シャーレの地下室の秘密   作:cheese hamburg

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今回のお話も捏造設定があります

具体的には先生の指揮が上手い理由についてです

色々と変な所も多いと思いますが、温かい目で見ていただければ…



優しい銃のかたち

 

「先生、おはようございます!

今日もよろしくお願いするっす。」

 

「イチカおはよう!今日はよろしくね!」

 

来るシャーレ当番の日

イチカは張り切った様子でシャーレへと訪れていた

─片方の手に大きめの袋を握りしめながら

 

「…なんだか随分と大きめの袋を持ってきたね?」

 

「これは、例のアレ関連っす。だから今日のお仕事終わった後に着いてからのお楽しみってことにしてほしいっす。」

 

「そっか、じゃあ頑張って早く終わらせないとね。」

 

例のアレとは言わずもがな、外の世界関連の物だ

イチカは持っていた袋をはじに寄せてから、デスクに座り込む

先生に隠さなくて大丈夫かと聞かれたが、見られて困るものではないらしいため大丈夫だと返された

 

イチカのことだから危険物ではないだろうと先生も信頼し、2人は早速仕事に取り掛かるのだった

 

 

 

 

 

「やっと終わった…本当にお疲れ様…」

 

「いやー、今日もすごい量だったっすね…」

 

時刻は夕方

空が夕焼け色に染まる頃、ようやくシャーレの仕事が終わりを迎えた

 

「イチカのおかげで普段より早く終わったよ。ありがとう!」

 

「いえいえ〜、お役に立てたようで何よりっすよ。」

 

これでも普段に比べればだいぶ早く終わった方だった

イチカの頑張りのおかげであり、先生はしきりに感謝していた

いつもよりも余裕を持って帰路に着くことができる

 

2人は階段を降りていき、転送装置の前に立った

 

「では、先生これも一緒にお願いするっす。」

 

「わかった。2人ともあれも一緒に転送してね。」

 

イチカの持ってきた袋も一緒に転送するようアロナとプラナにお願いする

基本的に転送できるものは人間と身につけている無機物だけ

 

一定以上のサイズのものや複数あるものはアロナとプラナの許可がないと転送されないように設定されている

 

そうでないと気がつかないうちに体についていたキヴォトス産の虫が解き放たれたり、爆弾をいっぱい送ってしまう恐れがあるからだ

 

『わかりました!』

 

『解析…アロナ先輩、これは大丈夫でしょうか?』

 

『うーん、イチカさんですし大丈夫だと思います!…人に向けたらちょっと危ないかもしれませんが。』

 

袋の中身をスキャンして確認した2人は少し悩んだが…普段のイチカを見るに大丈夫だと判断して一緒に転送していった

 

 

 

 

 

 

無事外の世界へ到着したイチカは早速先生に自身の持ってきた物を見せた

 

「じゃじゃーん!こんなの持ってきてみたんすよ。」

 

「あっ、それはキヴォトス産の水鉄砲!」

 

イチカが取り出したものはキヴォトス産の実戦用水鉄砲だった

 

水辺にいるヘルメット団やごろつきどもがよく持っているもので、先生も見かけたことがある

種類は様々でミニガン風の物もあれば、普通の水鉄砲と同じような形の物もある

 

今回イチカはおもちゃの水鉄砲と似たような見た目の物を複数持ってきていた

 

「これなら外の世界でも使えるんじゃないかと思って持ってきたんすよ。威力も調節すれば普通の水鉄砲と同じようにもできるっす。」

 

「確かに、これなら銃刀法違反に引っ掛からないし役に立ちそう!」

 

イチカの持ってきてくれた物は非常にありがたかった

 

防衛部隊を結成したはいいが、護身具や武器が足りなかったため補充しなければと思っていたのだ

 

それに加えてキヴォトスでは銃は衣食住に並ぶ生活必需品のため、手元にないとどこかそわそわして落ち着かない生徒もいた

そのため水鉄砲とはいえ銃を手元に持っていればリラックスしてくれるだろう

 

「所で、本当に出力を弱められるかちょっと試し撃ちしてみてもらってもいい?」

 

「いいっすよ。えーと、こっちに回して撃てば…普通の水鉄砲と同じくらいになるはずっす!」

 

庭に水鉄砲の銃口を向け、引き金を引くイチカ

 

 

 

 

ズバァァァァン!!!!

