透き通る青の仮面(ペルソナ) 作:仮面をつけた一般キヴォトス人
アマニさん評価9ありがとうございます!
村前野菜さん評価8ありがとうございます!
100xさん評価6ありがとうございます!
ぼちぼちですが頑張って行きます!
キャラの口調合ってるか不安です……
そして、有馬コトネとしてのゲヘナ学園で生きることを決めた日から1週間が経った。リハビリも程々に復学することになった。なお、リハビリと並行して勉強もしたのだが
(何年ぶりだろうな、こんなに勉強したの。もうしばらくは勘弁して欲しい)
5教科は勿論の事だが、キヴォトスの歴史や、銃に関する数学的な問題、平時で使うのかとか思ってしまうような問題と対峙し。
「これが……キヴォトスか……」
真っ白になっていた。元来、勉強がそこまで好きという部類では無かった。テスト期間が近づけば準備はする程度くらいであり、自分から進んで学ぼうと言う気概は無かった。それでも何とかマシになる程度には覚え、明日からは補習を受けて試験に望めば進級が出来るという事である。
「コトネさん。これから風紀委員会に引渡しますが、忘れ物は無いですか?」
「忘れ物は無いけど、言い方何とかならない?」
セナの言葉に肩を落としながらに歩みを進める。召喚機は、スカートのベルトのホルスターに入れ、鍵は胸にぶら下げている。
「そう言えば、運ばれる前の私って銃何使ってたの?」
何気なしにセナに聞いてみる。救急医学部ならば風紀委員会と会うこともあるだろうと考えての質問だった。
「すみません。貴女がどのような銃を握っていたかまでは」
「そうだったのか、あーごめん。自分のことなのにね。悪かった」
バツが悪そうに謝るコトネ。
(そりゃ、所属が違うんだし知るわけないか。ヒナに聞いてみようか……いや、冷静に考えて1週間前のことを鑑みたら答えてくれそうにないよね。それに、多分銃弾一発でも大怪我に繋がる様なやつに銃なんて握らせないよな)
内心ため息をつきながらも歩き続け、護衛の風紀委員に引き渡される。
「ありがとう、セナ。またね」
「はい、今度会う時は負傷者では無く友人としてお会いしましょう」
そう言ってセナと分かれを告げ、護衛の風紀委員と共に歩く。
「ごめんね、こんな事に使いっ走りさせてしまって」
護衛の風紀委員に言うと風紀委員は首を横に振り
「そ、そんなことありません!あのヒナ委員長のご友人で、あの事件では仲間の風紀委員全員を怪我させることなく帰還させて見せたって言う…更に、自分は瀕死の重症を負いながらも、鎮圧したと、ヒナ委員長とは別の伝説じゃないですか!」
それを聞き苦笑いをする。そう言う人物だったのかと。それは確かに凄いと思ったが、苦笑いしながらに言う。
「そう言って貰えると嬉しい……と言いたいんだけど、今の私にその事件を含めて前の出来事の記憶は無いし、この通りヘイローも無い。貴女が期待しているような強さとか頑強さは」
あまり言いたくない。と言うのが本音である。だが、言わないと変な期待をさせてしまうと言うのは理解しているし断りを入れる。
「もう、無いんだよ。ごめんね、期待させちゃって」
そう言うと首を勢いよく横に振り
「め、滅相もございません!そのような意図で言った訳では!ただ、貴女に憧れて風紀委員会に入ったという人がいるというだけです!」
そうなのか、と納得するコトネ。それからは現在のゲヘナについて、他の高校について、キヴォトスについて話を聞く。分かったことは、"先生"はまだ来ていないという事、原作通り万魔殿が風紀委員会に嫌がらせをしているのは変わらないという事。
(まぁ、ここまでは変化無しか。それはそれで安心……出来る?)
