俺の発現した個性が【オール・フォー・ワン】だったって、マジ?!!   作:AC6はいいぞ!!

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約4か月ぶりに投稿を再開します。


第6章【雄英高校襲撃編】
ep48:USJ襲撃事件を超える雄英襲撃事件勃発


 

「え~、今日のヒーロー基礎学だが…俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見る事になった」

 

 

 

学級委員長の選出とマスゴミの乱入騒動から数日後。今日の午後の授業はそれまでとは少し違う雰囲気で始まった。相澤先生とオールマイトに加えてもう1人の先生が参加するのか。ここは原作通り、オールマイトは・・・何でいないんだ?

 

 

サーの予知ではここ数日は特に事件は起こらないと言っていたが・・・本当にそうなのか?

 

 

「は~い!!何するんですか?」

「災害水難なんでもござれ人命救助レスキュー訓練だ」

「レスキュー・・・今回も大変そうだな」

「ね~」

「バカおめぇ、これこそヒーローの本分だぜ!!鳴るぜ、腕が!!」

「水難なら私の独壇場。ケロケロ」

 

 

正直な話、注意して欲しいところだが、説得材料もない以上どうすることもできない。こうなった以上、ヴィランが来た場合は全員倒して全員生還を目指すしかない。

 

 

「こういうタイプだった、くそう!!」

 

 

訓練場行きのバス。その車中で頭を抱える飯田。

 

 

バスに乗り込む際、委員長モード全開で誘導したのは良いが、バスの座席が所謂2人がけの前向きシートばかりではなく、横向きのロングシートも混在した仕様だった。これでは出席番号順に並んでいても意味がないため俺達はそれぞれ適当に座席に座り、バスが移動を開始した。

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

「私思った事を何でも言っちゃうの。緑谷ちゃん」

「え?!!あ、はい。蛙吹さん」

「梅雨ちゃんと呼んで。あなたの【個性】、オールマイトに似てる気がするのよね」

「ッ?!!」

 

 

おお、勘がいいね。原作を知っていたとはいえ、ここまでピンポイントで言い当てるとは。

 

 

「そ、そうかな?オールマイトに似てるのは嬉しいけど、僕なんかまだまだ・・・オールマイトの足元にも及ばないよ」

「まぁ、緑谷もすげぇけど、オールマイトとは比べ物にならねぇよな。あと陰奪兄妹もな。でもさ、かなり強力な増強型だろう?」

「うん、僕の【個性】は【超パワー】。全身にエネルギーを纏って身体能力を増幅する【個性】」

 

 

さすがに【ワン・フォー・オール】を名乗れないから俺同様に【超パワー】の個性で偽装している・・・もっとも、俺の場合は偽装ではなくなったが。

 

 

「個性把握テストの時、陰奪が1年前に【個性】が発現って言ってたけど、本当なの?」

「うん。1年前に発現してね。そこから練習したんだ」

「1年でそこまでできるってすごくないか?」

「いや、全部君のおかげだよ、小学2年の時に偶然出会った彼に声を掛けてもらえなければ、僕は今よりもずっと弱かったと思う」

「まあ、今と比べると比較にならないほど弱かっただろうな。実際、出会った頃はもやしのような身体してたし」

「うぐぅ・・・ほんと、あの時は鍛えていなかったことに後悔してばかりだったよ」

 

 

その後は頑張って鍛えた結果、原作以上の仕上がりを見せているのもまた事実。そう言った意味では、間違いなくヒーローになれる素質があると俺は思う。

 

 

「比較にならないほど弱かったと言われてもな」

「私相手にも負けてたしね」

「うん・・・そうだね」

「これは推測でしかないけど、俺と会って身体づくりをしてなかったら・・・超パワーで簡単に身体を壊していただろうな。あと、格闘技も身に付けてなかっただろうから、それこそ先日の対人訓練ではボコボコにされること間違いなし」

「ハァ!!当たり前だ!!」

 

 

実際、原作ではボコボコにされてた。まあ、試合には勝ったが実力面で見れば、勝てる要素は皆無と言っていい。

 

 

「でもさ、強化型のシンプルな【個性】はいいな。派手で出来る事が多い!!」

「俺の【硬化】は対人じゃ強ぇけど、いかんせん地味なんだよな」

「僕は凄くカッコいいと思うよ。プロにも十分通用する【個性】だよ」

「プロな~、しかしやっぱヒーローも人気商売みてぇなとこあるぜ!!」

「そういう意味で考えたら、陰奪兄妹、ベネット、渡我、緑谷、轟、爆豪あたりが派手で強いってことになるか?」

「爆豪ちゃんはキレてばっかだから、人気出なさそうね」

「んだとコラ!!出すわ!!」

「ホラ」

 

 

人気は・・・確かに出ないだろうな。こういっては何だが、爆豪は性格が悪すぎる。林間学校の時に狙われたのはある意味当然ともいえる。

 

 

