透き通る青の仮面(ペルソナ) 作:仮面をつけた一般キヴォトス人
トウフGTKさん
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わけみたまさん評価6ありがとうございます!
励んで頑張って行きます!
目が覚めると時刻は6時だった。制服のままで眠りについてしまっていたことに気づき大きく溜息をつく。
「もう、こんな時間か……。シャワー浴びて、朝飯食べないと……」
立ち上がり脱衣所に行き服を脱ぎ、シャワーを浴びる。何回目にもなるが自分の身体を鏡で見て思わず目を背ける。
(な、なれないんだよなぁ。未だに自分が女の子になったのなんて……)
目覚めて10日目。いい加減慣れたいと思うが……そうも行かないのが心境なのである。
(それにしても、シャンプーとボディーソープ買うの忘れてたなぁ。なんか、ひとり暮らし始めた時のことを思い出すなぁ。足らないものだらけだ)
そう内心ぼやきながら、シャワーを止め、体を拭き、制服を着て、適当に朝飯を済ませる。そして出ようとしたタイミングで、チャイムが鳴る。時刻で言えば7時15分である。
「はーい」
扉を開けるとヒナが立っていた。コトネは一瞬フリーズするが、ヒナが声をかける。
「おはよう、コトネ」
その声を聞きフリーズから立ち直り挨拶をする。
「おはよう……ヒナ。起こしに来てくれたの?」
「それも……あるにはあるけど、一緒に登校するために来たの。だって、今の貴女ヘイロー無いから……もしも騒動が起きて、流れ弾とかに当たったらと思って、だから護衛も兼ねて」
心配して来てくれたという。それを聞いたコトネは少し申し訳なく思う。
「なんか……ごめん。手間かけさせてるみたいで」
それを聞いたヒナは首をかしげて言う。
「私がやりたいからやっているだけよ?大切な友人にもう傷ついて欲しくないから」
そういうヒナの瞳は何処か悲しげな目をしていた。コトネは思い出す。
(そう言えば、有馬コトネは1年半前に瀕死の重症で死にかけたんだった。それでヘイロー無いし、ヒナ達、有馬コトネを知る人物からしたら記憶喪失になってるし……今のはいただけない)
コトネは鞄を手に持ち、靴を履き玄関を閉めて
「それじゃあ、お言葉に甘えて一緒に学校に行こうか。ヒナ」
「ええ、行きましょう。コトネ」
そして、二人は歩き出す。話す話題がなくて互いに黙った状態で歩を進める。しばらく歩くとヒナが
「今日は風紀委員全員に貴女の事を伝えるわ。長らく休養していた有馬コトネが本日付けで風紀委員会に復帰するって。これから忙しくなるけど、無理はしないで。……分かってるとは思うけど」
「うん、できる範囲でする事はするよ」
「それが聞けてよかった」
ヒナとコトネは話をしながら歩く。ある意味でこのキヴォトスでの新生活が始まろうとしていた。
そして、風紀委員会では珍しい朝礼が行われ
「今日から風紀委員会に復帰する子を紹介するわ。彼女は有馬コトネよ。それじゃあ、自己紹介お願い」
「本日付けで風紀委員会に復帰する事になりました、有馬コトネです。1年半前に仕事で負傷して昏睡状態になっていたそうです。おかげで、目覚めた10日前より前の記憶が無いですし、ヘイローも無くなりましたが、皆さんの一助となれるように努めさせていただきます。これからよろしくお願いします」
そう言いコトネは頭を下げる。コトネの言った言葉に嘘は無い。自分は前線には出ることが叶わない。向き不向きではなく、出たら死ぬ。このキヴォトスにおいてヘイローが無い者が撃たれるという事は死を意味している。それ故に、コトネが役に立つとなればそれ以外のところになる。それを聞いた風紀委員達は
