OVERLORD:The Invisible Watchmaker   作:Stormgren

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君が泣くまで初見殺しをやめない

 大神殿の最奥には、大規模な宗教的祭儀に用いられたであろう広間があった。

 

 床は乾いた血の跡で赤黒く染まり、壁際には闇小人の帝都(ビロモール)で見かけたような暗黒生体オブジェが屋台の串焼き肉めいて立ち並んでいる。()()は種族も年齢性別も多種多様。一つとして原形をとどめている死体はなく、さすが地獄風アウトサイダーアートの総本山といった風情。

 

 おそらく祭壇か何かがあった中央のスペースには、地盤ごと円く陥没したかのような孔が開いている。

 穴の中は赤く光る水で満たされ、リーギリウムが正体を見通せないという巨大な()()は、どうやらその水中に沈んでいるらしい。

 

 そして陥没孔の周囲には、サイズも種族も様々でありながら全員が高レベル帯に属する、最高位モンスターのドリームチームとも呼ぶべき面子が勢揃いしている。

 

 引きちぎられた鉄鎖を装身具めいて揺らめかせる、巨大な黒狼。

 祖種神狩狼(エルダー・フェンリル)、九十六レベル。

 

 神殿奥部の床面を覆い尽くし、聖所を冒涜するかのごとく蠢く墓地の光景。

 上位化野(グレーター・グレイブヤード)、九十五レベル。

 

 鰻を思わせる顔つきに、水掻きや鰓、ぬめる触手を備えた歪な人型の巨体。

 王種深淵魚神(ダゴン・ロード)、九十七レベル。

 

 重力に逆らって浮遊し、絶えず沸騰するかのように輪郭を変える、灰色の原形質。

 不浄の核源(アブホース)、九十八レベル。

 

 そうした神域の怪物たちを取り巻くように、最低でも八十レベル以上のモンスターが幾重もの壁を作っている。神獣、魔将(イビルロード)根源精霊(プライマル・エレメンタル)死の支配者(オーバーロード)――こいつらとて決して雑魚とは呼べない。一体でも地上に解き放たれれば、法国が秘匿する神人ですら止められない、正真正銘の厄災となる。

 

 そんな奴らを束ねる()()は、意外にも人間サイズをさほど逸脱しない、人型の悪魔だった。

 

「やっと来たか……随分待たせてくれたものだな?」

 

 黒い肌。黒い翼。捻れた角に、いささか耽美的な造形の、貴公子然とした人間風の顔。声もなかなかクールだが、喋り方が微妙にねっとりしていて耳に快くはない。

 最上位悪魔(アーチデヴィル)、九十九レベル。

 第二の大空洞でキャロルと戦った、あの魔鬼王(デーモンロード)と同格。悪魔系の通常モンスターとしては、間違いなく最強の一角に入る猛者である。

 

 ちなみにこいつが統率個体であることがなんで分かったかといえば、真ん中の一番高い位置から当然のように代表ヅラで話しかけてきて、しかも一人だけ全身ゴテゴテとマジックアイテムで武装しているからだ。

 いや真のリーダーが別にいてこいつは影武者なのかもしれないが、それは最初から疑っている可能性なので別にどっちでもいい。ここで倒すことには変わりないし。

 

「待たせちゃった? 悪いね、化粧直しに時間かかってさ」

 せっかく話しかけてくれたので、軽口で応じてみる。

 最上位悪魔(アーチデヴィル)は一瞬だけ、不愉快そうに眉をひくりと動かしたが、地獄の王侯に相応しい傲慢な笑みは崩さない。

 

「愚かなものよ。貴様らが長々と準備している間、()()()()()()()()()()()使()()()のだとは思わなかったか?

 強化ならこちらも当然している! 数の不利を埋めようと思ったのだろうが、残念だったな? 貴様らは依然、無勢のままよ」

 

「……向こうもそれなりにバフ積んできたみてーだな。能力値や抵抗力へのボーナスに、ダメージ軽減、攻撃速度上昇……実効戦力としては、全員レベルがいくつか上がってるようなもんだ」

 

 精神に耳打ちする念話(テレパシー)。リーギリウムの観測によると、百体に迫る敵モンスター全員が何らかの魔法的強化を受けているという。

 これはユグドラシル時代から高位モンスターの一部がやってくる行動ルーチンなので、不思議はない。魔法系のモンスターを放置していると、自分や味方にバフや回復を撒き始めて大変なことになるのだ。いかに手早くそいつらを仕留められるかが、対モンスター戦の消耗を押さえる上で重要なファクターと言えた。

 

「ふむふむ、なるほど、数の不利ね……ちなみに俺たち、ここに来るまでにあんたらのお仲間、何千だか何万だか倒してるんだけど。それでも無勢って評価になるわけ?」

 

 ぎしィ、と最上位悪魔(アーチデヴィル)の端正な顔が歪んだ。憤怒を笑顔で象ったらこうなるであろうという表情。

「ふん。そうだな。あの忌々しい大型ゴーレムは想定外だった……だが、ここまでは連れて来られなかったと見える。おおかた、動かせる時間に限界でもあるのだろう?