「この付き合いの浅さで既に、クソを下水で煮込んだような性格と認識されるって、すげぇよ」

「てめぇのボキャブラリーは何だコラ!!殺すぞ!!」

 

 

おお、爆豪相手にそういう風に表現できるなんて、意外と言うな、瀬呂も。

 

 

「もう着くぞ。いい加減にしとけよ」

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

「すっげぇ!!USJかよ?!!」

「水難事故、土砂災害、火事・・・etc.」

「あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も・・・ウソの()災害や()事故ルーム()!!」

 

 

 

訓練場の規模に驚きの声を上げた切島の声に答えるように現れたのは、今回の講師の1人である13号先生だ。

 

 

「スペースヒーロー13号だ!!災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーロー」

「わ~、私好きなの13号!!」

 

 

オールマイトはまだ来ない・・・どういうことだ?さっきオールマイトも含めた3人体制で見ると言っていたのに。

 

 

「13号、オールマイトは? ここで待ち合わせる筈だが」

「先輩それが・・・通勤時に立て続けに事件が発生したせいでまだ通勤していません」

「不合理の極みだな、オイ」

 

 

・・・おかしい。オールマイトが解決した事件は原作では3つ。それも弱体化していても1時間で解決できた。それなのにまだ対応に追われてるって、どんだけ事件が立て続けに発生したんだ?

 

 

俺が不審に思っていると、13号先生が授業を始める前の説明に入った。

 

 

「え~、始める前にお小言を1つ、2つ・・・3つ・・・4つ」

 

 

丁寧に指を折りながら、話す内容を確認した13号先生は俺達全員の顔を見渡し、話し始めた。

 

 

「皆さんご存知だとは思いますが、僕の【個性】は【ブラックホール】。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

「その【個性」で、どんな災害からも人を救い上げるんですよね」

「ええ・・・しかし、簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう【個性】がいるでしょう」

 

 

【オール・フォー・ワン】がいい例だな。簡単に人を殺せもするし救えもする。まさに何でもありの【個性】だ。

 

 

「超人社会は【個性】の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立っているようには見えます」

「しかし、一歩間違えば容易に人を殺せる『いきすぎた【個性】』を個々が持っていることを忘れないでください」

「相澤先生の個性把握テストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイト先生の対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います」

「この授業では心機一転!!人命の為に【個性】をどう活用するかを学んでいきましょう。君達の力は人を傷つける為にあるのではない。救たすける為にあるのだと心得て帰ってくださいな」

「以上。ご清聴ありがとうございました」

 

 

13号先生の話が終わると同時に俺は【電脳】を駆使して、エアと連携しながら周囲を警戒した。USJ襲撃事件ではこの時点でヴィランの襲撃があるのだが

 

 

『・・・何もない?』

『そのよう・・・?!!、レイヴン、襲撃です!!』

 

 

エアの警告に俺は周囲を見渡す。だが、ヴィランの影はなかった。

 

 

『レイヴン、聴力を強化してください!!』

 

 

エアの指示で聴力を強化する。聴力を強化したせいで数多の情報を無秩序に収集してしまうがエアが情報を処理してくれるおかげで負担は少ない。

 

 

エアが処理した情報に含まれていた音声の多くは悲鳴。しかも1箇所だけじゃない。複数個所で悲鳴が上がっている。

 

 

「相澤先生、校舎にヴィランの襲撃です。急いで対処を」

 

 

俺はそれだけ言うとすぐに校舎の飛んで向かった。校舎にたどり着くまでの十数秒、俺は思考を加速し、早急に情報の整理を行った。

 

 

『なんでUSJどころか雄英高校そのものが襲撃されてるんだ!!』

 

 

嫌な予感がしていた俺は事前にエンデヴァーとギルドに近場の町でパトロールを依頼していた。サーの予知ではなんともないと言ってたが、嫌な予感が拭えなかったため万が一の備えとして頼んでいた。

 

 

エンデヴァーはめんどくさがっていたが俺の話を聞き、何か起きると判断して事務所のメンバーをできる限り総動員して来てくれていた。だからこそ、多少の問題が起きても問題ないと思っていた。それなのに

 

 

『レイヴン。近場の町にも脳無が出現しました。それもかなりの数です。そのせいで救助に来れません』

『ここまで想定済みか。面倒な』

『幸いなことにエンデヴァー事務所とギルドで何とか対応できそうです』

 

 

もっとも、ヴィランの数もかなり多く、エンデヴァーたちがいなければ、このままでは多くの死傷者が出ることは避けられなかったとのこと。ハッキリ言って、非常にマズい状況だ。

 

 

『また、全国規模で通信障害が発生しています。あらゆる通信機器が現在使用不可となっています』

 

 

救助に来れないようにするためにこのような手段を用意していた相手の用意周到さに嫌気がさす。通信妨害対策で【テレパス】でやり取りできるようにしていたおかげでブランチ内での連絡は可能ではあるが、通信障害が全国規模で発生しているのが気になる。

 

 

救助が来れないようにするのが目的なら雄英高校周辺だけでいい。わざわざ全国規模で発生させると言うことは・・・何か別の目的があるのか?

