俺の発現した個性が【オール・フォー・ワン】だったって、マジ?!! 作:AC6はいいぞ!!
ヒーロービルボードチャートJP
毎年2回に分けて行われるヒーロー番付。事件解決数・社会貢献度・国民の支持率などを集計し、それを元にヒーローたちをランキング付けする。
俺たちは今、居間でテレビを見ながら番組開始を待っている。理由はギルドのメンバーの結果を見るため、特に気になるのがミルコだ。
今回は下半期でギルドを作って1年半、筆頭格のミルコは前回は100番台にすら届いていなかった。ただ、それは俺との特訓や周りの指導に費やしていたためであり、ここ半年間はヒーロー活動に専念していた。それに
『NEXTやギルドもだいぶ支援した。おかげで事件解決数は上半期に比べて倍以上。社会貢献もNEXTを通してやってるし、国民の支持もラブラバーに頼んで活動の様子を動画にしてもらったからこちらも上半期以上に支持されている。10番台は余裕だろう』
『そう・・・ですね』
『どうした?何か不安要素でも?』
『ええ、今回のビルボードチャートでは集計がギリギリまで行われていました。それが気になっています。公安からも情報を入手できませんでした』
『公安は元会長の自殺のせいで内部がごたついているからな』
公安の元会長が死んで半年。それだけ経てば組織も安定するかも思いきや、元会長が今までの悪事に加えて逮捕直前の自殺、特にナガンの行方の調査などでてんやわんや。新しく就任した会長も地盤固めに今も必死。とてもじゃないが外に目を向けられない状態だ。
『集計が遅れたのはミルコのせいだろ。予想外の追いつきに番狂わせがあった』
『そうだと思います。ただ、想像以上に彼女たちの功績が大きかったので・・・もしかしたら、こちらの想定以上の番狂わせがあるかもしれません』
番狂わせって、まさかNo.1になるとでも言いたいのか?
『いえ、さすがにオールマイトを越すとは思っていません。ただ、それ以外ならあり得るかと』
それ以外だとエンデヴァー、ベストジーニスト、エッジショット。ホークスはトップ10入りはしていても10位あたりだろうな。ただ、エッジショット以上となると・・・越すか?
『可能性があります。理由の1つが彼女が女性であること。近年、トップテン入りしている女性ヒーローはリューキュウのみ。それでも10入りを逃すことがしばしば。なら、それ以上の女性ヒーローが出たら支持が集まるとは思いませんか?』
『あるかもな。女性ヒーローは少ない。そういった意味でも支持が結構集まりそうだな』
まあ、それでもオールマイトほどじゃない。気にし過ぎだ。
『次にラブラバによる動画投稿。あれもかなり知名度を上げるきっかけになりました。ラブラバの技術も相まって、想像以上に支持を集めています』
それも許容範囲。
『次にNEXTによる支援。こちらはレイヴンの指示もあって、全力で支援しました』
様々な支援を行っているが、やはり一番はヴィランに関する情報収集。片っ端からエアが収集してくれている。もちろん、怪しまれないように加減しているが、それでもポンポンヴィランが捕まる・・・そう考えると、ちょっとヤバい?
