底辺ダンジョン配信者がトラップ踏んだらTS天使になりました!?   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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大和、長門の誕生日

「いい加減防具揃えないといけないよなぁ···」

 

 私はそう呟いて明聖社の担当に電話をする。

 

『勿論用意させてもらいます! 明日カタログを持って向かわせてもらいますね』

 

 と言われ、子供達は東横に任せて、翌日の午前中にマンションに来た担当の方が持ってきた数冊のカタログから自由に選んでくださいと言われた。

 

 事前にSNSで私に似合う防具のコンセプトをアンケートしたところ、剣を持たない姫騎士という案が最多得票され、それを元にカタログから選んでいく。

 

 私自身髪色が青黒い色なので鎧の色は鋼色が逆に似合う為、カラーリングはいじらない。

 

 籠手も一年以上使ってきたので愛着があるが、適正レベルを超えそうなので同型の強化モデルを選択する。

 

 長袖のインナーは十着とりあえず支給してもらえるらしく、モンスターの繊維と化学繊維を織り交ぜて作られた強化繊維で、蒸れにくく、斬撃、打撃や一部魔法に耐性がありながら色落ちしにくく、洗濯機で洗えば血もちゃんと落ちる様になっているらしい。

 

 金属部分は肩当て、胸部、腹部、腰で西洋甲冑に近い。

 

 肩当ては至ってシンプルな曲線の物で、ただ肩の可動域を阻害しないで攻撃を守るだけに注力している。

 

 せっかくなので後藤家の家紋をここに入れてもらった。

 

 うちの本来の家紋は円の中に上向きの五本骨扇が入った家紋だが、親族と絶縁状態ってことと決別を意味して扇の向きを下にして円ではなく正六角形に変えた。

 

 デカい胸を収める為鎧の胸部部分はひし形で頂点が山の様に盛り上がって四枚のプレートを合わせるようになっており、頂点には魔法の補助及び属性魔法の軽減にハンドボールサイズの魔石が正方形のキューブ状に加工されて埋め込まれている。

 

 腹部は前方後円墳の様な模様が掘られており、魔石を粉末状にし、白色の着色料と混ぜてくぼみに塗られており、こちらは治癒魔法の補助の効果があるらしく、女性は生理痛や腹部から来る不調をこの鎧を着ていれば抑えてくれるらしい。

 

 この体になってから生理は何度か来たが生理痛で苦しんだことは無い。

 

 少し下腹部に違和感があるな〜ということ血が出るくらいでナプキンをしていないとヤバいことはヤバいが。

 

 腰はミニスカートみたいになっており、布ではなく金属のプレートが折り重なっている感じで、一枚一枚が特殊金属でできており、擦れてもプラスチックみたいな軽い音しか鳴らないらしい。

 

 靴やストッキングも紹介され、革製に見える膝まであるロングブーツに蒸れにくい黒のストッキングを履く感じだ。

 

 ストッキングは流石に明聖では作ってないと言われたが、子会社で下着類を作っている会社があるのでそこに注文する形となった。

 

 最後にマントをお願いした。

 

「マントですか?」

 

「はい、スポンサーのロゴ入りのマントを用意してもらいたいのです。あとこの鎧だと背中の防御が弱いと感じまして」

 

「長さはどうしますか?」

 

「膝くらいまでのロングマントでお願いします」

 

 マントはカタログに無かったが自社ロゴを入れる為かこちらも支給してくれることになった。

 

 一応他のスポンサーには防具を作った際にロゴを入れる約束をしていたので、各社のロゴを担当の方に持ち帰ってもらった。

 

 大きさは全社同じ大きさでお願いをし、その後体のサイズを測り、その日は解散となった。

 

「では二週間以内に届けられるように努めますのでよろしくお願いします」

 

「こちらこそよろしくお願いします」

 

 

 

 

 

「ハッピバースデー!」

 

 三月、大和と長門の一歳の誕生日となった。

 

 二人は最近スプーンとフォークの使い方を覚え、乳離れも終えた。

 