『よろしくお願いします!!』
同じように頭を下げてあいさつをした。そしてそこからは怒涛の日々が待っていた。
「毎回毎回、飽きないなぁ……」
鎮圧した生徒達の情報を纏めたり
「イオリ!無茶して突っ込みすぎ!もう少し自分の身を省みなよ!」
「わ、分かったよ!そこまで言わなくても分かってるって……!」
修繕等の報告書や後始末。
「今日も負傷者がこれだけで……不良が……。はい、負傷者の手当お願いします」
「分かりました。した……。負傷者は確かに引き継ぎました」
「え?」
パトロールから救急医学部との連携。
「アコ、こっちの書類はチェックした、こっちは文章考えたけど!」
「こっちに回してください!添削してから修正後の物を渡すのでそちらを打ち込んでください!あと、こちらの資料を目を通して、おかしい所を叩き返す準備をお願いします!」
「一目見てもおかしいと思うけど…!」
万魔殿からの無茶ぶりの書類の整理等をこなしていた。社会人で培われた書類整理がここで生きてきたと言うのだ。
「コトネ先輩!お昼どうですか?」
「少し休憩しましょうよ!」
「うん、分かった」
「この後の射撃訓練行きましょうよ!」
「お、お手柔らかに頼むよ」
風紀委員としては後輩だが、先輩と呼ぶ風紀委員達と昼食をとったり、射撃訓練を行ったりしていた。忙しいが充実した生活を送っていた。風紀委員会に馴染めるかと最初は考えたが、そんな考えている余裕は3日で無くなった。激務故に。
「ごめんねチナツさん、資料探し手伝ってもらって」
「いえ、お役に立てれば幸いです」
そして現在は空いた時間で火宮チナツに手伝ってもらい資料室に足を運んでいた。風紀委員会に復帰して1ヶ月のことである。
「それにしても、1年半前の記録ですよね。もしかして例の事件の事ですか?」
チナツは思い当たるのか確認をする。コトネは
「そう言うこと。少しでも、知ろうと思ってね」
肯定した。コトネは1年半前の記録。自分自身についての記録を探していた。1年半前も風紀委員として活動し前線に出ていた話は聞くが、人物像や使用していた銃種までは話に聞かないのだ。
「でも、そこまでの詳細な記録なんてありますかね」
「……それ言われると、自信が無いな」
チナツの言葉に苦笑いを浮かべながら、取り出した資料を読み漁るが、報告書を見つけるが、話に聞いた事と変わりがない情報しか得られなかった。
(得られるものは無いか……。ただ分かるのは、コトネはゲヘナには珍しいタイプの人間だったという事だけか。聞くとしたらやっぱり、ヒナに聞くしかないか?答えてくれるって言ってくれたけど、……聞き辛いな。自分との思い出を忘れてるなんて言われるの辛いだろうし)
資料を閉じたコトネは時間を確認する。パトロールの予定時間15分前だった。
「時間か……。チナツは内勤だよね?」
「そうですね。コトネ先輩はこれからパトロールですか?」
「そうだよ。とりあえず行ってくるね」
コトネは手を振り資料室を出ようとする。チナツは
「流れ弾に気をつけてくださいね!」
と、忠告する。実際、流れ弾でもまともに入ればコトネは余裕で致命傷になりかねない。それでも現場に出て、みんなと一緒に活動をしているのだ。
「ようやく来たな、コトネ先輩。もう皆待ってるよ」
コトネが到着すると銀鏡イオリと数名の風紀委員が待っていた。
「今日はイオリ達とだね、よろしく。突っ込みすぎないでよ?」
「い、言われなくても。そういう先輩こそ、あんまり物陰から出て来ないでよ」
軽口を叩き合いパトロールに向かう。普段通りに行けば、特に何てことない巡回なのだが、運命の悪戯はそれを許さなかった。爆発音と共にソレは無防備なコトネに肉薄する。
