十二鬼月・累の物語 〜Another〜   作:葵巴鈴蘭

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みなさんこんばんは。なんか投稿しなさすぎではと思った方もいると思うんですけど実は大学で必須科目の単位を落とし

累「刻糸牢」







閑話 僕の名は

「新しく上弦の陸になったやつ、あの方の許可なしに肆と伍を吸収したらしいわよ?」

 

 瞳に“弐”と“上弦”の文字を宿す女の鬼がゲラゲラと笑った。

 

「知っている……」

 

 一度たりとも壱の座を譲ったことのない鬼……黒死牟は彼女のことを見向きもせず簡潔に答える。

 

「私が……粛清した」

 

 なぜ鬼は人を食べるのか。

 

「童磨を新しい上弦の陸にする」

 

 人が獣や魚を食べるのと同じことだ。

 

「元々そのつもりだった」

 

 傲慢な鬼だ。鬼舞辻無惨は。僕はこの男のせいで壱の手によって囚われた。

 

「くっ……」

 

 猗窩座は童磨が上弦の鬼になることが気に食わないらしい。この時の彼はまだ上弦の参ではないようだ。

 

(だがなぜわざわざ人を食べる必要がある?)

 

 人を食べてより多くの栄養分をもっている鬼を食べたほうが効率がいいじゃないか。

 

「こいつの知能は回収する。まだ使い道がある」

 

 どうやら無惨は僕の知能を奪うつもりらしい。ひとまず殺されずに済みそうだ。

 

 他の十二鬼月が固唾を飲んで見守る中、目の前が真っ暗になった——

 

 

 

 

 時は現在に至る。

 

「……」

 

「……⁉︎」

 

「……に……る」

 

 いつぶりだったか、久しぶりに人の声を聞いた。いや鬼かもしれないが。

 

「……あの……お方は……だ」

 

(……‼︎ 上弦の壱の声‼︎ どういうことだ⁉︎)

 

 今の状況を整理する。

 

 僕は罰を受けて知能を奪われ、長きに渡り実質封印されていたはずだった。

 

 だが数百年の時は僕の知能を再生させるに至った。体感で100年程度の間、意識体として、この体の中で生きていたと思う。

 

(一体何度脳内でお前を殺してきたか。あの時のお前の動きを一瞬たりとも忘れたことはなかった)

 

 今までは外の様子を感じ取ることは一切できなかった。誰かの声を聞くなんてありえなかった。だが今は聞こえる。

 

 上弦の壱だけではなく、他の上弦や下弦までいるようだ。

 

(……動ける)

 

 全身に力を込める。数百年ぶりに筋肉に力を通したせいか、指先しか動かなかった。

 

 だが一瞬痙攣したその指を……黒死牟は見逃さない。

 

 元上弦の陸は…… 虹彩異色の瞳を開いた。

 

 

 

 

(……⁉︎ まさか……)

 

 黒死牟が瞠目した瞬間、元上弦の陸が口を開く。

 

「……こういう感じだったか?」

 

 血鬼術で刀を生成した彼は構えを取った。

 

(この構えは……)

 

 焦点の合わない目で元上弦の陸は抜刀する。

 

 彼は左目が青色、右目は赤色をしていた。

 

「闇月・宵の宮」

 

 

 

 

 

 この技を何度脳内再生したことか。どうすればこれを避けられるか、勝ち筋を考え続けた。

 

(壱の血鬼術を理解したわけではないが……あの時の技で意趣返ししてやる)

 

 血鬼術で刀をつくると、限界以上の力をそれに込めた。

 

 これはもはや血鬼術・月の呼吸とは似ても似つかないまったくの別物だ。構えを真似ているだけ。

 

(月の呼吸 壱の型——)

 

「……こういう感じだったか?」

 

 だが数百年に渡る恨みの感情は、彼の力と血鬼術を増幅するに至っていた。

 

「闇月・宵の宮」

 

 黒死牟は刀を抜くと、その一撃を受け止める。

 

 しかしあまりの威力に黒死牟の足元は崩れ、上弦の壱は無限城の奥底へ落ちていった——

 





はい。馬鹿すぎて必須科目である英語の単位を落としてしまいこのままだと卒業できなくなるのでちょっと勉強してましたはい。
月1、2回くらいのペースに投稿の頻度が減ると思いますが急に打ち切りとかはしないのでその辺は長い目で見てもらえれば……

今回の話は新章に折り込もうと思ってたんですけどまだ纏まった展開が作れてないのでとりあえず出しました
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