え、先生死ぬんですか?」
「死なない死なない!大丈夫だから!」
「縁起でもないこと言わないでください!私がいる限り絶対死なせません!」
「はぁ…そうですよね、安心しました。」
秘密の密会、それもミレニアムの重鎮達を集めて人知れず看病されている先生
最悪の想像が一瞬脳裏をよぎったが、杞憂だったことにイロハは安堵した
「では改めて一体夜遅くに何をしてたんです?…申し訳ないのですが、私も仕事でして。何もなかったとは報告できないのですよ。そうしたらもっと面倒くさいことになります。」
「あ、私も気になります。夜更かしは健康に悪いんですよ!大切なことだったとしても、身体が第一ですから早く休むべきだと思います!」
イロハとセリナから疑問の声があがる
…真夜中に生徒が集まって何もありませんは通用しない
こうなった以上彼女達にも協力してもらった方がいい
訪れた2人は普通に会話することができ、それぞれの組織のストッパーになりうる稀有な存在だった
さらにこの2人はそれぞれゲヘナ生、トリニティ生ではあるが必要以上に毛嫌いしていない
先程交わされたヒナとの会話からも、下手に誤魔化すより正直に話してこちらに引き込べきだと意見は一致した
「…それを説明する前に、まずは一度全員で移動しましょう。また誰か来てしまう恐れもありますし、先生を休ませた方が良いでしょう。」
まずはここを移動してから事情を話すことに決め、2人に着いてくるように伝えた
──移動する際誰が先生を運ぶのか少し揉めてしまったが、最終的にトキがおんぶすることになった*1
先生は恥ずかしいやら申し訳ないやらで断ろうとしたが、拒否権はなかった
運ぶ道中、トキはなんてことないように装っていたがその耳はほんのり赤くなっていた
「…はぁ、少し驚きました…」
「とっても眩しかったです…ここはどこなんですか?」
今度はなんのトラブルも乱入もなく、無事外の世界へと転移した
ここからは説明と説得の時間である
説明は生徒達主導で行われ、時折先生にフォローしてもらいながら事情を話す
やはり外の世界であること、先生の実家に来てしまったことにとても驚いていた
そしてこのことを迂闊に公表できないことに納得もしていた
「そういうことだったんですね…わかりました!私も微力ながらお手伝いさせてもらいます!」
ほとんど悩まずにセリナは協力を申し出てくれた
看護の心得があるものがいてくれると、今回のような事態に見舞われた時でもすぐに対応できるためとても心強かった
問題はイロハの説得である
下手に部外者が関わるよりも、人となりを知るヒナに任せた方がいいと判断され動向を見守った
「だからイロハ、あなたにも協力して欲しい。私の知る万魔殿の中で頼れるのはあなた1人だけだから。」
他の万魔殿メンバーは一癖も二癖もある生徒ばかり
丹花イブキは幼すぎるし、京極サツキは催眠術といったオカルトに傾向しており、元宮チアキは面白いこと優先の愉快犯
イロハ以外の選択肢は、ほぼないに等しかった
「………………………なるほど、まあ確かにチアキやサツキ先輩では難しいでしょうし、イブキは素直な良い子ですからね……」
イロハは悩んだ
頭の中で、聞いた話の内容を改めて整理したが厄ネタがすぎる
マコトにバレないように手回しするのも大変だし、バレた時の対応が本当に面倒くさい
しかし、真実を告げるのも厄介なことになるのが目に見える
一体どうすることが正解なのか
──これまでの思い出を振り返る
最初は面倒ごとがまた舞い込んできただけかと思った
先生を誘惑してこちらに引き込めなんて、なんて面倒くさい
適当に相手して、ちょうどいいサボり場にしようとだけ思っていた
けれど、いつのまにか本気で誘惑しようとしている自分に驚いた
それと同時に納得もした
この人はとても得難い存在だと気がついたから
だから、今日も重い腰を上げてわざわざここまできたのだ
結局の所どうするか答えは決まっていた
だが、行動に起こすのがとてつもなくしんどかった
だが、やるしかない
重く重くため息をついた後イロハは口を開いた
「…わかりました、万魔殿は私がなんとか抑えましょう。ですが長くは持たないので早急に進めてくださいね?」
「イロハ…!」
「そのかわり、条件があります。」
これだけ大変なことをしなければならないのだ
何かしら対価がなくては割りに合わない
…とはいえ、あまりにも多くを望み過ぎれば反感を買うだろう
現実的に実現可能なラインを考えなくてはならない
それを踏まえてイロハは条件を口にする
「いつか、イブキも一緒にここへ招かせてください。…これほど自然豊かな場所は貴重ですし、きっと喜んでくれると思いますから。」
これほど綺麗な場所ならばイブキもきっと喜ぶ
ゲヘナ自治区はイブキの教育に悪い所が多すぎた
だが、ここならば安心してのびのびと過ごさせることができる
外の世界の大自然に触れ合うことはイブキの感受性を育み、良い影響を与えてくれるはずだ
「……ええ、それくらいなら大丈夫。約束するわ。」
念のため先生の方を確認するとサムズアップしてくれていた
無事説得が成功したことでようやく皆休むことができる
予期せぬ事態に見舞われたが、新たな協力者を得られた所で慌ただしい一日はようやく幕を下ろした…
今のイロハは猫をかぶってます
本当はもっと色々言おうと思ってましたが、人も多いためやめました
念のためストーリーネタバレ注意
シャーレ爆破されちゃいましたね…
まさかガス爆発とは…急に過去ホシノが現れたか、怒ったホシノが暴れたのかと思ってました…
元々この小説はパラレルなのですが原作の都合の良いとこだけ入れて進んでいくことがあると思います、ごめんなさい
でないとこれから新しく実装されそうな生徒が書けないので…
ノゾミとヒカリ実装待機!