「危ない先輩!!」
気づいたイオリがソレとコトネの間に入り銃で受け止める。だが、イオリに視線を向けず、コトネを睨み笑いながら
「久しぶりだな……有馬コトネ……!!」
憎悪に満ちた表情で襲ってくる生徒はイオリに止められ、距離を置くため足場にして蹴り宙返りして距離を置く。着地した後ろにはヘルメット団が並んでおり、パトロール中の風紀委員を強襲する。
「大丈夫!?イオリ!皆!対応を!」
「私は大丈夫!皆、迎え撃て!」
コトネとイオリが言葉を発するのと同時に風紀委員達がヘルメット団と交戦を始める。不意打ちに近い形だったが、相手は声を出していたため、何とか対応出来ていた。コトネは路地に身を隠し銃を構え、隙間から状況を伺う。
人数ではヘルメット団の方が多く、風紀委員は何とか対応している。襲撃の主犯らしき人物はイオリが抑えているが、
「退け!貴様みたいな三下に用はない!!」
アサルトライフルでイオリを撃ちながらコトネに近づこうとする。イオリもイオリで応戦する。
「だ、誰が三下だ!規則違反者!!」
イオリも風紀委員会では実力者である。ライフルを持って対応するが……徐々に主犯者がイオリを押して、一瞬の隙を着き、
「退けぇぇ!!!」
腹部に蹴りを入れてアサルトライフルの掃射でイオリの足を止める。
「くっ!コトネ先輩!」
イオリは直ぐに後を追う為に動き出そうとしたがヘルメット団が行く手を阻む。
「邪魔はさせないよ!」
「お邪魔虫は私らと遊ぼうや!」
他の風紀委員も苦戦を強いられていた。そんな中、コトネの前にリーダー格の少女が肉薄する。コトネは銃を構えるが、手が震えて照準が定まらない。
(っ!射撃訓練じゃ問題無いのに!やっぱり人に撃つのは……!多少は大丈夫だと知っていても…!躊躇うな……!皆が戦ってるのに援護射撃や牽制のひとつも出来ない無能に成り下がるのか!?)
己を鼓舞して引き金を引く。だが、震える手で撃つ弾丸に当たるような相手なら、イオリが押されて突破されることは無いのだ。尚も肉薄する少女は怪訝な表情でコトネを見て
「随分と射撃の腕も、攻め方もおそまつになったなぁ!」
大声で言う。そして、一瞬でコトネ所まで肉薄し、銃を持つ手を捕まれ、街路まで投げ飛ばされる。
「がっぁ!?」
受身を取れず背中から落ち上手く息ができず転がる。それを見て主犯者は転がるコトネを空き缶を蹴るように蹴り飛ばす。
「何をチンタラしてんだよノロマぁ!あの時の続きを楽しみにしてたのに腑抜けるにも大概にしろよ!」
「ゲホッ!くっ……誰だよ…!名前くらい名乗れよ……!こっちとら記憶が無いんだから……!」
コトネは腹を抑えながらに睨みつけて言う。
「はぁ?いや、そうか!あん時のダメージに加えてあの崩落だ。そりゃ生きてるなら代償を払ったというわけか、記憶と神秘を代償にな!忘れたと言うなら名乗ってやる!私の名は明月 ラン!1年半前にお前に捕まりプライドを折られた者だ!今日!お前に勝ち、あの時の私に戻る!お前から全てを奪う!」
憎悪を滾らせコトネに銃口を向ける。コトネは急いで横に飛ぶ。それと同時にコトネが居たところに弾丸が掃射された。
「アッハハハ!!!無様だね!あの時のお前の姿が見る影も無い。私を楽しませるならキツネ見たく動け!」
わざと当たらない様に撃ち、コトネが為す術なく逃げ惑うのを楽しむラン。
そして、いくら逃げようが、ヘイローを失ったコトネの身体能力はヘイローのあるランからは逃げれない。圧倒的な差がある。
「ほら、へばって来てるぞ!!」
「っ!?」
