TS魔法少女ミスティレインボー   作:羽黒楓

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第八話 湯伽とは!

 

「湯伽とは! 身分の低いものが高貴なご身分のお方のお体を洗わせていただくことでございます! これは、腹心のものにしか許されない行為ですので、臣下からするととても光栄なことなのです!」

 

 アマリアが言う。

 

「わし、いつもアマリアに湯伽してもらってるのじゃー! 髪の毛洗うの、アマリアとても上手なのじゃー!」

 

 へー。

 まあリリーなんかもともと七歳とかいうし、身体とか洗ってやるのも普通っちゃ普通だな。

 

「じゃ、先に行って来いよ」

 

 俺が言うと、

 

「いいえ! ここでは天使様が一番ご身分が尊いかたですから! 私とリリー様とで、天使さまのお体を洗ってさしあげます!」

 

「それはまずいだろぉ」

 

 だって俺はほら本当は独身おっさんで、でも今は魔法少女だけど……。

 

「だいたい、この衣装脱げるのか?」

「ピュイン! その衣装は着脱可能です。また、魔法によってつくられていますので、洗濯の必要もなく、レインボースパークチェンジ、と叫べばいつでも新品のものに変更されます」

「あ、そ、そう……」

 

 便利だな……。

 

「さあ、湯伽を認めないとなると、目下のものへの侮辱にもなります。私はともかくリリー様には湯伽を認めていただかないと。でもリリー様ひとりではまだ無理ですから結局私が手伝いますが。さあさあ、お風呂に入りましょう」

 

「えー? うー……。まじかぁ……」

 

 なんだかもじもじしてしまう。

 だって、ほら、まずいよなあ?

 

「やったあ! お風呂だお風呂! わしお風呂大好き!」

 

 ピョンピョンと飛び跳ねて喜ぶ七歳のリリーと、

 

「それでは、お風呂を頂戴いたしますよ、天使様」

 

 とすました顔でいう偽女騎士アマリア。

 

「ええぇえぇええ〜〜? いやぁ、参ったなぁ」

 

 とか言って渋る俺を、リリーが引きずるようにして浴室へと連れて行った。

 案内されたのは、まず更衣室。

 更衣室は四畳半ほどの広さだ。三人でちょうどいいくらい。

 っていうかさ。

 俺はなんというか、見た目は美少女でも中身は普通に男なわけで。

 ええと。

 

「では、失礼して……天使様、衣服をお脱ぎになるお手伝いいたします」

 

 といってアマリアはいきなり俺の背中のファスナーをおろした。

 いや待って。

 え、ちょっとびびったんだけど。

 ……っていうか、魔法少女のドレスってファスナーなんだ!

 妙なとこに感動してしまった。

 

「天使様、そんなに固くならないでください」

 

 え、待って、俺が一番最初に脱ぐの?

 リリーが俺の事をじっと見てる。

 そんな中で裸になれっての?

 女の子の裸が見られる、やったーとか思ってたら、俺が一番最初に見られるってことかよ、やばい、緊張してきた。

 アマリアは俺の背中のファスナーを最後までおろし切ると、

 

「あ、グローブされてるんですね、そちらが先でしたか」

「じゃあわしがはずしてあげるのじゃ」

 

 両手のグローブをリリーが外し始める。

 あのさ、女の子二人がかりで服を脱がされた経験、ある?

 

「あ、あ、あ、……」

 

 もう何も言葉が出ない。

 なすがまま、まな板の上の鯉だ。

 

「ブーツも脱ぎますよ」

「靴下も脱がせるのじゃ」

「あら、スカートもおろしますね」

 

 あぁぁぁあああぁぁあぁぁぁぁあああああ!!

