現実来訪ものが難しい理由
耳や尻尾、角ならフード被ったり着込んだりで隠せます
羽もまあ、痛いコスプレイヤーということでごまかせます
問題はヘイロー、こいつがくせものです
フード被ってもヘルメット被っても上で浮いてる、謎の物体
隠そうとしたら頭の上部分がやたらでかいフードみたいなものを被る必要があります
ホログラムと言っても頭にホログラムつける人間はいません
不自然すぎる
生徒の生命に密接に関わるものだから、迂闊に干渉することもできない
街中では目立ちすぎるから家の中に籠らせる必要があります
必然的に田舎スタートの方が動きやすい
現実来訪ものが難しいのはなんもかんもヘイローが悪い
※筆者はブルアカアンチではありません。ブルアカ好きです。
障子からもれてくる朝の日差しに先生は目を覚ます
横を見れば隣の布団で熟睡しているトキの姿が目に入った
やはりお酒を飲んで酔っ払った先生の夢や幻覚ではなかったらしい
起こさないように静かに自分の布団を抜け出して、タブレットを持ちながら縁側に出る
シッテムの箱は大事なものなので普段から肌身離さないよう手に持つのが癖になっていた
外を見れば雲一つない青空が広がっており、今日はとても爽やかな朝だった
『おはようございます、先生』
「おはよう、早いねプラナ。アロナは…」
『むにゃ…新発売の…赤ブドウミルク…?…うぇひひ…』
『…ご覧の通りです』
シッテムの箱からプラナの挨拶が聞こえてくる
もう1人の相棒はまだ楽しい夢の最中のようだった
「寝かせてあげようか」
『はい』
幸せそうに寝ている所を起こすのも忍びない
プラナはアロナから離れた場所に移動してから先生とやりとりする
『やはりとても広いお家ですね。今は草が生い茂っていますがあれは畑ですか?』
「うん、昔は家庭菜園とか色々してたんだけどね。」
幼い日の思い出に想いを馳せる先生
広い芝生を走り回り、家庭菜園でトマトを一緒に収穫して家族皆で食べていた
採れたてのものを水で冷やして食べたトマトはとても美味しかった
時には紛れ込んできた野生動物にとても驚いたものだ
「今は忙しくてできないけど、庭も元通りにしてまた始めてみたいなぁ。昔食べたトマトがすごくおいしかったんだ。」
『採れたてのトマトはとても美味しいですよね。』
『もし、また始める場合はお手伝いしますね先生!』
『おや、起きたのですね。おはようございますアロナ先輩。』
「おはようアロナ。ごめんね、起こしちゃったかな?」
『いえいえ大丈夫ですよ!スッキリさわやかに起きました!おはようございます先生!プラナちゃん!』
『…トマトに釣られて起きたのでは?』
『い、いじわる言わないでくださいプラナちゃん〜…』
『ふふ、ごめんなさい。冗談です。』
いつの間にかアロナも目を覚ましてきたらしい
ようやく訪れた休日の朝、忙しい業務から解放された3人は穏やかに談笑し、英気を養った
しばらくした後元の部屋へと戻ってきた先生
自分の布団を畳んでおこうと思っていたところでもう一つの布団がもぞもぞと動き始めていた
「おはようございます、先生…?」
「おはようトキ、よく眠れた?」
お昼時が近づいてきた頃ようやくトキも目を覚ましたようだ
寝ぼけ眼でぼんやりと先生を見つめ、周囲を見渡す
昨日の記憶が蘇り意識がはっきりとしてきたのか、今度は先程よりしっかりした目で再び先生を見る
「ああ、間違えました。おはようございます、あなた。」
「さっきので間違ってなかったから!」
「冗談です。」
「トキの冗談は難しいよ…」
今はまだ、と先生に聞こえないよう小さく呟きながら起き上がるトキ
大きく伸び上がった後、先生のそばへ移動し、外の景色へ目を向ける
転送されてきた時は深夜で真っ暗だったためわからなかったが、改めて見る外の景色はトキの想像以上のものだった
普段の仕事の時や学園ではまず見ることのできない深緑の山々
雲一つない青空に澄んだ空気、美しい大自然に囲まれた田舎の風景に目を奪われた
「……先生の故郷は、とても素晴らしい景色に溢れていますね。」
「ありがとう。私も私の故郷が大好きなんだ。本当はあまりよくないってわかってはいるんだけど、それでもこうして帰りたくなってしまうくらい、好きなんだ。」
「ええ、空気が澄み渡っていてとてもおいしいです。キヴォトスでは中々これほどの場所はないでしょう。ミレニアム郊外にもキャンプ場はありますが、行くまでに時間がかかりすぎますから。」
トキも先生に負けず劣らず多忙なことが多く、リオに付き従っていた時やC&Cの活動時は忙しくてゆっくりと景色を眺める暇などなかった
初めて見る田舎ののどかな風景は想像以上に心癒されるものだった
──爽やかな風が2人の間を通り抜けていった
「このままのんびりしていたいけど、昨日はお昼からシャーレにいるって設定してたんだ。皆心配しちゃうから、ご飯を食べたら移動しよう。起きたばかりでごめんね。」
「構いません、おかげさまでゆっくりと休めましたから大丈夫です。本日のご飯はなんですか?」
2人でお布団を片付けながら今後の予定について話した
朝ごはん準備するねと先生が言うと、手伝いますとトキが先生の後についてくる
遅い朝食を2人で準備する
「冷凍のたこ焼きだよ。ナマモノは置いておくと痛んじゃうし忘れちゃうから用意できないんだ。毎日ここに来るとは限らないし、私は料理もできないしね…大したものじゃなくてごめんね?」
