転生したら直斗のお兄ちゃんでした 作:どけ!俺はお兄ちゃんだぞ!
九月一日
直斗の後を追って八十稲羽へとやって来た。
直斗の捜査の進捗は俺にはわからないが、あいつなら上手いこと進めるだろう。
それよりも、あの嗅ぎ回っている奴らとは少し話をしておくべきだろう。
もしかしたら真摯に行なっている活動かもしれないが、高校生の集まりと聞くとはっきりと言って嫌な予感がする。
過保護かもしれないが、直斗が話しているのを何度か見た相手だ。
相手の人となりくらいは知っておきたい。
「少しいいかな、君たち」
「……誰?」
こちらを少し厳しい視線で見てくる少女は、確か里中という名前だったはずだ。
それに花村、天城、巽、久慈川と最近こちらに引っ越してきたらしい鳴上。
花村と鳴上、里中の三人はともかく、残りの三人は一度行方不明になっていた人物のはずだ。
「俺はし──、侑斗だ。訳あって苗字は言えないが、少し話がしたくてな」
「えーっと……?なにを?」
「君ら、いつもここに集まってるだろ?だから、何かしら話し合うような話題があるのかと思ってな。少しなら力になれる」
──────────
(鳴上悠視点)
侑斗と名乗ったその男は、おそらく俺たちより一つか二つ年上のはずなのに、彼の細くこちら見通すような瞳は、彼をまるで十年以上年が離れた相手のように感じさせた。
「なんで協力してくれるんですか?」
りせが侑斗にそう聞くと、彼は数秒の間迷って、そしてこう答えた
「……少し前に、歳の離れた
そう言った彼の目は紛うことなく、兄弟を思う兄の目だった。
「お前たちのようにいつでも集まれるわけじゃないが、できれば情報を共有して欲しい」
俺たちはペルソナやテレビの向こう側のことを伏せて、事件の被害者がテレビに映った人物であること、そしてマヨナカテレビの話だけをして終わりにした。
「…………ふむ、そうか、ありがとう。……礼がしたい、ここの食事代は全て俺が持つ。好きなだけ食え。それと、俺のことはできれば誰にも言わないで欲しい。あいつはきっと、俺がここにいることを望んでない」
侑斗がそう言うと、里中や完二がモリモリと遠慮なく食べたいものを食べ始める。
俺は一瞬躊躇ったが、侑斗が
「貴重な情報の礼なんだ。遠慮はいらない」
などと言うものだから、誰一人として止めるものはいなくなった。
そして、彼が正直レシートを見たくないほどの額を払って去っていった後、花村が言う
「なぁ、アイツさ……、侑斗って言ったよな?
「そうだね」
里中がそう返すと、花村が何かに思い当たったような顔をする。
「苗字を言わなかった理由ってさ、フルネームが『白鐘侑斗』だったりするからなんじゃ……?」
「……あ」
そこでおよそ全員が思い当たった。
以前にもニュースで報道されていたはずだ。
《探偵王子の兄は投資家!?未来予知が如き投資家『白鐘侑斗』!》
決してメディア露出をしていたわけではなかったが、様々なところから上がった情報の断片がニュースで取り上げられていた。
しかし、それも白鐘直斗本人のニュースですぐに掻き消えた為、今の今まで思い出せなかった。
「えっと、すごく兄弟思いのお兄ちゃんだったね……?」
「やべぇよ、ジュネス買収されんじゃねぇの!?」
「いや、ないでしょ」
「……だよな?」
花村が冷や汗を流し始めるが、おそらくそんな目的ではないだろう。
しかし、彼とはまた近々出会う……そんな予感がしていた。
ペルソナ3Rに続いて4Rも出ませんかね……?(願望)
やらかし&誤字を指摘していただいたので修正しました
申し訳ない(土下座)