 

「まままままって、心の準備が……」

 

 俺は必死に抵抗しようとするけど、美少女と幼女にまとわりつかれて抵抗の仕方がわからない。

 

「んーとんーと、あったのじゃ! ここからファスナーをおろすのじゃ!」

 

 七歳の幼女が俺のスカートのファスナーをおろしていく。

 

 

「あら、さすが天使様、すごくかわいらしいパニエですね」

 

 そういいながらアマリアはずりずりと俺のふわふわのパニエをおろしていく。

 パニエっていうのは、スカートの中にはいている、ふわふわひらひらのあれだ。

 っていうか、魔法少女のパニエってこれ、ウエストがゴムなんだな……。

 とか言ってる場合じゃない、上着も取り去られ、スカートもおろされ、いまや俺はもう、下着とソックスしか身に着けてないやばい姿。

 

「ほう……天使様、お下着姿も……かわいらしいですね」

 

 ばか、アマリア、あんまりじっくり見るな、ひゃああ、なんか知らんが顔が火照ってくるのを感じる。

 

「おお、おねえちゃんは下着もファライルのお花みたいなのじゃな、ピンク色で可愛らしいのじゃ!」

 

 いきなりおねえちゃんとか呼ばれて背すじがゾクッとした。

 だってさ、兄弟のいない一人っ子の独身おっさんだぜ。

それでも、お兄ちゃん、ならまだわかる。  

 まさか“おねえちゃん”と呼ばれるだなんて!

 想像もしたことのない呼ばれ方をして脳みそがバグるぜ。

 

「天使お姉ちゃんはかわいいのじゃあ!」

 

 リリーは俺の事をおねえちゃん呼びすることにしたらしい。

 一応、俺の許可もとってからにしてほしい。

 おにいちゃん、ならまだしも、おねえちゃん、って。

 言われた瞬間、びっくりしちゃったじゃないか。

 っていうかさー俺は中身おっさんなのに、こーんなかわいいデザインのピンクのブラとショーツ姿で人前に立っているなんて、脳みそのどこかで精神崩壊警報のアラートが鳴り響いている気がする。

 あ、あ、あ、こらアマリア、勝手に俺のソックス脱がすな。

 さらには。

 アマリアが俺の背中に回り――。

 プチン。

 突然ブラのホックが外された。

 

「ウヮホ!」

 

 思わず変な声が漏れた。

 俺の上半身を守っていた最後の一枚が、なんの前触れもなく取り去られたのだ。

 本能的に胸を腕でかくす。

 いやまって、俺もともと男なのに、本能ってなんだよ!

胸を隠す習慣なんてなかったのに、この美少女の身体になっちゃったからか、女の子の防衛反応が身についちゃったんだろうか?

 っていうか、上半身裸ってだけでこんなにも心もとない気持ちになるのか女の子って!

 自分で自分の胸を直に触って改めて分かったけど、俺のおっぱいはすごく控えめな大きさだなー。

 発展途上というかなんというか。

 

 そして。

 ついに。

 

「天使様、こちらも失礼して……」

 

 アマリアが最後の一枚に手をかけた。

 

「ば、ばかやめろってそれは自分で……」

「だめです、そんなくねくねしてはいけません。尊い方なのですから私達にお任せください。仕方がないですね。妹君様、私が抑えているので妹君様がおパンツを脱がせて差し上げてください」

「わかったのじゃー!」

 

 アマリアに後ろから身体を押さえつけられ、リリーが俺のパンツ(手をかける。

 

「暴れないでください、あなた様は尊い方なのですよ!」

 

 まて〜〜! 尊い方をなぜ羽交い締めにしてパンツおろすんだ、やめ、あ、まじ、はずか、ああ〜〜!

 ひ、ひぃぃ~~~!!

 

 素っ裸に、なっちった……。

 両手で胸と股間を隠す。

 なにこれなにこれ恥ずかしっ!

 アマリアはそんな俺の裸体を見るとほっぺたを上気させてほうっ、とため息をついた。

 

「世界で一番美しいお姿ですね……」

 

 そ、そんなにじっくり見るなー!

 恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!

