十二鬼月・累の物語 〜Another〜   作:葵巴鈴蘭

25 / 50
ちょっとストーリーの構成に苦戦してます……汗
色々と順番がおかしくなっちゃうかも……






23話 邂逅

(いた)

 

 潜伏し、移動していた累は柱らしき鬼狩りを発見する。

 

 容姿にやや違和を感じた。

 

(若い。せいぜい14くらいか? とても柱には見えないが、油断ならない気配を纏っている)

 

 駅から少し離れた、ひとけのないこの場所は、柱と戦うには都合が良かった。しかし、隠れる場所も少なく、こちらのことも柱に悟られる。

 

「鬼。十二鬼月か」

 

 腰まで届かんばかりに伸びた長髪をなびかせる小柄な少年……霞柱・時透無一郎は刀を抜いた。問答無用で切り掛かってくる。

 

「霞の呼吸 肆ノ型 移流斬り」

 

 少しばかりかがみ、低い態勢から繰り出される一閃を累はかろうじてかわした。

 

(速い。耳飾りのガキはもちろん、蛇の柱よりも)

 

「速い。仕留められなかった」

 

 同じことを考えていたらしい。無一郎は刀を構えなおし、累に視線を向けた。

 

「下弦の伍。伊黒さんを殺した鬼。あの人、決して弱くはなかったんだけどね」

 

 そういうと、たった今思いついたかのように柱は口を開いた。

 

「お前は子供の鬼だから伊黒さんに勝てるはずがないよ。ああそうか、弱くて勝てないからって不意打ちでもしたのかな?」

 

 なんだと、と反論しようとしたが、初手が不意打ちだったことを思い出し、累は黙り込んだ。

 

「やっぱりね。さすが下弦だなぁ。そんなことしないと勝てないなんて」

 

 無一郎はさらに続けた。

 

「しかも柱でもない低い階級の剣士から逃げ出したんだって? 弱すぎて呆れるよ。まあ雑魚らしく逃げ足だけは速いみたいだね。さっきの——」

 

 すぐに我慢の限界がきた。累のことを煽り散らす柱に向かって糸を放つ。

 

「わあすごいねぇ。話してる途中に攻撃しときながら外すなんて」

 

 冷静さを失いつつある累の糸は簡単によけられてしまった。

 

「目が悪いのかな? 瞳に数字なんて刻んでるからだよ。鬼舞辻無惨も馬鹿だなあ。強い鬼の視力を下げるなんて」

 

「さっきからごちゃごちゃとうるさい! 屑が! 血鬼術! 刻糸牢!」

 

 網状の血鬼術で無一郎を切り刻むべく、攻撃する。だが無一郎も負けじと型を繰り出し、防いで見せた。

 

「霞の呼吸 弐ノ型 八重霞——俺は他の柱とは違うからね。ここでお前を殺すから」

 

 手を抜くのをやめ、糸に血を込めようとした時、何かが横に落下した。

 

「無惨様直々の命令だ。仕方なく来てやったのだが……」

 

 鍛え上げられた筋肉に刺青……上弦の参・猗窩座は満面とも言える、不適な笑みを浮かべた。

 

「期待以上だ。見れば解る。お前の強さ、柱だな? 15も生きていない、その若さでこの闘気。素晴らしい!」

 

 上弦の参はひとり歓喜している。

 

「いずれは至高の領域に至れるかもしれない。お前の名はなんだ」

 

 

 

 

 

「上弦の参……⁉︎」

 

 累のことを煽れるほど冷静で余裕があった無一郎の頬に汗が滲む。

 

「お前の名はなんだ。覚えておきたい」

 

「霞柱……時透無一郎」

 

 思わず無一郎は呟いた。思考が乱れている。少しでも時間を稼ぎたい。

 

「そうか無一郎。そんなお前に素晴らしい提案をしよう。お前も鬼にならないか?」

 

「ならない」

 

「俺は猗窩座。無一郎、なぜお前が至高の領域に踏み入れないか教えてやろう。人間だからだ、老いるからだ、死ぬからだ」

 

 猗窩座は続けた。

 

「鬼になろう無一郎。そうすれば百年でも二百年でも鍛錬し続けられる、強くなれる。至高の領域にも到達できる」

 

 この殺気、威圧感。今まで会ったどの鬼よりも、圧倒的に強い。

 

 これが上弦。これが、参。

 

「そうだね。お前は何百年生きてるのかな? その割にはお前は至高の領域? に踏み入っていないみたいだけど」

 

「なんだと?」

 

「お前は強いんだろうね。俺よりも強いかも。でも、震えて、身動きが取れなくなるほどの圧は感じないや。その程度だと至高でも何でもないよね? それにそれほどびっくりもしかなっ——」

 

 ガキンッと金属音が鳴り響いた。

 

 猗窩座が無一郎を殴りつけたのだ。

 

 しかし無一郎は対応して、刀でそれ受けていた。

 

「鬼にならないなら殺す」

 

 拳圧で無一郎は後ろへ飛ばされた。

 

(強いな。分かってはいたけど)

 

 それに。

 

「僕を無視して何やっているのかな?」

 

 青筋を浮かべた下弦の伍が猗窩座をどついた。

 

「下弦の伍、お前は引っ込んでいろ。多少は才があるからと奢り、肉体を鍛えようとしないお前に興味はない。俺は無一郎と話をしているんだ」

 

(こいつら、馬鹿なのかな? でもちょうどいい。上弦相当2体が相手は流石にきつい。隙を見て……)

 

「鬼の気配を感じたから来てみれば……よもやよもやだ」

 

 この声は。

 

「煉獄さん……」

 

 炎のような髪をなびかせる男、救世主が現れる。

 

「うむ! 時透か。これは参ったな!」

 

 柱の中でも上位の実力者にして、槇寿郎の実の子でもある。

 

 

 

 炎柱・煉獄杏寿郎が、そこにいた。

 







活躍させて欲しいキャラがいたらコメントで言っていただければ、今後の展開で見せ場増やします! できる限りで!!
(無理なキャラもいるかも……笑)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。