 本当に、我が軍勢を、よくもやってくれたものだ――ああ、貴様、楽には殺さん。悲鳴と哀願の声で鳴くだけの機能しか持たぬ、雅なる楽器に作り変えてやろう……!」

 

 カッと凶悪な面相を表し、最上位悪魔(アーチデヴィル)が憎悪と殺意の波をぶつけてくる。

 なんとなく、闇小人(ダークドワーフ)ジノーヴィくんの家族を玩具にしたのはこいつではないか、という気がした。ただの勘だけど……いきなり「お前を芸術品に仕立て上げてやんだよ(狂気)」とか言ってくるセンスがそれっぽくない?

 まあ違ったとしても指導者なら監督責任があるんで、絶望の鳴き声は自分たちで合唱してね……ということで殺気ウェーブのお返し。

 

「なるほどなるほど。攻城ゴーレムが無ければ俺たちにこの数は処理できない、と思われてんのね。

 オーケーわかった。シズク三十九号、お前が連れてきた()()みんなに挨拶させてやれ」

「了解なのですー」

 

 前へ出たシズク三十九号が、口からにゅるりと丸いものを吐き出す。

 それは黒く、艶やかで、宇宙を内包するかのような遠いきらめきを宿し……そしてもちもちしていた。

 

 謎のもちもち物体は神殿の床にバウンドし、跳ね上がったと思うや急膨張、柄の違う着物を纏った別のシズクに変身する。分体姉妹(シスターズ)の一体、シズク四十三号だ。俺はナンバリングまでいちいち把握してないので、個体識別はリーギリウム頼りだけど。

 

「は?」

 マッドアーティストスマイルのまま最上位悪魔(アーチデヴィル)が固まる。ついでにツアーの鎧も固まっている。

 

 続いてシズク三十九号は口から次のもちもちを吐き出し、それはぷかりと膨らんでシズク六十一号になった。同時にシズク四十三号も口からもちもちを吐き出し、これまたバウンドして一回転、シズク六十四号となる。

 

「出番です。であえであえーなのです」

「失礼デヴィルをシメるのです」

 

 さらにシズク三十九号は口から次のもちもちを吐き出し、シズク四十三号もまた口からもちもちを吐き出し、シズク六十一号、六十四号が続いて新たなもちもちを吐き出す。

 以下ループ。あっという間にもちもちぷにぷにぼよんぼよんと増殖する幼女スライム。

 

「仏の顔も売り切れなのです。閉店ガラガラです」

「えまーじぇんしーなのです。スクランブル二千回で模擬戦なのです」

「すぺしゃるー」「止まるんじゃねぇのです……」

「赤報隊で培った反物質兵器の知識を元に造った炸裂弾なのです」

「駐車場の係員にもなれねぇのです」「ノーカラテ・ノーもちもちなのです」

「気に入ったのです。うちに来てキャロルをファックしていいのです」

「マジカル☆痴女の軍事利用はアースガルズ陸戦条約で禁止されたはずなのです」

「たいていその手の条約は穴だらけなのです。ガバガバです」

「そんな装備で大丈夫です?」「一番いいのを頼むのです」

「ちなみにダークパワーっぽいのはナイトが持つと光と闇が両方そなわり最強に見えるのです」

「ダークチップヲツカウノデス」「オトートノカタキヲトルノデス」

「敵の潜水艦を発見なのです」「†闇の武器†なのです」

「そんなことよりおうどんたべたいのです」「いあいあなのです」

「シズクは慈悲ぶかいので、SANチェック0/1D108でゆるしてやるのです」

 

 もはや挨拶でもなんでもなく勝手に胡乱なことをしゃべり出すシズクたち。もちろんこれはこの場で分裂増殖したわけではなく、粘体(スライム)の体内格納空間を利用したマトリョーシカ式兵員輸送戦術の実践である。

 

