【完結】じゃんじゃかジャンカードーザー傭兵 作:白河童小鼠(人間)
機体構成 Potoooooooo
右腕武器 MA-E-210 ETSUJIN
左腕武器 MA-E-210 ETSUJIN
右肩武器 BML-G1/P20MLT-04
左肩武器 Vvc-774LS
頭部 AH-J-124 BASHO
コア AC-J-120 BASHO
腕部 AA-J-123 BASHO
脚部 AL-J-121 BASHO
ブースタ AB-J-137 KIKAKU
FCS FCS-G2/P05
ジェネレータ AG-E-013 YABA
機体構成 MAD STOMP
右腕武器 SG-026 HALDEMAN
左腕武器 WB-0010 DOUBLE TROUBLE
右肩武器 なし
左肩武器 なし
頭部 DF-HD-08 TIAN-QIANG
コア DF-BD-08 TIAN-QIANG
腕部 AC-3000 WRECKER
脚部 2C-3000 WRECKER
ブースタ BC-0600 12345
FCS IA-C01F: OCELLUS
ジェネレータ AG-J-098 JOSO
「馬っ鹿じゃねえの!」
「相棒の方が馬鹿みたいなアセンブルじゃないか!」
これはオールマインドが貸し出してくれた拠点兼輸送ヘリにて注文したパーツが組み上がり、相棒と機体を見せあった時の会話。
「なんで安く済ませようって言ったのかわかってねえのかこの馬鹿が!メンテナンスしやすくして出撃しやすくするためだろうが!」
「だからってWRECKER腕に皿頭は無いでしょ相棒!」
会話というよりも喧騒。
正しく喧嘩というべき状態。
仲良く喧嘩しなとは良く言ったものだが、この時は本気でヒートアップしていた。
「RaDの用心棒やるからRaDの一番安いパーツ使ってもMT相手には十分だっての!そういうテメェは何を想定してんだ!物騒過ぎなんだこのボケ!」
「はぁーッ!?C兵器以外の大抵はこれで対応出来るわこのボケ!惑星封鎖機構の強襲艦だろうがHCだろうがルビコプターだろうがバッサバッサとこのレーザースライサーで薙ぎ払うんだよ!」
なにせ、人生で一番の買い物をした後で、互いに主張の違いによる文句が出たのである。
売り言葉に買い言葉。
ヒートアップしたのは当然だったが、鎮火もまた早かった。
「ンなもんACなんかで相手するんじゃねえ!思い上がんなクソガキ!」
「無敵のクセにビビり過ぎなんだよ相棒は!せめて腕と頭はBAWSのに変えて良いだろう!?」
「考えが浅いんだよ!俺のマッドスタンプはRaDの試験機も兼ねてんだ!BAWSのオンボロ腕だと他の武器を持てないだろうがよ!」
「なるほど確かに。でもそれなら胴体と脚部はRaDのじゃあ駄目なの?」
「うっわ、急に落ち着くんじゃねえよ!……頭と脚は積載を確保して腕で持てる武器の選択肢に余裕を持たせる為だ。胴体はこれでEN出力と姿勢安定性能を担保できてる。何より俺の身体だとこれぐらいのコクピットの広さが良い感じでなぁ。使い捨てられる値段で色々できる余裕を持たせるとこうなったんだ。ジャンク漁りを辞めるつもりも無えからな」
「……舐めた口きいてすみませんでした」
「良いってコトよ。それにしてもよぉ、お前の機体前のめり過ぎないか?」
「それを相棒が言うか?独立傭兵は戦闘してナンボでしょ。だからバーストマシンガンとミサイルで殲滅をこなして、大物はレーザースライサーで解体するんだ」
「そんなに上手くいくもんかねぇ?」
「まあ、さっきはああいう風に言ったけど、惑星封鎖機構を相手取るつもりは無いし、相手してもBAWS製の四脚MTかそこらでしょ。それにクイックブーストとアサルトブーストの燃費が良いから、こう見えて機動力高いし逃げ足もまぁまぁあるからな。ぶっちゃけた話、離れた所から戦うアセンブルだと品薄の商品を多用するから予算が足りないんだよね。もっとお金稼いだらアーキバスのジェネレータ積んで火力型アサルトライフルとバズーカ使いたい。レーザータレットとミサイルも積んで削り勝てるほどの火力を出したい」
「……はぁ、死ぬんじゃねえぞ」
「……ならさ、相棒。そんなに心配なら一度一緒に依頼をやるとかどうよ?」
「上等だやってやらあ!」
そういう事になった。
ーーーーー100%
『こんにちは、ビジター!
