俺の発現した個性が【オール・フォー・ワン】だったって、マジ?!!   作:AC6はいいぞ!!

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ep26:心情の吐露とナガンの忠告

 

「ナガンから飲みに誘うとはな。俺小学生だが?」

「一緒に飲みたいと思ってね。あと、年齢については今さらじゃないか?それとも、飲みに誘うのはダメだったかい?」

「いや、問題ない」

 

 

俺は変身して大人の姿になり、ナガンと飲みながら色々と話をしている。ナガンの言う通り、年齢をどうこう言うのは今更。それを言ったらブランチを統率なんてできたもんじゃない。とはいえ

 

 

「飲みに誘うならシーカーがいたと思うんだが」

「あいつはお呼びじゃないよ」

 

 

シーカーは意外なことに女好きだ。諜報員時代にもそういう女性との付き合いがあったが、異形型だったせいでモテなかった。そのため、熱を上げることはなかったが、現在は普通の人間の顔、しかもハンサムだ。そのため、女遊びにハマってしまい、仕事の合間合間に結構している。

 

 

こっちとしては仕事に支障をきたさず、女性関係で問題を起こさなければ問題視する気はないが、女性陣からはもっぱら不評だ。

 

 

「あいつの女遊びを見ていると後ろから撃ち抜きたくなる」

「いや・・・結構うまいと聞くぞ」

 

 

話に聞く限りではルックスの良さや話の上手さも相まって、かなりモテるらしい。俺も話を聞いたときには"モゲろ"と思ったほどだ。

 

 

「でもあいつ、手を出すだけ出して責任を取る気はないんだろ」

「責任って・・・ないだろ。そのあたりはハッキリしているし、以前結婚したいかボカシて聞いてみたがする気は皆無だった」

 

 

結婚する気皆無で責任もクソもないだろ。それにそのあたりの線引きもちゃんとしているし、後腐れのないように立ち回っている。だから特に問題も起こしていない。

 

 

「だいたい、あいつ私たちにまで手を出そうとしていたんだ」

「マジか・・・成功は、してないな」

「私はもちろんのこと、エア、メイカー、イヴ、全員一刀両断だ。あれは笑えた」

「エアにまで手を出していたのか・・・まあ、気持ちはわかるが」

 

 

AIだが、かなり素敵な女性であることは間違いない。

 

 

「ちなみに聞くが、その後に口説かれたりは」

「してない。脈なしだと判断されて以降パッタリさ」

「ならいい。後腐れがなく仕事に支障がないのなら。トゥワイスはこの辺りは問題ないし大丈夫だろう」

 

 

そもそもの話、トゥワイスは女遊びしないし。

 

 

「あんたはどうなんだ?」

「俺か、女遊びするわけないだろ。【変身】で肉体を変化させれるが、それでもまだ10歳だ」

 

 

忘れてるかもしれないが、俺はまだ10歳。前世の知識・経験があることや【変身】で大人の姿になっていることを踏まえたとしても、中身はまだ子供。

 

 

「その割には酒は飲むんだな」

「意外とおいしいもので」

 

 

前世で酒の味を知っていたせいか、変身すれば酒が旨いと感じる。なお、元の姿だとマズく感じる。

 

 

「メイカーやイヴにだいぶ好意を持たれているよな」

「そりゃあ、俺パトロンだし、彼女たちの開発・研究に気前よく資金を出しているからだろ」

 

 

あと、開発の協力も結構しているからな。それを除いても、結構親密な間柄だという自覚はある。

 

 

「ただ、メイカーには困ったものだ。服装がな・・・ラフすぎる。俺だって男だってのに・・・もっと自分を大事にしてくれないと」

 

 

服装が作業をしているときの発目と似たような感じなんだよな・・・あれには目のやり場に困る。

 

 

「どっちかと言えば、あんたがなかなか距離を詰めれてくれないから意図的に着ている節があるけどね。まあ、自業自得ってやつだ」

「いやいや、自業自得って」

「あんた、女たらしだよ、しかも天然の。年を重ねるにつれ酷くなっているんだが・・・気づいてないのか?」

 

 

いやいや、そんな訳・・・ああ~心当たりある。表で異性の同級生のに妙に好かれる。俺別に誑かそうとしてないんだけど・・・まあ、女性に対して結構優しくしているのは確かだな。

 

 

「特に身内にはかなり優しいからなおのこと好かれる。手を出すのもアリなんじゃないか?」

「無責任に手を出すほど、節操なしじゃない」

「だろうね。むしろ手を出すなら責任を取る覚悟を持ってからだろうな」

「・・・」

「何を思って目を背けているかは知らないけど、少しは自分の思いに目を向けた方がいいんじゃないか?裏でも、表でも」

「表でもそう言う感情を持ったことはない」

 

 

陰奪 全部は子供だ。肉体が精神に影響を及ぼすこともあるが、【変身】で大人になることができるレイヴンと違って陰奪にそういった要素はない。二次性徴も来てないからなおのこと。

 

 

「別に性欲に限った話だけじゃないさ。恋をするのに年齢は関係ないだろ。表ではかわいい子たちに好きだって言われたらしいじゃないか。彼女たちのこと好きなんだろ?」

「俺が小学生相手に恋をすると?まあ、一時の感情だ。大人になれば気が変わるだろ」

 

 

ロリコンじゃないんだから、小学生相手に恋愛などしない。それに大人になれば考えが

 

 

「あんたは小学生なんだろ、小学生が小学生に恋をしてなにが悪い?それに、その考えは流石にあの子たちをないがしろにし過ぎじゃないか?なんでちゃんと向き合ってやらねェんだ」

「・・・」

「それにさっきも言ったよな。恋をするのに年齢は関係ねェって」

「ナガンもしたことはないだろ」

「まあね。だが1人の女性が恋をしているかは、なんとなくわかるもんだよ。特に彼女たちはあんたへの好意を隠そうとしてないからね」

「その好意を向けている相手がヴィランだったとしてもか?いくつも秘密を隠しているし、それを生涯話す気はないやつが相手だぞ」

「案外、それでも構わないと言いそうだけどな」

「・・・」

 

 

・・・少し口を滑らしすぎたな。ただ、何故だろうか・・・無性に話したくなる。酒を飲み過ぎたか?