 普通の粘体(スライム)だったら呑み込み攻撃の対象にできるサイズは自分と同等以下までに限られるのだが、シズクは最終種族の特性により、体内に収容可能な物体や生物のサイズに限界がない。理論上、シズク一体分のスペースがあればいくらでも分体やモンスターを詰め込んでおけることになる。

 実際いまのような使い方ができてしまったし、すでに普段から兵器や物資の集積・輸送にも活用されている。地味にヤバい能力だ。

 

 分体を呑み込んだ分体をさらに別の分体が呑み込むという多重格納も問題なく機能し、決戦の場には総勢三十体のシズク分体が出現。

 俺たちを絶望させようとした矢先にちょっとした幼稚園状態を作り出されてしまった最上位悪魔(アーチデヴィル)くんは、幼女スライムの増殖が自分たちを数で上回るまでは続かなかったためか、露骨にホッとしている。

 

「……く、くく! 雑兵の数を多少増やした程度で、我らに太刀打ちできると思ったのか!?」

 

 いや、あの……雑兵どころかうちの幹部クラスなんですけどね、この幼女スライムども。

 だが確かに頭数で負けている上、幼女の群れでは見てくれのインパクトに欠けるのも確かだ。

 

 というわけで、()()()()()()()()()()()()()を出してやることにする。

 

「まあ待てよ。まだとっておきがあるんだから。

 スマウグ、アンカラゴン、グラウルング――仕事だ。出てきていいぞ」

 

 ぞるり、と。

 俺の背中から、足元から、頭上から。

 主の呼びかけに応え、異形の()が三体、現世に這い出す。

 

「……なん、だ。貴様……()()()()は」

 最上位悪魔(アーチデヴィル)の顔色が変わる。なまじイケメン風にデザインされてしまったせいで表情を読みやすいのは、この世界だと弱点と言えた。

 

 配下の高レベルモンスターたちも、威圧されて恐怖や恐慌の状態異常(バッドステータス)を発症する奴こそいなかったが、全員が身動きもできず()()()を注視している。

 そうするしかなかった。それほどまでに、現れたモノたちは()()だった。

 

 手足も、鱗も、翼も、顔もない。ただ全身がぬらつく脳のみで構成された、宙を泳ぐ長大な蠕虫(ワーム)

 脳龍(セレブラル・ドラゴン)、グラウルング。一〇〇レベル。

 

 この世ならざる地から投射され、地形や物体の表面にだけ実体なき影を結ぶ、影絵の龍。

 陰龍(シャドウ・ドラゴン)、アンカラゴン。一〇〇レベル。

 

 財宝の山。羽撃(はばた)きの音。巨大な爪痕。破壊の吐息(ブレス)。〝竜〟を表象する事物だけが忽然と現れ、()()()()の姿はどこにも見えない、不在の竜。

 抽象竜(アブストラクト・ドラゴン)、スマウグ。一〇〇レベル。

 

 通常であれば決してプレイヤーは使役できない、一〇〇レベル・ネームドモンスターが三体。

 のび太にラジコンを見せびらかすスネ夫のような、晴れがましい気持ちで俺は言った。

 

「これからお前たちに、()()()()()()()()()()()()()()()の恐怖を教える」

 

 

 サービス終了直前のお祭りとして、運営が様々な設定をいじった〝最後の一週間〟。

 ()()()()の全モンスターが従属化(テイム)可能になったこの期間、俺は自分の職業(クラス)スキルで全ワールドのネームドモンスターを乱獲して回った。

 

 なにしろこいつら、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだ。本来ならターゲットにさえ指定できなかった〈永遠の恍惚境(エターナル・エンスロール)〉が刺さるようになっている、と気付いたときの驚きと興奮は余人に説明しがたい。それはもう急いで方々へと、手駒に加えたい強力な個体を厳選しつつ、俺は走った。

 

 テイム枠がほとんど埋まるまで捕まえるだけ捕まえ、ろくに性能検証もできないままサービス終了日を迎えることになったため、俺は転移当初こいつらを第零臓区に詰め込んで封印していた。万が一、制御できずに暴走でもさせたら大変なことになるからだ。

 

 その後、時間に余裕ができた頃から少しずつ、制御可能性と個体ごとの能力について検証を始め……まずはネームドどもがしっかり支配下にあることを確認。それから悪魔と不死者(アンデッド)系はミハネに、精霊(エレメンタル)系はエルスワイズにといった具合で、各部門のNPCたちへ指揮権を引き渡してきた。

 