これは私達RaDからの依頼です
今度、私がカーラと開催するパーティですが、どうやら陽気なコヨーテス達がサプライズをしようとしている様子
それはとても素敵なのですが……
残念な事に、私達はパーティの準備に忙しく、歓迎する為の人手が足りません
そこで貴方に、代わりにサプライズを楽しんでほしいのです
会場はグリッド138
コヨーテス達はサプライズの準備をしてくれているはず
さあ、楽しんできてください!』
ーーーーー
「相変わらずキマってんなあコイツ」
「うっわ、様子のおかしい人だ」
どこからどう聞いても様子のおかしい依頼。
相棒が選んできたのはそんな依頼だった。
「この依頼は俺の面接も兼ねてるんだ。へへ、見ててくださいよォボス。この無敵のラミーが、客人をもてなしてやりますんで」
「『お、俺のマッドスタンプがぁーっ!?』ってなるのがオチだったりしないだろうな」
サプライズ会場とやらに向かう途中。
就職先が決まった相方が気持ち悪かったのでからかってやった。
そんな浮かれた気分で依頼をやっていたら事故を起こしそうだ。
「やめろ!?というか、お前の機体それなんて言うんだ?」
「『Potoooooooo』はポテイトーズって読むんだぜ相棒。イカしてるだろ?馬の名前なんだよこれ」
「へーぇ……?『メインブースターがイカれただと!狙ったか、WEEVIL!よりによって水上で……クッ、ダメだ、飛べん!』
『……浸水だと!馬鹿な、これが『ポテイトーズ』の最後と言うか!認めん、認められるか、こんなこと!』」
「F○ck yeah bro!!」
俺の最高に楽しい『ポテイトーズ』がよりにもよってWEEVILに水没させられるとか最悪じゃないか。
しかも前に俺が宴会芸にしたモノマネをパクりやがった。
これだからコーラルキメてるヤツは駄目なんだ。
レスバが強くて敵わない。
「ってかよう、馬ってなんなんだ?」
「……あー?えーと、四足の哺乳類で……顔と首と胴と脚の長い地球の生き物で……?」
「要するになんなんだ!」
「……かっこいい家畜だな!相棒、そろそろ作戦地帯だ」
「よぉし、ヒャーハッハッハッ!『マッドスタンプ』の初陣だあ!」
「って先走るな!いくぞ『ポテイトーズ』!」
『メインシステム 戦闘モード起動』
先に降りた相棒に続いて輸送ヘリから降下する。
判断が早いのは良いことだが、判断が早すぎるのは玉に瑕だろう。
重力に従ったマッドスタンプがグリッドに着地する轟音がする。
着地するだけにしては音が大きいので、大方何か踏んだか。
『ACが2機!?』
『ちくしょう!死にたかねえ!』
こちらは接地直前に衝撃を殺すためにクイックブーストを吹かす。
正面から突っ込んで行った相棒への不意打ちを警戒するため、スキャンを行う。
「COM。15秒ごとに定期索敵開始」
『了解、定期スキャンを開始します。敵性反応4』
モニターに表れた敵性反応は4つ。
敵のMTは既に2機マッドスタンプによって解体されていて、残り4つだ。
相棒の仕事が早すぎる。
反射的に支援の動きをしてしまったが、今の自分はAC乗り。
戦闘ができるのだ。
チェーンソーの冷却に入ったマッドスタンプを飛び越えて前に出る。
相手は弧を描くように走る改造ガードメカが2機、後方でバズーカを構えているMTが一機、逃げようとしているMTが一機だ。
この中で一番の脅威はバズーカ持ちMTだが、援軍を呼びかねない逃亡者は未知数の脅威となる。
そっちは相方に任せよう。
「相棒、逃げてる奴を追ってくれ」
「おうよ!」
改造ガードメカ2機をBML-G1/P20MLT-04四連装ミサイルでマルチロック、2つずつ牽制のミサイルを放つ。
改造ガードメカが回避行動に入ったのを確認してから、クイックブーストでバズーカを躱してアサルトブーストを起動する。
「この為に調整したんだよ!」
バズーカ持ちMTと衝突する際、ポテイトーズの左脚を突き出して相手を蹴り飛ばす。
大質量のACに蹴り飛ばされた敵のMT。
哀れにも壁に激突して爆散してしまった。
ポテイトーズは蹴りをMT掃除に使うために重量を調整したアセンブルを組んでいる。
具体的な部位は頭部とジェネレータ。
全頭部でも最高の重量を持つ頭部パーツ『AH-J-124 BASHO』を採用した上で、思ってたより結構値が張るが軽量かつ最低限の重量を併せ持つジェネレータ『AG-E-013 YABA』を使用することによって、通常の二脚MTであればブーストキック一発で蹴倒せる重量を確保したのだ。
