注意
今作のコハルちゃんの頭が原作以上にアホになっている恐れがあります
ブルアカマンチョコのシールにさえ頭が悪いと書かれていたのでつい…
外の世界、先生の自宅2階
場所は先生のプライベートルーム前
そこでは今、壮絶な戦いが繰り広げられていた─!
「先生そこをどいて!私は正義実現委員会のエリートとして、この部屋を確認する義務があるの!
エッチなことしてないか、ものがないかどうかね!隠そうとしても無駄なんだから!」
「いや待ってコハル、本当に勘弁して欲しい!私にもプライバシーというものがあってだね…!」
元は1階にあったが、2階へ移動した先生の自室の前で揉める両者
なぜ1階から2階に移っているのかというと、生徒達が利用する機会が増えたこと、寝床を間違えたと言って潜り込もうとする生徒がいたからだ*1
さらには言い訳もせず堂々と忍び込もうとする生徒もいたため、2階へと移らざるを得なかった*2
─ちなみにそういう関係のものがあるかどうかって?
ないわけがない
むしろ健全な証であり上手く発散しない方がトラブルや事件の元となる
故に部屋の中へ入られるのはなんとしてでも阻止しなくてはならなかった
「ど、どうしてコハルはそんなに張り切ってるの!?」
「それは…ハスミ先輩やツルギ先輩、皆から期待してるって言っていただけたから…だから!期待に応えて見せなくちゃ!」
(多分期待の応え方が違うよコハル…!)
コハルは張り切っていた
尊敬する先輩達と共に極秘任務というだけでもテンション爆上がりの所を、さらに期待していると励ましの声までもらってしまえばもう止まらない
久しぶりにハスミの甘やかしを受けて、正義実現委員会の優秀な先輩から期待されているエリートなのだと浮かれてしまっていたのだ
「そ、それにまた変なこと企んでるかもしれないでしょ!あんな不健全な格好させて…!!」
(しまった!前のマシロとのやりとりが裏目に…!)
さらに以前正義実現委員会の皆で猫耳メイド服姿を披露したことが裏目に出ていた
コハルに、実は隠れてえっちなことをしているのでは?と疑惑を持たせるには充分すぎたらしい
ここでさらにそういった関連の物が見つかって仕舞えば、もっと面倒な事態になるのは目に見えている
なんとしても説得しなくてはならなくなってしまった
「コハル本当にどうか勘弁してほしい!
先生のことを破滅させてやりたいくらい嫌ってるなら悪い所を言って!絶対に直すから!」
追い詰められた先生は情に訴えかける作戦に出た
コハルには倫理的、客観的な説明よりもストレートに情に訴えかけた方がいい
普段素直になれないだけで、その奥底は正義感に溢れた心優しい少女なのだから
「な、なによ!?別に先生のことそこまで嫌いだなんて言ってないじゃない!
…いざという時はその、頼りにはなるし…」
思惑は見事的中し、モジモジしながら答えるコハル
先生のことは嫌いではない
普段ヘンタイだと免罪?をかけつつも、いざという時は頼りにしているし、困った時には先生の顔が思い浮かぶ
それほどまでに嫌がっているのなら、とようやくコハルは踏みとどまってくれたのだった
先生の部屋へ踏み込むのは諦めたコハル
しかし、このまま何もしないというのも違う気がする
少ない知恵を絞って考えたコハルは、今度は防犯グッズに目をつけた
「…だったら、用意された護身具を見させてもらうわ!ちゃんとした物かどうか確かめさせてもらうんだから!」
「うん…それなら大丈夫だよ!やましい物なんて何一つない、ちゃんとした物を用意してるからね!」
先生は自信を持って答えて見せた
用意した護身具にやましいものなどあるはずがない
ようやく落ち着いて生徒と交流することができそうだと安堵していた
─そんな考えは早い段階で裏切られ、もっと大変な事態になろうとも知らずに…
「大体これくらいかな。」
「…どうやってこんなにたくさん準備したのよ。これだけあったら、結構な金額になっちゃうんじゃない?」
普段倉庫などにしまっている防犯グッズや護身具をコハルの前に並べ終える
並べられた護身具を見てコハルは疑問を口にした
