十二鬼月・累の物語 〜Another〜   作:葵巴鈴蘭

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今日気づいたんですけど、作品のタグ普通に間違えてることに気づきました() いやほんと初心者なのわたし笑 ゆるして笑






11話 異形の鬼

 “奇怪林”。聞き込みをしたところ、すぐに場所が分かった。昔からこの辺の人からは気味悪がられ、あまり人が寄りつかない森があるらしい。人が惨殺された事件があったのだとか。

 

 俺、竈門炭治郎は森に踏み入ってから、空気が変化するのを感じた。

 

(那谷蜘蛛山の……十二鬼月にも似た匂いだ。油断はできない)

 

 柱の伊黒さんは先を進んでいるようだ。すぐさま走り去ってしまったため、別行動するはめになってしまった。

 

「なんでこんな怖いところに毎回行かないといけないの⁉︎ ねえなんで⁉︎」

 

 善逸は伊之助にしがみついて喚き散らしている。この調子では、鬼と戦うのは無理そうで心配だ。できることなら伊黒さんと共に行動したかった。

 

 くるみが小芭内の速度についていけず、背負おうにも両手が塞がると鬼と戦えないため、仕方なくここまで歩いてきた。だから小芭内とは別行動になってしまっている。

 

 禰豆子に背負ってもらおうかとも考えたが、一向に起きる気配がない。

 

「伊之助。どっちに向かえばいいか分かるか?」

 

「獣の呼吸 漆ノ型 空間識覚」

 

 伊之助が地面に刀を突き刺し、気配をさぐる。この技の途中は伊之助自身が無防備になるため、誰かが護衛をする必要があるのだが、近くに鬼の匂いはしないため、今回はその心配はなかった。

 

「あっちだ! 強ぇ鬼の気配を感じるぜ! 猪突猛進! 猪突猛進!」

 

「ちょっと待て、伊之助!」

 

 刀を地面から引き抜くと、伊之助は走り出した。

 

 だが、森の雰囲気に気押されたくるみを置いて行くわけにはいかない。

 

 くるみと手を繋ぐと、炭治郎はすぐ後を追い、善逸は置いていかないでと叫びながらついてきた。

 

「ついでに何体が雑魚がいるから任せるぜ!」

 

「それを先に言え!」

 

 伊之助は道中の鬼を無視して、どんどん先へと進む。そのせいで、伊之助に気づいた鬼が全て炭治郎たちのほうへ集まってきた。

 

(ここの鬼……異形ばかりだ)

 

 腕が2本以上ある鬼、四足歩行の鬼、挙げ句の果てには頸が二つある鬼もいた。頸と胴体の比率がおかしく頭でっかちの鬼なんかもいる。

 とにかく、見た目が変なのだ。

 

(さっき、くるみちゃんを襲ってた鬼もそうだけど……選抜試験の時の手鬼を思い出して嫌だな)

 

「水の呼吸 肆の型 打ち潮!」

 

(再生能力が、普通の鬼よりもやや高いような気がする。でも、不思議なことに、血鬼術を使う鬼はいないみたいだ)

 

「善逸! くるみちゃんを守ってくれ! くるみちゃん、目を閉じているんだ」

 

 善逸にくるみを任せると、炭治郎は積極的に鬼を斬りはじめる。

 

「ぎぇぇぇぇ‼︎」

 

 奇声を上げながら、巨大な腕が炭治郎を叩き、吹き飛ばした。

 

(腕だ。腕だけが、宙に浮いてる)

 

 肩から先の腕。人が乗れる馬車ほどの大きさはあろう、巨大な右腕が宙に浮いていた。弱点である頸がない。

 

(落ち着け。落ち着くんだ。頸のない鬼とは那谷蜘蛛山でも戦った)

 

「水の呼吸 弐の型・改! 横水車!」

 

 腕鬼を一刀両断した。

 

「水の呼吸 陸ノ型 ねじれ渦!」

 

 刀に腕が巻き付くようにして鬼をねじり込むと、地面に叩きつけた。鬼は崩壊していっている。

 

(良かった。このタイプの鬼は再生力がそこまで高くない)

 

「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃」

 

 意識を失った善逸が抜刀し、頸が二つある鬼を斬るのが見えた。

 

 一方の頸が切断されたものの、鬼は死ぬことがなく、頸が再生していく。

 

「あ゛……がが」

 

「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃」

 

 再生しきる前にもう一つの頸を落とすと、鬼は崩れ落ちた。

 

(頸が一つじゃない鬼なんているのか⁉︎ なんなんだここは……これが十二鬼月の力なのか)

 

「おい」

 

「……⁉︎」

 

(鬼だ。鬼の匂いだ。どこにいる⁉︎)

 

 炭治郎の近くにいた鬼を全滅させた途端、急に鬼の気配が現れるのを感じた。今までの鬼よりも強い。

 

「ここだよ!」

 

 下から声がしたと思うと、地面を突き破り、鬼が現れた。その鬼は炭治郎の左脚を掴むと、そのまま振り回し、投げ飛ばす。

 

「か、はっ!」

 

 木に叩きつけられたが、受け身を取り、すぐに体勢を立て直した。

 

「耳飾りの鬼狩り、お前を殺す」

 

(地面に潜っていたのか……気配に気づくのが遅れた。しかもこの鬼、俺を知っているのか⁉︎)

 

 右腕の筋肉だけが異様に発達したこの鬼の瞳には“下陸”と刻まれていた。

 







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