 

 

 

 

瞬間、高速で発射された水の塊が大地を軽々と抉った

 

「…あれっ?」

 

「イチカさん!?」

 

イチカは調節を弱めるつもりが最大にして発射してしまったようだ

 

 

 

─これこそがキヴォトス産水鉄砲の力

 

ただの水鉄砲と侮るなかれ

確かに威力もスピードも実銃の方が強いが、キヴォトス産水鉄砲ならではの強みがある

 

水鉄砲なので火薬がしけって撃てなくなる心配がない

水場があればいくらでも撃てる

相手が実銃なら濡らすことで火薬をしけらせ、武器を失わせられるかもしれない

 

そして、何よりお金がかからない

 

威力だって度重なる改良の結果、当て続ければキヴォトスの者を気絶させることだって可能なほどに高められている

 

そんな実用性と利便性を兼ね備えているため、今なお荒くれ者達が愛用しているのだ─

 

 

 

「いやー、間違えて出力が最大まで上がってたみたいで…面目ないっす」

 

「誰にも被害は出てなかったら大丈夫。

ただ、使う前の試し撃ちは必要だね」

 

今度はしっかりと調節を弱めて撃てば普通の水鉄砲と同じくらい弱い水が発射された

取り扱いにはくれぐれも注意が必要だが、便利なことには変わりない

 

謝るイチカに先生は気にしていないと慰めた

 

「いやぁ、それにしても…懐かしいなぁ…」

 

「懐かしい、っすか?」

 

「私も昔はこういうおもちゃの銃を使ったゲームにハマっていたことがあってね…サバイバルゲームって知ってるかな?」

 

イチカの持ってきた水鉄砲を眺めながら、先生は懐かしそうに自身の過去について語り始める

 

先生は昔サバイバルゲームにハマっていた

サバイバルゲームとはエアガンを使った日本発祥のチームスポーツである

専用のフィールドで敵味方に分かれて、敵を全滅させたりフラッグを奪い合ったりと様々なゲームの種類がある

 

先生の指揮が上手かったのはサバゲーのおかげであり、サバゲーを経験していたから銃社会のキヴォトスにも耐性があったのだ

 

…もし発砲音が苦手だったり、銃そのものが嫌いな人がキヴォトスに行けばノイローゼになってしまうことは間違いない

 

そんな先生の過去、サバイバルゲームについて聞き終えたイチカはぽつりとつぶやいた

 

 

「なるほど…つまり私達が常日頃からやってることとほぼ同じことっすよね?」

 

「うん、そうだね。」

 

 

イチカがサバゲーにピンと来なかった訳

キヴォトスにはサバゲーが普及していない理由はまさにこれ

 

普段からやってることと何も変わりないからである

 

 

 

 

 

「良かったら実際に使ってたもの、見てみない?イチカの趣味探しの参考になるかもだし。」

 

「そんな!無理せずとも…………いえ、お言葉に甘えさせてもらうっす。」

 

せっかくなので先生はサバゲーに使っていた道具などを見せてみることにした

 

─イチカは何事もそつなくこなせてしまうが故に、感動も達成感も持てないことにコンプレックスを抱いている

それを克服しようと趣味探しに励んでおり、先生もそのお手伝いをしていた

 

そんな先生にイチカは遠慮しようとしたが、先生が今なお自分のことを思って動いてくれていることを嬉しく思ったため好意を受け取ることにした

 

「これがサバゲーで使ってた装備だよ!」

 

「へぇ…ゲームといいつつ、割と本格的なんすね〜。」

 

先生は家の中に置いてあったエアガンや装備を並べて置いていった

 

 

サバゲー用のヘルメット、衣服などの見た目は本格的な装備とかなり似通っていた

エアガンも見た目は普通の銃とよく似ている

 

「おぉ…すごく軽いっすね。」

 

「本物の拳銃に比べたらね。」

 

イチカは実際に手に持ってみて、エアガンとマガジンの軽さに驚いた

 

一般人からすればエアガンでもなかなか重いのだが、実銃を使うイチカにとっては羽毛のように軽かったのだ

 

「なるほど、だから先生は指揮が上手かったんすね。ちょっと意外だったっす…先生はあまり銃火器の扱いが上手いイメージが…」

 

先生の指揮が上手かった理由がわかり、納得がいったイチカ

 

