恋姫†無双  南韓志   作:人中の蝮

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第6話、江東の虎に会うのこと

朝廷からまさかの武陵太守に偏将軍に任命されるとは思いもしなかったけどとりあえずは喜んでおこう。

 

 

いや、待てよ。もしかしてこれで燈ちゃんと婚約とか結んでも文句は言われなくなるじゃないか。良し、辰陽県に戻ったら燈ちゃんに相談をしてみよう。

 

 

俺と違い頭脳に優れているからきっと答えを出してくれるはずだと思いながら俺は洛陽を後にして辰陽県に帰り始めた。

 

 

そして道中にまた山賊や水賊などが現れては退治をしていると、ある港が水賊に占拠されてしまったらしく俺は帰るためにその港を水賊の手から解放させる為に動き始めた。

 

 

その時に女性の旅人らしい人が私も同行させてもらないだろうかと聞かれた。その女性と言うか少女は俺と同い年または少しばかり年上かもしれない女性であった。

 

 

俺は一人でも味方が多いほうが助かるのでお願いをしたのだった、そして自己紹介をした。

 

 

「申し遅れました、俺は韓広と言います。気軽に呼んでください」

 

 

「へぇ、あなたが噂の出世頭である韓広さんだったのね。私は孫堅、文台と言います。こちらも気安く文台と呼んでください」

 

 

孫堅、文台かぁ〜・・・・っえ!?孫堅・・・孫堅ーー!!??あの江東の虎と呼ばれていたあの孫堅ーー!?

 

 

いやいや、滅茶苦茶にやばい人じゃないですか。一人で初陣なのに水賊たちを皆殺しにしたという話もある人じゃないですか。もしかして俺は邪魔でしたかと思いで既に戦いは経験はあるのですかと尋ねると孫堅はないと即答した。

 

 

あれ? もしかしてここが孫堅の初陣だったりしますかと思って聞いてみた。戦闘経験がないのは気になるけどでも江東の虎だから大丈夫だろと考えて向かった。

 

 

そうして辿り着くと、意外にも水賊が多くいるのでこれは一苦労するなと思ってみていると、孫堅が震えていたのを見たので怯えているのかと聞く。孫堅は身体が震えていた事に自分でも理解ができていなかったのを見て、これは一緒に同行をさせたら死んでしまうかもしれないと直感がそういってきていた。

 

 

なので孫堅にはここから戦いの様子など俺の動きを見て慣れるように言ってからここから動かないようにしてほしいと言うと孫堅は私を馬鹿にするつもりかと怒ってきたので俺は答えた。

 

 

「文台殿、ここは練習の場とは違うのですよ。間違えたらその場で死んでしまうかもしれない所に向かうのです。文台殿はまだその認識がない、その場にいると伝わってくる死の恐怖を感じながら戦えますか・・・いや、きっと怯えて動けなくなります。そうなってしまえば殺される・・・いや、殺されるだけならまだ救いはありますが文台殿は美少女と呼べるほどの美貌をお持ちだ。それで水賊達が変な気を起こしたらそれこそ死ぬよりもひどい目に遭ってしまうかも知れませんので俺はこの場で待っていて下さいとお願いをしたのです」

 

 

そう必死になって伝えると孫堅も分かりましたと素直に従ってくれた。目の前でそんな光景はできる限りは見たくはないから俺としても助かったなと思いながら俺は水賊たちの見張りなどを暗殺者のように殺しながら中に潜入する事に成功した。

 

 

それにしても中々に酷いことになっているな。隣の郡だけでもかなり別世界と思えてしまうほどに違いが出ていた。確かに俺は必死に治安維持をしていた。

 

 

それに南郡は確かに交通の便宜上いろんな人が集まるから治安が良くないのは仕方がないかもしれないけど、それにしても悪すぎるでしょうが。

 

 

そうして囚われている人がいないか探しながら回っていたけど、殆ど死んでいて生きている人は見つからずにいた。けど奥から音が聞こえたのでそちらの方に向かってみると、そこには気力を失った水色のロングヘアの少女が生きている事が分かり声をかけた。

