仮面ライダー響鬼 〜歌姫達との絆〜   作:オレンジタロス

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今回ようやく戦鬼が一人でます。




四の巻/歌舞く鬼

穂むら・客間

 

 

「では二人ともごゆっくり〜〜〜〜」

 

片手にフライパン、左手でジェイ〇ンをひきづりつつ立ち去る穂乃果の母。

 

壁に隠れ状況を伺う海未達も知らずに穂乃果はヒビキと同じテーブルに座り語り始める。

 

「久しぶりだねヒー君」

 

「うん。ほのちゃんも元気そうで良かったよ。8年ぶりだ」

 

「うん♪ ヒー君も元気で嬉しい。それになんだか凄くカッコよくなっちゃってびっくりしちゃった」

 

「俺も俺も。ほのちゃんすごく可愛くなって驚いたよ」

 

「そ、そうかなぁ〜〜〜。なんだか照れるよぉ〜〜〜」

 

「いやいや。すごく可愛くなった。こりゃあ俺、友達としては見劣りしちゃうよ」

 

「そんなことないよ! ヒー君だってスッゴくカッコいいもん!」

 

「そう? ありがとなほのちゃん」

 

「うん♪ ・・・・・その・・・、ヒー君?」

 

「ん?」

 

「ま、前みたいに頭・・・・・撫で・・・・て欲しいなぁ〜〜〜・・・・なんて・・・・」

 

席を寄せ上目遣いで頼む穂乃果。

 

「そうだなぁ〜〜。ちょっと照れくさいけどほのちゃんのお願いとならば」

 

ヒビキは照れながら頬をかくも嫌な顔一つ見せずに穂乃果の頭を撫でる。

「久しぶり〜〜〜〜。ヒー君の撫で撫で〜〜〜♪」

 

「なんだか前に戻ったみたいだな。こうしてると」

 

「うん♪ ねぇヒー君、いつも何してるの?」

 

「言うなれば人助けかな」

 

「すっごぉい! やっぱりヒー君はヒーローだよぉ!」

 

「そうかなぁ」

 

「うん! ねぇヒー君。もし良かったらなんだけどメアドとか交換して欲しいな〜〜〜、なんて・・・」

 

「別にいいよ」

 

「ホント!?」

 

二人はスマフォを操作し赤外線機能のためにそれぞれのスマフォを近づける。

顔も近づくが下を見ているせいか気づかない。

 

「送信完了〜〜♪」

 

「ありがとヒーくn!」

 

目前に迫っていたヒビキに穂乃果は顔を真っ赤にする。

 

「ん?」

 

「な、なんでもない! なんでもないよぉ?」

 

「? あれ? もうこんな時間かぁ」

 

「あ、ホントだ・・・・」

 

「長い間いるのも迷惑だしそろそろ失礼するよ」

 

「え? もう帰っちゃうのヒー君」

 

「大丈夫。俺は結構たちばなにいることが多いからいつでも来てね」

 

「う、うん・・・・」

 

同じ目線にしゃがみ頭を撫でるヒビキに穂乃果は仕方なく納得する。

「ついでにお友達も送ってくよ。ね?」

 

物陰に声をかけるヒビキ。

すると隠れていた海未達が出てくる。

 

「み、見てたの皆ぁ! 恥ずかしい〜〜〜」

 

「もう遅いし送ってくよ。夜中に女の子出歩かせるのは危ないしね」

 

「えっ〜〜と。私とことりは家が近いので大丈夫です」

 

「私達も家は近場です。送ってくなら亜里沙ちゃんを送ってあげてください。一人になっちゃいますし」

 

「了解。そんじゃ亜里沙ちゃん行こうか」

 

「はい。じゃあね雪穂、皆さん!」

 

「それじゃあまたな! シュッ!」

 

亜里沙はヒビキと共に穂むらを後にした。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・」

 

「「「「「「・・・・・・」」」」」」

 

「ずっと見てたの?」

 

「「「「「「・・・・・はい・・・・」」」」」」

 

「もぉ〜〜〜〜〜!」

 

 

───────────

 

 

絢瀬家前

 

「遅いわねぇ亜里沙ってば。穂むらに寄ってくって行ってたけどいくらなんでも・・・・、まさか途中で暴漢に襲われてあんなことやこんなことを!?」

 

一人妙な妄想にを浮かばせる絵里。

 

すると二人の人影が近寄ってきた。

 

「あ、おねーちゃーーん! ただいま〜〜〜〜」

 

「よっ! また会うとはね」

 

明かりに照らされた二人は亜里沙とヒビキだった。

 

「ひ、ヒビキさん!? なんで亜里沙と!?」

 

「いやぁ〜〜〜。なんて言うか・・・・」

 

「ヒビキさんね、高坂先輩が小さい頃助けられた人でね? 穂むらのお知り合いのお店で働いてるんだって。お姉ちゃんもヒビキさんとお知り合いなの?」

 

「え、ええ。昨日山で遭難したところを助けてもらったの。でもまさかこんなにすぐ会うなんて思わなかったわ」

 