側面からもう一度蹴られる。何度も地面を転がる。蹴られたりした際に切れたのか額から血が流れる。そんな血を腕で拭いながら息も絶え絶えで立ち上がろうとする。が、肩を踏まれ立ち上がるのを阻止される。
「本当に残念だ。あれほど楽しい時間を過ごしたのに、お前はここまで落ちているとは。数の不利をものともせず制圧しに来た時のお前は間違いなくあの時死んだんだな。雪辱を晴らすには……いや、言うまでもないな。あの時の返礼だ、幕を引いてあげる」
銃口を頭に突きつけ、ランが引き金を引こうとした時
「させるか!!」
イオリが足止めをしてくるヘルメット団を無理矢理突破してランに銃撃をする。不意をつかれたランは被弾し、苦悶の声を上げて引き下がる。
「イオリ!」
「大丈夫か?コトネ先輩!ごめん、包囲を突破するのに時間がかかった」
イオリも疲れているのか肩で息をし、ランを見据えていた。先程も攻撃を受け、なおかつヘルメット団を自身の包囲を突破してきたのだ疲れない方がどうかしてる。
「応援を要請しているから、もうすぐ来る。観念するなら今だぞ!」
「邪魔をするな!!コトネは私が!」
ランが吠えた時にイオリも銃を構えて言う。
「コトネ先輩はやらせない!あの人はヒナ委員長の……いや、風紀委員会にとって大切な人だ!戦うことができなくとも、あの人が来てから風紀委員会は活気ついたんだ。それに、私は委員長から任されているんだ!コトネ先輩のことを!このパトロールが終わるまで何がなんでもこれ以上コトネ先輩に手は出させない!」
「そうだ!この1ヶ月、私達は助けられたし、風紀委員会で頑張るコトネ先輩を見てきたんだ!」
「1人くらい戦えない風紀委員がなんだ!」
他の風紀委員達もイオリの後に続くように奮起し、盛り返す。コトネはそんな彼女達を見て
(彼女達はここまで言ってくれているのに、俺は何を示した?ただ、忙しいだけで1ヶ月間がむしゃらに過ごしてきただけなのに……!)
そう悔しさで拳を強く握りしめる。その時、頭に声が響く。
『自分の不甲斐なさに震える時間は無いよ。皆が言ってくれてるんだ。今度は貴女が応える番。さぁ、行こうか』
その言葉が耳に響いた時、視界に映るのはお守りのように持ち歩いている召喚機だった。右手に持つ拳銃を左手に持ち替え、右手に召喚機を持つ。
「コトネ先輩怪我をなさせれているんですから、隠れていた……方が?」
コトネは歩き出し、イオリの隣に立つ。
「ヤル気になったか!コトネ!」
「コトネ先輩!危ないから……!」
尚も前に進もうとするコトネをイオリが止めようとする。しかし
「ありがとう。皆のおかげで覚悟を決めることが出来た」
コトネの表情を見てイオリの伸ばした手がコトネの肩に届く事は無かった。そして、右手に持つ召喚機を自身の頭に当てる。
「は?」
「え……?」
その場の空気が凍る。風紀委員、イオリも声を出そうとするが掠れて声が出ない。一気に喉が渇くの感じる。止めないとと言う思いがイオリを動かす前に
「ペ……ル……」
コトネは言葉を紡ぐ、画面越しに見てきた人物達のように
「ソ……ナ!」
引き金を引き、コトネは自身の頭を撃ち抜く。
青白い光がコトネの後ろから立ち上り人型の何かが姿を見せる。
『我は汝、汝は我、我は汝と共に歩むもの 冥界の女主 ペルセポネなり』
黒い髪に、黒い翼と赤いローブ、手に戦斧を持つ女性らしき何かが姿を表した。そして、その時、コトネの頭上には青と紫色のヘイローが出現していた。
オリジナルペルソナを出させて頂きました!
相変わらずキャラエミュに自信が無い。もっと勉強せねば……
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