俺はディオ!ジョジョの親友で、本当の紳士を目指す者さ!   作:バケギツネ

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おうごんのせいしん...?

 

 

 

 

 俺はディオ・ブランドー、転生者だ。

 

 ある日突然、よく分からんこの異世界へと転生してから、既に数日が経っている。

 

『いいかディオ。お前は頭がいいっ!誰にも負けねえ、世界で一番の金持ちになれよ!!』

 

「父さん...父さん!!!!」

 

 この世界での俺の父親、ダリオ・ブランドーさんは、最期にそう言い残して亡くなった。

 

 人の本性は死に際に分かるというが...

 

 最期の最期まで息子である俺の幸せを願っていた(好意的解釈)辺り、彼はやはり立派な人物だな。

 

 見ず知らずの貴族・ジョースター卿を、命懸けで助けるような人だし。(勘違い)

 

 俺には自分が転生する前の、元のディオ・ブランドーさんの記憶が全く無い。

 

 しかしダリオさんの話によると、彼は自らが稼いだなけなしのお金で、毎日お父さんにお薬()を用意していたらしい。

 

 親子揃って聖人かよ...!!

 

 そんな人物に転生した以上、下手な事はできないな。

 

 よし、決めた!!

 

「このディオ・ブランドーには夢があるっ!」

 

 暗闇の荒野に進むべき道を切り開くようにっ、俺はダリオさんの墓前で覚悟を決める。

 

「俺は、ダリオさんやディオさんのような、“本当の紳士”になる!!きっと、そうなってみせる...!!」

 

 彼らのような高潔な信念を持ち、相手が誰であろうとソレを曲げる事はしない、そんな立派な男となる事。

 

 それこそが、この世界における俺の夢だ。

 

「行ってくるよ、父さん。年に3回は戻ってくるからね。」

 

 俺がダリオさんと一緒に過ごした時間は、1週間にも満たない。

 

 だが、見知らぬ世界に転生したばかりで1人ぼっちだった俺にとって、自分を気にかけてくれたダリオさんは確かな心の支えだった。

 

 俺は彼を本当の父親だと思っている。少なくとも、前世のあの人よりは。

 

「貴方の遺産、ありがたく受け取らせて頂きます。」

 

 ダリオさんから託された、ジョースター卿への手紙。

 

 俺はそれを握りしめて、ダリオさんの眠る場所を綺麗に磨き上げると、そこに背を向ける。

 

 彼から託された遺産、それはきっとこの手紙だけではない筈だ。

 

 ダリオさんや元のディオさんが持っていた、眩いほどに純粋な心、言うなれば黄金の精神。

 

 それを確かに、俺は2人から受け継がなくてはならない...!

 

 きっとそれこそが、ブランドー家に転生したこの俺の、運命というものなのだろう。

 

「よーし、早速この手紙を出しに行こう!ジョースター家、どんなところなんだろうな〜。」

 

 

 

 

 ジョジョの奇妙な冒険の世界に転生した、現代の少年。

 

 彼はダリオ・ブランドーや、自身が憑依したディオ・ブランドーが、生まれついての悪だという事を知らなかった。

 

 彼はある意味では、“自分が悪だと気付いていない最もどす黒い邪悪”だと、そう言えるのかもしれない。

 

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