色々と順番がおかしくなっちゃうかも……
(いた)
潜伏し、移動していた累は柱らしき鬼狩りを発見する。
容姿にやや違和を感じた。
(若い。せいぜい14くらいか? とても柱には見えないが、油断ならない気配を纏っている)
駅から少し離れた、ひとけのないこの場所は、柱と戦うには都合が良かった。しかし、隠れる場所も少なく、こちらのことも柱に悟られる。
「鬼。十二鬼月か」
腰まで届かんばかりに伸びた長髪をなびかせる小柄な少年……霞柱・時透無一郎は刀を抜いた。問答無用で切り掛かってくる。
「霞の呼吸 肆ノ型 移流斬り」
少しばかりかがみ、低い態勢から繰り出される一閃を累はかろうじてかわした。
(速い。耳飾りのガキはもちろん、蛇の柱よりも)
「速い。仕留められなかった」
同じことを考えていたらしい。無一郎は刀を構えなおし、累に視線を向けた。
「下弦の伍。伊黒さんを殺した鬼。あの人、決して弱くはなかったんだけどね」
そういうと、たった今思いついたかのように柱は口を開いた。
「お前は子供の鬼だから伊黒さんに勝てるはずがないよ。ああそうか、弱くて勝てないからって不意打ちでもしたのかな?」
なんだと、と反論しようとしたが、初手が不意打ちだったことを思い出し、累は黙り込んだ。
「やっぱりね。さすが下弦だなぁ。そんなことしないと勝てないなんて」
無一郎はさらに続けた。
「しかも柱でもない低い階級の剣士から逃げ出したんだって? 弱すぎて呆れるよ。まあ雑魚らしく逃げ足だけは速いみたいだね。さっきの——」
すぐに我慢の限界がきた。累のことを煽り散らす柱に向かって糸を放つ。
「わあすごいねぇ。話してる途中に攻撃しときながら外すなんて」
冷静さを失いつつある累の糸は簡単によけられてしまった。
「目が悪いのかな? 瞳に数字なんて刻んでるからだよ。鬼舞辻無惨も馬鹿だなあ。強い鬼の視力を下げるなんて」
「さっきからごちゃごちゃとうるさい! 屑が! 血鬼術! 刻糸牢!」
網状の血鬼術で無一郎を切り刻むべく、攻撃する。だが無一郎も負けじと型を繰り出し、防いで見せた。
「霞の呼吸 弐ノ型 八重霞——俺は他の柱とは違うからね。ここでお前を殺すから」
手を抜くのをやめ、糸に血を込めようとした時、何かが横に落下した。
「無惨様直々の命令だ。仕方なく来てやったのだが……」
鍛え上げられた筋肉に刺青……上弦の参・猗窩座は満面とも言える、不適な笑みを浮かべた。
「期待以上だ。見れば解る。お前の強さ、柱だな? 15も生きていない、その若さでこの闘気。素晴らしい!」
上弦の参はひとり歓喜している。
「いずれは至高の領域に至れるかもしれない。お前の名はなんだ」
「上弦の参……⁉︎」
累のことを煽れるほど冷静で余裕があった無一郎の頬に汗が滲む。
「お前の名はなんだ。覚えておきたい」
「霞柱……時透無一郎」
思わず無一郎は呟いた。思考が乱れている。少しでも時間を稼ぎたい。
「そうか無一郎。そんなお前に素晴らしい提案をしよう。お前も鬼にならないか?」
「ならない」
「俺は猗窩座。無一郎、なぜお前が至高の領域に踏み入れないか教えてやろう。人間だからだ、老いるからだ、死ぬからだ」
猗窩座は続けた。
「鬼になろう無一郎。そうすれば百年でも二百年でも鍛錬し続けられる、強くなれる。至高の領域にも到達できる」
この殺気、威圧感。今まで会ったどの鬼よりも、圧倒的に強い。
これが上弦。これが、参。
「そうだね。お前は何百年生きてるのかな? その割にはお前は至高の領域? に踏み入っていないみたいだけど」
「なんだと?」
「お前は強いんだろうね。俺よりも強いかも。でも、震えて、身動きが取れなくなるほどの圧は感じないや。その程度だと至高でも何でもないよね? それにそれほどびっくりもしかなっ——」
ガキンッと金属音が鳴り響いた。
猗窩座が無一郎を殴りつけたのだ。
しかし無一郎は対応して、刀でそれ受けていた。
「鬼にならないなら殺す」
拳圧で無一郎は後ろへ飛ばされた。
(強いな。分かってはいたけど)
それに。
「僕を無視して何やっているのかな?」
青筋を浮かべた下弦の伍が猗窩座をどついた。
「下弦の伍、お前は引っ込んでいろ。多少は才があるからと奢り、肉体を鍛えようとしないお前に興味はない。俺は無一郎と話をしているんだ」
(こいつら、馬鹿なのかな? でもちょうどいい。上弦相当2体が相手は流石にきつい。隙を見て……)
「鬼の気配を感じたから来てみれば……よもやよもやだ」
この声は。
「煉獄さん……」
炎のような髪をなびかせる男、救世主が現れる。
「うむ! 時透か。これは参ったな!」
柱の中でも上位の実力者にして、槇寿郎の実の子でもある。
炎柱・煉獄杏寿郎が、そこにいた。
活躍させて欲しいキャラがいたらコメントで言っていただければ、今後の展開で見せ場増やします! できる限りで!!
(無理なキャラもいるかも……笑)