仮面ライダー響鬼 〜歌姫達との絆〜   作:オレンジタロス

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凄く久々の投稿になり申し訳ありませんでした。




五の巻/秘める思い

「な、なんなんですかあれ!?」

 

「鬼・・・・さんかなぁ・・・」

 

物陰から歌舞鬼と童子達の戦いを見つめる海未が投げ掛けた疑問に一緒に見ていることりが感じたままの見た目の感想を答える。

 

「鬼って・・・・、そんな昔話じゃないんですから・・・」

 

呆れ半分に答える海未。二人は改めて歌舞鬼の戦いに視線を戻した。

 

 

 

 

「はっ!」

 

怪童子の背中会わせに転がりつつ妖姫に蹴りを放つ歌舞鬼。

 

そのまま怪童子に音叉剣を降り下ろすが寸前で避けられる。

 

「んなろぉ! ちょこまかちょこまか逃げんな!」

 

 

歌舞鬼の剣を寸前で避ける怪童子。

その時妖姫が歌舞鬼に飛びかかる。

 

「! なんてな!」

 

歌舞鬼は拳を紙一重で避けつつ妖姫の胸部に音叉剣を突き刺す。

 

「隙あり!」

 

隙を突こうとした怪童子に白い血を浴びながら歌舞鬼は鬼火を放つ。

そのまま音叉剣を抜き燃え上がる怪童子を横一閃に斬る。怪童子達は同時に爆発し土塊に。

 

「「きゃっ!」」

 

「きゃっ?」

 

しかし爆発に驚いた海未達が声をあげてしまう。

 

「・・・・隠れてないで出てこいよ。別に取って食おうって訳じゃねぇんだから」

 

音叉剣を戻し納めた歌舞鬼の視線に恐る恐る海未達が出てくる。

 

「・・・・・あの・・・」

 

「へぇ〜〜。可愛いじゃんか。こんな状況じゃなきゃ直ぐに口説くんだが・・・・」

 

振り向く歌舞鬼。

次の瞬間、天井を破壊し【ヌリカベ】が現れた。

 

「「!」」

 

「ヌリカベか・・・」

 

驚く海未達を下げる歌舞鬼は後ろ腰から音撃棒【烈翠】を手に駆け出す。

 

「はっ!」

 

ヌリカベの触手を烈翠で弾きつつ接近する歌舞鬼だが死角から来た触手に吹き飛ばされる。

 

「んなろぉ!」

 

しかし歌舞鬼は起き上がり片手に音叉剣を持ち触手を斬り伏せていく。

 

「どらぁ!」

 

そして飛び蹴りをヌリカベの首に放ち後ろに倒すと馬乗りになり音撃鼓をたたきつける。

 

「音撃打! 豪火絢爛の型! はっ!」

 

歌舞鬼は烈翠を両手に音撃鼓を叩いていく。

 

「はっ! はっ! はっ! はっ!」

 

叩かれる度に緑の波動を放ちヌリカベを弱らせる音撃鼓。

 

「はああああああ、はっ!」

 

そして同時に烈翠が叩かれるとヌリカベの身体が膨らみ爆散する。

 

「ふぅ」

 

手元に戻ってきた音撃鼓をベルトに戻しながら歌舞鬼は隠れる海未達に歩み寄りながら変身解除、元の服を着たカブキに戻る。

 

「あまりおおっぴらに話すなよ? 話しでもしたようなら・・・」

 

悪い顔で歩み寄るカブキにおののく海未達。

 

「「話しでもしたら?」」

 

「食べちゃうぞ。性的な意味で」

 

「な、な〜〜〜〜んだぁ。ビックリしたぁ」

 

「・・・・・」

 

「海未ちゃん?」

 

「は、ハレンチです! お下品です!」

 

「・・・・・いいねぇ、このうぶな感じ。ぞくぞくするねぇ」

 

「なんだか違う人が入ってますよ! 性的な意味で食べるだなんて不潔です!」

 

「冗談に決まってんだろ。なんだぁ、想像したか? なんなら見せてやろうか?」

「結構です!」

 

「そんな耳まで真っ赤にして言うなよ冗談だって。まぁ冗談はこの辺までにして」

 

一瞬にして表情と空気が変わるカブキに海未は静かになる。

 

「あの怪物は人間を喰らう。今回は基本的に盛ったオスしか引っ掛からないようなケースだったから良かったが・・・」

 

「「・・・・・」」

 

「だから今度ああいう怪物に遭遇したら逃げろ。なんも考えずにな」

 

「・・・・わかりました・・・」

 

「ありがとうございます・・・」

 

頭を下げる海未とことり。

 

「とりあえずもう時間が・・・」

 

カブキが見せる左の腕時計の針は既に10時を回っていた。

 

「もう遅いし送ってくぜ。途中バケモンよりタチの悪いのに引っ掛けられたら目覚めが悪ぃしな」

 