先生が用意していた護身具がコハルの想像を優に超える数だったからだ
もし組織でこれほどの数を用意しようとすれば赤字になるのは間違いない量だったからだ
「お金のことは大丈夫、一部の物は外の世界で買った物だけど、クラフトチェンバーを使った時に偶然できた物も結構あるんだよね。
普通じゃ買えないような物もまあまああるから…」
「本当になんでも作れるわね、あれ…」
全て購入したわけではないから大丈夫だと先生は告げる
この護身具達の中には以前クラフトチェンバーを使用した時に使えそうだったからと、取っておいた物達が混ざっているのだ
普通の家具はおろかプールに楽器、壁紙に観葉植物、果ては漫画にゲーム機などありとあらゆる物が作れるクラフトチェンバーに不可能はなかった
なお安全性もしっかりと確認済みのため問題はない
気を取り直して、早速コハルに用意した物達について説明を始めた
「まずは、これかな。ペイントボール。」
最初に取り出したのはペイントボール
直接投げつけて相手を怯ませたり、逃げる相手の足取りを追うのに便利な防犯グッズだ
「ふーん、まあそれなら普通ね。……ふふふ、投擲術には自信あるし、これを使って大活躍すればきっと…」
キヴォトスにもペイントボールは存在するため、特別驚くようなこともなかった
だがまあと、投擲には自信のあるコハルはこれを使用すれば活躍できそうだと胸を張る
八面六臂の大活躍をして、正義実現委員会の皆に褒められる姿を妄想し始めていたが…
「これは色だけじゃなくて匂いもつくようになってるんだよ。独特な匂いで隠れてもすぐわかるようにね。」
「ど、独特な匂い!!?」
妄想に浸っていたコハルは先生の言葉を聞いた瞬間現実へと引き戻される
少女の目がカッと見開かれ、ネコのような瞳孔へと変わっていく
そして、コハルの脳内に棲むイマジナリーハナコが語りかけてきた!
ペイントボールって、えっちですよね?
だって…こんなにベトベトで臭いものをぶつけてくるなんて…くっさぁ…♡
「エッチなのは駄目!死刑!!」
「何が!?」
コハルおきまりの台詞がついに飛び出した
当然ながら、コハルの脳内で起きたことなど知る由もなく動揺する先生
これをきっかけにコハルの暴走が始まってしまう
「せ、先生この棒は!?」
「それはさすまただよ。こっちでは学校とかによく置かれてる…」
「さ、さす、また!?一体何考えてそんなもの用意してるのよスケベ!!」
「うん、コハルが想像しているものとは絶対違うよ?」
さすまたは不審者から身を守るための立派な護身道具の一つである
断じてスケベな物ではない
これも犯人制圧用にキヴォトスにも存在はしているが…銃相手ではリーチが短すぎるので、普段滅多に使われない
それでも治安維持組織としては頭に入ってそうな物なのだが…コハルは頭が悪かったため、さすまたを知らなかったのだ
「じゃ、じゃあこれは!?」
「ネットランチャー!網を銃から発射して無力化する立派な護身具だよ!」
「ネットランチャー…網で拘束して…無理やり…!?」
「無理やりって何!?そんなことしないよ!?」
先生の弁明も虚しく、コハルの耳には届かない
ぶつぶつと1人連想ゲームに陥っている
そんなコハルの脳内ではイマジナリーハナコが再び語りかけていた
これじゃ身動きがとれません…それになんだか体が厚く火照って…
もしかして、何か塗られているのですか?
ふふふ、ネットランチャーで捕まえた後は(卑猥な言葉)して(成人向け作品にしか出せない用語)して(18禁の作品にしか出てこない用語)するんですよね…?
「エッチなのは駄目!死刑!!!」
「落ち着いてコハルさん!?」
その後もコハルの大暴走は止まらなかった
一度スイッチが入って仕舞えば、全てよろしくない方向へ変換されてしまう
トリニティの天才スク水少女による英才教育の賜物であった
「ほら見てコハル!普通のもちゃんとあるから。この特殊警棒なんかは…」
「特殊な棒!!!!??」
「それは無理があるよね!!?」
「どうしてこんな変なものばっかりなのよ!臭い臭いをつけたり、痺れさせたり…
頭を1発打ってさっさと気絶させて拘束すればいいじゃない!