通常ブースト速度も300前後とACとしては平均的な速度を出せるので、中々に隙の少ないアセンブルになったのではないかと思う。
……買い揃えやすくてメンテナンスの容易なBAWS製パーツで統一しただけとも言う。
ルビコンの地元企業なのでパーツや弾薬の補給が容易なのだ。
一応、BAWSのバイトでテストパイロットをしていたから自分で一通りの整備ができるというのも理由になる。
FCSとかも自分で開発した機能はファーロン製じゃないと引き継げるか心配だったし。
しかしそれでも旧型AC。
かなり極端な性能をしているので使い手は少ないらしい。
「値段以上にBASHOは強いんだけどな!」
ミサイルをものともせず迫りくる改造ガードメカをターゲットアシストにおさめる。
どうも先行する一機はミサイルの回避に成功したらしく、無傷で前に出てきている。
相当に反応速度がはやいらしい。
しかし、こちらも対策は考えている。
アサルトブーストを点火し、前進する推力を確保した瞬間にクイックブーストで横っ飛び。
これをすると通常のクイックブーストよりも大きく横っ飛びできるのだ。
すると目の前に無傷の改造ガードメカが跳んできたのでバーストマシンガンで撃墜してやった。
理屈としてはアサルトブーストの体勢に入った瞬間に改造ガードメカが回避機動をとるはずなので、先回りして弾丸を叩き込んでやったというだけ。
右に跳ぶか左に跳ぶかは勘だったが、的中してよかった。
この挙動を何と呼称したかは忘れたが反応速度の良い相手にはとてもよく刺さるらしい。
あとは残りの改造ガードメカを銃撃してこの場の掃討は完了だ。
こっちが予想外に簡単に終わったので、相棒に進捗を聞こうと通信を繋いだ。
「相棒、俺だ。そっちはどうだ?」
「ヒャーッ!インビンシブルだあ!……あぁ?おう、お前か。ちょうど一機バラしたとこでなぁ。はやくこっち来いよ。敵がうようよいやがるぜ」
「わかった。えっ、うようよ居るのか?」
「ハッ、ビビってんのかよ」
「上等、やってやろうじゃないか!」
相棒に煽られたので細い通路を抜けて加勢に向かう。
我ながら安い挑発に乗ったものだと思う。
なんにせよこれは依頼。
依頼内容が敵の殲滅である以上、さらなるMTとの交戦は避けられないこと。
通路の先は薄暗い広場だった。
戦いの高揚のままアサルトブーストで突入し、空中に躍り出た。
BAWS製の大型四脚MT『MT-J-048』が1機、大型ミサイルを搭載したRaD製四脚MT『MB-0100 CLUTCH クラッチ』が6機、その他MTがぱっと見で20機ぐらい。
MTのセンサーが一気にこちらを向くのを感じ取って笑みが漏れる。
『増援!?』
『BAWSのオンボロじゃねーか!囲んで潰せ!』
「遠からん者は音に聞け!近くば寄って目にも見よ!俺のPotooooooooで全員ぶっ潰してやる!」
『なんて言ったアイツ』
『ポ……?まあいいかぶち殺す!』
『ミサイルで撃ち落とせーぃ!』
威勢よく啖呵を切る。
そうだ、これで良い。
放たれたマイクロミサイルと連装ミサイルの群れを降下とクイックブーストを織り交ぜて躱す。
所詮はMTのミサイル。
ミサイルの数が数なので全弾回避とはいかないが、被害は最小限に抑える事ができた。
飛び出してすぐに放たれたので、マイクロミサイルの方はこっちにロックがされていなかったのかもしれない。
これで良い。狙いは敵の視線を集めることなのだから。
MTの視線やセンサー、注意を引くということは、敵機FCSの照準がこちらに集まる事を意味する。
着地の衝撃でACが膝を折り、前傾姿勢に入った所で、俺の目線の先からけたたましい異音が鳴り響いた。
「マッドスタンプのお通りだぁ!」
ドーザーらしく改造を施されたBAWSの四脚MTが揺れ動くのを見てアサルトブーストを再点火し突撃する。
この喧しいチェーンソーの音は、マッドスタンプの持つWB-0010 DOUBLE TROUBLEが四脚MTの装甲を抉っている音だ。
DOUBLE TROUBLEはスタッガー時にチャージ攻撃をすると、チェーンソーの面を押し当てる事で異次元の直撃ダメージを叩き出す。
しかし、相手がスタッガーしていない時に当ててもダメージこそ出ないが、大抵のACをスタッガーにさせるとんでもない衝撃力を発揮する。
隙が大き過ぎてスタッガー時にすら当てにくい短所を持つものの、今回の場合は俺のポテイトーズが注目を集める事で相棒のマッドスタンプが四脚MTにチャージ攻撃を押し付ける事が出来たのだ。
