ようこそ青春を目指す教室へ   作:雪印のフラン

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はい、順番に困るプール回です。この話アニメと原作ではちょっと時間が違ったりしますからね、この小説では原作を基準としてやっていきます。感想欄での誤字報告ありがとうございました。自分の文章力が低いせいで「この文章何か変?」となることがあると思います。そういうときは気軽に誤字報告の機能を使って直しておいてください。それでは少し長くなりましたが、本編へどうぞ


足が速いとモテるなら泳ぎが速くてもモテるはず!!

天嶺視点

 

入学して数日がたった。数日間のうちに神崎や有栖とも会って連絡先も交換した。神崎や有栖もそれぞれのクラスに友人が出来ており、青春を楽しんでいた。

 

いいな~

 

俺も青春したい、俺もDクラスで青春を送りたい。そんなことを考えながら席に着く。何やら教室内が騒がしい。今日は何かあっただろか?しかたない聞いてみるか。俺は机に鞄を置いて、いつも通り二人で話している綾小路と堀北の元へと向かった。

 

「綾小路、なんでこんなに騒がしいんだ?」

 

「落合か、どうやら池や山内たちが今日のプールについて話しているらしい」

 

プールか、そういえばそうった。この学校は珍しく5月にプールの授業がある。なるほどつまり彼らはプールが楽しみなのだろう。俺も楽しみになってきた。泳ぐのは好きだし、水中ではただ浮かんでいるだけでも楽しい。

 

「おーい綾小路」

 

池に呼ばれたので綾小路は席を立ち上がり、池たちの方へと向かった。

 

「綾小路のことは仲間だと思っていたのに」

 

裏切られた、まさかクラス内に友達がいたなんて、俺達の友達いない同盟は!?いや、そんなの組んでないけど。

 

「あなたも混ざりにいけばいいじゃない」

 

「俺は呼ばれてない」

 

「そうなの。まぁいいんじゃないかしら、あんな低俗な会話をするような人達とは関わりたくないわ」

 

低俗?何の話だろうか?

 

昼休みが終わり、待ち望んでいたプールの授業になる。綾小路と共に更衣室へと向かうと思ったが、池たちに呼ばれて行ってしまった。そこで俺は偶然会った高円寺と共に更衣室へと向かった。

 

「ふむ、素晴らしい筋肉をしているじゃないか落合ボーイ」

 

「そう言う高円寺もナイスmuscle(マッスル)だな」

 

高円寺は全身の筋肉が発達しており、まるでボディビルダーのようである。高校一年生にしてこの筋肉とは将来は有望であろう。ところで?何でブーメラン型海パンなんだろう。まぁいいか似合ってし!

 

 

更衣室から出るとそこには施設が整った50Mプールが現れた。

 

「思ったより施設が整っているようだね」

 

「政府公認の学校だからな、ある程度は想像はしていたが……正直想像以上だな」

 

久しぶりのプールに俺もテンションが上がってきた。

 

「なぁ、あれって」

「やばすぎだろ」

「ムキムキじゃない」

「すごい、触ってみたい」

 

何やら少し騒がしいな。辺りを見渡すとこちらを見ながら話している声。高円寺は全く気にしてないが俺は非常に気になる。一体何で騒いでのやら。

 

「落合、お前はあれだなムキムキだな」

 

綾小路がこちらに向かって話しかけてくる。やはり彼も気付くかこの筋肉に。それにしても

 

「綾小路、そういう君もいいmuscle(マッスル)をしているな」

 

「高円寺やお前には敵わない」

 

「いや、一概にそうとも言えないだろう。君の体はアスリートのように洗練され、無駄がない。何かスポーツでもやっていたか?」

 

「いや、中学では帰宅部だったから運動経験はない。ピアノと書道ならやっていた」

 

書道とピアノか……やっていたかもしれないがそれだけでは絶対この肉体にはならない。これはあれか……鍛えてるって言うのが恥ずかしいタイプの人間だろうか?よし、今度この学校の敷地内にあるジムにでも誘ってみよう。

 

「そういう落合こそ、何かスポーツをやっていたのか?」

 

「あぁ、親の関係でな様々なスポーツに触れてきた。武術の心得などもあったりする」

 

義務教育を受けていないぶん、俺には大量の時間があった。両親はその時間を無駄にしないために俺にありとあらゆる教育を施した。それは運動も例外ではない。それにあそこには娯楽というものがあまりなかった。なので鍛えることは俺にとっては暇潰しの一つとしてほぼ毎日行っていた。なので今ではどこに出しても恥ずかしくない体と自負している。

 

「よーしお前ら集合しろ!」

 

体育の教師からの召集がかかり俺達は集まっていく。あれ、人数少なくね?

 

「見学者は16人か。随分と多いようだが、まぁいいだろう」

 

凄い見学者がいた!?あれかそんなに体調不良が続出したのか?見学者の方を俺は見る。……あれ、確か外村という生徒だっただろうか?彼は確かプールを楽しみにしていた筈では?何かタブレット持ってるし……

 

 

 

理解した!!