 

「じゃこっちなのじゃー」

 

 リリーが俺の手をとって浴室へ導く。

 俺はもういわれるがままに。

 浴室内はそんなに広くない。

 洗い場なんか、俺を含めて三人も入るともうぎゅうぎゅう詰めだ。

 浴槽だって三人入れるかどうか……。

 

「天使様、お湯をかけます……まあ素敵なお髪《ぐし》……」

 

 ツインテールはほどかれちゃった。

 こうなると俺の髪の毛ってすげえ長いんだな。足首くらいまであるぞ。

 長いピンクの髪の毛を手に取って、アマリアはうっとりとした表情をしている。

 俺はもう観念してぎゅっと目をつぶって我慢することにした。

 まな板の上の鯉ってやつだ。

 シャンプーらしきもので俺の髪を丁寧に洗い始めるアマリア。

 ああ、でもこれ、まかせちゃうと気持ちいいかも……。

 じっくりと時間をかけてシャンプーがおわり、流し終わると、今度は、

 

「わしも洗うのじゃー」

 

 七歳のチビ少女リリーは、石鹸のついた手で俺の身体中をぬるぬるとこすり始めた。

 

「や、やめ、くすぐった……!」

「では私も」

 

 アマリアまで俺の身体を撫でまわし始めた。

 ぬるぬるぬるぬるぬるぬる。

 待っていったい俺今なにされてんだ? え、これがこの国の風習なのか、ちょっとまってそこはそこはまだ自分でもさわったことないからこわいこわいこわいこわ

 やばやばやばいややややばば

 あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ……

 

「お尻洗いますわ。立ってください」

「立つのじゃー!」

 

 やめやめやめ、

 え、うそうそうそうそうそ

 まてそこはきたな

 ああああああああああああああああああああああああ

 

「しあげなのじゃー」

 

 ざばー。

 七歳児にお湯を雑にかけられる。

 

「ん? おねえちゃん、目にせっけん入っちゃったのじゃ? 目が赤いのじゃ……」

「うう……よごされ……いや汚されてはいないのか、きれいにされちゃった……およめにいけない……」

 

 あーーーーーーーーー。

 魔法少女ってのも、まあ悪くないなあ……。

 

「では今度は妹君様の番ですね」

「やったのじゃー! わしの番なのじゃー!」

 

 ぽぽぽーいと着ているものを脱ぎ捨てたリリー。

 やばっ。

 うーん、なんかしらんけど、俺は今は魔法少女だけど、七歳の女の子のすっぱだかを見ちゃいけない気もする……。

 わしゃわしゃとリリーの髪の毛を洗うアマリア。

 

「目をぎゅっとつむっててくださいね」

「わかったのじゃー! アマリアはいつも上手なのじゃー!」

「では天使様、今度は妹君様のお身体を洗って差し上げてください。それが臣下への信頼の証なのです」

 

 ……えー。

 なんか、ちょっと、こう、えー。

 一応、石鹸で背中をなでてやる。

 待って、同じ人間の肌とは思えないほどすべすべなんですけど。

 まじかー、女の子の肌ってこんなにもきめこまやかでみずみずしくてなめらかなのか……初めて知ったぜ。

 

「うひゃひゃ、天使様、くすぐったいのじゃ―」

「あ、あとはアマリアがやってくれ……」

 

 なんかすげー犯罪のにおいがする。

 いや今俺は女子なんだけどさー。

 ここは地球じゃないからこう、日本の法律は適用されないとは思うけどさー。

 ううー、そうはいってもやっちゃいけないことをしている気がする……。

 そして。

 リリーの次は。

 アマリアが着ている衣服を脱いだ。

 

「今度は私ですね、天使様、妹君様、ぶしつけではありますがどうかお願いいたします」

 

 でけーーーーーーっ!

 でけーーーーーーーーーーーーーっ!

 でっっっっけーーーーーーーーー――――――!!!

 そして腰がほっせーーーーーーーーーーーー!!

 

「あの……一応聞くけど、アマリアはいまいくつ?」

「18ですけど?」

「あ、ああそう……」

 

 でっっっっけーーーー――――――――――!!!!!

 

「あはは、アマリアのおっぱいはいっつもふかふかでわしは大好きなのじゃー!」

 

 アマリアのスイカみたいにでかいそれを触りまくる七歳幼女。

 

「どうじゃ? 天使様も触ってみるか?」

 リリーが尋ねてくる。

 うわー……さ、触りたい……。

 

「天使様なら……いいですけど……」

 

 顔を真っ赤にしてそういうアマリア。

 

「や、や、やめとく……」

 

 なんか自分の倫理観が壊れるのがいやだったので断っておいた。

 脳みそがぶっこわれちゃうぞほんとに。

 

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