OVERLORD:The Invisible Watchmaker 作:Stormgren
ギルドマスター、仕事をする
異世界に転移してきて数ヶ月。ようやく落ち着いてきた、という感じだ。
原作情報のろくにない大陸中央へギルド拠点ごと出現してしまったと知ったときにはずいぶん焦ったし、時代が八欲王の次の周期――つまりナザリックの出現から四百年前――にあたるらしいことが判明したときは、先々の活動をどんな方向性でやっていくか正直悩んだ。
転移先の地域も時代も選べないことは分かっていたから、現地の有力者や他のプレイヤーとの付き合い方を念頭にあらかじめ色々なパターンを考えてはいた。しかし原作情報ゼロの、空白の時代に飛ばされるというのはわりと想定外に近いケースだった。
早い時代からスタートするほど歴史に大きく干渉できるので、俺の
現地での地盤づくりのため、主に奴隷や家畜として囚われていた人間種を周辺各国から
お飾りの君主として指名した元奴隷エルフのメイラスちゃんはずいぶん精力的に働いてくれていて、公務の合間にうちのNPCたちから
国家建設と並行して世界情勢の調査や、同時期に転移したプレイヤーの捜索、原作およびユグドラシルとの仕様差異確認なんかも進めている。
大陸の情勢については、百年経ってもまだ八欲王のもたらした混乱が収拾していないというのが実情らしい。
いくつもの国が滅び、新たに興った。位階魔法の登場で弱小種族が一気に躍進を果たしたかと思えば、逆にケツ持ちの
プレイヤーはまだ見つかっていないが、それらしい情報もちらほら入ってきてはいるので、次の百年を待たずコンタクトの機会は得られそうだ。基本姿勢として、相手が敵対的ならこちらも応戦するし、友好的であるなら仲良くやっていくつもりではいる。
とりあえず、即座に脅威となる外敵は――転移後