しかしエアガンとはいえ、銃を撃つ経験があることを知ったにも関わらず先生が銃火器の扱いが上手いイメージはわかなかった

 

「あはは、そうだね。想像の通りであってるよ。私にはあまり銃を扱う才能はなかったんだ…

学生の頃にショットガンをくるって回してリロードするのを映画で見てね、あれがカッコよくてやりたいなぁと練習してたんだけど…」

 

イメージ通り、自分は銃の扱いは上手くないことを白状する先生

 

実際に扱ってみた時のこと、サバゲーを始めてみようと思った理由も絡めて説明した

一番最初は某映画俳優のやっていた回転リロードに先生も魅了され、真似してみたいと思ったのが始まりだったと語る

 

しかしその結果は……

 

「手からすっぽ抜けて物を壊したり、思いっきり顔にぶつけて怪我したことがあって…」

 

「いやいや、何してるっすか先生。」

 

まるで幼子のような失敗に思わず苦笑いするイチカ

 

先生の学生時代のイメージが正義実現委員会の新人達と同じくらいに思えてきてしまった

 

 

 

 

 

「──とまあそんなわけで銃の扱いはあまり上達はしなかったんだけど、指揮の才能を買われて結構活躍してたんだ!」

 

「へぇ〜、そうだったんすね〜!貴重なお話が聞けて嬉しいっす!」

 

その後、先生は昔から今に至るまでを話した

 

先生も少し恥ずかしかったため、ここまで話すつもりはなかったのだがイチカからぜひ聞かせてほしいとねだられてしまったためほとんど全て話していた

 

普段欲を出さないイチカの貴重なわがままに先生は答えるため、張り切って答えていたのだ

 

「ちょっと試してみる?あまり新鮮味ないと思うけど実際にやってみないとわからないこともあるだろうし…」

 

「そうっすね〜…何事も経験だし、ぜひやってみたいっす!」

 

せっかくここまで話したのだから、ということでイチカにも体験してみてもらうことにした

 

幸いにも先生の自宅の庭は広く、人気のない場所のため流れ弾等を心配する必要はない

試し撃ちするのにもってこいの場所だった

 

 

 

「実際に撃つ弾はどんなものなんすか?」

 

「これだよ、遊戯銃用の丸い球。」

 

「うわー!ちっちゃいっすね〜!?」

 

先生の見せた丸く小さな生分解性プラスチックの弾にイチカは驚いた

 

普段使う銃弾は先端の尖ったライフル弾がスタンダードであり、これほど丸く小さな弾はとても新鮮だった

 

「キヴォトスにも訓練用の銃とかあるよね?私は使ったことはないけど…」

 

「ありますけど、こんなに弾は小さくないっすよ!細かすぎてすぐ無くしちゃいそうっすね〜…」

 

「そうだね。でも、色ついてるし意外と判別できる物だよ。それに完全に無くしてしまっても微生物が分解できるように作られてるから安心なんだ。」

 

キヴォトスにある訓練用の銃はもう少し大きく威力もある物となっている

そのため、これほどサイズダウンした物を見るのは初めてだった

 

 

─何はともあれ、まずは的撃ちをやってみることにした

 

 

「あ、あれっ?また弾がそれちゃって…」

 

「プラスチック製でとても軽いからね!それに弾速が一定値を超える物は禁止されてるから実銃に比べて遅いし、普段の銃以上にまっすぐ飛ばすのは難しいと思うよ!」

 

それなりに自信のあったイチカはその自信を打ち砕かれることになる

 

的を狙って撃ってみるが、普段の感覚だと当たらないのだ

現代のエアガンは連射性、飛距離等進化しているが実物の銃には敵わない

反動も弱く、軽すぎるため過剰に手を動かしてしまいその分ブレが大きくなっていった

 

 

ようやく感覚を掴めてきたら、次は先生と撃ち合いをやってみることに

 

 

「大丈夫っすか?暑苦しくないっすか先生?」

 

「全然大丈夫だよ!」

 

先生はいつのまにか完全防備した姿に着替えていた

ヘルメットも合わさって準備万端である

 

「この完全防備した姿…ヘルメットも合わさってちょっとパイロットスーツっぽくも見えないかな?」

 

「あ〜、なるほど…ははっ、先生は本当にロボット物が好きっすね?」

 

「男のロマンだからね!」

 

銃撃戦になってもいちいち着替える必要のないキヴォトス人から見て先生の姿はとんでもなく不便に見えたが、杞憂だったようだ

 

ロボット物に目がない、なんとも先生らしい理由だった

 

「その…しつこいようですけど本当に大丈夫っすよね?」

 

「大丈夫!これだけ着込んでいれば万が一にも怪我する恐れはないから!