 

恐らく彼は何らかの理由で楽しみにしていたプールの授業に参加できなくなったのだろう。その代わりに授業内での生徒達の録画や記録などを撮ったりしてプールへの情熱を示すつもりなんだろう。外村よ、なんて暑い男なのだ。

 

「早速だが、準備運動をしたら実力を見たい。泳いで貰うぞ」

 

「あの先生、俺あんまり泳げないんですけど……」

 

一人の生徒が、申し訳なさそうに手を挙げる。

 

「俺が担当するからには、必ず夏までに泳げるようにしてやる。安心しろ」

 

「別に無理して泳げるようにならなくていいですよ。どうせ海なんていかないし」

 

「そうはいかん。今はどれだけ苦手でも構わんが、克服はさせる。泳げるようになっておけば、必ず役に立つ。必ず、な」

 

泳げるようになることは確かに役に立つだろう。しかし、態々念を押すほどであろうか?この学校は閉鎖空間であり、外部と関わる機会などまず無い。そんななかでの()()()()()()。まぁ、今は考えるだけ無駄だろう。プールの授業を楽しみにするとしよう。しばらく体を慣らすために簡単に泳いでいく。やはり水中は楽しいな。

 

「全員慣れてきたようだな。では早速だがこれから競争をする。男女別50M自由形だ」

 

「き、競争!?マジっすか」

 

「1位になった生徒には、俺から特別ボーナス、5000ポイントを支給しよう。一番遅かった生徒は、逆に補習を受けさせるから覚悟しろよ」

 

生徒達から様々な声が聞こえる。これはチャンスだ。いつかの話だ、俺は後輩からこんな話を聞いたことがある。

 

 


<回想>

 

「ねぇ知ってる?足が速い人は人気者になれるんだよ」

 

「そうなのか?」

 

「うん……まぁ小学生の話だけどまぁ、天嶺センパイには関係ない話だけどね」

 

「覚えておく」

 

「あっ、でもセンパイは本気を出さない方がいい……って聞いてる?ちょっと?」

 


 

後輩は足の速さの話をしていたが、これはチャンスだ!!ここで俺の泳ぎの速さを使って人気者へとなってみせる!

 

先に女子の部が行われた。結果は1位は小野寺という水泳部であり、堀北は2位であり4位櫛田であった。他の生徒はあまり関わりが無いのでよく知らない。とりあえず俺は綾小路と一緒に堀北を労いに行った。

 

「お疲れ」

 

「惜しかったな。やっぱり現役水泳部相手は厳しかったか」

 

「別に。勝ち負けなんて気にしてないから。それよりあなたたちは自信あるの?」

 

「当たり前だろ。ビリにはならん」

 

「あなたはそれでいいの?それで落合くんの方は?」

 

「問題ない」

 

「まぁ、凄い体をしてるし大丈夫そうね。綾小路くんにも聞いたけどあなたも何かスポーツをしていたの?」

 

「親の関係で色々とスポーツをやってきた。武術も心得がある」

 

「武術……それってから……「落合、綾小路出番だぞ」

 

「すまない堀北、俺達は行かせてもらう」

 

「……えぇ」

 

堀北が何かを言っていたが呼ばれたので、俺達はプールへと向かう。なんて言ったのだろうか?

 

「さて、やるか」

 

スタート位置につき、体育教師のスタートの合図を待つ。合図が聞こえ、俺はプールへと飛び込み、水をかく。その動作をしているうちに壁に手が当たり、顔をあげる。

 

「プハッ」

 

「おぉ!!24秒50だと!!凄いな落合!!」

 

教師が何か歓声を上げているが俺には関係ない。途中で息継ぎをミスしたため、時間をロスしてしまった。全員がゴールしたのを確認してから俺達はプールから上がる。

 

「速いな落合、お前の姿が遠ざかってくのを水中から見えたぞ」

 

「……いや、俺としては途中でミスをしてしまったから満足のいく結果ではない」

 

「それでも一番速いじゃないか」

 

「まだわからない……」

 

そうして俺は次に泳ぐ生徒、具体的に高円寺のことを見る。彼が須藤よりも速いことは確実であろう。後はどれだけ速いかだ。教師の合図で生徒達は水中に飛び込む。

 

「うおっ!はええ!」

 

須藤の声がプールサイドに響く。

 

「……俺より速いな」

 

見てわかる。さっきの俺より速いのは確実である。……燃えてきた。

 

「23秒22……だと」

 

「いつも通り私の腹筋、背筋、大腰筋は好調のようだ。悪くないねぇ」

 

余裕な笑みを浮かべて髪をかき上げる高円寺。

 

「………」

 

 

 

 

 

綾小路時点

 

高円寺はプールから上がりまっすぐ落合の方へと歩いてくる。さっきまで本気で泳いでたとは思えないくらいには余裕であり、息も切らしてなかった。

 

