グオオオオオオオオオオオオォォォォォォォ!!!!」
黒い竜はまるで地の底から聞こえる怨念の塊のような声。いや、表現では音の方があっているようなバインドボイスを放った。それは、恐怖を増大させ、絶対的な強者、肉食竜を前にした草食竜のような気分にさせ、戦意を根こそぎ刈り取っていった。
四人は全員強い。しかし未知のモンスターが目の前におり、そして品詞寸前だったとはいえ、大型モンスターの中での強い方のナルガクルガを殺すモンスターの前ではその力が何処まで通用するのかは全くわからない──いや、結果は見えている。【死】だ。
「くっ・・・!逃げるぞ!目的は果たした!コイツの相手する意味も理由もない!!」
カルバドスがそう言い、皆意見も言わずに逃げ出した。その瞬間、黒い竜の巨体が跳んだ。その先にはエリカがいた。
「え・・・?」
エリカは自分でも驚くほどに落ち着いていた。ただ唯一思ったのは「死んだ」ただそれだけだった。
ドスゥゥン・・・
鈍く、重い音が響いた。そのときエリカは目を疑った。自分のいるはずの位置、竜の足元にはカルバドスがいた。
「逃げろ!逃げてコイツのことをギルドに伝えるんだ!」
黒い竜はおもむろにカルバドスの腕を一噛みすると防具ごと食い契った。
ぐあああああぁぁぁぁ!!!!!
エイカとコーネリアが助けに行こうとした瞬間、マリアンヌが二人を引っ張り小さく言った。
「逃げるぞ。」
マリアンヌは振り向かず二人の反発も聞かずにその場を去った。
二人が後ろを向いてカルバドスを見た瞬間、カルバドスはほっとしたようにポーチに手を当てていた。
マリアンヌは必死に2人を引っ張り気がつけばベースキャンプにいた・・・・。
「なぜだ!なぜ彼を見捨てたのだ!」
コーネリア激昂していた。
「そうよ!彼はまだ生きているのよ!」
エイカも同じようだ
「2人とも・・・現実を見て・・・・カルバドスは・・・”魔弾”の
カルバドスは私達に逃げろと遺し死んだのよ・・・。」
「シンダ?・・・・・しんだ?・・・死んだ?カルバドスが・・・?
そんな・・・そんな・・・・私たちのせい?いや、私のせいなの?ウソダ。ウソダ。ウソダ。ウソダ。ウソダウソダ。ウソダ。ウソダウソダ。ウソダ。ウソダウソダ。ウソダ。ウソダウソダ。ウソダ。ウソダウソダ。ウソダ。ウソダダウソダ。ウソダ。ウソダ…いやああアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」
「エ、エイカ!」
発狂した。
コーネリアはそう叫んだがすでに気絶していた。
「とりあえず荷車に乗りましょう」
と言いコーネリアとマリアンヌでエイカを荷車に乗せロックラックに向かった。多くのモンスターの叫び声を背に・・・・。