いくら悪人だからって必要以上に辱めようとするのはダメ!非人道的だわ!」
─その後ひと通り確認した後もコハルの勢いは治らずに憤慨していた
エッチな妄想もそうだが、それ以上にコハルは護身具へご立腹だった
実はこれはコハルが特別厳しいわけではなく、世間一般的なキヴォトスの者の感性に基づいたものでもあった
護身具なんて用意しなくてもキヴォトスの者には銃がある
頑丈なキヴォトスの者達は力づくで取り押さえ続けるよりも、とっとと撃って気絶させた方が早いのだ
服を汚したり、痺れさせたりと変に不快な思いをさせるよりもその方がよっぽど後腐れがない
「ううん、ちゃんと人道的に考えて作られた物だよ。まあ、キヴォトスからしたらそうなんだけどね…私達からしたら1発打たれたら死んじゃうから…」
「あ、そ、そっか……」
しかし、それはキヴォトスの者に対しての話であって外の世界では通用しない
─相手のことを一切考える必要がないのであれば、外の世界でも銃を撃って制圧する方が早い
それをしないのは法律などで禁止されているのもそうだが、銃というものがあまりにも殺傷能力が高く、撃つだけなら誰にでもできるほど簡単にできてしまうからだ
加えて何も殺すまでもないと思ったり、万が一間違いだとしたら?という恐れもある
今いる人里離れた田舎でも、人が来る可能性は限りなく0に等しいが万が一ということもある
たった一発の銃弾が命取りになる以上、こちらの世界で何があろうとも実弾を使うわけにはいかないのだ
「だから、外の世界ではこれらの装備を使うのが一番なんだよ。」
「……納得したわ。ちゃんと考えられていた物達だったのね。……その、ごめんなさい。」
「ううん、突然違う文化の世界に来たら混乱するのは当然のことだから気にしないで!」
ちゃんと考えられて作られた物であったことを理解し、自身の無知を恥じるコハル
それに対し先生は仕方のないことだと慰めた
その後は先ほど伝えきれなかった護身具の正しい使い方を教えてみせた
今度のコハルは素直に説明を聞き、誤解することなくちゃんと理解してくれた
「もう夜も遅いからこれくらいにしよう。残りはまた今度ってことでね。」
「あ、先生。私も片付けるの手伝うわ!」
全ての護身具について説明したかったが、夜も遅いため全部説明し切ることはできずに片付けることにする
先生と一緒に片付けを手伝おうとした所で、コハルの目が点になった
現れたのは、縄と鞭だった
それを見た瞬間、みるみる間にコハルの顔が真っ赤に染まっていく
誤解のないようにいうと、鞭も立派な護身具の一つである
リーチが圧倒的に長く使いやすいため、誤爆の恐れがあるスタンガンよりも場合によっては頼りになる
しかし、そういった本ばかりを読んでいたコハルにはもうそれ用の道具としてしか目に映らず…
「や、やっぱりそういう目的の物もあるんじゃない!
変態!!嘘つき!!
この防犯アイテムや護身具達は全部没収、焼却ぅーーー!!!」
「待って!誤解だから!!縄も鞭も立派な道具だから〜!!」
…再び暴走してしまい、先生にぽかぽか殴りかかっていってしまう
その後、夕方までかけて先生はなんとかコハルを説得した
そしてコハルに多大な悪影響を与えてしまっているハナコに一度お話する必要がありそうだと決意したのだった…
今回のお話は頭ピンクなコハルとキヴォトス人と外の世界の人の認識のズレが垣間見えたお話でした
作者の妄想
この小説では書きませんが、もし外の世界の軍隊とキヴォトスの治安維持組織が協力して事件に当たる時
キヴォトス生まれの犯罪者を捕まえる時にこんなことが起こってしまうかもしれませんね
○指令→逃走中の対象は情状酌量の余地あり、なるべく傷つけずに捕まえてください!
フウカのように巻き込まれた側イメージ
外の世界の人
(麻酔弾…いや針が刺さらないかもしれないな…)
(筋力は個人差があって、化け物クラスは少ないらしい。網で捕獲できれば…)
「数で押さえつけろ!スタンガンを使用し、制圧する!」
キヴォトスの人
「なぜ必要以上に不快な思いをさせるような真似を…!?」
「そこまでしなくてもいいのでは?費用もかかるし…」
キヴォトスの人
「イタズラに傷つけてしまわないよう、ヘッドショットを決めて気絶させます!痛みは一瞬です!」←対戦車ライフル準備
外の世界の人
「待て待て待て!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!」
キヴォトスの人
「私達は頭に一発くらった程度じゃ死にません!」
外の世界の人
「死ななくても、もしかしたら障害が残るかもしれないだろう!?」←普通はそう思う
キヴォトスの人
「そんなやわじゃないですよ!」←キヴォトス人の耐久がおかしい
なんか大勢に取り押さえられたり、なんだかよくわからない薬品(麻酔弾)を注入されたり、痺れさせられたり、網で捕まえられることよりも
頭を撃たれて気絶して気がついたら捕まってた、という方が嫌な思いも少なくてマシなのではないでしょうか
それにキヴォトスは犯罪率が高すぎるので、いちいち麻酔薬などを用意するのは手間がかかりすぎると思うので…