『そして致命的なのが実力。レイヴンと毎週のように模擬戦しているせいで、原作以上に強くなってます』
『うん・・・まあ、確かに。原作以上に強くなってる・・・かも』
『現実逃避しないでください』
そう言われてもな・・・まあ、確かに強くなったよ。それこそ原作以上に。しかもほかのメンバーも同様に・・・正直侮っていた。
原作開始時点までに原作以上に少し強くなっていればいいかな、程度に考えていたのに、まさかの予想を遥かに超える成長を見せた。それこそ異常とも思えるほどに
そう思っていると番組が始まり、トップ10の発表が始まった。頼むから俺の思い違いであってくれ。そう思って見続けていたのだが、No.6まで呼ばれてもミルコの名前は呼ばれない。
「ねえ、ゼンちゃん。ミルコもしかしてトップ10入りしなかった?」
「いや、それはない」
少なくともトップ10入りするほどの実績と支持を得ていた。落ちている可能性はほぼない。
そう思いながら見ていると、No.5にエッジショットが選ばれた。次にNo.4にベストジーニスト。
『レイヴン・・・これは』
『頼む、頼むから俺の思い過ごしであってくれ』
そして次、No.3が呼ばれた・・・その人物は
・・・
No.3 エンデヴァー
おう・・・マジか
『レイヴン、これは』
『やり過ぎた。完全にやり過ぎた』
原作クラッシュしてしまった。ミルコを強化しすぎてNo.2転落させてしまった。
そして、案の定No.2はミルコ。ここまでくると笑えん。周りでみんなが喜んでいるが、俺は戦々恐々としている。
「お兄様、どうされましたか?」
「もしかして、ミルコがNo.2じゃないのが嬉しくないの?」
「いや・・・そうじゃないんだが、参ったな」
こうなると、冗談抜きでエンデヴァーの闇落ちルートも見えてくる。これはマジで早急に対処しよう。
・・・・・・
「なあ、来る必要あったか?」
「なければ来てない。ミルコには悪いが協力してくれ。これは冗談抜きで放置しておくとマズいことになる」
俺は今、轟一家の実家に来ている。エンデヴァーに会うためだ。ちなみに、俺は透明化してミルコの後を付けている。今、轟一家の実家には沢山のマスコミが押し寄せてきており、ミルコはともかく俺の存在も露見する可能性がある。さすがにそれはオール・フォー・ワンに存在が露見しかねないから避けたい。
さて、マスコミ共をどう避けるか。そう考えていたらミルコがマスコミどころか塀も飛び越えて言った。なかなかの強引な突破だな。そう思っているとミルコは大声で誰かいないかと呼びかけ、しばらくすると中から女性が出てきた。
「はい、どちら様ですか?」
「勝手に入って悪いな。エンデヴァーいるか?」
「えっと・・・父は今」
そう言う前に、奥で物凄い物音がした。やっぱりそうか
「悪いが入らせてもらうぜ」
ミルコはそう言うと、静止を振り切って物音のする方に向かった。途中で俺と合流し、少し進んで開けた場所に来ると運動器具などが散乱した訓練所に到着した。
「これまた随分荒れてんな」
「?!!、貴様はミルコ!!」
奥でエンデヴァーが凄い形相でこちらを見ていた。そしてそばには俺と同い年ぐらいの子供がいた。かなり怪我をしている。
「虐待とは呆れたやつだ、ぶっ飛ばしていいか?」
「No.2が何の用だ!!」
「用があるのは私じゃなくてこっちのほうだ」
「そのガキが?」
「ああ、もしかしたらと思ってきたが・・・予想的中か。No.2の座から転げ落ちるだけに飽き足らず、今度は息子に当たる。いい加減に目を覚ましたらどうだ?」
「貴様!!」
エンデヴァーは怒りのままに俺に向かってくる。こうしてみると、怒気が凄まじいが、奥にいる子供、焦凍を見るとエンデヴァーが大層な小物に見えて仕方がない。
「お前に、俺の何が分かる!!」
「さあな、少なくとも自分の夢を子供に押し付けるアホだということしかわからん。お前はあいつか?違うだろ、轟 炎司」
「お前には関係ないことだ!!」
「関係あるな。なんせ、あんたが転げ落ちた元凶が俺だからな」
「なに・・・どういうことだ?」
予想外の答えに、エンデヴァーが唖然とした表情で聞き返してくる。
「ここにいるミルコは俺が鍛えた。ギルドに誘ったのも俺、支援を十分に受けれるようにしたのも俺」
「何を馬鹿なことを」
「ああ、信じられねぇかもしれないが事実だ。実際、私はこいつに1度も勝ったことない」
確かに無敗だが、これでも結構苦労してるんだよ。日に日に強くなるし。
「ふざけてんのか!!」
「いいや、そうだな・・・こういえばいいのかな?少なくとも」
「No.1になれない万年No.2ごときが何をほざく?」
エンデヴァーはぶち切れ、怒りのままに炎を放射してきた。なので俺はミルコごと粋護陣で防御しつつ、オーラで押し飛ばした。
「ミルコ、悪いがそこの子供と一緒に外に出てくれ。俺はこいつと話をする」
「ああ、外で待っとくぜ」
そう言うと、ミルコは焦凍を連れて外に出ていた。話し合うと言ったが、このままだと話し合いにすらならない・・・仕方がない