「いえ、そんなことはありません。たこ焼き…最後に食べたのはいつ頃でしょうか…あまり食べる機会がなかったのでとても新鮮です。ありがとうございます。」
『おぉ〜、たこ焼きいいですねぇ…!』
『涎が出そうになってますよ…』
冷凍のたこ焼きを皿に出してレンジで温める
その間トキはテーブルを濡らした布巾で拭いて飲み物やコップを出し、フォークを準備する
調味料のソースとマヨネーズを置けば準備完了だ
…テキパキと無駄のない動きで食卓を整えるバニーガールはとてもシュールな光景だった
2人でテーブルを挟んで市販のお茶を飲みながら、温まったたこ焼きを食べる
ソースとマヨネーズを多めにかける先生を見て(やはり先生は濃いめの味付けが好みなのですね)と心の中でトキはメモをした
「モグモグ……やはり見たことのないメーカーの商品ですがなかなか悪くないですね。」
「今の時代は冷凍食品の進化も凄いよね。そのうち温めただけでカリカリ、中身しっとりの出来立てたこ焼きとか開発されるんじゃないかな。」
「ミレニアム生の誰かの開発魂に火がつけば、キヴォトスでもありえそうです。」
他愛もない会話をしながら食べ進める
気心の知れた相手と遠慮も気遣いもない、心地よい雰囲気の時間が流れていく
「……先生。」
「ん、どうしたの?」
「なんでしょう、上手く言葉に言い表せないのですがなんだか心地がいいな、と。」
「あはは、そうだね。田舎ののどかな風景とのんびりとした時間っていいよね。」
そう言って外の景色に目を向けた先生
キヴォトスの喧騒から解放され、普段よりも自然体な姿の先生
いつも優しい先生だが、今はそれ以上に雰囲気が柔らかく優しさに溢れていた
「今更ですが、ご迷惑でしたか?せっかく1人になれるプライベートの時間にお邪魔してしまって…」
「ううん!全然そんなことないよ!私は1人でいるよりも皆でワイワイしてる方が好きだから。」
だからねと外を見ていた先生がトキと目を合わせて話す
ほんわりとした柔らかな眼差しに目を離せない
「だから、トキが来てくれて嬉しいよ。」
先生の笑顔に嘘偽りはなかった
心の底からの言葉にトキの胸が高鳴るが、普段のポーカーフェイスのおかげで気づかれることはなかった
「もしよければ、またここにお邪魔させていただいてもよろしいですか?」
「…うん、そうだね。本当はあまり良くないけど、トキがいないとこれからすごく寂しくなっちゃいそうだ。いいよ、でも2人だけの秘密にしよう。」
「…!…はい!誰にも言いません。2人だけの秘密です。」
トキは心の底から満たされる気持ちを感じていた
先生の優しい笑顔につられて、気づけばトキ自身も笑顔になっていた
「決めました。」
「トキ?」
幸福感に満たされたトキの目には、いつしか強い決意が込められていた
先生も、トキの意思のこもった強い眼差しに固唾を飲む
「これから私が毎日お味噌汁を作ります。」
「学生の本分を忘れないで?留年してるからねトキ?」
気持ちはすごく嬉しいけど、毎日は駄目だよ。まずは無事に卒業してからにして欲しい。と付け加える先生
深い意味はないだろうと呑気に考える朴念仁の先生
「でも料理してみたいっていうのはいいかも。トキの新しい趣味になるといいね!」
「そうですね。完璧なメイドとして人並み程度にはできると自負していますが、プロの料理人ほどではありませんので。」
「なるほど…うーん、そうだ!生徒達の中でも特に料理が上手い子がいるんだ!彼女に教わることができないか聞いてみるよ。」
「…ふむ、そうなのですね。お名前をお聞きしても?」
「ゲヘナ学園給食部部長の愛清フウカって言う子だよ。毎日料理を作っていて、それぞれの好みの味を作るのもすごくうまいんだ。私好みの料理や味付けで作ってくれたこともあったんだ。」
なお先生好みの味付けや料理は様々な工夫を繰り返した彼女の努力と想いの結晶なのだが、鈍感な先生にはまったく伝わっていなかった
(フウカは勉強熱心で料理人の鏡だなぁ)なんて思っていた
「返事を聞いてOKが貰えたら日時を調整するね。優しくていい子だから多分大丈夫だと思うよ。」
「それは助かりますが、よろしいのですか先生?」
(彼女は先生の好みの味を知っている…なら、その味を盗むことができれば…)
「うん、先生は生徒の味方だから。トキのためになるなら私は嬉しいよ。困ったことがあったらなんでも言ってね!力になるから。」
──後日先生から料理の勉強をしたいから時間をもらえないかと聞かれ、ウキウキでシャーレを訪れたが、恋敵と思われる綺麗なメイドと遭遇してしまう少女の姿があったとか
『ああ、可哀想なフウカさん…』
『…朴念仁も度がすぎると罪になりうるのですね。』
先生の無自覚女たらしっぷりが生み出すクソボケムーブに、2人の少女は揃ってため息をついた
いつか刺されないでくださいね、と心の底から祈りながら
ヘイローは描写を見るに基本頭のてっぺんか後頭部にあり、顔の前に出てきません
なので車の中で寝っ転がればギリ隠せると思います
それ以外思いつきません
なにか思いつきさえすれば、ホシノを水族館に連れて行ったりとかイズナを忍者のテーマパークに連れて行ったりとか色々したかった…
ちなみにこの先生はトキと恋人ではありません
本編先生のように生徒達皆に優しく接し、先生と生徒が恋愛するのはまずい…と考えています
生徒に魅力を感じてないわけではありません
鋼の理性で耐えています(時折抑えきれずにイオリします)
もう少し酒が入っていて、トキが彼シャツしてたらトキルート確定でした