影――光がある限り存在し、人間に永遠に纏わりつく
原型は無く、様々な形に変形できるものの、色だけは変えられない
触れることはできず、共に人自身を殺す事は不可能な存在
の、筈だった
とあるチャットサイトにて
部屋名『雑談(暇な人募集』
人数 5/10
名無し:知ってるか?あの噂
ひより@罰:噂って?
カイザー†黒騎士:またガセネタ拾ってきたんだろw
名無し:ガセじゃねぇって
名無し:白い兎の男の噂…だよ
ひより@罰:何それイミフww
カイザー†黒騎士:一応言ってみw
名無し:何かな、兎の耳みたいなフード被った
名無し:女みたいな男居るらしいんだよ
宮田:男の娘ですかな?
カイザー†黒騎士:うお!?ww
ひより@罰:ちょw急に出てくんなw
宮田:あ、ごめんwただいま
名無し:…取りあえず話続けるな
名無し:夜中に公園で見かけるらしくってな
名無し:その男…影を操ってたんだってよ
ひより@罰:zzz…
カイザー†黒騎士:はいはいワロスワロスww
名無し:お前等真面目に聞いてないだろ!w
宮田:ログ確認、よく分からんww
カイザー†黒騎士:てか影を操るって何w中二病すぎw
名無し:お前に言われたかねぇww
宮田:してその男の娘が何故男と分かったの?
名無し:どうでもいいだろwでも言われれば確かに
名無し:直接会って話せる筈もないし
ひより@罰:なんで?
名無し:その男は変な小物持っててな
名無し:見た奴の影を立体的に浮き出して
名無し:その自身の影に襲わせてきたっていうんだよ!
宮田:どゆことww
カイザー†黒騎士:わけワカメww
ひより@罰:意味が分からないwww
名無し:説明力無くてごめんなw
名無し:簡単に言えば自分を自分の影が
カイザー†黒騎士:もうええてw
ひより@罰:あ、もう寝ないとだ
カイザー†黒騎士:おやすー
宮田:おやすみなさい
名無し:乙
ひより@罰 さんが退室しました
宮田:てかその体験者死んでるん?
名無し:知らない、あくまで噂だから
カイザー†黒騎士:はい今日もガセネタ乙でしたw
名無し:もういいよ、お前等に話した俺が馬鹿だった
宮田:そんな怒るなゆw
カイザー†黒騎士:そうだゆそうだゆ
名無し:いや、もう寝るは
宮田:誤字の煽りがうぜぇww
宮田:あー拗ねるなよーw
カイザー†黒騎士:えーまだいけんだろw
名無し さんが退室しました
宮田:あ、マジで落ちたw
カイザー†黒騎士:何だよあいつ今日に限ってw
宮田:どうする?
カイザー†黒騎士:俺も寝るー
宮田:じゃお疲れ様ー
カイザー†黒騎士:おう、また明日なー
カイザー†黒騎士 さんが退室しました
宮田:あれ?
宮田:よく見たら部屋人数2人じゃん
宮田:誰か残ってるの?
ゆき:何?
宮田:あ、おはつかな?
宮田:どうして黙ってたの?w
ゆき:話に入り辛かったから黙ってた
ゆき:迷惑だった?
宮田:いや、俺は別にいいけどw
ゆき:http.//www.gazou.com/images.*****/
宮田:?なにこれ
ゆき さんが退室しました
宮田:どゆこと…?
とあるアパート一室にて
「…これは…釣りじゃないよな」
退室間際になって出されたURLをクリックしてみる
するとそれは画像だった
段々上の方から画像が鮮明になっていく
真っ暗な…夜であろうか
どこかの写真のようであった
そこに白いぼやけた何かが写っていた
目を凝らしているとブレが修正されていき
それの姿が見えた
そこに写っていたのは人だった
振り返る姿の
兎耳の帽子を被った少女のような容姿の人が
小さなペンダントのような物を片手に
黒く不気味な何かを纏っていた画像だった