・・・・・・
この後、1時間ほどエンデヴァーをボコボコにした。
普通ならここまで簡単にできないが、相手は頭に血が上って精彩を欠いている。途中から俺に対して本気出しても問題ないと思ったのか威力は上がったが、それでも普段の動きとは程遠かった。
それを突いて、徹底的にやり合った。と、言ってもエンデヴァーの攻撃を打ち消したり、致命傷にならない程度に反撃した。エンデヴァーにうっぷんを晴らすが如く何も考えずに攻撃した。ただ、そのおかげか
「少しは頭が冷えたか?」
「ああ・・・おかげさまでな」
だいぶ落ち着いた。その代わり、訓練所がとんでもないことになっているが
「その年で俺を相手に軽くあしらうとは・・・何者なんだ?」
「さあな。あと、あんたを軽くあしらえたのは只々考え無しに力を振っていたからだ。これが普段通りだったらこうはならなかった。少し頭が冷えたなら、自分の夢を子供に押し付けるアホと言った意味、わかるだろ?」
「・・・」
完膚なきまでに叩きのめされたのがショックだったのか、だいぶ素直な感じになっていた。焦凍強化のためにもここで良い方向に流れを変えておきたい。
「俺は・・・どうすればよかったんだ?」
「単純な話、弱点を克服すればよかったんだ。炎を使うたびに熱が身体に籠るという弱点を」
「?!!、何故それを・・・いや、その前に解決方法を知ってるのか!!」
結構単純な話だがな・・・【個性】は物理法則を無視したものも多いが、逆に物理法則に沿った動きをするものも多い。エンデヴァーの場合は恐らく後者。
【ヘルフレイム】
体に爆炎を纏い、放出できる【個性】
爆炎を纏い、放出できるということは、言ってしまえば気体に熱エネルギーを与えることで燃焼させ、それを操作できると言うことだ。事実、彼は青い炎を出すなどのコントロールが可能。それは熱エネルギーをある程度コントロールできるということだ。
なら、体内の熱はどうなるのか。要領が違うだけで、恐らく可能。身体から炎を出すと言うことは【個性因子】を使用して身体から熱エネルギーを出していることであり、体内に蓄積された余剰熱も出せるはずだ。
「そんな方法が・・・可能なのか?」
「ぶっちゃけわからん。だが、【個性】というのは超常的な現象をもたらすもの。【個性】の成長次第では予想外の進化も遂げる。不可能ではない」
【個性】というのは一種の人の可能性。人ができないことを可能とする力。それに【サーチ】で見て確信した。【ヘルフレイム】を使い方を工夫することで体内に蓄積された余剰熱を逃がすことも可能だと。
「やり方がわからないなら協力してもいい。対価は貰うがな」
「対価・・・何が欲しい?」
「そうだな・・・なら家族関係を修復しろ、精神病院に入院している妻ともだ」
「・・・なぜそんなことを」
「仮にも元No.2だろ。そんな男の家庭状況が最悪とか問題あり過ぎだろ。こっちにも被害が来る可能性があるんだ。本当に思うところがないなら今すぐにヒーローを辞めろ。そうでないなら、少しずつでもやれ」
「・・・」
「そんで、できればエンデヴァー事務所とギルドのメンバーで積極的にチームアップをして欲しい。うちのメンバーは実力はあるがヒーローとしては未熟な点が多い。それを埋めるためにも学ばせてほしい」
「そんなことでいいのか?」
「ああ、言ってなかったが俺ギルドのリーダーなんだ。それで最近困っていたし、これで解決するならありがたい」
「お前がリーダー・・・いや、あれほどの実力があるならある意味納得だが・・・まさかこんな子供が」
「表向きのリーダーはミルコで、俺のことは秘匿している。他言無用で頼む」
エンデヴァーにはいろいろ問題はあるが、ヒーローとしての実力が高いこともまた事実。事務所の質も高く、ここで学べることは多い。エンデヴァーも同意してくれたし、早速きっかけぐらいは教えておこう
「これが・・・お前の【個性】か」
「正確には一部。オーラで左腕を覆った。これで体内に熱を込めながら熱を放出するイメージで【個性】を使ってみてくれ。オーラ自体が体内の熱を吸収し、放熱するようになっているから感覚を掴むことができるはずだ」
それからしばらく訓練を行った。数日はかかるかな、と思ったが、思っていた以上に感覚を掴むのが早く2時間程で微似たるものだが熱の放出に成功した。
「これが・・・俺の新しい可能性」
「これをどうものにできるか。あとは努力次第だな」
これで一件落着。後は帰るだけ・・・と思っていたのだが、訓練所を出てミルコのいる部屋に行ってみると
「おう、先に食べてるぜ」
「すっかりご馳走になってるし」
そう言えば、もう夕食どきだっけ?だからと言って、大胆にもご馳走になっていた。
「一緒に来てることに気づかなくてごめんね。よかったら食べて行って」
「いや・・・まあ、食べて行くか」
エンデヴァーも来るかと思ったが、さすがにこの場に来るのは気まずいのか来る気配は・・・あるが、迷っているようだな。そう思っていると、男子高校生が入ってきた。確か、轟家の次男だっけ・・・名前は確か?
