俺のヒーローオブメモリーズ   作:にわかライダー

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やっぱ難しいな小説を作るのって


第11話託すO/抗う者たち

あの日

魔王の息がかかった奴らを初めて倒した日、この男は現れた

『へぇ…お前スゲーな』

『誰だ』

『そう身構えんなって、なんもしないから』

笑顔を浮かべながら妙なオーラを物理的に纏いこっちに向かってきた。

『まずは自己紹介だな。俺はショウタロウ、あんたの強さに見込んで頼みたいことがある』

『断る』

『ゑゑゑ?!』

当然の事にオーラの色を変えながらそいつは驚いた。

『そのオーラもしゃべり方もいくら何でも怪しすぎる』

『え、いや、あの、そんなこと言わないでお願い行かないで、話聞くだけでいいからって早!?ちょっと待てやゴラァ!!』

立ち去ろうとしている俺に縋りつくようにこの男はこっちに向かって来た

 

 

「オーイなんでこっち見ているんだ」

ショウタロウとの出会いを振り返っていたら当人がこっちに聞いてきた

「…お前はおかしい奴だという事を思い出していた」

「直球!ひどくね!?っておっと」

スッガンッ

相変わらずうるさいなこの男は、それに強いな

「リーダーこいつら連れて行って本当に大丈夫なんですか?」

そう言って俺にここまでついてきて来たブルースが聞いてきた。

「…あいつらの情報のおかげでここまで行けたんだ、それに腕もたつ」

実際、俺たちの敵がはっきりしたのはショウタロウのおかげであり、ショウタロウのせいだ

「…そっちは全然いいですが」

グスヒック

「こっちはどうなんですか」

どうやらブルースが気にしているのはショウタロウが背負っている男らしい

確か名前は与一

「与一、背中がもう水の感覚しかないんだが」

ショウタロウは申し訳なさそうにやめる様に言った

「ヴウ、だってあの日からずっと一人だと思ってた!心寂しかった!!」

「わ、悪かったって、だからもう泣くなって」

「うるさい!!兄ちゃんなんて嫌いだ!」

シュン

その言葉を聞きショウタロウはへこんだ

その一部始終を見ていたブルースが聞いた。

「…連れて来て正解だったんだでしょうか?」

その疑問にショウタロウが答えた

「え?正解も正解だよ」

「だって、こいつ全のもう一個の心臓って言っても過言はないからな、迷惑かけたいなら本当にこれが一番の方法」

…そう、一緒に住んでいたショウタロウ曰くあの男はドが付くほどブラコンらしく、弟の与一がいないか傷ついたら切れ散らかすらしい。今回の作戦は魔王の心の余裕をなくすことが目的だ。

ショウタロウが作戦の提案や大まかな流れを形作り、俺たちが侵入ルートの確保や人手を集めた。ちゃんと綿密に組まれた作戦。

ただほんの少し気になる事があった。

「ショウタロウ…俺で良かったのか?」

「え、今更かよ」

「俺はそんなに強くはない、他にもっと強い奴がいたはずだ」

そこが疑問だった。それに俺よりもショウタロウの方がずっと強い

「んー確かにシンプルな強さならお前よりもいい候補があった。」

「だけどそれじゃないんだよな」

「何?」

「俺がお前を選んだ理由はこれ」

ビシッ

「…目?」

「そう、お前の瞳には強くて硬い意思が宿っていた、それにお前に話しかける前にある程度様子を見た。」

視線を感じていた時はあったがそういう事だったのか。

「お前は色々堅いけどちゃんと人を助けようとする心がある。」

「アイツとやり合うにはシンプルな力も重要だが、一番大事なのはどんなことが起きても耐えられる強い心を持った奴が良い。お前は良い奴で心が強い。そんな確信があったからスカウトしたんだよ。後お前の相棒のブルースだっけ?あいつもそんな感じの雰囲気とか目をしていると思うぜ。お前じゃなかったらそいつを選んでいたかもしてないな。」

「後、お前の『変速』逃げるには持ってこいじゃん」

「…そうか」

「…なんか嬉しそうじゃーん」

ギロ

何だコイツ

「おお、怖い」

 

「外までどれくらいなんだ?」

今俺たちはエレベーターの所にいる

俺と駆動がエレベーターを護る様に立っている

「あのエレベーター乗ればもうすぐだ」

そしてもう少しで脱走できるところまで来た

「よっしゃ!それなら何とかなりそうだな!!」

嬉しい

「兄さん…嫌いって言ってごめん。」

ついさっき泣き止んで落ち着いた与一が謝ってきた

「…気にすんな」

怒られて当然なことをしていたからな

「エレベーターの準備がもう少しで終わる!今のうちに乗っていてくれ!」

いいタイミングだな

「おう」

キュイン

…!!

全員で脱出するのがベストだったんだけど、どうやらそう上手くはいかないみたいだな。

「与一降りてくれ、背負いぱなしはさすがに疲れた」

「え、うん」

与一をおろしてエレベーターに乗せた

「どうした、さっさとお前も」

「先に行ってくれ、どうやら来たみたいだ」

そう言い俺はエレベーターを護る様に戦闘態勢をとった

「!」

その言葉を理解した駆動はエレベーターの用意を速めた

「兄ちゃん!」

「与一、心配すんな隙を狙って俺も逃げる」

「でも!」

「与一!大丈夫だ、問題ない!!」

ん?これフラグだな、まぁいいか

「…お前は俺にとってのジョーカーだ。お前が居れば何とかなる!!」

「駆動、後ブルース!そいつは希望だ、託したからな!」

「それじゃまたな!」

ガコン

どうやらエレベーターが動いたようだ

「えーと得物得物、お」

握りやすい石これでいいな

一旦頭を整理しよう。

俺がこれからすべきことはあいつらが逃げられる位の時間を稼ぐことこれがメイン

そしてあいつをぶちのめして俺が上だという事を分からせるこれがサブプラン

ヨシ、これでいいよな!

「…さて」

 

バッ!

シュッ!

 

ガン!!

棘を出そうとしている全に蹴りを食らわせた。完全に防がれたが

「やぁ兄さん、してやられたよ…そこをどいてくれないかい?」

お、キレてら

「よう全、そんなこと言わないで久しぶりにしようぜ兄弟喧嘩!!」

こうしてこの俺の最後の戦いが始まった。




「駆動」
ショウタロウがスカウトした戦士、シンプルな強さも精神的な強さも申し分ないのでショウタロウはこの男を選んだ。大当たりである。ショウタロウも一緒に脱出させたかったがAFOの襲来でそれは叶わなかった。

「ブルース」
駆動の相棒、ショウタロウとは面識がほんの少しだけあった。リーダーが信頼出来る人間だと聞いていたがその素振りや与一との会話で本当に信頼できるか疑問に思った。だが、リーダーに話しかけた理由を聞いて信頼できそうだと思った。惜しい人をなくした。

「与一」
やっぱり兄ちゃんなんて嫌いだ
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