司馬師は考えていた、目の前の男は明らかに異次元の強さを持っていると確信をしていた。恐らく、この戦力では返り討ちにあってしまうことも理解をしていた。
けれどもせめて弱点を見つけないとこの戦いの意味がなくなってしまう。むしろ、大きく戦力を減らしてしまってそれこそ次にここまでの戦力を集められるかどうかになってしまう。
そんな危険な男を見て司馬師が考えていると天の御使いが何も返答がないならこちらから動くぞと言ってから巨大な波紋が現れて多くの応声虫が消されてしまった。
あの様な攻撃なんて反則だと言いたいぐらいに強すぎるのだ。それこそ、司馬家の全ての戦力を合わせても勝てるかどうかの相手だろう。
それを逃げ切るにはと思っていた時に一ついいことを思いついたのである。
「天の御使いよ、ここは一部の者たちをこの場において置くからそれで手を打ってくれないか」
「そんな内容では簡単に頷かないけどな・・・・」
「黄忠を解放してその娘も解放しよう、どうだ?少なくても噂では子供とか大切にしている天の御使いさんなら黄忠の娘を見捨てるとは思えないけどな」
それを聞いた天の御使いはフッフッフ、中々に痛いところを突いてきたなと言いながらそれで実際にそうするなら今回ばかりは見逃そうと言った。
だが明らかにその表情は怒りに満ちていた。子供を人質にするのはもちろんの事、酷いことをするやつに対してどんな相手だろうと鉄槌を下して倒してきた男であり今回も怒りたいがまずは子供の安全が先だとして素直に諦めることにした。
司馬師もこれ以上余計なことは言わずに退却する選択肢を取ることにした。今の戦力では間違いなく勝てないとして最後に勝つためにも今は生きることが先決だとして退却をするのだった。
そうして約束通りに紫苑と娘の璃々を安全を確保してからやはり寄生されている応声虫を波紋で取り除く作業を始めていた。
全くもどれだけ応声虫が蔓延しているのだと天の御使いは愚痴を言いながらも二人を助け出してから気を失っている二人を担いで江夏城に向けて歩き出したのだった。
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その頃、江夏城は完全に制圧をしており大将の黄祖も討ち倒して勝鬨を上げていた。それにしても伝令兵から背後の状況を聞いているけど本当に孫堅軍を一人で圧倒しており滅茶苦茶に天の御使いさんは強くないですかと思ってみんなに相談をしていると風はとても厳しい顔をしていた。
このままではこの軍における天の御使いの発言力がより一層に大きくなってしまう事に心配をしているのです〜とぼんやりしているようで心配をしていたのだ。
どうしてそこまで心配をしているのかと尋ねてみるとこのままではいつかは椿お兄さんの大切なその座をあの天の御使いに奪われてしまうと思って心配をしているのですよと言っていた。
「まあ、風ちゃんが心配をしてくれるのは大変嬉しいけど心配をしなくても天の御使いさんにはそんな野心はないからもしもあるとしたら既に乗っ取られているからさ」
「それはそうかも知れませんけど〜絶対にないとは言い切れませんよね〜椿お兄さん」
それに関しては風の意見に賛成だ、絶対にないと言い切れないのが今の天の御使いさんである。
真名でも預けて教えてくれたのであれば信用できるけど今の状態では完全に信用するのは確かに危ないとも思っているけど今の状況で独立などしても全くも利益などないからな。
少なくても今回は大丈夫だ・・・・そう、今回はね。
利益など多く発生する時は間違いなく信用してはならないと感じている。裏切るとすればその時だと思っているからけれども今は何も非がないのにこちらから動けば天を蔑ろにしたとして周りから攻められてしまう可能性があるので少なくてもこちらからは動くべきではない。
そう少なくても向こうから動き出してからねと風ちゃんと話し合いをしていると噂をしている天の御使いさんが現れたので自分は歓迎をして出迎えた。
「天の御使いさん!今回の戦いの戦功一番は貴方ですよ。何か欲しいものがあればなにか言ってください」
「そうですか、ならこの二人を看病をするために城の一室を使わせて下さい。別に俺は功績など名声など興味がありませんのでどうかそれでお願いします」
まあ、それで良いのですかと聞くと勿論ですと言って抱えている黄忠とその娘さんだろう二人を連れて城の中に入るのだった。
あの宴は参加しますかーと聞くとこの二人を面倒を見るから参加はしませんからと返事が返ってきてそのまま城の中に入って行った。
本当に気が難しい人だなと感じていた、少しばかりは他の人と接してくれると助かるのだけどなと思っていた。
それを見ていた栄華が全くも本当に自分勝手な人だわと怒っていたけど今回は一番頑張ってくれたことだし許してあげてと伝えるとまあ、椿がそこまで言うのであればと言って落ち着いてくれていた。
けれども先程の天の御使いさんの行動を見て多くの人たちはとても悪い印象で受け取る人が多く陰口を言う人も多くいたがそれを聞いて風だけは密かに笑ってこれならば安心ですね〜と言ってからその場でお休みを始めてしまった。
コラコラここで寝たら風邪を引いてしまうから起きなさいと言いながら風を抱えてから宴の支度をするのだった。
そうして袁術ちゃんからもあの天の御使いは参加したのか?と聞かれてしまったのでどうやら戦いに疲れてしまって今では部屋でゆっくりとしていますと何とか誤魔化して伝えると無理もないのじゃなと言って納得をしてくれていた。
本当にヒヤヒヤとさせると思いながらも自分は戦勝祝をしながら今後のことを考えていた。
これで袁術ちゃんとの関係も深まった事だしこれで万が一になにか困った時に助けてくれる後ろ盾が出来たと喜ぶべきでもあり同時に必ずこの先の混乱に巻き込ま割れる可能性が高くなったとも言える。
今は袁術ちゃんと袁紹の間はあんまり関係は宜しくはないと聞いている。少なくても一度ぐらいの衝突はあると見ているのでその一度に戦いが起きて自分たちが参加する。
普通に考えてこんなところであろうな、しかも問題なのがこれが大規模になる可能性があるという訳だ。もしも、大規模になり長期化してしまうと下手にすれば国が崩壊して戦乱の時代を迎える事になってしまう。
それに天の御使いさんが言っていたあの言葉が気になっているのだ。
それは袁紹と連合軍という言葉を・・・・・もしかして天の御使いさんはある程度に未来が見えているのかもしれない。
天の御使いさんというだけに未来が見えていてもおかしくない、そもそも風水師と言うのは古来では占い師みたいな存在でもあり未来が分かっているようなもの。
もしかしたら教えたくないほどの危険な未来が待ち受けているのかもしれない・・・・いや、もしかしてその時になって自分たちを裏切るのかもしれない。
どちらにせよ、これからの行動は余計に慎重にならないと自分だけではなく栄華たちまでも危険な目に遭わせてしまう事になるからな。
それと天の御使いさんは一体、何処まで見通しているのか。知っておかないと出し抜く事ができないから・・・・な。