やっとうさぎ達を出せた…
ご存知の方も多いかもしれませんが、実は今までのお話の中に隠れミユがどこかに潜んでいます
そしてキャラ崩壊タグさん、今回も仕事の時間です
Rabbit小隊は混乱の極みにいた
なぜ災厄の狐がこんな所に
先生が夜な夜な生徒達と密会しているとミユから聞き、それを咎めるために訪れただけだった
まさか本当に逮捕するつもりは微塵もなく、先生へどうして私達には声をかけなかったのかと抗議し、あわよくばもっと先生と触れ合える時間を増やしたいという軽い考えだった
なのにSRTにとって因縁深い犯罪者と遭遇するなんて夢にも思わなかったのだ
「ふふふふ…まさかこんなところでその忌々しい名前を聞くとは思いませんでしたね…!」
「っ!動くな!!」
いち早く我に帰ると、改めて銃を構え直したサキ
そんな姿を見てミヤコは急いでサキを静止した
「待ってくださいRabbit2!ここで撃っては先生が危険です!」
「くっ!ならどうするんだ!」
ワカモのそばには先生がいる
先生はシッテムの箱の不思議な力で護られているとはいうが、どれほどの時間と威力を耐えられるのかわからない
銃弾1発が致命傷になる以上、危険をおかすことはできなかった
「…各員、近接戦闘にて目標を制圧。先生の安全を確保します!」
「それしかないか…了解!!」
「ふぇえぇっ!?」「マジ!?」
特殊部隊育成学校所属のRabbit小隊には近接戦闘術CQCの心得がある
幸いにもワカモとの距離も遠くないため、接近戦に持ち込むことは難しくない
意を決してRabbit小隊は突撃する
「…半人前の子ウサギ程度私の敵ではありません。ですが先生の安全を考慮した点だけは褒めてあげましょう。」
SRTと聞き、殺気立っていたワカモだったが自身を捕えた狐達でないことを確認して殺気を和らげる
銃を捨てたことを評価し、その上で叩き潰すことに決めたようだ
─ワカモとRabbit小隊の激しい肉弾戦が始まった
その隙にチヒロ達は先生を確保して、巻き込まれないように離れた
戦いの行方を見守っていたが、相手は7囚人きっての武闘派である災厄の狐
rabbit小隊は数の利があるにもかかわらず、縦横無尽に動くワカモに押され気味だった
「…このままじゃ、みなさん怪我をしてしまいます!なんとか止めないと!」
「と、言ってもどうするんです?残念ながら災厄の狐の方が優勢みたいですよ。」
「私達じゃ加勢しても返り討ちにあうだろうね。何か策を考えないと…」
どうすればワカモを止められるのか
ワカモは思い込みが激しく、先生が声を掛けても止まらないかもしれない
うまくやらなくては全員ワカモに倒されて、おしまいである
その時先生は妙案を思いついた
ワカモはとても照れ屋さんなことを思い出したのだ
「…それなんだけど私に任せてくれないかな。いい考えがあるんだ!」
「あはははっ!!さぁ、無様にきゅー、きゅーと鳴いて許しをこいなさい!」
「くっ、ウサギはそんな鳴き声あげません!」
「言ってる場合か!?」
「私は後方支援担当なのに〜…」
「ス、スナイパーが肉弾戦は無理があるよ〜…」
七囚人切手の武闘派であるワカモはやはり一筋縄ではいかず、ミヤコ達は苦戦を強いられていた
オペレーター兼電子線担当のモエとスナイパーのミユはすでにダウンしており、ミヤコとサキの前衛2人がなんとかくらいついている
「貴方達に恨みはありませんが、貴方達の所属する組織には借りがあります。この恨み存分に晴らさせて…」
「落ち着いてワカモ!君の宝石よりも綺麗で可愛い顔に傷がついたら大変だよ!」
「ふぇっ!!!??」
「 は ? ? ? ? ? 」
ワカモを止めるために思いついた妙案
先生が取った作戦は、ワカモ誉め殺し作戦だった
ワカモはとても照れ屋さんであり、先生にとっては何気ない言葉であっても恥ずかしがって照れてしまう姿を何度も見てきた
ならばキザったらしい褒め言葉を浴びせれば固まって戦うことをやめてくれるのではないか?と思ったのだ
聖職者ともあろうものがこういったことをするのは少し気が引けるが、暴走したワカモは話が噛み合わず普通に止めようにも止められない
周囲の冷めた視線を無視して先生は言葉を重ねる
ワカモの声に紛れてミヤコから恐ろしい声が聞こえた気がしたが、これも気のせいだと思い込んだ
「怒った顔も悪くはないけど、それよりもワカモの素敵な笑顔を見せてほしいな!ワカモの笑顔はまるで満開のお花が咲いたように美しくて綺麗なんだから、まずは落ち着いて私達とお話しよう!」
