俺の発現した個性が【オール・フォー・ワン】だったって、マジ?!!   作:AC6はいいぞ!!

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ep17:不自然な死亡と【個性】研究の研究者

 

「なあエア・・・全然見つからないな」

「そうですね。ですが予想通りです」

「こっちとしては、困るんだが・・・」

 

 

俺たちは今、【個性】の研究者を探しているのだが・・・見事に条件に合う人物がいない。

 

 

「ほぼ全員強力な組織・個人とのつながりがある。創生のときと同じパターンか」

「むしろ、つながりがないほうがおかしいです」

「そう言った意味では創生の存在はありがたかったな。実績がほとんどなかったおかげでそう言うつながりがなかったし」

 

 

創生は実力はあるが、自分の作りたいものばかり作り、周りのニーズに全然答えなかった結果、パトロンが皆無だった。人を見る目は合っても、立ち回りが全然ダメ。そのせいで、開発が思うようにできず、いつも金に困っていたようだ。

 

 

「うちに入ってからも、隙を見ては変なの作ってるよな?」

「入ってからずっとです。結構お金がかかっていますが」

「予算の範囲内なら好きにさせとく」

 

 

やることやってくれるなら、それぐらいは許容しよう。

 

 

「どうしたものか・・・最悪、有名どころに接触してみるか?デイヴィット・シールド博士とか」

「絶対に辞めておいた方がいいです。組織の存在が露見しかねないです」

 

 

だよな・・・どうしたものか

 

 

「どこかに、行方不明や死亡扱いになって潜伏している人とかいないかな?」

「そんな都合よく・・・待ってください」

 

 

うん?適当に言ったんだが・・・まさか

 

 

「生存しているかはわかりませんが、優秀でなおかつ不審な失踪から死亡扱いになった人物が1人だけいます」

 

 

不審な失踪から死亡扱いね。これまた裏がありそうな話だな

 

 

「ミランダ・アルバート。ヨーロッパで旅行中に行方不明に、その後死亡扱いとなっています」

「なんで死亡扱いに?普通は行方不明のままでしょ?」

「犯罪現場に血痕と遺品が見つかったとのことですが、情報から判断するに偽装されている可能性があります」

「どこかの組織が動いたか?」

「その可能性があります。問題はどこにいるかですが」

 

 

国が絡んでいる可能性があるのか、問題は居場所だ。

 

 

「どこにいるか、掴めるか?」

「偽装された情報を辿っていけば、存在を知っている人物を探り出せると思います」

「見つけてくれ。そうすれば後は俺が対処する」

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

「あれから1ヶ月・・・どころか、3日で居場所が分かったな」

 

 

エアが速攻で容疑者を見つけたおかげでアッサリと情報を引き出せた。シーカーも協力したとはいえ、早すぎだろ。

 

 

「思っていたよりも組織に大切に扱われていますね。

「こんなヤバい【個性】を持っていたら俺でもそうする」

 

 

【遺伝子操作】

 触れた物質の持つ遺伝情報を任意で操作できる。操作できる範囲は触れている時間で、精度は遺伝子に対する理解度によって変化する。

 

 

どの程度操作できるかにもよるが、触られただけで遺伝子病を発病させかねないほどヤバい【個性】だ。未然に防ぐために、全身拘束して監禁する手もなくはないが、それだと研究をさせることができないため本末転倒。だから、出来る限り待遇を良くして、抵抗されないようにしているのか。

 

 

「まさか、ゾンビを作っている。何てことないよな?」

「調べた限りでは、【個性】を強化する特殊なドラッグの開発をさせられていたようです」

 

 

原作でもあったな、【個性】を一時的に強化する薬物が。【個性】を使って強化率を上げたようだが、副作用に関しては一切考慮されてないな。完全に使った人間を使い捨てることを前提に作られているな

 

 

「まさかこんなものが見つかるとは・・・すぐに襲撃をかけるぞ」

 

 

原作で登場してなかったからと言って、そのまま表側に出ないで消えたとは思えない。生産ラインが整っていない今のうちに潰すに限る。それは決定なのだが、問題は博士のほうだ。

 

 

「博士をどうするか・・・もしかしたら、連中の仲間になってるかもしれない」

「プロフィールを見る限りはないと思いますが・・・確認が必要ですね」

 

 

どうするか・・・あ、そうだ!!