 

 

とてつもなく嫌な予感がする。だが、嫌な予感の根拠を示すことができず無駄に考えることを嫌い、俺は無理やり思考を切り替える。

 

 

周囲の状況を確認すると、あちらこちらから悲鳴が聞こえる。先程よりも数が増えていることから、被害が拡大しているのだろう。ふと目線を下げるとヴィランが校舎に向かって進軍していた。その中には脳無の集団も混じっていた。

 

 

「冗談がキツイぞ」

 

 

俺は即座にヴィランに電撃を浴びせ、無効化する。やはりと言うべきか、雄英バリアが発動しておらず、雄英高校はヴィランの襲撃に対して無防備となっていた。

 

 

通信障害のせいで周囲からヒーローの増援は期待できない。このままではヴィランの襲撃を防ぎきることができず、ヒーロー社会の崩壊が始まる。それだけは避けないといけない。

 

 

『ブランチも出るぞ。トゥワイスは雄英高校を中心に各地に出現したヴィランを対処してくれ』

『数はどうする?』

『無制限だ。この際倒されて泥にされるところを目撃されても構わない。とにかく数を出してなるべく被害を抑えてくれ』

 

 

トゥワイスの複製体は耐久性が担保される限りは無限に増殖できるが、増殖すればするほど耐久力が落ちていく。高性能な装備を身に付けてはいるが、その装備も【2倍】で増やしている以上、耐久力の低下は避けられない。

 

 

身バレを防ぐという意味でも【個性】の特定につながる要素を排除したいが、残念ながらそんなことを言ってられる状況ではなかった。

 

 

『私たちはどうする?』

『シーカー、ナガンは1-Aのほうに行ってくれ』

『レイヴン、あなたの複製体は?』

『校舎のほうだ。どうやらかなりの強敵がいるみたいだ』

 

 

俺はそれだけ言うと、校舎で生徒を襲っていたヴィラン、脳無の頭を粉砕した。生徒は悲鳴を上げ、すぐさまその場を後にする。本来であれば、殺人ともとれるこの行為を人前で行うべきではない。だが、そう言ってられる余裕は俺になかった。

 

 

「もしかしたらと思ったが、冗談キツイぞ」

 

 

校舎を襲っていた脳無は全部で7体、1体倒したから残り6体。どいつもこいつも体が黒い、ハイエンドだ。だが、問題はそれだけではない。こいつら全員、同じ姿をしていた。そして、俺はその姿に心当たりがあった。

 

 

『エア、どうやら俺らの想像以上のことが起こっているようだ』

『そんな・・・ありえません』

 

 

エアがそう思うのは無理はない。俺自身もあり得ないと感じているからだ。

 

 

フードちゃん

原作でエンデヴァーを襲撃したハイエンド脳無。こちらの世界では5年前の殻木抹殺時にほかの脳無のプロトタイプごと消し去っている。本来いるはずのない存在がそこにいて、しかも増えている。

 

 

『悪夢もいいところだな』

『レイヴン、さらに悪い話だよ。今USJにいるんだがヴィランに襲われている』

『やはりそこにも出たか』

 

 

話を聞くに、USJのほうは原作同様、チンピラが大半を占めており、主犯は死柄木と黒霧。それと近くに脳無が1体。

 

 

『対処はできたか?』

『レイがヴィランが現れたと同時に対処しようとしたけど一瞬でUSJの近くに転移させられた』

『なに?!!』

『それどころか要護衛対象が全員転移させられた。幸いなことにUSJの近くだが、そこにヴィランが出た』

 

 

要護衛対象・・・って、薫たちも飛ばされたのか!!黒霧の仕業か?いや、それよりも

 

 

『敵の強さは?』

『雑魚ばかりだが数が多い。どうする?』

『・・・万が一を無くしたい。ナガンとシーカーはそっちに行ってくれ』

『USJはどうする気だ?』

『ナガンとシーカーの複製体を向かわせる』

 

 

本当であれば本体のほうをUSJに向かわせたいが、万が一のことを考えるとその選択肢を取ることができない。

 

 

『そっちは私たちでなんとかする。あんたは目の前のことに集中しな』

 

 

その言葉を聞くと同時にフードちゃんからの触腕攻撃をかわす。ナガンの言う通り、気を抜いて対処できるような相手ではない。先生たちも別の場所でヴィランと交戦を開始した。数が多く、こっちに援護に来ることはできない。

 

 

こうなった以上、多少機密が漏れても構わない。そう判断した俺はブランチを前面に出してでも被害を最小限に動くよう指示を出した。

 





最後までお読みいただき、ありがとうございました。

『USJ事件』あらため『雄英高校襲撃事件』編の開幕。『雄英高校襲撃事件』編は3日ごとに投稿予定です。
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