歯の浮くような言葉の数々に羞恥心を覚えるが耐える
今はワカモが正気に戻る前にたたみかけなくてはならない
「そ、そそそそそんなーーーッ!!急にそんな熱烈なお言葉をいただいてしまってはっ、う゛っ゛」
顔を真っ赤にして狼狽えるワカモの姿を見て確かな手応えを感じ、畳み掛けようとしたその時
ワカモは言葉の途中で勢いよく地面に頭を叩きつけられた
見れば背後に回り込んだミヤコが銃のストックを思いきり頭に振り下ろしたらしい
「きゅ、きゅう〜…」
今にもパンクしそうなほど感情を爆発させていたことに加えて、外部から強烈な一撃をもらってしまったことでワカモは顔を真っ赤に染めたまま気絶してしまった
静寂に包まれる中、表情の見えないミヤコがゆっくりと先生へ歩き始める
「先生」
「ミ、ミヤコ…?」
異様な雰囲気のまま近づいてくるミヤコに後ずさる先生
他の生徒達も止めに入る様子はなく、巻き込まれないように距離を取る
嫌われていた頃でさえ、こんなおどろおどろしい声は聞いたことがない
ついこないだ皆で見たホラー映画そっくりの姿に先生は恐怖した
「詳しく、説明してください」
ついに先生の前に立ったミヤコはがっしりと先生の体を掴む
強く握りしめた手は震えていた
「私は今っ、冷静さを欠こうとしていますっ…!!!!」
顔を上げたミヤコの顔は真っ赤に染まっており、その両目には溢れんばかりに涙が溜まっている
爆発寸前である事は誰の目から見ても明らかであった
「だ、だからあれは作戦のひとつで」
「あれが作戦だというのなら、まず先生は私達の方をこそ応援するべきでした!
それなのに、あんな歯の浮くような台詞をすらすらと…!!
私は今のあなたのような大人が一番嫌いです!
早く私の大好きな先生に、今すぐ戻ってください!」
「お、落ち着いてミヤコ!」
「なんですか、顔がそんなに好みですか。大きい胸がそんなに好きですか。艶やかな黒髪がそんなにいいんですか。
先生の好みドストライクなんですかこの女は!」
「いや、私の好みは健康的に日に焼けた小麦色の肌の子が…って違う!
た、助けて皆!」
月雪ミヤコは怒り狂っていた
やはり聖職者に当たる者がハニートラップじみたことはまずかったかと、ミヤコが怒っている本当の理由がわからず見当違いのことを考えるくそぼけ先生
たまらず他の生徒達に助けを求めるが…
「「「……………」」」
ロープでワカモを拘束しているサキには無視され、モエとミユにはジト目で非難するような視線を向けられた
「はぁ〜〜…!!」
さらに視線を向けるが、チヒロは眉間を揉みながら深いため息をついており
「つーん( *`^´)」
ワカモが怪我していないか診ていたセリナにはそっぽを向かれてしまった
「どこを見てるんですか先生!よそ見しないでください、話はまだ終わっていませんよ!」
周囲に助けを求めたことでミヤコの怒りはさらにヒートアップしてしまう
流石に長すぎる、とみかねたRabbit小隊が止めに入るまでミヤコの詰問は続くのだった
「………あの程度で気を失うとは、油断しました。」
「あ、もう目が覚めたんですね!?」
気を失っていたワカモが目を覚ました
普通の生徒ならば、数時間は気絶するほどの一撃だったが短時間で目を覚ましたことにセリナは驚いた
「先生、先ほどは………………何をしているのですか貴方は?」
ショックが強すぎて先程の言葉を上手く思い出せないワカモ
とても嬉しいことを言われた気がするため確認しようと、先生の方を見た
そこで目に入ったのは赤い髪の女が先生の腕に抱きつく姿
「…今すぐに先生から離れなさい!先生も困っているでしょう!?」
「ふむ…先生、私と触れ合うのは嫌ですか?」
「その聞き方はずるくないかな…全然そんなことないよ。イロハも大切な生徒だからね。」
「ということですので。貴方も先ほどはいい思いをしていたではありませんか?今度はわたしのターンですので。」
してやったりという顔を浮かべて、ぎゅっと先生の腕を抱きしめた
「ぬぅうううぅううッッッッ!!!」
「煽らないでイロハ!」
怨嗟の声をあげるワカモを宥める先生
災厄の狐からの報復も怖いが、イロハにとって今はそれどころではない
そもイロハはエデン条約時に乗っていた飛行船を撃墜されるというとんでもない大事故を経験済みなのである
その時の大怪我に比べればよほどのことがない限りへでもない
最悪、上司からの命令で仕方なくやっていたという逃げ道もある