それにいざという時はシッテムの箱もあるからね!」

 

『肯定。シッテムの箱のバリアは完璧です。少しでも害意のあるものは完全シャットアウト、それ以外の物は通せるよう設定していますから。』

 

『飛んでくる物すべてを弾いてしまっていたらキャッチボールすらできませんからね!』

 

つい心配してしまうイチカに安心するよう丁寧に伝える先生

 

渋っていたが、シッテムの箱の守りは生徒達もよく知っているためようやく納得してくれた

 

(まあ…念の為、力を込めないよう気をつけながらやれば大丈夫っすよね。)

 

万が一がないように、多少手を抜きつつ楽しもう

 

そんなふうに考えていたイチカだったが…

 

 

 

「イチカ、ヒットだよ!」

 

「ええっ!?衝撃がないから全くわかんないっすよ〜!1発当たったらアウトって難しすぎるっす〜!」

 

1発でも当たったらアウト、というルールにイチカは大苦戦していた

エアガンの衝撃は普段に比べて弱すぎるため、当たっても気づかないのだ

 

それによほど当たりどころが悪くない限り1発で倒れることはまずないため、ついついゴリ押しで突っ込もうとしてしまう

 

全てを躱して戦う戦術を求められるため、普段とは違うやり方を模索しながらイチカは徐々に熱中していった

 

 

 

 

 

 

「はーっ…いやぁ、想像以上に難しくて…

思ってた以上に熱中しちゃったっす。ありがとうございました先生!」

 

「はぁはぁ…ふぅ、こちらこそ。久しぶりに楽しかったよありがとうイチカ!」

 

一通りやり終えた2人は縁側に座り、休憩する

 

勝ち負けを気にせずに自由に撃ってみて…とても楽しい時間だった

 

「それで、どんな感じだったかな?」

 

「そうっすね〜…フラッグ競争とか普段とは違うやり方で楽しかったんですけど、訓練みたいな感じになっちゃってるっすね〜。」

 

「あ〜、確かに…休みの日にも訓練してるみたいで気が休まらないね…」

 

思った以上に楽しめたのだが、最初に思った通り普段やっている戦闘とあまり変わらない

 

1人だけではできないうえに、休みの日にわざわざ訓練じみたことをするのも違う気がした

 

「でもこれは、後輩達の新しい訓練に使えそうっす!」

 

だが、イチカは先生と遊んでいる中でふと閃いていた

 

これは、後輩達の新しい訓練に使えるかもしれない!

 

「これほど精巧に作りつつ、威力を極限まで落とした銃は貴重っす。キヴォトスにも訓練用の銃はありますが、これの何倍もの威力がありますから。」

 

何があっても絶対に怪我をしない、痛みを感じさせない銃というのは貴重である

 

訓練用の銃もそのように作ってはいるが…キヴォトスの者達はその防御力にも個人差がある

人によっては訓練用でも痛く感じてしまう者もいるのだ

実銃でも上手くやれば怪我しないようにできるが、怪我するほどではなくても痛いものは痛い

 

そんな子達へ普通に撃った時の体感や構えを覚えさせるにはこの銃はうってつけだ

 

間違えて誤射してしまっても全く痛くないため緊張せずに練習することができる

さらに無くしてしまっても生分解性プラスチックなので自然に分解されるのも魅力的だ

 

「そうなんだ、みんな怪我しやすいの?」

 

「皆、可愛くて良い子達ばかりなんすけど…ツルギ先輩に憧れすぎて真似する子が結構いまして…」

 

正義実現委員会のメンバーの中には委員長であるツルギを畏怖とすると同時に憧れる者も多い

そんな憧れの人を真似しようとして、怪我をしてしまう者が少なくないのだ

 

ツルギのように壁を体当たりで破壊しようとしたが、跳ね返されて転ぶ子がいた

怪我をしてしまうのは鍛錬不足だと言ってわざと銃弾に当たるよう動いたりしてしまう子もいた

そもそも銃の反動に耐えきれずに転んでしまう子なんかもいた

 