 

 

「なあエア、こういうのはどうだ?」

「ずいぶんと穴がある作戦ですが、悪くないですね」

 

 

穴があるとは失礼な。まあ、合っているけれども・・・

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

【Side:ミランダ・アルバート】

 

 

「情報を送ったはいいけど、大丈夫かしら?」

 

 

私は今、一世一代の賭けに出ている。

1年前にとあるヴィラン組織に拉致され、安全と引き換えに知識と【個性】を提供していたのだが、作っているものがかなりヤバいもので、足抜けしようにも今いるのがどこかの無人島で、脱出しようにも脱出手段がない。

 

 

それに脱出できたとしても、私は外では死亡扱いになっているらしく、私を拉致した組織はとある大物ヴィランとつながりがあるため、下手に警察にも行けない。

 

 

私の目的のためにも、様々なところを旅して、そして見つけ出したい。私の追い求めている・・・今の状況では夢物語。そう思っていた矢先、組織に侵入している工作員が接触してきた。なんでも、組織を潰すために潜入しており、私に情報提供を求めてきたのだ。

 

 

確かに、私は従順に協力しているおかげか、割と自由に動けている。外部との連絡手段がないおかげか周りも油断しており、情報の提供もできないことはない。だが

 

 

「これがもしも組織が仕掛けた罠なら・・・私は終わりね」

 

 

「急に現れた工作員を経由して、情報を送ったけど、それで組織を潰せるかも怪しい・・・私もやけになったかもね」

『ヤケになったのかもしれないが、賭けに勝った』

「?!!」

『監視されていないなら"大丈夫"と言ってくれ』

「大丈夫よ」

 

 

そう言うと、いきなり目の前に男が現れた。彼が言っていた協力者?脳内に聞こえた声の【個性】に転移系の【個性】?後者は別の人の【個性】かしら?

 

 

「監視されてないのか、てっきりされていると思ったが」

「私一人では無人島を出られないし、外部との通信手段がないから」

「なるほどな・・・なら、確認なんだが」

 

 

「これは、罠か?」

 

 

疑っている。協力者の彼がここに来たということは、工作員が言っていた話は本当のこと。だからこそ、罠を疑っている・・・だから、私は信頼を得るためにも

 

 

「いいえ、助けて欲しい。少なくとも周りの人には言っていない」

「嘘は言ってないようだな。情報の精度は?」

「この無人島内の施設に関してはほぼ合っているわ。それ以外となると、半々って言ったところかしら?」

「そうか・・・まあ、場所がある程度わかれば問題ない。早めにここを出よう。避難先は用意してある」

 

 

よかった。私を疑っているかと思っていたけど、そんなことはないようね。下心がない感じではなさそうだけど、私のことも救助してくれるのはありがたい、けど

 

 

「私はどうなるの?国に帰ろうにも私は」

「事情は聞いている。裏で手を回したやつは粛正する予定だから、戻る分には問題ない・・・ただ」

 

 

「実は、アルバート博士を私たちの組織に引き入れたいと考えている。もちろん、断ってくれても構わない。断った場合でも救助はするし、国元に帰れることは保証しよう。ただし、口止めはするので悪しからず」

 

 

国の諜報機関に・・・まさか

 

 

「言っとくが国の諜報機関じゃない」

 

 

じゃあ、大企業かしら?