災厄の狐を褒める時にでた言葉の数々に、先ほどチラッと漏れた本音
先生の好みはやはり銀鏡イオリのような褐色肌の女性らしい
由々しき事態である
あからさまにアプローチするのは柄ではないが、このまま他の生徒に先生を取られるのは癪に触るため本腰を入れて誘惑しようとしているのだ
「密着しすぎです、離れてください。」
「お、落ち着いてミヤコちゃん…目が怖いよ…?」
だがそんなことをしていれば、当然先生大好きウサギの目つきが鋭く恐ろしいものになる
そんな視線もどこ吹く風のイロハは全く動じていなかった
「貴方も先生にすり寄っていたではありませんか。発情したウサギさんに言われても説得力がありませんね。」
普段であれば軽く流していただろうが、イロハも今日はあまり余裕がないらしい
バチバチと視線がぶつかり合う
「私はウサギではありません。万年発情期なのは人間も同じです、いうまでもなく貴方のことなのでは?」
「その言葉、そっくりそのままお返ししますよ。」
先ほどの誉め殺し作戦のせいでミヤコとイロハはどうにも機嫌が悪くなってしまった
裏で女の戦いを始めた2人を止めることはできないため、まずは中断されてしまったワカモの話を改めて聞くことにした
「…始まりは風の噂でした。聞けば貴方様が過労で倒れたとお聞きして、いてもたってもいられませんでした。」
確かに以前過労で倒れてしまった時、シャーレの公式からお休みするアナウンスを送っていた
そのニュースをワカモもしっかりとキャッチしていたことが発端だったようだ
「いっときは連邦生徒会を襲撃しようとも考えましたが…それでは根本的な解決にはならないと思い、せめて今貴方様の周りにいる生徒達を引き離してからお休み頂こうと…」
「そうだね、うん…思いとどまってくれて本当に良かった…!」
大事件が起こる寸前だったことに戦慄する先生
以前のワカモならばノータイムで襲撃していただろうことは想像に難くない
ちゃんとダメなことはダメだと注意していて良かった、ワカモが成長していて良かったと冷や汗がでた
「…皆、ちょっといいかな。」
チヒロにイロハ、セリナといった事情を知っている生徒を集める
ミヤコのことはRabbit小隊が、イロハのことはチヒロ達がなだめてくれていたため第二ラウンド勃発とはならずに済んだ
「…今回のこと、ワカモにも話していいかな。
原因がわからないと同じことをしてしまいそうだし、事情をちゃんと話せば力になってくれると思う。」
「まあ、無理やり矯正局に送ってもすぐ脱獄して来そうですしね…」
「私は反対かな。正直いってまだまだ信用できない。」
諦めモードのイロハは特に不満を言わなかったが、チヒロは反対する
会ってすぐに信用するというのはいくら先生の言葉でも難しい
「皆が不安になるのはもっともだと思う。でもワカモは色々と話し合うことで凄く成長できたんだ。今ではちゃんと我慢できる子だからきっと大丈夫。
私達にはない知識や技術もたくさん持っているみたいだし、アドバイザーになってもらえれば心強いと思う!」
蛇の道は蛇ともいうでしょ?、と仲間に引き入れるメリットをしっかりと提示する
確かに犯罪者の目線からしかわからないセキュリティの脆弱性などの危険性について知ることができるのは魅力的だ
しかしそれでも他の生徒達からするとリターンよりもリスクの方が高く思える
納得のいかなさそうなチヒロに先生は自身の思いを伝える
「…例えどんなに凄い不良生徒だったとしても、先生として生徒のことを信じてあげたい。彼女も私の大切な生徒の1人なんだ。
もしも何かあったのなら、全ての責任は私が取るよ。一生かけてでも必ず。だからどうか、私とワカモを信じて欲しい。」
「はぁ…こうなった先生は頑固だし、仕方ないか。」
「ひじょ〜〜に、面倒ですがこちらでもフォローするしかなさそうですね…」
先生の説得は難しいことを理解してチヒロは根負けした
最悪の結果にならないよう全力でフォローすることをイロハも渋々決意した
そんな中、黙っていたセリナが気まずそうに口を開いた
「あのー…ところでみなさん、Rabbit小隊の方々も一緒に話を聞いてるんですけど…」
「詳しい事情はまだわかりませんが、私は断固反対します先生。」
いつのまにか内緒話に参加していたRabbit小隊が今度は反対意見を主張した
事情はよくわからないが、危ない橋を渡らずとも私達を頼れば良いのではないかと不満を訴える
「大丈夫だよセリナ…もし良ければRabbit小隊の皆にも協力してくれないかな?