 俺の直轄戦力としていくらか残した中で、普段から護衛として連れ歩いているのが〝九曜ダンジョン三大クソドラゴン〟ことスマウグ、アンカラゴン、グラウルングの三体というわけである。

 

 

 対峙する最上位悪魔(アーチデヴィル)たちとのレベル差は、数値上は僅かなもの。しかし〝名を冠する者(ネームド)〟の強さは、九十九レベル以下の通常モンスターとは隔絶している。

 結果的に、そこそこの激戦になることを覚悟していた最終決戦は、ある意味これまたオバロらしい蹂躙になってしまった。

 まあ戦いなんて避けるのが最上、必勝の備えで挑んで予定通り圧勝が次善だからね。仕方ないね。

 

「どうなっている! どこから攻撃されているのだ!?」

「馬鹿な……我は避けたぞ。なぜ当た――」

「敵は、敵はどこにいる!? 何も見えん! 不可視化や幻術なら見破れるはず……!」

「GUAA! GYYAAAAARRRGGH!!」

「なんだ、この力場は――〈念動(サイコキネシス)〉? だが、この出力……い、異常だッ」

「な……何もできん……身体がッ、動かせもしないのに、捻れて――」

「うへ、うへへへへへ、へへ。 キ モ チ イ イ 」

「アバーッ! アバババーーーーッッ!!!」

「そうか、分かったぞ! こいつは影ををををォぐぺァ」

「あり得ん……古老級(エインシャント)ドラゴンの連続召喚など……ウボァー」

 

 三大クソドラゴンのクソたる所以は、なんといっても初見殺しのギミックにある。

 並列自我が〈時間再帰(テンポラル・リイタレイション)〉の擬似呪文能力を常時回し続けているせいで、六秒おきにHPがリセットされる脳龍(セレブラル・ドラゴン)なんかはまだ解りやすい方。影を介してしか干渉できない陰龍(シャドウ・ドラゴン)や、そもそも現実世界に当たり判定が存在しない抽象竜(アブストラクト・ドラゴン)などは、手品のタネが割れない限り無敵に等しい。

 そしてこれらのインチキじみた防御性能に加え、こいつらには一〇〇レベル竜種としての圧倒的な基礎ステータスと、固有の凶悪な攻撃能力までも備わっている。

 

 あらかじめ攻略情報を仕入れた上で対策を立てて挑むなら、それぞれプレイヤー六人以内のチームでも仕留められるだろう。だが前情報なしの初見討伐となると、最低でもプレイヤー()()()は必要と目されていた。当然これは全員が一〇〇レベル、しかも戦闘中に情報を集めなければならないため、パーティの半分は一回以上死ぬ前提での話だ。

 

 今回はそういう「勝ち方を知っていなければ勝てない」タイプのボス級モンスターが三体同時に、互いの弱点をカバーするように連携しながら襲ってきて、しかもタンクとヒーラーの両方を本職以上にこなすシズク分体姉妹(シスターズ)三十体がここに加わる。

 正直プレイヤー目線で見ても無理ゲーである。回復力と防御力が高すぎて、どうやっても削り切れるヴィジョンが見えない。

 

「なんというか……とんでもないモノを飼っているね、きみたちは」

「えっ、あれ竜なん? うーん……そうゆーたらなんとなく……いやホンマに竜か???」

()()()()は制御できているんだろうな、カレルレン? ……本当に大丈夫なのか!?」

 

 そんなコメントを漏らす竜王(ドラゴンロード)三人と、次々に高位精霊を召喚するエルスワイズが、容赦なく駄目押しに敵陣を掻き回す。

 便乗して俺も〈精神衝撃波(マインド・ブラスト)〉をぶち込んだり心霊体動像(エクトゴーレム)をばら撒いたり、嫌がらせと後方支援に尽力。

 

 数の優位はあっという間にひっくり返され――〝八欲王の残穢〟でも最精鋭を集めたであろう百体の高位モンスター軍団は、シズクによる二度目の〈夢幻楼閣〉の効果時間終了を待たずして、あえなく壊滅した。

 

 

「てややややや、うりゃりゃりゃりゃりゃ」

「グワーッ! グワーッ! グワーッ! グワーッ!」

「骨までもちもちにしてやるのです」「はっぴーばーすでーデビルマンなのです」

 

 シズクの掌打は軽く、速い。しかしその高回転連打は、カンスト純戦士の全力攻撃にも劣らない秒間火力(DPS)を叩き出す。触れるだけで無属性の破壊エネルギーを送り込める種族特性により、筋力(STR)に頼った一撃の重さを求める必要がないのだ。

 

 幼女スライムに一方的なラッシュでボコられる最上位悪魔(アーチデヴィル)くんを尻目に、俺はモンスターたちが守っていた円い池の方を見やる。

 

 赤い水の下にいるらしい()()は、事ここに至るまで動く気配がなかった。寝ているのか、様子見を決め込んでいるのか。

 触らぬ神に祟りなし、で放置するという手もあるが……とりあえず引っ張り出してみるか?

