モビルワーカーが発売されて半年…紲星重工が創設から一年が過ぎた。
今日もあかりはスラム街…いや“かつて”スラム街だった街にある家からセイカの運転する車に乗って出社していた。
そして会社の前に達すると群衆に車が取り囲まれた。
別に何のことはない。彼らは紲星重工への就職希望者たちだ。
「あかり社長!私たちも採用してください!!」
「俺もお願いします!!!」
「わ、分かりました!分かりましたから!!とにかく就職センターの受付に申し込んできてください!お願いします!」
ここのところ毎日のように各地からアーシアンの就職希望者があかりの出勤の時に詰めかけて採用してくれと迫ってくるようになったのだ。
おかげであかりの出社に手間取ってしまうことがしばしば…。
なにはともあれ、あかりは出社してから書類を精査していたが…。
「おおう…。これは予想以上ですね…」
なんとモビルワーカーが大成功しているという報告であった。
新興企業である紲星重工が大々的に発表したモビルワーカーは一時注目を集めたが初期は全然売れなかった。
しかし、地球ではその安さから多いに売れ、そこでアーシアンを超安月給かただ同然に働かせているスペーシアンの会社役員の目に留まった。
そしてモビルワーカーの利便性に気づいて紲星重工にわざわざ足を運んで説明を聞いた後、大量購入の交渉を進めるように上層部を説得してその会社がフロントでも使うようになってから注文が殺到。
この時、『スペーシアンって手のひら返しが早すぎません?』とゆかりが呆れたほどであった。
おかげで本社併設の工場だけでは手が足りなくなってきて各地の土地を買いあさって旧東京都一帯の土地を保有し、工場を増設しまくった紲星重工は作っては売れ、作っては売れるという絶頂期になっていた。
とはいえただ工場を建てるのではなく、その工場を起点に周辺のアーシアン社会にも利益が回るように仕組んだあかりの先見の明によって荒廃していた旧東京は各地でアーシアンの社会が発展し、小規模ながらも都市が出来上がってきていたのだ。
「にしたっていまだに就職希望者が絶えませんね~。多少は都市にも自営業者が出てきてるでしょうに」
「そんだけあなたの会社は希望の星になってるんですよ」
「あ、ゆかりさん」
未だに自分の会社への就職希望者が絶えないことにあかりは疑問を持っていたがアーシアンでありスラム街出身のゆかりは分かっていた。
「うち以外にしっかりと給与が支給されて衣食住が保証されている職場は地球上ではありませんからね?集中するのも当然ですよ」
そう言うわけである。
紲星重工 製造工場
「オーライ!オーライ!」
紲星重工の工場では今日も大量のモビルワーカーが製造されていた。
「いや~。あかり社長には感謝しかないな!!俺たちアーシアンにしっかりとした職場と給与をくれたんだし!!」
「それだけじゃないぞ!家がない奴には社宅を用意してくれているんだと!こんなにいい会社が他にあるかよ!!」
あかりとしては前世の苦労から社員が喜びそうな施策を予算が許す限り全面的に取り入れてきただけだったのだがアーシアン達からしたらこの紲星重工の社員への施策は天国のように思えたのである。
そもそも地球での町はほとんどがスラム街や難民キャンプのようなもので、一部の都市はスペーシアン主導の運営なのでアーシアン達は奴隷扱い…いや一部地域では奴隷の方がまだましと言う扱いを受けることも珍しくないのだ。
なので現在の地球圏では紲星重工はアーシアン達からすればいい意味で異常なのである。
ユーラシア大陸 某所 旧シベリア鉄道線路跡地
『異常はないな?』
『ああ。というかもういいだろ?帰ろうぜ』
『ま、それもそうだな。上の連中は絶対に見つけろなんて言ってるがアーシアン共がこの吹雪の中生きていけるはずもないだろ』
ジョイン!ジョイン!
「‥‥行ったね」
「よし、もう大丈夫だ。行くぞ」
「極東の地に我々アーシアンの希望の地が待っているのだ」
シベリアなどのスペーシアン企業に奴隷扱いで働かせられていたアーシアン達はシベリア鉄道の跡地にそって東へ東へと移動を開始していた。
極東の地に楽園、もしくは希望の地が有るという噂を頼りに‥‥。
次回 警備隊創設
警備隊にUCのECOAS(エコーズ)みたいな特殊部隊を用意する予定なんですが運用予定のMSはどれがいいでしょうか?ちなみにジムスナイパーK9とジム・スパルタン、ロトは登場予定です。
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ジムコマンド
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ジムスナイパーⅡ
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ジムスナイパーカスタム