…前に自由な時に動くことのできる実働部隊が欲しいって言ってたことがあってね。Rabbit小隊はそれにピッタリだと思うんだ。」
「…そういえばエイミが前に言ってたね。
学校に通ってなくて、それなりに強くて自由に動ける実働部隊…なるほど確かに。」
Rabbit小隊はSRT再興を目指して、現在子うさぎ公園でデモ活動の真っ最中である
戦闘能力も申し分ないため、まさにうってつけの存在だった
「なんだ、私達にも声をかけるつもりだったのか?…それならもっと早く言ってくれればこんなことしなくて済んだんだぞ。」
「うぅ…痛い思いもして、なんだか損した気分…」
ジト目で非難するサキに、ワカモに叩かれた所をさすりながら悲しげに呟くミユ
そんな2人に謝りながら、詳しい経緯を説明しようとしたが…
「ねぇ、ちょっといい?内緒話がしたいんならまずは移動した方がいいと思うよ。ヴァルキューレの生徒達が忙しなく嗅ぎ回ってるみたいだからさ。」
「あっ、そっか…そういえばD.U地区に異常がないか調べるって言ってたっけ。」
モエからの情報に先生はカンナとの会話を思い出した
D.U地区を調べているヴァルキューレ生徒達がそのうちシャーレに捜査に入る可能性があるためのんびりとしている時間はない
「…流石にあからさますぎましたか。ヴァルキューレを少々甘くみすぎていたようですね。」
「と、とにかく一旦移動しよう!皆ついて来て!…2人とも消灯とか施錠の準備お願い。」
『任されました!プラナちゃん!』
『了解、地下室にたどり着くまでに完了させましょう。』
アロナとプラナに急ぎシャーレの戸締りをお願いし、困惑するRabbit小隊やワカモを引き連れて急いで地下室へと降りていった
その後無事ヴァルキューレ生徒等にバレることなく転移することのできた一行
まさかの行き先に空いた口が塞がらず、Rabbit小隊もワカモもとても驚いていた
ワカモからすると、シャーレに一度攻め入り地下室まで入り込んだこともあったため、布で覆い被されていた物にこんな秘密があったとは夢にも思わず衝撃が大きかった
「なるほど…こういった事情があったんですね。はぁ…悔しいですが、確かに私達だけでは力不足です。もし仮にキヴォトスに住むたくさんの人達にこの秘密が知られてしまった場合を考えれば、1人でも多く味方がいた方がいいでしょう。」
潔く事情を理解したRabbit小隊
サキは非現実的すぎることにフリーズし、ミユはあわあわしておりモエは黙り込んでしまった
隊員達を代表してミヤコが話を続ける
「理解はしましたが、納得はできません。正直にいって本当に悔しいです。私に、私達に絶対的な強さがあれば、危険な橋を渡らずとも良かったのに。」
人が増えれば増えるほど情報漏洩のリスクは高まる
だがそれでも少人数で守り切れるほど甘くはない
少しずつ少しずつ味方を増やしていく方が安全で確実だとミヤコの頭の中では理解していたが、それでも思う所があった
「ですから先生…私強くなります。先生から絶対の信頼を勝ち取れるように。私達だけでも守りきれると証明できるように。そうして、強くなったのなら…」
チラリとワカモを見た後、輝くような笑顔で先生に向き合った
「そこの性悪色ボケ狐を何度でも矯正局送りにしてみせます。」
「本当に可愛くないですね、このウサギ…!!!」
─ワカモは耐えた
先生がいなければ、先生の関係者でなければ
即座に動き、トラウマを植え付けてやろうとするほどにブチギレていたがなんとか耐えた
深く深呼吸し冷静に情報を整理するようつとめていると、とあることに気がついた
「いえ、ちょっと待ってください。これからここでお泊まりする…