 

 

「一生隠し通す覚悟があると思ったんだが、案外腑抜けなんだねェ」

「勝手に言ってろ。最近は後悔しているぐらいだし」

「それはメイカーの件か?」

「ああ、そうだ」

「それは一般人の彼女を引き込んだことに対してか?それとも私たち全員を引き込んだことに対してか?」

「・・・」

「ふざけんのも大概にしろよ!!私たちだって、覚悟のうえであんたについてきてんだ!!」

 

 

「ふざけんのも大概にしろよ」か。だけどな。

 

 

「恩義を意図的に着せて、俺の思い通りに操られている。と思わないのか?」

「オール・フォー・ワンのようにか?」

「・・・」

「それこそ何の冗談だ?そんなこと思っている奴がこんなこと言うはずないだろ、いい加減にしな!!」

「・・・」

 

 

確かに、そんなことを思っている人間はこんなこと思わない。だけど

 

 

「私は表側で生きたいと思ってないよ。表側で生きるには人を殺しすぎた」

「それは公安の責任だ。必要なら全責任をあいつらに負わす」

「必要ない。それに私の責任にも責任はある。上からの指示だろうが、やったのは私だ」

「・・・」

「言っとくが、トゥワイスにシーカー、エア、イヴも同じだ。イヴもメイカーのように表社会に出て実績を作った方がいいんじゃないかって言っていたみたいだが?」

「確かに提案された」

「なんて答えたんだ?」

「計画をまとめてくれと言った。後で審査するから」

「それ、受け入れる気ないだろ」

「・・・」

「彼女も色々と覚悟を決めているんだ。受け入れてやったらどうだい?」

「・・・」

 

 

受け入れてやったらどうだ、か。

 

 

「私たちはあんたにすべての責任を背負わせるほど弱い人間か?」

「いや・・・だが」

「これは私たちの選択でもある。あんただけが背負う必要はないし、背負わせる気もない」

「・・・」

「何を考えているのかは知らないが、これはヒーローと暗殺者の2面性に苦しんだ一人の女性としての忠告だ。自分の思いから目を背け続けてもいいことはないよ。目を背け続けても、現実との矛盾が自分自身を蝕み、いずれ取り返しのつかないことになる。私が会長を殺そうとしたように」

「・・・」

 

 

自分の思いから目を背けてない。彼女たちからの思いも一過性のものだ。お前たちだって、いずれ考えを改める。それに俺は表でも裏でも、自分の思いを叶えるために常に全力で挑み続けている。それは今でも変わらない。目を背けていることなど・・・ない。

 

 

俺は強引に話を打ち切り席を立った。話を打ち切る瞬間に俺を見るナガンの顔が妙に悲しそうだったことが、とても印象的だった。

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

【Side:レディ・ナガン】

 

「そうですか。やはり精神的に不安定になっているんですね」

「ああ、一服盛って色々と聞き出してみたが、やっぱり私たちを表側に戻そうとしていたね」

 

 

レイヴンとの飲み合った翌日、私はエアと秘密裏に会話している。

 

 

あの飲み合いではイヴ特製の自白剤をコッソリあいつに飲ませている。普通に考えればあいつは毒の類はすぐに気づくし、普通は飲んでも効かない。だが、私たちから毒を盛られる可能性を考えてないため油断しており、イヴがレイヴンの個性因子を調べていたおかげで毒対策の【個性】をすり抜ける薬を作り出し、盛ることに成功した。

 

 

あいつ、周りの人間に対してはかなり甘いし抜けているところがある。賭けだったが見事に成功し、色々と聞き出すことができた。まあ、バレないようにするために自白剤の効果は薄かったし、酒も入っているせいで酔っていて全部は聞き出せなかった。

 

 

「なんで今になってこんなことを言い出したんだろうか?」

「おそらく、オール・フォー・ワンを見事に没落させることに成功して気が抜けたのが原因かと」

「今まで張りつめていたものが無くなって、そっちに気を回す余裕ができてしまったのか」

 

 

言われてみれば、オールマイト対オール・フォー・ワンの決戦まで猶予がなく、私たちも大急ぎで準備していたからそんなこと考えている余裕がなかったんだろうね。まったく、面倒なことになった。

 

 

「どうしましょう。今はまだ私たちの思いを優先してくれていますが」

「いつか強硬手段に出るだろうね。そうなる前に吹っ切れさせる必要がある」

「私たちでどうにかできますか?」

 

 

難しいだろうね。やるなら表側のあの子たちに引き留めてもらうのがいいけどまだ子供。とてもじゃないけど期待はできない。どうしたものか。

 

 

私たちは解決策を見いだせないまま、いくつかの手段を考え準備することにした。

 




最後までお読みいただき、ありがとうございました。


今回、ナガンは未成年のオリ主に酒を進めてましたが、自白剤を盛ることと盛ったことをバレないようにするためです。普通に考えればヒーローでもあったナガンが未成年に酒を進めることはないですね。


レイヴンの言動が大人寄りだったり、子供寄りだったりしてますが、酒や自白剤が入っていて思考が混乱しているからです。
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