底辺ダンジョン配信者がトラップ踏んだらTS天使になりました!?   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

119 / 127
活動休止

「いや、馬鹿じゃないの」

 

 事情を説明したら東横がマンションに乗り込んできて私と大和、長門にそう言った。

 

「あのねぇ家族でそういう事をするのはいけない事なの! イブキが元男ってのもあるから性教育についてどう教えれば良いかわからなかったんだと思うけどね···混血共の崇拝を舐めていたね。抑圧されていたからその反動でここまで馬鹿な事になるなんて思わなかったけど」

 

「ごもっともです」

 

「大和も長門もイブキに何かあったらできちゃった子供をどう育てるの? まだ二人は子供で経済力も何も無いんだよ。私は二人が頭の良い子だと思ってたけどがっかりだよ」

 

「イブキはもっと家庭の時間を作らないと駄目。クランが軌道に乗ったのだから一旦加熱した民意を冷却する意味合いも込めて長期の休みを取った方が良いよ」

 

「いや、でもそれやるとコントロールが」

 

「今もできてないんだから良いでしょうが。星持ちも今は複数人居るし、クランを引っ張れる幹部や教官の数も増えた。確かにイブキの能力ありきの新人教育だけどイブキのありがたみが薄れる結果に繋がるし、毎年来る人をばかすか採用していたらクランが人数過多になるよ」

 

「今でも収益が大幅に上回っているからいいけど、人件費三百億とか馬鹿みたいな金額になってるんだから」

 

「はい···」

 

「ちなみに今のガイアクランのナンバー二って誰よ」

 

「月精、次がスカーレットと山姫」

 

「スカーレットは倫理観飛んでるけど月精と山姫はしっかりしているから大丈夫でしょう」

 

 と皆が言わなかった注意というかお叱りを頂いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず家族会議を開き、どうするか決めるが、まず堕ろすと言うのは選択肢に入ってこない。

 

 神と神の子供なので神が産まれることは決まっているため、下手に堕ろせば祟りが起きそうであるからだ。

 

 で、産まれた子供は私の子供として育てると決めた。

 

 そして心身のコントロールをする為にも一年···いや、二年間は俗世から離れる選択をしようという話になり、マーちゃんこと辻聖子の居るダンジョン【ヘブン】にて再修行をすることになった。

 

 特に大和の能力のコントロールを身につけ、心と体の乖離を整える。

 

 長門は世間の目から離れることでストレスを軽減すること。

 

 そして私はクランが私が居なくても回るのを確認するために···それぞれの目的を持って活動を一時的に休止すると決めた。

 

 まず幹部にその事を伝えると半数が私が居なくなる事によるデメリット(実働部隊とトップが分離しているため事務業務が円滑に回っているのを崩す必要があるのか)をあげたが、スカーレットが

 

『いつまでもイブキに頼りきりというのは赤ん坊と同じ。今こそ自立するべきとスカーレットは意見を述べます』

 

 と私が離れることに対して賛成を表明し、しかもただ休むのではなく、魔法理論のさらなる知識の習得を目的とした修行と、今まで家族の時間の大部分をクラン運営に注がれていたので一度しっかり家族の時間を取った方が良いという雰囲気になり、許された。

 

 スポンサーの上役にも事情を説明したら、そのようなスキャンダルを抑えるためにも今回の雲隠れはした方が良いだろうという話になり、明聖社は利益がしっかりしている以上は次世代を育てる意味でも私のワンマン体制から脱却した方が良いと言われた。

 

 どうやらスポンサー達には私のワンマンクランに思われていたらしい。

 

 土岐先生と平良先生にもこの事を話すと居ない間にクランに対し狙い撃つような政策は取らない事を約束してくれた。

 

 というか土岐先生は来年には国政参加を表明し、ドタバタしている時期なのにこちらの我儘を聞いてもらいありがたかった。

 

 小学校の方にも子供達が動揺しており、今一度倫理観を教え直すと説明し、最初はこの時期の学校の大切さ及び人格形成において学業から離れる危険性を言われたが、私にも責任はあるが、学校側にも今回の妊娠の責任があるのではないかと言うと黙り、二年間分の教材を渡され、戻ってきた時に勉強が遅れているようであれば特別学級にて再教育をしますと言われ、学校側が折れた。

 

 そして全ての根回しが終わってから、配信にて体調不良を理由に活動休止を発表。

 

 もうベテランと言われる域に到達していただけに反響は凄まじかったが多くは必ず戻ってこいというものであった。

 

 

 

 

 

 

 お盆の日、探索者協会の許可を取り、墓のダンジョンに行くとやはり大きな墓があった。

 

 ギミックを操作し、地下に進むとマーちゃんの分身が座っていた。

 

 事情を説明すると、頷き、私達に催眠をかけて転移のトラップを発動させるのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。