キヴォトス最強の生徒   作:プロトタイプ・ゼロ

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プロローグ

 

 

 

 キヴォトス最強。

 

 たった一人でキヴォトスを崩壊に繋げる事ができるほどの戦闘力を持ったとある生徒の二つ名である。

 

 キヴォトスには各学園に大体一人は最強格と呼べる生徒がいる。だが、キヴォトス最強はどの学園にも所属していない。

 

 その生徒の名は――黒嶺(くろみね)優斗(ゆうと)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーおー、やってるなぁ」

 

 とあるビルの上。そのすれすれに腰掛けた少年黒嶺優斗こと俺は、ここからの眺めで見られる惨状に笑みをこぼす。

 

 眼下では一人の青年を守るように四人の少女たちがそれぞれの愛銃を持って、迫りくる不良達と戦っている。青年は少女達の後ろにいるが、時時周囲を見渡し腕を振っていることから、俺の知ってる存在であることは間違いないだろう。

 

 そう、先生と呼ばれるキヴォトスの外からやってきた存在……それが先生(プレイヤーの分身)だ。

 

「連邦生徒会長が失踪した、なんて噂が流れたときにはどうなるかと思ったが、まぁ……これなら当分は大丈夫だろう。なにせ、かの超人たる連邦生徒会長が選んだ人だ」

 

 先生。このキヴォトスにおいてたった一発の銃弾であの世行きのチケットを手にしてしまうほどの脆さを持っている存在だ。

 

 俺達のようにヘイローがあるわけでもなく、優れた身体能力を持っているわけでもない。ヘイローがあるから、神秘が多いから、それで強さが決まるわけでもない。だが、それでも先生という存在は少女達に殴られたら死ぬだろう。

 

「さてさて、ちょっとばかり俺も参加してくるかな」

 

 ビルの上から飛び降り、先生の体に狙いを定めてる戦車の真上を目指す。高さ故に風の抵抗力が強いが、これくらいならなんともない。

 

「あらよっと!」

 

 戦車でよく見る弾を撃ち出すあの長い棒みたいなやつをへし折りながら地面に着地する。演出としてはカッコよくできたと思う。

 

「なに!? なんなの!?」

 

「敵、ではありませんね」

 

「アレは……まさか」

 

 戦車の近くにいたらしい3人――早瀬ユウカ、守月スズミ、羽川ハスミ。ミレニアムサイレンススクール、トリニティ総合学園に所属する生徒だ。俺が地面に着地した時の衝撃で吹き飛ばされかけていたらしい。必死に地面に踏ん張っていた。

 

「ど、どうしてキヴォトス最強がここに!?」

 

「どうでもいいだろそんなの……というかその呼び名やめね? もっと他にあるだろ」

 

 ユウカに呆れたようにそう言いつつ、チラッとゲヘナ学園風紀委員会所属の火宮チナツを見る。正確にはその役に立っている青年の方だが。

 

 スラリとした足、スーツの上からでもわかる無駄なくついた筋肉、黒縁のメガネ遠くから見える鋭くも優しい目、醜いものを知らなさそうな人の良さそうな笑み。

 

 そんな人間として大人としても聖人と言える先生は、俺を見た瞬間困惑したような顔をして固まった。それもまるで予想外の人物がいたことに対する反応のそれだ。

 

(やはり、先生は転生者だ。俺とは違う)

 

 俺は別に転生者というわけじゃない。誰かに憑依してるわけでもない。ただ、キヴォトスに関するすべてを知っている(・・・・・)だけに過ぎない。

 

 このキヴォトスの未来を。そして、先生の存在を。要するにキヴォトスに関することはすべて知っている。

 

「"君は、いったい……"」

 

「サンクトゥムタワーに行きたいんだろう? 俺のことなど後で説明してやるから、さっさと行けよ」

 

「あーもう!! なにがどうなっているんですか!!」

 

 ユウカが俺のことを睨みつけながら他の三人共に先生を連れていく。スケバン達は俺達が話してる間大人しくしてたのは俺の存在も大きいだろう。伊達にキヴォトス最強と呼ばれてないし。

 

「さぁて、いっちょやるか」

 

 手を握り拳を作ると、未だにポカンとしているスケバン達に突っ込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数分が経過した。どうやらサンクトゥムタワーに辿り着いたらしいな。シッテムの箱が起動したのを感じる。

 

 つまりは、

 

「俺の役目はここまでだな」

 

 連邦生徒会長が失踪する前に託されたことが終わったってことだ。

 

 先生をサンクトゥムタワーに届ける助けをするというチュートリアルをな。なぜあの超人があのとき俺を頼ったのかなんてわからない。あれほどまでに俺のことを警戒していた超人が。

 

 まぁ、失踪してしまった今、それを知るすべは「今」のところないだろう。今の彼女に聞いたところで、俺のことを覚えているはずがないからな。

 

 俺は静かにその場を去る。先生にはまたいつか会えるだろう。同じ星の下に生きてる人間なのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後、俺は呆れた顔をしながらアビドスで行き倒れた先生を背負っていた。




感想くれたら嬉しい。やる気に繋がる。

ヒロインは誰?

  • 小鳥遊ホシノ
  • 守月スズミ
  • 聖園ミカ
  • 鬼方カヨコ
  • 氷室セナ
  • 黒崎コユキ
  • 小塗マキ
  • 美甘ネル
  • 天童アリス
  • 箭吹シュロ
  • 連邦生徒会長
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