仮面ライダー響鬼 〜歌姫達との絆〜   作:オレンジタロス

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最近響鬼にはまったのでほぼ見切り発車です。




一の巻/出会う響鬼

ある海

 

荒れ狂う海の中で海水が岸辺に叩きつけられる中、岸辺で一人の少年が少女の左胸を両手で押していた。

 

十回ほどしてから気道確保し人工呼吸、更に胸を押す。

少年はそれを繰り返す。

 

すると少女は水を吐き意識を取り戻す。

少年を見る少女。

少年は笑顔を浮かべると右手で敬礼のようなポーズをする。

 

「ほのかをたすけてくれたの?」

 

「きたえてますからこれくらいは出来ないと♪」

 

 

───────────

 

 

数年後

 

「行ってきまーす!」

 

我が家でもある和菓子店【穂むら】を後にする少女【高坂穂乃果】

 

 

「よーし! 今日も頑張ろーー!」

 

スカートであることも気にせず穂乃果は跳び跳ねながら音ノ木坂学園に向かった。

 

 

───────────

 

 

「そんじゃま行ってきます」

 

「ああ」

 

「行ってらっしゃい!」

 

顔の近くで火打ち石を弾かれるのはまだ十代後半の青年は大型バイク【焔】に跨がる。

 

「そういえばヒビキ、明日穂むらさんと新しいメニューの試食会があるんだが、お前も参加するか?」

 

「お、いいですねぇ。そんじゃそれまでに片付けられるように頑張ります。シュッ!」

 

青年は焔のエンジンをつけると爆音を響かせながら走り去った。

 

 

───────────

 

 

都外の森の中

 

「♪〜〜〜」

 

鼻歌を歌いながらテントを張り工具箱サイズの箱を取り出す青年。中には変わった形のディスクが大量に縦に並ぶ。

 

青年は右腰に折り畳まれた音叉でディスクを横に弾いていく。

 

するとディスクは独り手に動きだしそれぞれ赤・青・緑に変色しディスクアニマル【アカネタカ】【ルリオオカミ】【リョクオオザル】に変化し森の中へ入っていった。

 

「よろしく♪」

 

青年は敬礼のようなポーズをしディスクアニマル達を見送った。

 

 

───────────

 

 

「鬼だ・・・」

 

「鬼・・・・」

 

「でも今はあの子はまだ動けないから早く餌をあげきらないと・・・」

 

「・・・・・いいときに来たね・・・。餌が二匹・・・」

 

不気味に笑う男女は猫背でその場を立ち去った。

 

 

───────────

 

 

「・・・・・希・・・」

 

「おっかしいなぁ〜〜〜」

 

「・・・迷ったわよね・・・」

 

「エリチ・・・・、そんなにはっきり言わんといて〜〜〜な」

 

地図を回しながらコンパスを見る紫がかった髪の少女【東條希】、そんな彼女をジト目で見つめる金髪のポニーテールの少女【絢瀬絵里】

 

「まさかこんなとこでオシャカになるなんて思わないやん?」

 

「どうするのよぉ。卒業記念に登山したいって言うから来たのに。でもコンパスが急に壊れるなんて思いもしないわよね。仕方ない。今日はここで野宿でもしましょう」

 

「ごめんねエリチ」

 

「気にしないで」

 

テントを張り始める二人。

その時希は後ろに先ほどの男性がいることに気づく。

 

「! いつの間に!?」

 

「? 希?」

 

慌てる希に視線を移す絵里。しかし自分の近くにも不気味に笑う女性が現れたことに気づいた。

 

「! よ、良かったぁ。実は迷ってしまったんです・・・・。もし良ければ人気のある場所ま・・・・で・・・・」

 

歩み寄ろうとした絵里だが不気味に笑う女性がただ者でないことを察し、歩みを止める。

 

「ええ。連れていってあげますよ。餌としてね」

 

女性【姫】は笑うと身体を変化させ【妖姫】に変化する。

 

「ひっ! の、希! !?」

 

腰が抜けて座り込む絵里は希に視線を移す。

そこには糸に身を包まれ気絶した希と【童子】が変化した【怪童子】が。

 

「そん・・・・な・・・」

 

希を側に寄せつつ身を震わせる絵里。

 

「誰か・・・、誰か・・・」

 

周りを見渡す絵里。しかし周りに人の気配はない。ましてや気配があったとしても並の人間にどうにかできる相手か。そう考えた絵里は目の前が真っ黒になる。

「そんな・・・・。いや・・・・」

 

歩み寄る怪童子と妖姫。

 

「いやあああああああ!」

 

叫ぶ絵里に妖姫と怪童子が糸を吐く。

 

 

 

 

その時現れたアカネタカが翼で糸を切断、思わず怪童子達が後退する。

 

「鬼」

「鬼!」

 

「鬼?」

 

