ものひろいおじさんのものひろい日記   作:流々毎々

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SVをプレイしてるときにこんな人もいそうだなって思ったネタです。


ものひろいおじさん

 

 やあ、みんな。ものひろいおじさんだよ。毎日、元気にしてるかい。僕は最近、体力の衰えが気になり出すお年頃になったけどまだまだ元気いっぱいです。

 

 ・・・・・え、僕なんて知らない。誰だよって?

 

 まあそうだよね。ポケットモンスター。略してポケモンが蔓延るこの世界。バトルもしなけりゃあ、ポケモンもろくに持っていないようなおじさんの事なんて誰も興味を持たないよね。

 けど待ってほしい。せっかく今。何の因果かおじさんと出会ったのも何にかの縁。せめて名前だけでも知って行ってほしい。

 

 うん。OK?聞いてくれるって?君は優しいね。本来ならこんなおじさんの話なんてあ、そうで聞き流してくれたって良いんだよ。警戒心が足りないね。

 ん?どうしたんだい。じりじりと距離を取り始めて・・・いやいや。何にもしないよ!やましい事なんて何にもないからね、僕!

 

 これまでの生活で人として駄目な事を一切してこなかったのが唯一の自慢!清廉潔白な人生を歩んで来たのがおじさん何だよ。お願い、信じて!

 

 ・・・・・なら紛らわしい事を言わないでくれか。

 

 いや、うん。まったくもってその通りだね。申し訳ない。ただひとつ言い訳するなら、僕みたいなおじさんの年齢になると無駄話が多くなっちゃってね。気を付けてはいるんだけど、話が脇道にそれちゃうんだよね。

 

 おじさんの悪い癖さ。反省しています。ハハハ・・・。

 こんなこと言ってるといつまでも本題に入れないね。よし。サクッと自己紹介をさせていただきます!

 

 僕の名前はワンダー!成人済だが定職にもつかず毎日フラフラと外の世界を散策してる個人事業主(フリーランス)のものひろいおじさんさ。

 別名、キャンプと散策の達人おじさんとも言う。自称だけどね。

 

 ・・・・・さっきの言葉と違ってめちゃくちゃ胡散臭いだって?

 

 そう思われるのは無理ないかもしれないね。けどさ。ものひろい生活ってのは捨てたものじゃないんだぜ。ものだけにね!。・・・ごめんよ。

 

 話を戻すけど例えば僕らが今いるこのパルデア地方。

 人の住む居住区以外は自然が豊かな、ある種の発展途上。いやこれから発展していく先進候補地方とでも言おうか。

 

 ここでのものひろい生活は最高さ。人の手が入っていない場所が多々あるお陰でいろんなものが落ちている。中には売却できる高価なものだって珍しくない。

 まだ田舎然とした環境色が強いせいか、お店の売買基準がゆるいのもいい点だね。僕も色んな所を渡り歩いてきたけど、パルデア地方の生活のしやすさは今のところは別格だね。

 

 ・・・おや、もしかして気付いたかい?そう。自然の中から価値の在りそうなものを拾ってきて町で売買する。それがものひろいおじさんである僕の生計の立て方さ!

 毎日、自分の赴くがままに足を運び青空が広がる大地でランチなんかしちゃったり。夜は満天の星空を眺めながら眠りに付く。

 

 ひとり身の僕には実に気楽な生き方さ。しかもものひろい生活には特別な資格も元での資金もいらない。始めようとすればすぐにでも出来るコスパ最高な仕事だよ。

 

 ・・・・・安定した生活とは無縁そうだって?

 

 良い所に気が付くね。そうさ。僕らの生活は風来坊。時には何も得られず、時にはまっとうに生きる人々から煙たがれる。物乞いに間違われるのも珍しくない。さらに自分の算定眼が収入に直結するから坊主の日が続けば最悪さ。こんな不安定な生活だと保険だって入れない。

 けどさ、生きてれば何かしらのリスクがあるのは堅気の仕事をしていても変わらないだろ?

 

 ものひろい生活ってのはそれらに比べてちょっとばかしリスクが多いだけさ。それに当たれば結構デカいんだぜ?運が良ければ日当で数十万円いく事もある。フィーバータイムだね。・・・勿論、中々そんな日はないけどさ。

 

 ・・・・・なんでこのパルデア地方に来たかって?

 

 簡単な話さ。ライバルが少ない。これに尽きる。いっちゃあ何だけど他の発展した地方と比べてパルデアはまだまだ未発達な部分が多い。それに人の手が入っていなければいない程、僕にとってそこは穴場となる。

 だから僕はパルデア地方に来たのさ。自然と町の発展具合が絶妙の比率なこの地方こそ僕みたいな定住した場所を持たない人間にとっての楽園だからね。

 

 ・・・・・自分にはとても真似できる生き方じゃないか。

 

 まったく持って正しい意見だと思うよ。まっとうに生きられるならそうした方が断然に良い。僕は結局故郷に、いやこの世界(・・・・)に馴染めなかっただけだからね。

 ふふふ、気にしないでくれ。何か意味深な事を言ってる風に聞こえるけど、ただ単におじさんはダメダメな大人ってだけの話だからね。

 

 世界の存亡をかけるような主人公ならともかく、こんなしょうもないおじさんにセンチメンタルは似合わないもんだ。

 

 ・・・・・生きがいは無いのかって?

 

 急に刺して来るじゃないか。その質問はおじさんにとって結構な弱点(急所)だよ。四倍ダメージだね。まあでも、住めば都じゃないけれど。何十年も生きていれば色々と自分の感情に整理が付いて妥協できるもんさ。こんなんでも生きごたいくらいは感じてるんだよ?

 

 おやおや。その目は信じてないね。けどさ、何だかんだと僕の事が気にはなって来てるんじゃないかな。でなきゃこんなくたびれたおじさんの話をここまで聞いてくれちゃあいないだろ?人ってのは好奇心が刺激されない事へはひどく飽きが早いもんだからね。

 

 ふふふ。図星と見た。それならまあ、せっかく興味を持ってくれたんだ。君の飽きが来るまで僕の、ものひろいおじさんのお話に付き合って下さいな。

 

 それじゃあ、行くよ。夢も希望もそんなにないけれど、ものひろいおじさんのポケモンの世界へレッツゴー!

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