「最高だぁ相棒ぅ!」
マッドスタンプが攻撃の締めにチェーンソーを切り払う事で、四脚MTはスタッガー状態に陥った。
ポテイトーズの左腕武器をハンガーと交換し、俺は歓喜の叫びを上げる。
左腕に装着されたレーザースライサーが発振するに伴い、アサルトブーストを超える急加速が機体を後押しする。
AB-J-137 KIKAKUの異常なほどの近接推力が彼我の距離を瞬く間にゼロにし、高速回転するレーザースライサーの連撃が四脚MTの装甲を削りきった。
「ヒャーッアッハハハ!インビンシブルだあ!」
「俺達に勝とうなんて100万光年早いんだよ!」
最大の障害は排除された。
唖然としているにも殺気立っているように見える残りのMTは取るに足らない雑魚だ。
ちょっと危ないミサイル持ち四脚は飛び道具持ちの俺が潰せば相棒も落ち着いて掃討できることだろう。
『100万光年って時間じゃなくね?』
『もしかしてオレ達以上のバカなんじゃねーか』
『あのバカみたいなACを自慢してるのはバカだったからなのかよ』
『やーいお前のACオンボロ旧式ー!』
『て、敵はバカだ!ミサイルで撃ち落とせーぃ!』
「ころす」
俺はキレた。
以下後書き
オリ主:相棒にアセンブルの奥深さを啓蒙された。
実は近接機体より中距離でチマチマやってる方が得意だが、ゲームでの愛機の武器が一つも売ってなくて泣いた。
パイロットとしての強さは無人兵器相手には無双できて、有人の強い相手には展開次第で負けるぐらい。反射神経は並だがルビコンの兵器に詳しく、予備動作で射線を見切ることができる。避けられるかはタイミング次第。
つまらないレベルでシンプルに強い近接機体を組んだ為、多少の実力差は覆す自信がある。
内装はまだ改善の余地があるのでショップでパーツを買うためにもじっくり実績を貯めていくつもり。
戦闘で興奮しているところにはじめて組んだACを貶されてブチギレた。頭が馬鹿。
インビンシブル・ラミー:ACの操作経験がほぼ無いため、安価に使い捨てられて色々できる機体を組んだ。散々無敵と言い張っているが、妙なところで思い切りの良いオリ主のせいで割と地に足つけた考え方をしていなくもない。
いきなりBAWSのまわし者みたいな旧式ACを組んだ相棒の正気を疑っている。
実は機体の費用はほぼRaDの負担であり、貯金にはほとんど手を出していない。
パイロットとしての強さはその辺のMT相手に無双できるぐらいであり、アセンブルさえ良ければもっと強くなる。
パイロットの足を機体が引っ張っているが、あくまでこのACはRaDの備品というスタンスなので機体構成を改善する気はあまり無い。
逆に言えば、使い捨てずに済む実力がつき雇い主から予算が降りれば改善はする。
馬鹿みたいに突撃した相棒を見て接射できるショットガンが欲しいと思った。頭が無敵。
作者の所感:ACマッドスタンプの武装は別として、この値段で組むことができるアセンブルとしては割と良い機体性能をしている。
特徴は大豊の重量コア『DF-BD-08 TIAN-QIANG』とRaDの中・重量脚部『2C-3000 WRECKER』。この二つのパーツのおかげで、頭部パーツを『DF-HD-08 TIAN-QIANG』にして値段を抑えているのに姿勢安定性能1669という平均的な中量二脚並の水準を確保している。
性能の悲惨さから貶されがちな腕部『AC-3000 WRECKER』も、この値段でこの積載性能を実現できるのなら価値があるというもの。
射撃武器適正は苦しいが、FCSさえなんとかすれば十分にミッションに耐える水準にはなる。
四脚MTも相手できなくはない上に、ラミーのようにフワフワ上下移動をしていれば大体の攻撃は避けられる。
本来の武装構成は接射で多大な威力を発揮する『WR-0777 SWEET SIXTEEN』とスタッガー時の直撃で圧倒的な火力を出す『WB-0010 DOUBLE TROUBLE』。
遠方への攻撃手段が皆無だが、コア理論から近接主兵主義が主流のACでは納得できなくはない武装。
マッドスタンプの安定性能と装甲、そしてチェーンソーをチャージして構えている時のダメージカット効果を考えると接近手段はある。
ジェネレータは容量だけは最低限あるので、グリッドを飛び移る程度なら十分なのではないだろうか。
実際に作者は事前にアリーナで予習していたにも関わらず、上下移動を駆使するインビンシブル・ラミーに3回敗北したので、一般的な独立傭兵は蹴散らせると思われる。RaDは魔窟。