ものひろいおじさんのものひろい日記   作:流々毎々

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環境の為だと言い張れば不法投棄物を持って行っても良い理論

 

 やあ皆。ものひろいおじさんだよ。元気にしていたかい?

 今日は僕の本業でもあるものひろい生活に焦点をを当てたお話をしたいと思う。

 

 チャンプルタウンでの爆買い食いを終えた僕は翌日にその事を若干後悔しつつも10日ほどの日数を掛けて、ものひろい仕事をする上で僕と相性の良さそうな土地の厳選をし終わった。

 元々僕自身パルデア地方のパンフレットに付いていた地図である程度の目星を付けていたとはいえ、実地に足を運んでの調査は中々骨の折れる作業であったよ。

 

 ある意味でものひろいを生業とする時はこの作業が一番苦労する事かもしれないね。

 

 基本的に僕が仕事をする上で目を付けてる土地の基準は主に町から近く且、草原の様な見晴らしの良い場所だ。さらに欲を言えば、出来れば好戦的な野生のポケモンがいない場所が好ましいね。

 

 え、山や洞窟や海の方が価値のある落しものが拾えるんじゃないかって?

 

 確かにそれらの場所の方が質の高いものを拾える可能性は高い。だがそれはあくまでも自分のポケモンを持っていればの話だ。

 僕のような手持ち無しの人間だと、山も洞窟も海もとても危険な場所に早変わりするのさ。

 

 それに洞窟なんかは暗くて見通しが悪い。そうなると不意のポケモンとの会合が命がけになる。海なんて不自由な場所は言わずもがなだ。

 

 野生のポケモンによる不幸な事故ってのは大抵が余計なちょっかいを出すか、そのポケモンの縄張りに踏み入れるかで発生している。

 逆に言えばこれらの事を破らないよう気を付ければそうそうにポケモンに襲われることは無い。

 

 それを踏まえるとパルデア地方で条件の良い場所はベイクタウン・セルクルタウン・ボウルタウン・テーブルシティ・チャンプルタウン・ハッコウシティあたりになるのかな。

 その中でも僕は前の3つのタウンを中心的に活動することを決めた。

 

 ベイクタウン・セルクルタウン・ボウルタウンの周りはほどほどに見晴らしも良く、好戦的なポケモンもあまりいなかったからだ。それに他のシティに比べるとあまり人口が密集してないのもポイントが高かった。あくまで比較的にだけどね。

 

 そう言う意味ではテーブルシティやチャンプルタウンなんかは結構惜しい場所だった。けどあそこの周りは学生さんが多いのが難点である。僕みたい住所未定のフリーランスの人間にはいろんな意味で眩しくて合わない所だったよ。

 

 ワンチャン、学生さんの保護者からの通報→タイーホの線もあり得るのが辛い。

 

 チャンプルタウンも定期的に通いたいお宝食堂があったからものひろいライクの候補から外した。憩いの場所の住人からは極力、変な感情を持たれたくないからね。

 

 他の土地も条件が合わずに泣く泣く諦めた場所も多い。特に好戦的な野生ポケモンの存在が厄介だった。例えばストライク・ヤルキモノ・オコリザル当たりは視界に入るだけでこちらを威嚇してくるので結構危険だ。

 

 特にケンタロス。奴らはヤバい(確信)

 

 まあ兎に角。色んな土地の気候や特徴を調べ上げて自分に合った場所を見つけるのがものひろいマンに取っての腕の見せ所だね。

 そんなわけで今、僕はベイクタウンの周りをぐるっと囲んでいる草原に来ている。

 

 ここら辺は平和的で良いね。めちゃくちゃ開けた草原だからポケモンと近付き過ぎる前に気付けるし、何よりも木の実が良く落ちている。

 木の実の換金ははっきり言ってあまり利益に繋がらないけど、その代わりに空腹を満たせる食料としてのメリットがある。

 

 5個も拾えば1日の食費が浮くんだから中々に馬鹿に出来ない要素だ。まあ強いて気を付ける点を上げるとするならば、そればかりだと栄養が偏りがちになるのと拾える木の実の大半は地面に落ちてるものだから衛生面の警戒を怠ってはいけない事だね。

 

 腐ってたりして食中毒になるのも危険だし、ちゃんと表面と中身を確認してから食飲しなければ先住民()とこんにちはする事になる(3敗)

 

 後はやっぱりモンスターボールや技マシンなんかの人工物も結構な狙い目だ。意外と盲点かもしれないけど、おおきなキノコだとかすいせいのかけらとかの天然物は還元率が高いけれども見つけるのが相応に難しい。中でも大きさで値段が変わる物なんかは1cm違うだけで数千円も売値が変動するのも珍しくない。

 

 種類の見極め。今取った方が良いのか暫く寝かせていた方が価値が上がるのか。また極力商品価値を落とさないように傷つけずに採取したり保存したりと、意外と専門の技術がいるのだ。

 