振り返る絵里の目の前には先ほどバイクで森に現れた青年がいた。

 

「危なかったな。間に合って良かったよ。逃げた方がいい」

 

「無理・・・。足がすくんで・・・・」

 

青年は絵里を庇うように立つ。

 

「わかった。そこでじっとしててくれ。ただし今から見ることは秘密でよろしく」

 

「?」

 

混乱する絵里をよそに青年【ヒビキ】は右腰の音叉【変身音叉音角】を取り出すと木に軽く打ち付ける。

そのまま音角を額にかざすと鬼の顔が額に現れる。

 

その直後ヒビキの身体を紫の炎が包む。

 

「! あ・・・・」

 

口を覆う絵里の前でヒビキの肉体は燃えながら変化する。

 

「はああああああああああ・・・・、はぁ!」

 

右手を横に振り払うヒビキ・・・・否、そこにいたのはヒビキではなかった。

 

メタリックパープルの身体、手足と胸に銀色の装飾、さらには太鼓型のベルトには様々な装備を備えるその姿はまさに“鬼”だった。

 

「・・・・・」

 

開いた口が塞がらない絵里の前でヒビキが変身した鬼【響鬼】は怪童子と妖姫に歩み寄る。

 

童子達の爪を備えた腕が降り下ろされるが響鬼はその腕を受け止めつつ蹴りや拳を打ち込む。

 

軽く10トンを越える打撃を受けた童子達は地に伏せる。

 

響鬼は二体が並んだのを確認すると口を開き紫の炎【鬼幻術鬼火】を吐き二体を燃やし尽くす。

 

悶え苦しむ二体に素早く接近した響鬼は【音撃棒烈火】を手にし二体を突き飛ばす。

 

怪童子達はそのまま吹き飛ばされ空中で土塊になり絶命した。

 

 

「・・・・・まずは童子と姫は片付いた。後はツチグモか」

「あ・・・・、あの・・・」

 

「! 悪いけど今回の親玉倒してくるからここにいてくれるか? 大丈夫! 鍛えてますから!」

 

響鬼は右手で敬礼のようなポーズをするとルリオオカミの後を追い走り去った。

 

 

───────────

 

 

「ここか・・・」

 

小さな木の小屋にたどり着いた響鬼。

 

「さっさと片付けるか」

 

響鬼は扉を開き中へ。

 

そして数秒後小屋全体が暴れるように動き始め8本の足が壁を突き破り出てくる。

 

足の生えた小屋は身体を木にぶつけながら悶える。木の破片が辺りに散らばりながら小屋は全壊、中から巨大な蜘蛛の魔化魍【ツチグモ】が現れる。

 

そして響鬼はツチグモに馬乗りになっていた。

響鬼はベルトの【音撃鼓・火炎鼓】をツチグモに当てると火炎鼓は巨大化、響鬼は烈火を掴むと火炎鼓を叩き始める。

 

「はあああああああああああ!」

 

暴れまわるツチグモを気にせずに響鬼は火炎鼓を叩き続ける。

 

響鬼は烈火を掲げる。

 

「はあああああああああああ、はぁ!」

 

そのまま烈火を同時に叩く。

途端にツチグモは爆発し土塊と化した。

 

「ふぅ・・・」

 

響鬼は烈火を回しつつ納め一息した後再び走り始めた。

 

 

───────────

 

 

「の〜〜〜ぞ〜〜〜みったら〜〜〜〜」

 

糸をほどききった希を揺する絵里。

 

「ん〜〜〜! 希、ちょっと痩せt痛っ!」

 

タブーを言いかけた絵里に無意識の希の軽い蹴りが絵里の足に入る。

 

「希〜〜〜! 希〜〜〜!」

 

「お〜〜〜い。もうちょっと穏便に起こしてあげたら?」

 

「! あなた・・・」

 

振り向く絵里。

そこには普通の服装のヒビキが。

 

「とりあえず森を降りようか。とはいえ・・・」

 

一息いれるヒビキ。

既に時間は夕方、日が落ちようとしていた。

 

「もうあの怪物は出ないから安全だ。とはいえ夜の森を動き回るのは危険だ。それに俺の移動はバイクだから片方は残すはめになるから危険だ。今日はひとまず俺のキャンプで野宿しよう」

 

「は、はぁ・・・・」

 

「とりあえず歩けるかな?」

 

「大丈夫だと・・・・」

 

「よし! 俺はこの娘を・・・・」

 

ヒビキは気絶したままの希をおんぶしたが背中に当たる感触に耐えきれずにお姫様だっこにシフトする。

 

「・・・・・」

 

「・・・・・な、何?」

 

「もしかして今希の胸・・・「ほ、ほらほら! 急ぐぞ!」

 

希をお姫様だっこするヒビキ、その後を絵里が追いかけながら一同はヒビキが張ったキャンプに向かった。

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