 










[memo]

(今回も長いですが、特に読まなくていい情報しかありません)

祖種神狩狼(エルダー・フェンリル)
・魔獣系モンスターの中でも最強クラスの上位神獣種。デカい、速い、毛皮が硬い、高HPでなかなか死なない、そして単純攻撃力がバカ高い。いやらしい特殊能力こそ持たないものの、シンプルに前衛として強いため、油断するとカンストプレイヤーでもあっさり餌にされる。
・しかしパワープレイヤーならハメ技の一つや二つは持っているものであり、攻撃パターンが読めてしまえば最高位モンスターの中でも狩りやすい部類ではあった。

上位化野(グレーター・グレイブヤード)
・原作にも(ほぼ名前のみ)登場。打ち棄てられた墓所や戦場が「死んだ土地そのもの」として、一個のアンデッドモンスターへの変生を遂げた存在。
 本体の戦闘力はレベルの割に大したことはないが、時間を与えると手下のアンデッドを創造し続けて非常に面倒なことになる。
・これのネームドモンスター版に『死滅都市(ネクロポリス)』という変異個体が存在し、現在はミハネの指揮下で一体がアンデッド工場として働いている。

王種深淵魚神(ダゴン・ロード)
・通常版でも雑に強い深淵魚神(ダゴン)が順当に強化された上位種。種族スキル〈粘液〉により、一定確率で物理攻撃を滑らせてミス扱いにしてくるのが前衛泣かせ。
 どこからともなく光るオベリスクを引っこ抜いて投擲してくるシュールな技を持つ。不気味だがなんとなく間抜けな面構えも合わせ、一部でカルト的な人気を誇った。
・クトゥルフ系キャンペーンでは某レイドボスの眷属としても登場。

不浄の核源(アブホース)
・粘体や魔獣を際限なく生み出してくる、ユニット生産タイプの高位モンスター。ソリュシャンが種族レベルを持つ『始まりの混沌(ウボ・サスラ)』の親戚。実際ユグドラシルでのCGモデルも、一部テクスチャの差異を除けば色違い(カラバリ)である。
・自ら創造したモンスターを喰って回復する永久機関めいた特性を持つため、眷属を放置して本体だけ殴っているといつまでも死なない。面倒でも取り巻きから片付けていくのが定石。

最上位悪魔(アーチデヴィル)
・原作でおなじみデミウルゴス保有種族。悪魔系モンスターとしても文句なしの最上位種であり、[火]属性完全耐性で防げない獄炎系呪文を多用する。
・HPが一定量を切ると魔将クラスの眷属を三体まで召喚してくるため、ある程度減らしたら一気にラッシュで片付けるのが攻略時の定石。
・ルート分岐によっては、アポカリプスガチャで出た『流れ星の指輪(シューティングスター)』を使い、ネームドモンスター『汝の敵、イブリース』に進化して大立ち回りを披露する章ボス出世の道もあった。今回はダイスの目が悪かったもよう。

■ネームドモンスター
・ユグドラシルの様々なマップに配置された、特別なモンスターの一カテゴリ。固有種やユニークとも呼ばれる。
 全ワールドで同時に二体以上は存在できず、極端にPOP率が低かったり、特定の条件を満たさなければ遭遇(エンカウント)できなかったりする。
・基本的に高レベルプレイヤー向けのチャレンジ要素であり、ほとんどが通常モンスターには設定されない一〇〇レベルを有する。能力値も保有スキルも通常種とは一線を画す強大なもので、準ボス級どころか正真正銘レイドボス級の性能を与えられていることもあった。
・一部の個体はエリアをまたいで徘徊しており、戦えるレベルにないプレイヤーがしばしば運悪く遭遇して、パーティごと壊滅させられたりする。
 遭遇時はBGMが専用のものに切り替わり、この曲がプレイヤーたちの間で処刑用BGMとして恐れられた。
・上記設定の細部は本作独自のものだが、ネームドモンスターの存在自体は原作(2-161)で言及されている。
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