「そうだったんだぁ〜〜〜。あ! 遅くなったことママ達に謝らなくちゃ! お休みなさいヒビキさん!」

 

「うん。お休み」

 

手を振って絢瀬家に入っていく亜里沙。玄関前にはヒビキと絵里だけが残る。

 

「口裏合わせてくれてありがとね」

 

「いえ。命の恩人ですので。それにこんな遠くまで亜里沙を送っていただきましたし」

 

「たいしたことじゃないよ。それじゃあ俺はこの辺でドロンするよ」

 

「はい・・・・」

 

振り返り帰路を歩き始めるヒビキ。

 

「・・・・・あの!」

 

そんなヒビキを絵里が呼び止める。

 

「ん?」

 

「・・・・・また・・・、会えますか?」

 

「うん。俺基本的にはたちばなっていう甘味処にいるから。是非来てね」

「はい・・・」

 

「そんじゃ! シュッ!」

 

ヒビキは笑顔で敬礼を返し闇の中へ走り去った。

 

 

「・・・・・やっぱり変ね。ヒビキさんと会うと顔や身体が熱くなるわ・・・。風邪かしら・・・」

 

絵里は自分の異常を勘違いしたまま家の中へ入っていった。

 

 

───────────

 

 

「にしてもまさか穂乃果の話が本当だったとは思いませんでした」

 

「うん。前に信じてあげなくて悪かったよね」

 

帰り道を歩く海未とことり。

 

「でも穂乃果ちゃん嬉しそうだったね。もしかしてヒビキさんのこと今でも好きなのかなぁ」

 

「す!? ことり! そ、そんなふしだらなことを! ああ、でも穂乃果だったら色んな過程を通り越してあんなことやこんなことを・・・・」

 

「海未ちゃん・・・・・。・・・・あれ? 海未ちゃんあれ・・・・」

 

「え?」

 

妙な妄想に入り込む海未を苦笑いで見つめることりだったが、暗闇のライトに照らされた二人組を指差す。

 

その先にはスーツ姿の中年男性と女性。しかも女性の服装は音ノ木坂の制服である。

 

「あれって・・・・、まさか援助交際ですか!?」

 

「す、すごぉい・・・・。初めて見たぁ・・・、あれ? また人が・・・」

 

更に二人組の後ろには別の人影。年齢は十代後半、細マッチョと言えるような体格の青年だ。

 

「まさか援助交際と見せかけて二人であの方からお金を巻き上げるとか・・・」

 

「えええ〜〜〜〜! どうしよう海未ちゃん!」

 

「とはいえ証拠も何もありませんし後を追いましょう!」

 

「ら、ラジャ〜〜」

 

海未とことりは二人組の男女を尾行する青年を更に尾行する形で廃ビルの中へ入っていった。

 

 

───────────

 

 

東京都・廃ビル内

 

 

「こんなところでヤるのかぁ? なかなか大胆だなぁ〜〜〜」

 

「いいでしょ〜〜〜。それに興奮しない?」

 

「するする♪」

 

先ほどのスーツの中年男性と音ノ木坂の制服の女性が入ってきた。

 

二人はソファーのそばに落ち着く。

 

「そんじゃ始めよう。時間がもったいないし」

 

上着を脱ぎネクタイを緩める男性。

 

「そうね。時間もったいないし始めましょ」

 

しかし女性はそんな素振りも見せずに指を鳴らす。

 

すると壁に一体化していた童子と姫が現れる。

 

「な、なんだお前ら! おいこれはなんなんだ!」

 

「あんたは餌なの! ほら! やっちゃって!」

女性は童子の影に隠れる。

童子達も不気味に笑いながら男性に歩み寄る。

 

「ひ、ひぃ〜〜〜」

 

情けない声をあげ腰を抜かす男性。

その時一機の【アサギワシ】、数機の【アカネタカ】が童子達に襲いかかった。

 

童子達はディスクアニマル達を叩き落としつつ後退。

そしていつの間にか男性を庇うように尾行していた青年が立っていた。

 

「き、君は・・・」

 

「ちょ〜〜〜と失敬♪」

 

青年は笑いながら呪術式の入った札を取りだしライターで燃やす。すると呪術文字達は男性と女性の額につき気絶させる。

 

「気づいたときにはきれいさっぱりだ。さてと。お仕事お仕事♪」

 

青年は童子達に視線を移すと睨みを効かせながら音角を取り出す。

青年【カブキ】は音角を軽くかかとで鳴らし額にかざす。

するとカブキの身体を桜吹雪が覆い彼を【歌舞鬼】へと変身させた。

 

童子達もそれぞれ怪童子と妖姫に変化し襲いかかる。

 

「音叉剣!」

 

そして歌舞鬼も音角を【鳴刀・音叉剣】に変化させ走り出す。

 

物陰でその一部始終を息を飲んで見守る海未とことりに気づかずに歌舞鬼は怪童子達と激突した。

 

 

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