冒頭は少し時間軸が戻ります。
あかりが入院する事態になってから一日たった日の夕刻。
ジャブロー基地のある南米の空には多くの白い雲が…いやロケットが打ち上げられたような雲が空‥‥宇宙に向けて地上から伸びていた。
それはマゼラン級戦艦やサラミス級巡洋艦と言った紲星重工が誇る宇宙艦艇のロケットブースターを用いた打ち上げであった。
ゆかり以下、紲星重工幹部らによって決定されたプロスぺラ討伐。
それはアーシアンによるスペーシアンへの怒りを表していると言えよう。
「やはり…技術こそが鍵となる…か‥‥」
その光景を目撃したアフリカ出身のある男性は決意を新たにし、どこかへと向かった。
時間軸を基に戻す。
プロスぺラが所在する要塞『クワイエット・ゼロ』を捕捉するべく、紲星重工警備隊宇宙艦隊所属の第二連合艦隊は旗艦『タイタン』に座上するティアンム提督の指揮の下、最大速度で急行していた。
第二連合艦隊旗艦 改マゼラン級戦艦…通称アナンケ級戦艦『タイタン』
「何?宇宙議会連合艦隊の第一陣が壊滅した??」
ティアンムは参謀幕僚からの報告に耳を疑った。
「はい。パーメットリンクを掌握可能な多数のMSを保有している模様で宇宙議会連合の艦隊はバリアのような空間に引き込まれオーバーライドでシステムを掌握、制御不能に陥り蜂の巣にされた模様です」
ティアンムは艦隊集結に先立ってクワイエット・ゼロ近郊の宙域にいたサラミス級巡洋艦三隻を合流させずに先行させ、宇宙議会連合艦隊の動向を観測させていたのだ。
そのおかげで宇宙議会連合艦隊の醜態を観測できたのであるが‥‥。
「ふ~む……」
ティアンムは悩んだ。
現時点において紲星重工製の兵器や商品はパーメットを使用していない。
理由としては入手できるのが太陽系内…つまりスペーシアンの領域に限られるからだ。
そもそもパーメットを入手するのだってスペーシアンから莫大なコストを取られるし、入手しても少量のみ。
ほとんどがスペーシアンの独占状態だったのだ。
だったらそんな高コストかつそのコストに見合わない物を導入する意味がないとあかりの判断で紲星重工はパーメットを使用しない商品・兵器の開発にいそしんできた。
その結果、パーメットを使用せずとも敵味方識別可能なシステムを開発し、パーメットに頼らない義手・義足の開発も進み、地球復興も叶ってきた。
まぁそれは一旦おいておこう。
マゼラン級戦艦もサラミス級巡洋艦もレパント級ミサイルフリゲートも果てはコロンブス級多目的輸送艦であってもパーメットを使用していないのでシステムを掌握される心配はない。
気がかりなのは観測されたデータストーム外からの攻撃が可能か否かであるがメガ粒子砲が効かなかったとしても最悪ミサイルや無誘導ロケット弾の弾幕を雨霰と浴びせれば時間はかかるであろうが撃破はできる。
しかし、ティアンムの頭を悩ませたのはスペーシアンの動向である。
スペーシアン側も傲慢かつ横暴であるが一部は馬鹿ではない。自分が考えたようにデータストーム外からの攻撃を試みるはずだ。
実際偵察中のサラミス級から第二陣と思われる宇宙議会連合艦隊が確認されたと報告を受けている。
スペーシアンの誘導ミサイルはパーメットを使用しているので攻撃手段としてジャックされる可能性が高いがこっちは実弾なので普通に運用できよう。
しかし、それを見たスペーシアンがどのような反応を示すか分かったものではなかったのだ。
「どうしますか?」
幕僚らも同じ考えに至ったのかティアンムに尋ねる。
「いや…判断は本社の幹部会に任せよう。我々は諜報部の入手した情報に基づき、作戦行動に入っているのだ」
それから数日後…
クワイエット・ゼロも移動しているので第二連合艦隊は必死に追いかけ続け、ようやく捕捉できたが原作でシステムの掌握が完了した頃になってしまった。
(特殊部隊エコーズ隊員であるニカはこの制圧作戦に原作同様に協力しており、独断であったが後にゆかりからおとがめなしとされている)
「遅れましたか‥‥」
「まぁしかたあるまい。っ!?」
そう言いあっていた彼らの目前で突如としてクワイエット・ゼロが光に包まれた。
次回 破壊命令
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