「さて、どっちが速いのか決着を着けようじゃないか落合ボーイ」

 

「望むところだ、全身全霊を持って相手する」

 

おそらく高円寺と落合は互いにしか目がいってない。まるでこの決勝がこの二人の頂上決戦かのように。

 

「ちょっと待ちやがれ高円寺、落合!!勝つのは俺だ!!」

 

それを許さないかのように須藤が声を張り上げる。須藤はこの二人の次に速い。そんな自分をまるで興味がない二人に腹がたったのであろう。

 

「まぁまぁ、全員が自分のベストを尽くして頑張ろうよ」

 

そんな三人を平田が宥め、決勝が始まろうとする。教師の合図により、全員が水中に飛び出す。高円寺と落合がぐんぐん進んでいき、それを須藤や平田などが追いかけていくような状態となってい。

 

「おい!!これさっきより速くねぇか!?」

 

高円寺と落合はさっきよりはるかに速い速度で泳いでいた。これはとんでもない記録が生まれるかもしれない。そうして二人がほぼ同時に壁に手が着き、顔を上げる。

 

「……20秒……41だと……!?」

 

体育教師が信じられないものを見るかのように目を見開く。クラスの全員も信じられない者を見るかのように二人を見ている。俺は()()()()()()という者を知るために予め高校生の平均タイムなどを見たりした。そのついでに世界記録なども見たりした。この二人の出したタイムはその記録を上回っていたのである。遅れて……いや、実際には遅くないんだが須藤たちがゴールをする。そうして全員がプールから上がり高円寺と落合が体育教師の元へと向かっていく。

 

「そういえばティーチャー、私と落合ボーイのどちらが勝利したんだい?」

 

「え、え……っとだな」

 

体育教師は未だに現実を受けいられていないようだ。まぁそれもそうか生徒がまさか世界記録を越えてくるとは想像してないだろう。

 

「すまない、俺にはわからなかった。どちらも同じタイミングに見えたが」

 

「なるほど……では引き分けというわけか」

 

「いや、まだだ」

 

落合はそう言って見学者のいる方へと早歩きで向かい、一人の生徒の前で止まる。確か池や山内と一緒に盗撮を企んでいた外村という生徒だった。一体何をするつもりなのだろうか?

 

「な、何でござるか?」

 

「たしか……外村だったな。そのタブレットの中身を見してくれないか?」

 

「こ、これの中身でござるか!?」

 

「あぁ、君は俺達が泳いでいる間に撮影をしていた。つまりこのタブレットには俺達が泳いでいる映像が入っているはずだ、つまりこれを見れば勝敗がわかるかもしれない」

 

とんでもないことになってないか?確かに外村はプールでの様子を撮影していた。しかしそれは()()のである。おそらくあれを見ても勝敗がわかる映像など入ってはいない。それを知ってか知らずか落合はそれを確認させようとしてくる。外村は見るからに焦っており、顔を青くしてい。

 

「なるほどグッドアイディアだ。さぁ見せてくれたまえボーイ。それとも見せられない()()()()()()でもあるのかな?」

 

今度は高円寺が笑みを浮かべて外村に近づいていく。コイツは確実に気が付いているだろう。もしかしたら、これは盗撮をしようとしていた生徒を懲らしめるためにわざと落合は外村へと近づいていったのかもしれない。

 

「それは……その……」

 

「……見せてくれないのか?」

 

追い討ちをかけるように落合が言い放つ。落合は基本的には友好的である。しかし醸し出す雰囲気や時々現れる謎の圧によって煙たがられている。あの須藤でさえ初めは落合にビビっていた。そんな生徒からの頼みを見るからに気が弱そうな生徒である外村が断れるわけもなかった。

 

「見せてくれるか外村」

 

やがて体育教師も加わり外村はおとなしくタブレットを渡した。それを体育教師が確認する。

 

「……すまないが今日の授業はここまでとする。各自自由にしていてくれ。落合と高円寺、お前達の結果は引き分けとする。ポイントについては少し待ってくれ、今日中には何とか支給する。……外村、お前は先生と来い」

 

「……はい」

 

体育教師が静かにそう言いはなった。それに外村は従うしかなかった。そうして体育教師と外村はプールを去っていった。本来自由時間なら楽しく遊ぶものであるがとてもそんな感じにはなれなかった。しばらくして、体育教師が戻ってきて俺を含めた男子数名が呼ばれた。どうやら女子の胸の大きさを賭けていたオッズ表が見つかったようだ。こうして俺達は体育教師からの説教を受けたのだった。特に主犯格の池、山内、外村はめちゃくちゃ怒られていた。これを機に俺は学んだことがある。いくら友達をつくるチャンスとはいえ嫌なことは断った方がいいと。これを機に俺は成長しよう。そう考えた1日であった。

 




今回も読んでいただきありがとうございました。次回はDクラスとD以外のクラスとの交流を予定しています。それではまた次回をお楽しみに
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