「俺は夏雄だ。よろしく」
そうそう夏雄、思い出した。そんで夏雄はミルコのほうを向いて
「親父を止めてありがとう」
「お礼を言う相手を間違ってるぜ。私じゃなくてそっちに言いな」
「・・・え?」
「兄ちゃん、ミルコの言ってることは本当だ。彼が助けてくれたんだ」
ミルコと焦凍がそう言うと、驚いた様子でこっちを見ている。
「言ったじゃない。この子が止めてくれたって」
「いや・・・だがまだ子供だぞ。親父を止められるわけ」
「言っとくがそいつ、私より強いぜ」
「マジか?!!」
驚く夏雄をよそに、俺はおいしく夕食をいただいている。というかこいつ今までどこに行ってたんだ?
「ああ、親父と言い合って、そのまま外に出てたんだ。それであんたらが親父を止めてくれたって姉ちゃんから聞いて」
「まあな、彼に思うところがあるからな。それとエンデヴァー、いい加減入ってこい」
俺が大声でそう言うと、覚悟を決めたのか部屋に入ってきた。
「親父、何の用だ」
「待て待て、俺が呼んだんだから・・・さっさと座れ」
「いや・・・だが」
「俺との約束を忘れたか?関係を修復するんだろ?さっさと座れ、轟 炎司」
俺が語彙を強めて言うと、渋々席に着いた。まったく、世話のかかる親父だ。
「関係を修復って、どういうことなの?」
「俺があることを教える条件に約束させたんだ。関係を修復しろって」
「なんでそんなこと」
「トップヒーローがこんなんじゃ俺らが困るからだ。それに俺らにも利がある提案はした。そうだろ?」
「ああ・・・そうだな」
まあ、それが目的じゃなかったが・・・ああ、そうそう
「それと今回の件でエンデヴァーを諫めたのはミルコってことにしてくれ」
「・・・え?」
「おいおい、どういうことだ」
「単純な話、俺がエンデヴァーをボコボコにして諫めたと言っても誰も信用しないし俺らが困る。だからこそ、ミルコを連れてきたし」
「ああん?私に嘘をつけってことか」
「まあな」
俺の存在は公にするのは色々とマズい。だから、スケープゴートにするためにミルコを連れてきたんだ。ちなみに
「断っても俺が噂をバラまく。子供がエンデヴァーをボコボコにしたのとミルコがエンデヴァーをボコボコにしたの、周りはどっちを信じると思う?」
「子供って・・・何歳なんだ?」
「12歳だな」
「え、焦凍と同じ」
メチャクチャ驚いているが、見た目相応の年齢だと思うけどな
「その年で親父とやり合ったのか」
「あんなもん、やり合ったと言えない。本気のエンデヴァーを相手に勝てるわけないだろ」
「いや、お前なら普通に勝てるだろ?」
おいコラミルコ、余計なこと言うな。
・・・・・・
「いや~、飯美味かったな」
「冬美さんが作ってたんだって?メチャクチャおいしかった」
「なんだ、もう名前で呼んでるのか?」
まあな、名字で呼ぶとほかの一家メンバーと被るんだよ。
「これでお前の目的は達成したってことでいいんだよな」
「ああ、少なくともエンデヴァーの暴走は防げたし、家庭内の問題も・・・たぶん、大丈夫」
正直、不安だらけだが・・・さすがにこれ以上は部外者がどうこうできる話じゃない。
焦凍とも連絡を交換で来たし、上手くいけば雄英高校入学時には原作以上の実力を身に着けさせることもできる。
予想外の出来事に内心焦っていたが、予想以上の成果を得られたことに満足しよう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回、色々な要因が重なり見事なまでに原作クラッシュしてしまったわけですが、これはオリ主の読み違いもありますが、周りが想像以上に頑張ったということもあります。
ただ、すべて悪いことに繋がるわけじゃなく、今回の件で轟一家の関係が改善されるのは確かで、主要キャラの強化にも繋がっています・・・なお、この影響は後々原作からの乖離に大きく繋がります。
第3章はこれで終了となります。4章開始までしばらくの間お休みをいただきます。次の投稿までお待ちください。
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