累の物語もいつの間にか連載始めて1年が経過していたみたいです。累の物語というか累が生きてるだけの物語になってるけど()
ここまで目を通していただけた皆さんに感謝してもしきれないです。ありがとうございます!
まだまだ連載は続けていく予定ですー!
「「あなたを殺さないといけないんです」」
天元の表情が抜け落ちた。
だがすぐに口を開く。
「な、何を言っているんだ。その鬼は危険だ。早くこっちにこい!」
「妓夫太郎さんを傷つけるなんて許せない」
雛鶴が鋭い視線を向けた。
「堕姫ちゃんをいじめるなんて」
須磨が吐き捨てる。
「これで2度とあなたの顔を見なくて良くなる」
まきをが笑った。
(これはこいつらの本音じゃない)
俺のことが好きだと微笑みかけてくれたあの顔が、思い出たちが偽りなはずがない。
「ふう……」
大きく深呼吸をし、天元はすぐに冷静になった。
明らかに様子がおかしい。発言だけではなく、動き方にも不自然さを感じる。
(恐らく何らかの血鬼術の影響を受けてる。このような形で俺の精神を攻撃してくるとは)
「俺の嫁3人を洗脳するなんて、随分卑怯な手を使ってくれるじゃねえか。どうやら俺に勝ちたくて必死みたいだな!」
「おれがやったんじゃないんだよなあ。あのアマぁ……なかなか面白いことやってくれるなあ。楽しくなってきたなあぁぁ」
妓夫太郎はニィと青白い歯を見せる。
「お前の元嫁もお前を殺したがってるみたいだしよお……ここはこいつらに譲ってやるかなぁぁ?」
3人はクナイを手にこちらへと走ってきた。
(おいおいまじか)
雛鶴たちは全集中の呼吸は使えないとはいえ、元々は、くノ一だ。普通の人間よりは身体能力が高い。
だがそれを抜きにしても、知っている3人とは動きの俊敏さが違った。
速い。
(こちとら毒が回って余裕がないってのに……こいつらは無理矢理体を動かされてるだけ。下手に手加減したらこっちがやられる。だが無力化するにはあまりにも……)
3人を助けるにはどうにかして血鬼術を解くか、拘束するかして、身動きを封じる必要がある。
(だが鬼の言葉からして、血鬼術をかけた本人は近くにいない可能性が高い)
仮に探すにしろ、この男を野放しにしたら竈門たちは全滅するだろう。
「チッ……」
こうなれば少し強引な手を使ってでも無力化するしかない。
(すまん!)
納刀すると、腰を低くし、雛鶴の懐に入り、投げ飛ばした。次に須磨を掴み背負い投げをし、まきをに当て身を喰らわせクナイを叩き落とすと馬乗りになった。
(なんて馬鹿力だ!)
このまま抑え続けたらまきをは骨が折れるまで抵抗するだろう。
そう考えている間に雛鶴と須磨がすぐ側まで接近してきていた。
(復帰が想定より速い)
この調子だと手足の骨を折られてもこちらに突撃してくるだろう。
(竈門たちが帯の鬼を倒すまで待つのが1番だが、毒のせいで俺の体力がそこまで持たねえ)
そもそも同時に切らないと倒せない可能性もある。
「霹靂一閃 神速」
「喰い裂き!」
落雷のような音が鳴り響いた直後、壁を作るように密集していた帯の束が霧散した。すぐさま攻撃の体勢に入ろうとする帯は乱暴な剣筋による双刀で切り裂かれる。
「ヒノカミ神楽! 円舞!」
帯の鬼の悲鳴と共に、頸が宙を舞うのが見えた。
「なに⁉︎ あいつらやるじゃねぇか」
「善逸は鬼の頸を遠くまで運んでくれ! 伊之助は胴体を抑えて! 俺は宇髄さんに加勢しに行く!」
(こいつらを頼ることになるとは情けねえ)
「嫁3人を頼む! 操られてるから注意しろ!」
「はい!」
炭治郎は深く息を吸った。
操られている人……初めて那谷蜘蛛山で累に会った時のことを思い出す。
(今回は糸で操作されてるわけじゃない。精神に干渉しているんだ)
だが先ほどの天元の様子を見るに、術をかけた鬼を倒さずに洗脳を解除するのは難しいだろう。
(体力を温存しつつ相手をするしかない。早く宇髄さんに加勢しないと)
今思ったけど1年経ったのに50話弱しか投稿できてないって少なすぎては( ᐛ)