自分は武陵郡太守様に仕えているどこにでもいる普通の兵士だ。名前など言っても有名人ではないから言わないでおこう。
今、大将が予想外の事が多すぎたのか頭を抱えていた。そうして何で韓猛や沙摩柯が裏切ったのだと言っていたけどそれを聞いて自分や他の者たちがもしかして気が付いていなかったのですかと尋ねると逆に大将がお前たちは知っていたのか、何で教えてくれなかったと怒ってきたけど自分たちは普通に説明をしたのだった。
「だって、前から韓猛は孫堅殿をそして沙摩柯は程普殿に恋い焦がれていました事は誰でも知っていますよね。それで断り続けていた大将に強い恨みを積もらせていた事も当然知っていますよね」
「はあ!?そんな事で裏切ったの!!??別にそんな関係になっていないのにお前たちがモテないのが悪くないの?俺は悪くないよね、待遇はかなり良い筈なのにそんな事で裏切るなんてなんて奴等だ、許せん」
そう激怒していたけど自分たちからすればむしろ韓猛と沙摩柯に同情しており裏切られて当然でしょうがと相手が大将でなければ言いたいほどであった。
だからこそ大将が良い人材を手に入れても一年も経たずにやめていってしまうですよね。
大将が集めてきた人材、徐庶、鍾会、司馬懿、王双、董和、徐栄、周倉など全ての人物が夜逃げなどされてしまった上にこんな無能な主に仕えていた時間が無駄でしたと書簡まで書き残されるほどに嫌われてしまいましたからね。
特に司馬懿には人の心が分からない凡愚は早く地獄に落ちてくださいと書いてあってこの時は大将はブチ切れていたけど司馬懿殿が言っていたことは最も何だよなと言わないだけで皆がそう思っていた。
それでとうとう自分たちの運命は終わりを迎えてしまったかと諦めていた。その時に大将は空を見上げて天は俺を滅ぼすつもりなのかと言っていたけどこの事態を招いたのは半分以上貴方のせいだからなと死ぬ前にでも言おうかと思っていた時に大将が空に飛んでいる鳥を見ていける・・・天は助けて下さったと喜び始めた。
何でそう思ったのと考えていると大将がすぐに夜襲する準備をしろと言い始めた。まあ、死ぬ事には変わりはないから別に従っておきますかと地獄まで付き従うつもりでした。
結果を伝えます、敵将、郭石に周朝、董襲、陳到、そして敵の参謀、法正を討ち取り逆転勝利をしました・・・・何でーーーー!!!???
普通に逆転勝利をしてしまいましたけど何でなのと聞いてみると大将は勝ったおかげで機嫌よく教えてくれた。
「そうかそうか、なら教えてあげよう。昨日に見た渡り鳥を見ただろう。あの渡り鳥がいつもよりも低く飛んでいて渡ってきた方角は雨が降っていたと予測したのだ。それもかなりの大雨だとな。それで夜襲をしたのだ、あの火縄銃は火などが使われていたのでもしかしたら雨では使えないのではないかと予測して攻撃をした。昼間の攻撃からみても相手は火縄銃を頼りにここまで勢力を広げてきたのだと理解ができる。更に敵の背後は小さな川があるが洪水になればかなりの河に変わるので行けるなと考えた。それにしても小さいからって川を背にするなど基本的にしてはならない事なのだがな。火縄銃の力に溺れたようだな」
色々と長い説明があったけどとりあえず大将は敵の弱点をすぐに見つけ出して反撃をしたという訳か。本当にこの人は有能なのか無能なのかわからない事ばかりするよなと思っていた。
そうして説明が終わるとこの勢いのままで零陵郡と桂陽郡を開放させると言って強行軍を開始したのである。そこからは大変であったが戦よりも楽だなと感じながら予定通りに零陵郡と桂陽郡を奪還に成功した。
そして長沙郡では孫堅殿が見事に今回の主犯である区星を討ち取ったのであった。本当にあっと言う間にあれ程の大きな乱が鎮圧させたのであった。
この功績で大将は偏将軍から安国将軍に出世をして孫堅殿も牙門将軍に任命されたのである。その上に大将は武陵郡の他に零陵郡の統治も任せられて孫堅殿は長沙郡の太守に就任した。
大変喜ばしいことであり大将はお祝いとして多くのお金を兵士たちに支給して皆で喜んでいたけど自分はある言葉を思い出してしまった。
それは司馬懿殿が言っていたことだけど韓広は民や兵士たちにはかなり優しく慕われていますけど上の立場になればなるだけその対応は酷くなっていきます、更に重大な仕事などは全てが身内ばかりに任せており外部からは何も来ませんよと言われたことを思い出した。
自分は本当に兵士のままで終わって良いのだろうか、もし才能に自信があるのであれば司馬懿殿みたいにここから抜けた出してみるのもありかもしれない。
どうせ自分が抜けたところで何も問題などないだろうし、それに最近、自分よりも若い朱異と言う若造が大将からお気に入りと期待されているのかかなり優遇されている。でもこの前の戦いで迫りきていた敵の別働隊を空城の計で撃退しておりまだ十歳とは思えないほどの功績はあるから何も言えないけど・・・やはり自分はここにはあっていないのだろうな。
それからしばらくして立ち去ろうとした前日に韓広が少ない人数で統治をするのでどの様に配置をするつもりなのかと期待をしていたら大将だけが武陵郡を見て他が零陵郡を統治すると言うアンバランスにも程がある配置だった。
やはりこの人は戦しかできない馬鹿だと自分はそう判断してこれ以上泥舟に乗るつもりはないのでそのまま故郷に帰りますので軍をやめますと伝えた。
意外にも簡単に認めてくれて国に帰ることにした、それからしばらくしてから武陵郡の噂が流れた。
「そう言えば、武陵郡の治安がさらに良くなって住みやすくなった上に発展もして近々大きな商人も介入するという話よ」
「聞くと今は南陽郡から武陵郡に移住する人が多くて荊州の中で一番栄えるようになるのも近いかもしれないね」
「はあ〜どうせだったら武陵郡で産まれたかったな。あそこはこの国の中でも一番住みやすい郡であり治安部隊も機能しているからな」
その話を聞いた自分は頭を抱えて天に向かって叫ぶのだった。
「天よ!!武陵郡太守、安国将軍は天才なのか無能なのか教えて下さいーーーー!!」
無論答えなど返ってくることはなかった。
次の話は敵側陣営視点を書きますのでお待ち下さい。