「ど、どうしよう海未ちゃん・・・」

 

「正直不安でないと言えば嘘になりますし・・・。お言葉に甘えて宜しいでしょうか・・・・。ご紹介が遅れました。私園田海未と言います」

 

「南ことりです」

 

「カブキだ。よろしくな!」

 

自己紹介した三人はそのまま暗い道を歩いていった。

 

 

 

 

 

「ちなみにお礼というかなんというか君らのスリーサイズ・・・・・あべしぃ!」

 

 

「次は鈍器でいきますよ」

 

 

 

───────────

 

 

「送って頂きありがとうございました・・・・」

 

「気にすんなよ」

 

園田家の玄関前に着いた海未とカブキ。

 

「そういえば園田って日本舞踊の名家だよな」

 

「はぁ・・・・」

 

「お互い親やらご先祖が凄いとプレッシャーがかかるよな」

 

「お互い? カブキさんも?」

 

「・・・・・ああ、いや・・・。気にしないでくれ。俺の家系は代々鬼をやっててな。俺の親父やじいさん、曾じいさん、更にその前も皆鬼をやってたんだ。そんじゃあな、いい夢見ろよ!」

 

「えっと・・・・、カブ・・・」

 

海未が何か言いたげなのも気にせずカブキは闇の中へ消えていった。

 

「代々・・・・・ですか・・・」

 

 

───────────

 

たちばな・二階

 

 

「んで? カブキは二人程、ヒビキも一人見られた・・・と?」

 

「「すいませんでした・・・・」」

 

笑顔でありながらも何か黒いものを抱えて正座するヒビキとカブキを見下ろす勢地朗。

 

「まぁまぁ父上。二人も別に見せたくて見せた訳では・・・」

 

「・・・・・まぁ、二人とも若いなりに頑張ったからこそ被害を抑えられたんだろうしこれ以上は言わないでおくとしよう」

 

日菜佳のフォローで落ち着いた勢地郎。

 

「「ふぅ〜〜〜、今後はきをつけます」」

 

「うん。そういえば例の話聞いたかな?」

 

「例の話?」

 

「聞いてなかったのかカブキ」

 

「ああ」

 

「関東以外の各地で新人の鬼を教育させるのに関東からベテランを各地に配置変えするって話だよ。代わりに各地から一人ずつこっちに来るんだとさ」

 

「へぇ〜〜〜。どんなのが来るんだ?」

 

「それについてはもうメンバー割れたよ」

 

勢地朗はファイルから四枚の鬼のデータ紙を出し二人に見せる。

 

そこに乗っていたメンバーにヒビキ達は驚く。

 

「凄い偶然が起きたもんだな」

 

「ああ。俺を含め戦鬼が五人勢揃いとはな」

 

そこのデータ紙には戦国時代から存在する鬼の名家【戦鬼】の四人、【ニシキ】【ハバタキ】【トウキ】【キラメキ】の顔写真が乗っていた。

 

 

───────────

 

高坂家・穂乃果の部屋

 

 

「はぁ〜〜〜〜〜、まさかヒー君に会えるなんて夢にも思わなかったなぁ」

 

ベッドに横たわる穂乃果。

 

「ヒー君も覚えててくれて良かったぁ。今度のお休みにたちばなさんに行ってみよ〜〜っと♪ ・・・・・」

 

穂乃果はベッドの下から木箱を取りだし中身をあける。中にはかつてヒビキに借りた上着が。

 

「ヒー君・・・・」

 

穂乃果はヒビキの上着を抱き締めベッドに横たわる。

 

「ヒー君・・・・、穂乃果のことずぅーーっとおいてけぼりにしてた分、たーーーくさん甘えちゃうんだからね〜〜〜」

 

 

───────────

 

 

絢瀬家・浴室

 

「はぁ〜〜〜・・・・」

 

浴槽の中で天井を見つめる絵里。

 

「なんだか私変・・・・。なんだかヒビキさんのことが頭から離れない・・・・。なんでなのかしら・・・・。わからない・・・・。どうしてしまったのかしら・・・・」

 

絵里は水の中に顔を沈める。

浴室には天井から落ちる水滴の音、浴槽からでる泡の音のみが響き渡る。

 

絵里はゆっくりと頭をあげる。

 

「・・・・・なんだかよくわからないわ・・・・。・・・・も〜〜〜〜〜! もやもやするぅ!」

絵里は再び湯船に頭まで浸かった。

 

 

───────────

 

 

「ふえっくしょん!」

 

二人の乙女が考えていたころ能天気にジョギングをするヒビキのくしゃみが夜の街に響く。

 

「風邪ひいたかなぁ。それとも誰か噂してんのかなぁ。なにはともあれ!」

 

ヒビキは背負っていたリュックから音撃棒を取りだし構える。

 

「夏まであと約3ヶ月! もっと鍛えないとな!」

 





ちなみにカブキの服がまんまだったのには後々設定を付随します。

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