第46話、椿の物語が始まること
自分は未だに乱れている世の中をどうするべきなのかと思って屋敷で考えていた。父親である韓広と別れてから自分は幽州に戻って暮らしていた。
そして父上は益州を完全に平定して地盤を固めていた、強いて言うのであればすぐにでも司馬家を倒すべきだとして馬休が父親の勢力から離れた事ぐらいだ。それ以外は滅茶苦茶に父親の思い通りになっていると言えるだろう。
そして自分は今、朝廷から牙門将軍として役目を言い渡されて戻って役目を果たしていた。その時に意外な人物が訪問してきて助けを求めてきたのだ。
その人物は栄華でありどうしたのと思って屋敷に向かい入れた。明らかに前よりも元気がなくなっており本当にここに頼るしかなかったぐらいに落ち込んでいるのが理解できていた。
その上に顔の半分近く包帯もされておりどうしたのと心配そうに聞くと彼女は泣きながら自分に抱きついてきて泣いていた。
余程に辛かったことがあるのだろうと思った自分は気が済むまで胸を貸して上げるのだった。
それから泣き止んでから少しばかり落ち着いた栄華が静かに話を始めてくれたのである。
しかし、その内容はあまりにも非道なやつで戦場で敵の罠にハマって他のものを逃すために頑張って顔に傷を負ったのに醜いと言って追い出すなんておかしいでしょうと自分はそう思って怒っていると私のために怒ってくれるのですかと聞かれた。
「当たり前ですよ、元とはいえ妻をこんな仕打ちをさせた奴らをしかも恩を忘れて仇で返すとは何も知らなくても怒りが込み上げてくるよ」
本当に許せない事だ、他人である自分を利用して捨てたことはまだ分かるけど身内までこんな事をするのはとても許せたことではないとして怒っていると栄華が私は一度はあなたを捨てたのにと言ってきたので答えた。
「何を言っているのですか、そんな見捨てられるような事をしたのはその時の自分でしたので栄華には何一つも文句もないよ」
そう言うとありがとうと言ってまた泣きついていたけど今度は少しばかり嬉しそうにしていたので優しく頭をなでていた。
その後は自分の屋敷で住まわないと伝えながら復縁をしませんかとお願いをした。勿論のこと、栄華が嫌なら良いけどと言うとこんな私でも良いのと聞かれたけど君でないと駄目だからと伝えてから自分と栄華は復縁をした。
お互いに家とか関係なく心の底から好きだからという事で復縁してから自分と栄華との生活が始まった。最初は遠慮がちになっていた栄華だけど自分がいつも通りにしてほしいとお願いをして優しく接していると徐々に気を許してくれた。
それに気を許してくれたからと言って前みたいに本当に気が難しいことはなく栄華は昔と違って低い身分のものでも優しく接してくれて顔に大きな傷があっても誰も気にしない程になっていた。
心が昔より本当に美しくなってより一層に魅力が増していると栄華を褒めると栄華は私は貴方以外の男に好まれても嫌ですと言ってから好かれるなら美少女と椿だけが良いと嬉しいことを言っていた。
こちらも栄華が側にいてくれるだけでも嬉しいよと気持ちを伝えた。昔はお互いに家の事や権力などでしっかりと過ごしていなかったけどこうして二人で過ごす日々も悪くないと感じていた。
けれども世の中は本当に不安定になりいつ乱世になってしまうのかおかしくないほどに乱れている。
だからこそ思ってしまうのだ、後は世の中が安定になれば遠慮なく栄華と一緒に居られるのにと思いながら夜空を二人で見上げていた。
「本当に世の中は不安定になっても夜空は綺麗だよな、今の栄華みたいに」
「もう、私をからかう事はやめてください」
「何を言っている?自分は本当にそう思っているから言葉に出しただけでよ。確かにこの夜空みたいに傷とか例えるなら暗闇があるけどだからこそ星たちは輝いて綺麗に見れるだろう」
そんな事をしている時にもし次に流れ星を見たらお願いを言わないかと聞くと良いですねと言って流れ星来るかなと思っていたら流れ星が本当に流れてきたので自分はお願い事を3回、言うのだった。
「どうか栄華の傷を治して世の中を立て直してくれますように」
それを聞いた栄華がそれは欲張りすぎですねと笑いながら言われたけどでも言えるなら言っておきたいじゃんと言って笑っていると流れ星がまだある・・・・と言うかこちらに向かってきていないかと感じた。だって明らかに流れ星が大きく見えてきたのだから。
すると栄華もそう感じているのか、何かと呟いていると流れ星が近くの空を通り過ぎてこの屋敷の近くの森に落ちたのである。
流石に衝撃が凄かったがどうなっているのかと確認をする為に使用人たちに対してすぐに馬を用意してとお願いをすると栄華が私も同行しますと着いてくることになった。
被害とかの確認のために向かったこの行動が後に大きく運命を変えてしまうことになるとはこの時の自分や栄華が知る由もなかった。
次回、天の御使いが現れる!?