首を傾げながらに歩き続け、風紀委員会の建物に辿り着く。そして中に入る。案内されるまま、風紀委員会の執務室の前まで来て、ドアをノックし応答が来たのを確認した護衛の風紀委員は扉を開け
「アコ行政官!ヒナ委員長!有馬コトネを連れて参りました!」
コトネを先導して入室する。そこには水色の髪に際どい服装の人物とヒナが執務作業に追われていた。水色の髪の子は丁寧な口調で護衛の風紀委員の方を見て
「業務お疲れ様です。何時もの仕事に戻ってください」
「はい、それでは失礼します!」
その子はそのまま通常の業務に戻る。そして部屋に残されたのは水色の髪の少女、風紀委員会行政官、天雨アコと風紀委員長、空崎ヒナ。そして、1年半ぶりに目を覚ましたヘイローと記憶を失った……とされている有馬コトネの3人だ。アコは1度手を止めて、コトネに近づき言葉を交わす。
「お久しぶりですね、コトネさん。と言っても、名前以外は忘れてしまったのでしたわね。改めて、私は風紀委員会 行政官を務めてます天雨アコと言います。よろしくお願いします」
そう言うとアコは手を出す。コトネは少し驚きながらも
「知っていると思いますけど、有馬コトネですよろしくお願いします。アコ行政官」
「アコで良いですよ。私もコトネさんと呼ぶので」
「そうですか。では、アコと呼ばせてもらいますね」
その手を取る。握手を交わしたあとコトネは気になっていたことを聞く。
「話は変わるんですが、いいでしょうか?ヒナ委員長にもお聞きしたいのですけど」
崩れない丁寧な口調にヒナも手を止める。そしアコも表情を変えずにコトネを見る。コトネは気になっている事の1つを聞く。
「私、風紀委員会に復帰しても良いでしょうか?」
「「!?」」
二人は驚く。勿論コトネにも考えがある。と言うか、ゲームの時からヒナや風紀委員会のメンバーがろくに休めていないのは知っていた。それの負担を少しでも何とかするためだ。勿論自分一人で解決出来るなんて思ってはいないが、多少なりとも軽減できるのではないかとは思っている。
「……本当に復帰するつもりですか?」
アコはヒナが何かを言う前に言う。コトネは眉を顰めて尋ねる。
「それはどう言うことですか?」
「貴女は1年半前に瀕死の重症を負い、一週間前まで昏睡状態でした。その上、記憶喪失にヘイローの喪失。記憶喪失だけでも色々支障はきたすというのに、ヘイロー喪失とまでなると、その辺に居るキヴォトスの人達よりも打たれ弱い可能性すらあります。貴女を守る神秘は……死んでいるんですよ。有馬コトネさん。1年半前に記憶と共に。そんな貴女が以前のように風紀委員会の仕事をすれば……死ぬ可能性が高いです」
アコは現実を突きつける。記憶喪失で書類仕事どころか勉強とかの日常生活すら儘ならないというのに、風紀委員のメインの活動なんかしたら、それこそ命の危険すらある。ヘイローを失っているのだから尚更だ。勿論、アコは本人の事を思っての発言である。ヒナもコトネを危険な目に合わせたくないという気持ちでいっぱいである。それは、コトネもしっかり伝わっている。いや、理解できないはずが無い。
(納得出来る。知り合いが死んだかもしれないというのは……俺の想像を絶するものなんだろうな。いや、思い出が全部消えましたともなれば、実質死んだようなものか)
考えれば考えるほど、自分が風紀委員会に入るべきじゃないと考えられもするが
(それで、
コトネは息を吸い。
「その節は心配かけてごめん。だけど、私は風紀委員会に復帰したい。だって、私だって皆の役に立ちたいから。現場で役に立てないと言うなら、書類でも何でもやる。だから、お願いします」
コトネは頭を下げた。その光景を見たアコとヒナは何も言え無かった。
「アコ」
「良いんですか?委員長」
「ええ、書類のこと教えてあげて。それと少し休んでくるわ、30分で声をかけて」
執務室の更に隣の休憩室にヒナは行く。アコはコトネに向き直り
「……そう言えば貴女は引き下がらない人だと言うことを忘れてました。それでは書類に関して教えますね。早速ですがいいですか?」
アコはコトネに確認をとり、コトネはそれに答える。書類仕事を教わり時間が過ぎていく。
ヒナ side
正直に言うと私は迷っていた。コトネが風紀委員に復帰させるか否か。理由はもう、傷ついて欲しくないから。
今でもあの光景は思い出してしまうし、夢にでも出てしまう。ヘイローが消えて血まみれのコトネの姿を。
「私はどうすれば良いの?」
ゲヘナ学園で野放しにしたら今度こそ死んでしまうかもしれない。以前までならただ事件に巻き込まれるだけなら、解決すらしてたからいいかなと言えたけど、今のコトネにヘイローは無い。自分の使っていた銃すら覚えていない。
そんなんで野放しにしたら……。考えたくもない。だから風紀委員会に復帰したいと言った時には安心感もあった。だけどアコが言った通り治安維持のための仕事には武力を用いる。撃ち合いになる。特にゲヘナはそれが日常的だ。それだけまた危険がある。幸いなことに書類のことをすると言ってくれたから当面の危険は無いとは思う。ただ、それでも
「私はもう見たくないよ……コトネ。血まみれになった親友なんて……」
私の弱音は静かに休憩室に溶けていった。彼女は多分状況を見て芳しくなければ援護の為に出てくる。そうなれば、銃弾飛び交う現場に飛び込むことになる。想像は最悪な光景しか浮かばなかった。
脳裏に焼きつた無惨な親友のあの姿。生存という奇跡に払った代償は大きすぎた。
もう、そうならない為にも私が頑張るしかない。
もう、大切な人を失わない為にも私が
もう、コトネのあんな姿を見なくていいように、笑い合える為に。
簡単なコトネのプロフィール載せておきます!
感想、お気に入りお願いします!
プロフィール
名前:有馬コトネ
学園:ゲヘナ学園
部活:風紀委員会
学年:3年生(仮)
年齢:17歳
誕生日:2月6日
身長:155cm
趣味:現在は不明
空崎ヒナの幼馴染みで親友だった人物。1年半前に瀕死の重症を負い昏睡状態になる。目が覚めると記憶とヘイローを失ったとされている。本当は別の魂が入っている。
ちなみにヒナからコトネに対する思いはかなり重めです。