ととと、ということはつまりこれから私は先生と一つ屋根の下でふ、2人、同衾を!?…はうっ!!」
「嘘ですよね?純情すぎませんかこの人。」
まさかの実家訪問+お泊まりという事実に気がついたワカモはヒートアップし、そのまま煙を吹いて気絶してしまった
あまりにも純情すぎる姿に、災厄の狐に対するイメージがガラガラと崩れ去っていく
「…少し落ち着いた……おい、モエ。ずっと黙りこんでるが、変なこと考えてないだろうな?」
ずっと黙り込んでいるモエに嫌な予感のしたサキが声をかける
近づいてみると、何やらぶつぶつと呟いていたため耳を澄ませる
「くひ、くひひ、ということはさぁ…ただ普通に人とすれ違うだけで大惨事、動画を流すだけで陰謀論者が現れてこの世界は混乱の渦に…!
ああ、破滅の予感がするぅ…!!」
「おいバカやめろ!早く正気に戻れ!」
危ない方向に考え始めたモエの肩を掴み、思考を中断させようとするサキ
…モエは極めて優秀なオペレータではあるのだが、重度の破滅願望持ちでありしばしばトラブルを引き起こしそうになるのが問題だった
「…先生、あの子大丈夫なの?」
「………ちゃんと見てれば大丈夫!」
「…要するにうちの後輩達と同じような問題児ってことね、了解。」
チヒロはあの様子を見てヴェリタスの問題児達と同類であることを察したようだ
要注意リストの1人としてしっかりと記憶しておくことにする
「コホンッ…話もまとまりましたし、今日はもう遅いので明日また改めてお話ししましょう。では先生、今日はその…お隣に失礼しますね?」
「ダメだから。」「ダメですよ!?」「ダメに決まってるだろう!?」
さりげなく先生と添い寝しようとするミヤコを複数人で引きずっていき、ちゃんと別々の部屋でようやく眠りについたのだった
一夜明けて翌日
早朝からキヴォトスへと帰還し、怪しまれないうちに早めに解散することにした
そのまま矯正局へとワカモを連行しようとしたRabbit小隊だったが…
「貴方様のお呼びとあればいついかなる時でも馳せ参じましょう。必ずあなた様の力になってみせます、ではまた必ずお会いしましょう。」
いつのまにかワカモは縄を切ってしまっていた
先生に協力することを約束すると、風の如く街を駆け抜けていってしまう
「コラ待て!逃げるなー!!」
サキが止めようとするが時すでに遅し
あっという間にワカモの姿は見えなくなり、まんまと逃げられてしまった
「しつこいようだけど、本当に大丈夫なの先生?」
「うん、大丈夫。昨日も言ったけど、ワカモも大切な生徒の1人だからね。」
先生はこう言っているが、チヒロの頭の中にネットの海の監視が業務の一つに追加された
外の世界に関する書き込みが万が一にも発生しないようヒマリにも相談しなくてはと考えを巡らす
「モエ、先生の端末をハッキングして災厄の狐に関するモモトーク等の連絡先全てを削除してください。」
「ミヤコ!?」
「くひひ、やってもいいけどさぁ…本人の目の前で言っちゃダメでしょ、ミヤコ。」
そしてミヤコはにっくき恋敵を蹴落とすべく、先生との連絡手段を排除しようとしていた
秩序の側に立つ者の堂々とした犯罪宣言に驚く先生
ミヤコには今度デートに付き合うことを約束することで怒りを鎮めてもらった
一時はどうなることかと思ったが、終わってみれば新たな協力者を得られ、悪くない結果に終わった
しかし全ての情報を共有した後、なぜすぐに呼んでくれなかったのかと生徒達におおいに詰められることとなった先生だった
やりすぎない程度に争い合う修羅場ほど面白いものはないと思います
もっと皆、正妻戦争をしろ…!