 

 

「すみません、助けに来ましたけど声を出せますか」

 

 

そう言うとその少女はもう遅いからこのまま死なせてほしいと言ってきたので俺はすぐに返事をした。

 

 

「どんな辛い目に遭ったのかは分かりません、親が死んだのか知り合いが死んだのかは分かりませんが、もし死んだのが俺ならきっと生きてほしいと思うはずです。ですから生きることを諦めないでください」

 

 

そう言うと少女は泣きながら俺に抱き着いてきた。きっと家族はもちろんの事、この様子だとこの子の大切なものも奪われてしまったのであろう。男の俺ではその痛みは理解はできないけど、せめてこの子が泣き止むまでは側に居てあげたいと思っていたが、見張りに見つかり侵入者がいるぞと言って仲間を集め始めた。

 

 

 俺を見つけた賊はすぐにうち倒したけど、集まる音が聞こえてきたのですぐにその少女にここで待っていてと頭を撫でると、うんと返事をして少しばかり元気を取り戻したのか頷いてくれた。

 

 

俺はそうして向かってくる賊たちを次から次へと討ち倒して賊たちは敵わないと思ったのか逃げ始めたので逃がすかと思いで追撃して更に被害を出した。

 

 

そうして処理を終えた俺は少女のところに戻ってきてからよく頑張ったねと言ってまた頭を撫でてあげると、嬉しそうにして俺に引っ付いてきた。

 

 

するとこの子も見た目の割には既にご立派なものを持っているので何とかしてほしいけどなと思いながらも外に出してあげた。すると俺は遠くで孫堅が賊に連れて行かれそうになっているのを目撃したので全速力で助けに向かった。

 

 

俺が近くに来た時にはもうすぐに性的に襲われそうになっており間に合えと思いで全力で走って襲っている賊の首をはねった。

 

 

間に合って良かったと一息をつくと孫堅は泣きながらありがとうございますと感謝をしていたけどやはり最初は誰でも怯えるよな。

 

 

俺も怖い怖い怖い怖いと思いながら戦場に出たものだからな、でもここまで怯えて動けなくはならなかったけどなと思いながら考えているととりあえず無事なことを確認してから俺はこのまま武陵郡に帰るからと伝えると二人とも俺についてきて俺の元で色々と学びたいので同行を許してくださいとお願いをされてしまった。

 

 

まあ、武陵郡の太守になったから人材不足はあると思うから構わないけどと伝えた。すると改めて二人は自己紹介を始めてくれたのであった。

 

 

「ありがとうございます、改めて自己紹介をします。私は孫堅、文台で真名は炎蓮と言います」

 

 

「わ、私は程普と言います。真名は粋怜です、申し訳ありませんが殿方様の名前は何でしょうか」

 

 

「うん!?孫堅に続いて今度は呉3代渡って仕えた程普!?・・・いや、それは後にして自己紹介をするね。俺は韓広、二人とも真名を預けてくれたから俺も預ける事にするから教える。真名は雅だ、雅と呼んでくれ」

 

 

それを伝えるとすぐに粋怜がもしかして偏将軍様と言って驚きながら頭を下げていたけど俺は就任されたばかりだしそんなに気にしないでほしいと言いながらも出発をした。

 

 

その道中で俺は炎蓮に対して今の心構えだと戦場に出てもすぐに死んでしまうから俺の元でしっかりと鍛えてあげるからねと約束をしたのであった。

 

 

しかし、それが炎蓮の中に眠っていた虎を目覚めてしまう事になるとはこの時の韓広には知る由もなかった。思っていた事は歴史だと滅茶苦茶に勇敢なのに女性になってしまうとこんなに可弱くなってしまうのだなと思うぐらいだった。

 

 

そしてその後に待ち受けているのは炎蓮(虎)と燈(龍)の対決が待ち受けている事になるなど一切考えずにただ燈に出世をしたよと言いながら洛陽で手に入れた品物を渡す事しか考えていなかった。




まだ覚醒前の炎蓮は作者は大人しかったと個人的には思っています。
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