 

 

「迷っているようならどうだろうか、ここを脱出したら一度話をしないか?」

「まあ、それなら」

 

 

どのみち、拒否権などはないんだ。だったら機嫌を損なわないようにしつつ、場合によっては逃げよう

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

「なあ・・・エア」

「わかってますレイヴン」

「まさかこれほど頭のネジが外れたマッドだったとは・・・手荒な真似はしたくないんだが・・・捨ててくるか」

「聞こえてますよ」

 

 

あの後、博士を救助して、組織をぶっ潰した。組織が巨大とはいえ、裏で大物ヴィランとつながっているとはいえ、存在すら知らない複数個性持ちの俺にスパコン以上の情報収集を持つエア相手にかなうはずもなかった。

 

 

そして今、博士を引き入れるために話をしていたのだが

 

 

「素晴らしいわ。ぜひ組織に入れさせて!!」

 

 

と、いきなり手のひらを返してきたのだ、しかもその理由が

 

 

「遺伝子情報をください!!」

 

 

俺である。正確には俺の【オール・フォー・ワン】の個性因子を欲しがっているのだ。

 

 

博士は【個性】を研究するために適切な【個性】を探すために旅をしており、俺たちの勧誘も断るつもりだったのだが

 

 

「適切な実験体が見つかったため、目的が変わったようですね」

「いや~・・・身の危険を感じるのは俺だけか?」

 

 

仲間になってくれるならなら協力してもいいが、博士の俺を見る目が完全にモルモットを見る目なんだよな・・・これだけなら、まだギリギリ許容で来たのだが

 

 

「【個性】は相応しい人間に対して、適切に与えられるべきなのよ。よって私は、幼少期に個性因子を摘出し、正しき適性のある人間に対して適切な個性因子を与えることを可能とする研究をブランチで行うことを提案します」

 

 

などと宣った。全世界を敵に回しかねないことを平然と言ってのけたのだ。

 

 

「そもそもの話。超人社会で【個性】の切り貼りとか論外極まるだろ。社会の混乱を招くのは見えている」

「ですが、適切に与えられてないことによって、今の超人社会が不安定になっているのも事実」

「だからと言って、やるわけないだろ。ブランチが世界の敵になる」

「私は組織の意向に外れていたとしても、アルバート博士を処分することを提案します」

「安心しろエア。場合によっては」

「うう・・・ごめんなさい」

 

 

さすがの博士も身の危険を感じたのか、謝罪してきた。

 

 

「はあ・・・どうしようかエア?」

「私に聞かないでください、レイヴン」

「あの・・・お願いですから殺すのだけは」

「殺しはしない。だが、記憶を消して、監視を付けたうえでどこかの国で暮らしてもらうことにはなる」

「私が言うのもなんですが、随分と甘い処分ですね」

 

 

俺もそう思うが、勧誘した手前、危険だからといって殺すのはどうかと思うし、殺すには惜しい人物でもある。放置は論外。

 

 

「具体的には何をやらせたいの?」

「ああ、まず複数個性を持った場合の肉体の状況がどのようになるのかの研究」

「複数?」

「次に、特定の個性を継承しようとした場合、どのようにすれば適応率が上がるのかの研究」

「・・・」

「最後に俺らの健康診断」

「複数の【個性】を持っているからなの?」

「ああ、さすがにわかるか」

「ええ、まさかそんな存在が実在するとは、おとぎ話の存在だと思ってたから」

 

 

残念、おとぎ話ではない。

 

 

「俺の仲間に複数の個性を与えているんだが、寿命が減っていないか心配でな。一応、俺が定期的に見ているから今のところは問題ないんだが、俺は専門家じゃない。それを見て欲しい」

「見るのはいいですが、ここには機器がありません」

「それは用意する」

「いいわ。あなたの個性因子を研究をさせてくれるのであれば引き受ける」

「そうか。ならメンバーに共通で渡している【個性】を渡そう。あと、別個で欲しいと思う【個性】のイメージを教えてくれ、条件に合いそうなものを渡す」

「複数の【個性】を持っているうえに【個性】を渡せるのですね」

「まあな」

「ちなみに聞きにくいけど、【個性】を切り貼りできる【個性】は?」

「俺が持っているが、それは渡せない」

「なるほど、ちなみに複製は?話を聞く限り【個性】を複製できるでしょ?」

「なんだ、そっちが狙いか。特別な【個性】なため複製できない」

「それは残念」

 

 

色々と話し合った末、アルバート博士が加入した。

創生以上に疲れたが、必要最低限の人材を確保できたことを今は喜ぶことにした。

 




最後までお読みいただき、ありがとうございました。

非戦闘員のメンバーにヴィラン名は必要?必要じゃない?

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