その度にイチカがフォローに入ったりしていたのだ

 

「なるほど、確かにそれは直さないとね。ただ数を用意するのには色々と準備が必要だから時間かかっちゃうと思う。」

 

話を聞いて合点の入った先生は協力を申し出るが…時間がかかりそうだと告げる

 

何せエアガンは中々にいい値段をしている

数を揃えようと思えば結構な出費となってしまい、ユウカに怒られてしまうことはまず間違いない

なので、計画をしっかり立ててからじゃないと難しいだろう

 

「いやいや、そんな!思いつきですし、急ぐ物でもないので!先生1人に負担をかけたくないですし、これからゆっくり2人で考えさせてもらえたらなーって。」

 

「それもそうだね。じゃあこれから2人ですり合わせしてから、ツルギ達に相談してみようか。」

 

─その時イチカは心の中でガッツポーズした

後輩達を思う気持ちに嘘はないし、訓練に使えそうだと思っていたのも事実

それ以外にもう一つ理由があっただけ

 

先生に違和感なく会うための口実ができたことに小躍りしたい気分でいっぱいだった

 

 

 

その後は夜も更けてきたため、続きは明日以降に決めることにした

 

翌日、一般の人達に見られて噂にならないよう裏口から出るイチカを見送る先生

 

「色々とありがとうねイチカ!」

 

「いえいえ、お役に立てて良かったっす!じゃあまた今度、よろしくお願いするっす先生!」

 

「うん、またねイチカ!」

 

イチカは先生に手を振って無事にトリニティへと戻っていった

 

 

 

 

(いや〜ほんと…感謝したいのはこっちのほうなんっすよ先生?)

 

先生と別れ、帰路につきながらイチカは笑みを浮かべる

 

先生が感謝する以上に、感謝を伝えたいのはこちらの方だった

 

(私の本性を知ってるのにいつも変わらずに接してくれて…嬉しい。)

 

先生はイチカが本性をむき出しにして、暴れる様を実際に見ている

あの姿を見ていたのなら、エアガンとはいえ撃ち合うことに躊躇しそうなものだ

 

だが実際に先生は気にしている様子は全く見せなかった

イチカに全福の信頼を向けて、楽しんでいた

 

そのことがイチカにはたまらなく嬉しかった

 

(それにとんでもなく飽き症の私っすけど、大好きな人と同じ趣味なら続けられる気がするっす。)

 

イチカはなんでもそつなくこなしてはすぐに飽きてはやめてしまい、趣味らしい趣味がないことに悩んでいた

 

─けれど先生に褒められたギターだけは今なお売らずに続いていた

サバゲーごっこが楽しかったのも先生と一緒に行えたことが大きかったのだろう

 

大好きな人に褒められたことや大好きな人と一緒の趣味ならば、ずっと続けていられる

 

そんな予感があった

 

(だから、これからも色々と教えてくださいね

先生?)

 

イチカは自身を変えた存在に、今日も思いを馳せる

あの夏の日の言葉を脳裏に思い浮かべながら

 

 

「私を変えた責任、絶対にとってもらいますからね♪」

 





普段っすっす言ってる子が敬語になるの好き

先生の指揮が上手い理由付けをしよう、としてこうなりました
チュートリアルでシッテムの箱無しで指揮して褒められてましたからね
日本なので自衛隊というのも考えましたが、先生は年齢が若そうなことから入ってすぐやめてしまったことになるのと、階級高くないと指揮取る機会なんてなくない?と思いサバゲー経験者の方にしました


エアガンについて
子供でさえ手榴弾をおもちゃのように扱う世界
一般的な銃そのものがエアガンのような扱いなので、キヴォトスにはエアガンに相当するものがほぼないのではないでしょうか
臨戦ホシノのカフェモーションみたいに訓練用の銃や試し撃ち用の試作品はあると思いますが…こちらの物と比べて威力は遥かに高い設定になっています

なにせ銃撃戦が日常に組み込まれているかつ重大事故は滅多に起こらないので、威力を過剰なまでに下げようとは考えないのではないでしょうか
なので何をしても問題のない完全無害な出来に仕上がっていることに驚いていた、という設定です


最後に生徒とのエアガンでの撃ち合いについて

単なるゲームとして普通に撃ち合う分には問題ありません
力を抜いている分には、です

それ以外については……また別のお話で語りたいと思います
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