【悲報】男子高校において自分以外の全ての男子がTSし、男女比1:1000の女子高に変貌してハーレムが出来あがってしまう   作:リヒト ☆

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体育

 凪旗男子高等学校。

 歴史ある男子高校の一つであり、日本の中で最も多くの東大生を輩出する名門中の名門。

 

「……何故だ」

 

 そんな男子高校であったはずの凪旗高校は今や、その姿を一変させてしまっていた。

 校内を徘徊していたむさ苦しい男たちの姿は消えうせて全員がうら若き女子へと変貌し、教卓に立っていた禿で加齢臭も激しい我らが担任もロリへと変貌を遂げている。

 

「えー、皆さん。私も含め……その、何だ?」

 

 禿臭おっさん担任からロリ担任というあまりにも大きすぎる落差を僕たちの前に晒している河野先生は複雑そうな表情で朝のHRの時間の締めに入っていく。

 

「かなり変わったところがあると思うが」

 

 河野先生。

 自分だけ何も変わっていないです。

 

「しっかりと歴史ある凪旗高校の生徒らしい姿を見せてくれると先生は信じている」

 

 どれだけ歴史が長かろうとも学校の関係者のほぼすべてがTSするなんていう異常事態の対処法は知らないと思うの。

 

「それでは各自、今日も健やかな学園生活を送るように!これで朝のHRを終わりにする。ありがとうございました」

 

 あまりにも大きなパソコンを抱えるロリとなった河野先生は一礼した後、職員室へと帰っていく。

 そこからは自由時間であり、頑として席から立とうとしない僕の元にいつものメンバーが近寄ってくる。

 

「お、おう。どうだ?」

 

 黒髪ロングの清楚系女子高生になってしまった赤城蓮夜。

 

「……や、やぁ」

 

 そして、ショートヘアを持つ背丈の低い小動物系女子になってしまった青葉陽太。

 僕が最も仲良くしていた二人が自分の元にやってくる。

 

「……一時間目は、体育だね」

 

「そ、そうだね」

 

 そして、二人が語り出すのはこれから待ち受けている一限の内容である。

 

「……すぅ」

 

 おぉ、神よ。

 一時間目からこんな試練を与えるというのかっ!

 僕は二人の言葉を受けて神へと嘆きの声を上げる。クラス全員女子化した一番最初の授業が体育となるなど……意味がわからないっ!

 

「そ、それじゃあよっ!早く更衣室の方に行こうぜっ!」

 

「……ん?」

 

 僕はさも当然のような口ぶりで告げた蓮夜の言葉に首をかしげる。

 

「いや……流石に、この状態で輪廻も一緒に更衣室へと行くのはぁ」

 

 そんな僕の心を代弁するかのように陽太が口を開く。

 

「な、何だよっ!?」

 

 だが、そんな陽太の言葉に対して蓮夜はいきなり大きな声で動揺の声を上げる。

 

「陽太は……輪廻まで俺が女になったってだけで態度を変えるような奴だって言うのよっ!?」

 

「うっ……」

 

「……蓮夜」

 

 そして、そのまま蓮夜は大きく取り乱しながら声を荒げる。

 

「ふっ。安心してくれ。例え、お前たちが女になってもズットモさ」

 

 僕は動揺を見せる蓮夜に対して、安心するように声をかける。

 よくよく考えてみれば、僕じゃなくてTSした当の本人も突然の事態で怖いよな。

 

「だが、だがだっ!?忘れたかっ!僕たち男子校の魂の叫びをっ!!!」

 

 それでも、譲れない一線はあってしまうのだが。

 僕はこの場で力強く拳を握りながら言葉を続ける。

 

「な、何だよ」

 

「もういっそ男でも良い」

 

 僕たち男子高の生徒は誰もが見ているだろう……彼女を見つけられず哀れにも男へと走る先輩の姿を。

 

「忘れたか?」

 

「い、いや……」

 

 僕の言葉に蓮夜は首を横に振る。

 

「わかるだろう?男でももういっそいいや。そんなマインドの中で、いきなり同級生が女になった結果……起きてしまう生理現象を」

 

「うっ……」

 

 僕の言葉を受け、蓮夜が僅かなながらではあるが嫌悪感を見せる。

 おい、テメェ、何嫌悪感見せてんねん。

 お前は昨日、僕とアニマルビデオを見て大きくした仲じゃないかっ!

 いや……気のせいか、うん。

 

「あぁ!だが、安心してほしい……僕がお前らに手を出すことはないっ!」

 

 蓮夜の反応を気のせいとした僕は更に彼へと言葉を続ける。

 

「お前らだって混乱しているだろうっ!?いきなりこんなことになって。その状態を、僕は出来るだけわかってやりたいと思っている」

 

 そして、そのまま僕は何処かボケっとした表情で立っている陽太にも合わせて言葉を話していく。

 

「でも、だからこそ……わかってくれ。僕の苦しみを!」

 

「そ、そうだな……俺がそっちの立場にいればそうなるだろう」

 

 僕の言葉に蓮夜は頷いてくれる。

 

「そ、そんな我慢しなくていいん、だよ?」

 

「……あん?」

 

 テメェ、何を言っているのかわかっているのか、陽太さんよぉぉぉお!

 

「うぅん……だから、そう」

 

 僕は陽太の言葉を聞かなかったことにして言葉を続ける。

 

「いけっ!行くんだっ!僕も後で追いつく……二人で先に更衣室の方に行ってくれ……」

 

「り、輪廻……っ!」

 

「輪廻」

 

「さぁ、行くんだっ!お前らぁ、いけぇぇぇええええええええええええっ!!!」

 

「おうっ!お前のことは忘れないからっ!」

 

「さ、先に行っているねっ!」

 

「いけぇぇぇぇぇぇええええええええええええええええええ」

 

 僕の言葉を受け、二人は教室から体操服を持って走り出していく。

 

「えええええ……何してんや僕は」

 

 そして、二人の姿がいなくなると共に僕は真顔へと戻る。

 ちょっと先に更衣室へと行っていてくれってだけでなんでこんな映画みたいなことをしているのだ。

 ちなみに僕たち三人がこんな茶番を繰り広げている間にもう他のクラスメートたちは更衣室の方に向かっている。

 教室に残されたのは僕一人である。

 

「さて、と」

 

 誰もいなくなった教室で、僕は痛む下半身を物ともせずに立ち上がる。

 

「一発シコってから行くか」

 

 僕はとりあえずこの世界の真理を見通す賢者になる為、トイレの方へと向かっていくのだった。

 。

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