 最近はお粥風ではなくちゃんとしたご飯を食べることができるようになり、とにかくなんでも好き嫌い無く食べる。

 

 私は幼少期は偏食家だったので大和と長門も偏食家になると思っていただけに意外であった。

 

 川嶋さんや赤羽さんからは好き嫌いしない事に凄い羨ましがられた。

 

 ちなみに大和はご飯が好きで丼物にすると凄い喜び、長門はけんちん汁や豚汁、味噌汁等の味噌ベースかつ具だくさんの汁物が好きだったりする。

 

 あと二人共焼いた野菜が好きらしく、玉ねぎやピーマン、人参等の焼き肉とセットで食べるような野菜をタレもつけずにバリバリ食べる。

 

 一度支部直属の病院の担当医の先生に発育状況を調べてもらったところ、全体的に同じ年の幼児に比べるとだいぶ発達しており、レベルの高さが成長に加味している可能性があると指摘された。

 

「まぁ他の子よりも色々な物を食べれるというのは良いことです。身長が九十五センチ、体重も十五キロと二歳児に匹敵する成長をしていますね。ずいぶんと早熟の可能性もあるでしょう」

 

「ちなみにここ最近何かお二人の成長を感じたことは?」

 

 と先生に聞かれたので私は

 

「そういえば長門はお絵描きを大和はボール遊びを始めましたね」

 

 と答える。

 

 先生はだいぶ成長が早いですよと言われ、ちなみにどんな絵を描いていたりするのか聞かれたので私は長門の絵の写真を先生に見せた。

 

「これは···何かの地図ですかね?」

 

「いつもこんな感じの地図みたいなのを描くんですよね」

 

「いや、しかし形の認識をこの時期からしているのは発育が早い証拠ですよ。オススメは足をどんどん使わせてみてください」

 

「足ですか?」

 

「砂場を裸足で歩いたり、散歩をさせてみたりと歩かせることで幼児は色々な事を考えたり感じたりします。他には積み木デビューをさせても良いかもしれませんよ」

 

 と言われた。

 

 その為誕生日プレゼントとして私は二人に積み木と手のひらサイズのキャラクターの人形やミニカー(飲み込めないサイズ)をプレゼントした。

 

 ケーキを食べ終えると早速遊び始め、大和は

 

「ブーブ! ブーブ!」

 

 と言って車で遊び、長門は積み木で家を作って人形遊びを始めた。

 

 こうしてみるとやっぱり発育が早いんだな〜と感じた。

 

 

 

 

 

 大和と長門の誕生日としてチームの皆からも色々な贈り物を貰った。

 

 特に大和が気に入ったのは馬のぬいぐるみで、松田が競馬で人気の馬のぬいぐるみをゲーセンとかで取ってきてコレクションしていたらしく、ダブった物をくれたが、大和はその人形にどハマリし、家では

 

「お馬さん」

 

 と言ってマヨネーズの容器を卒業し、馬の人形と一緒に寝るようになった。

 

 長門は萩原がプレゼントしてくれた五十色のクレヨンセットを大層喜び、毎日絵を描いている。

 

 ただどれも地図の様に見えるのが気になる。

 

 積み木も家というより迷路みたいにして遊んでいるし···ちょっと感性が違うのかもしれない。

 

「マーちゃんは神とか言ってたけど、この子達はどうなるんだろうか···本当に神なのかな? うーんわかんないなぁ」

 

 今のところ発育が早いのと天使病の特徴があるだけの幼児でしか無い。

 

 天上天下唯我独尊とか言い出したりはしていない。

 

「えっとキリスト様とかも赤ん坊の頃は特に何をしたってのは無いんだよね。あれ? あれは神の子であって神では無いか。神の赤ん坊って日本神話とかの方が多いけど? でもこの子達西洋の天使の姿だからなぁ」

 

 これでお坊さんになるとか言い出したらどうしよう。

 

 宗教観がぶっ壊れそうだが···ご利益はありそうだけど。

 

「まぁ元気に育ってくれたらなんでも良いか!」

 

 私は二人を寝かしつけるためにお布団に運ぶのだった。

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