 その点モンスターボールなんかの人工物は算定眼が無くてもよほどのボロでもない限り、一定の価値が約束されているので素人にも優しい落とし物だ。さらにトレーナーが回収を面倒くさがったりしてそれなりに落ちているのもポイントが高い。

 

 野ざらしにされている分、新品に比べれば価値は下がるけど店売りの1~2割引きで販売すると案外買っていくトレーナーもいるのだ。単価は低いけれども塵も積もれば何とやら。

 何よりも不法投棄物もとい落しものを売ってるんだから仕入れ額がゼロなのが大きい。これぞリサイクルオーガニック商品だ。エコだね。

 

 さらにモンスターボールに比べれば拾える機会は少ないけどスーパーボールやハイパーボール。後は価値の高い技マシンが手に入ればそのまま倍率がドン!

 うれしいボーナスタイムである。

 

 とは言えこれらのおとしものはあくまでもサブ。見かければついでに拾って置くものでメインではない。

 

 パルデア地方に限った話ではないが、それぞれの地方では有名な産物と言うか特色がある。

 

 特にポケモンバトルと関わって来るものを上げればメガシンカだったりダイマックスなどが有名どころであろう。僕の経験則になるのだけれども、それらに関わるような品物をものひろいで得られるか否かで収入面に雲泥の差が生まれる。

 

 幸いにしてこのパルデア地方にもフリーランスの僕の様なものひろいでも特産に関われそうなブツがあった。

 その名はテラピース。テラスタル現象と言うパルデア独自の環境が生んだポケモンバトルにとても重要な役目を果たしてくれる一品だ。

 

 僕も概要しかしらないのだけれどもこのテラスタル現象はポケモンの生来のタイプを変える事が可能なのだとか。ほのおタイプをみずタイプに。また元のタイプにテラスタルしてさらにタイプ一致技の威力を上げたりなどその用途は様々だ。

 

 僕も何度かテラスタル化したポケモンを見かけたけれどもその姿は結構派手で驚く。文字通り全身を結晶化させたポケモンの迫力は目を見張るものがあった。

 

 どうでもよい疑問なのだけど、一部の野生ポケモンやトレーナーは当然の権利の如くテラスタルするけどあれって健康面に影響とか出ないのかな?短期間的に見れば問題ありません(直ちに影響が出るものではない)とかだと流石にポケモンが可哀そうに思えて来る。

 

 まあ公に使われ続けているものらしいし、見た目ほど危険なものではないのかもしれないね。

 

 話を戻すがここで僕が目を付けたのがテラピースだ。なんと一定数以上のテラピースをポケモンに与えると、その与えたタイプにテラスタルを変える事が出来るのだ。

 そのテラピースの数はおよそ50個。

 

 聞いただけで分かるがかなりの数が必要だ。実際問題、天然もののテラピースを個人で集めようと思っても中々上手くは行かないだろう。

 ここ数日、ものひろいをしている僕でも数欠片のテラピースしか集める事が出来なかった。

 

 専業でものひろい活動に慣れている僕でさえこれだ。バトルや育成に力を入れなければいけないポケモントレーナーたちにはその二足の草鞋生活は厳しいと思える。

 

 そうなれば必然的に店売りに頼らざる負えないのが自然な流れであろう。

 

 しかし専門店で扱ってているテラピースは高い。そのお値段は何と1個900円。個人的に随分と吹っ掛けた値段であると思う。だが需要があるようでかなり繁盛していたのは確認済みだ。

 

 一体のポケモンに必要な値段がテラピース50個×900円で4万5000円。仮に6体分(フルパーティ)揃えようとすれば単純計算で27万円と来た。

 

 まあ用意できるかと問われれば不可能な値段ではないと言え、一流のプロトレーナーか実家が太いお金持ちでもない限りは二の足を踏んでしまうお値段であろう。

 

 だからこそここに付け入るスキがあると僕は踏んだのだ。

 

 対象は少年から青年当たりのポケモントレーナー。手持ちの全てのポケモンを理想のテラスタイプに出来ないけど、1~2体ほどは切り札として調整しようとしている。その当たりの中級層かその手前のトレーナーを対象としたい。

 

 お金持ちや実力のあるプロトレーナーは対象にしないのかって?それは甘い考えだ。

 根本的に彼らのような社会的実力者とは余裕がある富裕層と言っても過言ではない。そんな彼らが重要視するのが信用と安全性である。

 

 つまり僕のような信用保証のないアマチュアの個人販売より金が掛かっても良いから正規の大型信用保証店を利用するって人間がほとんどなのだ。

 

 前世の価値観で例えるならウー〇ーより出〇館が正義ってことさ。

 

 故に僕が狙うのはテラピースがほしいけど少しでも出費を抑えたいと考えるトレーナーだ。そのためなら怪しい個人事業主からでも商品を買いたいって連中に定価より安めに売りさばくのが僕の計画である。

 

 元の値段が高い分、それなりに安くしても単価として損があまり無いのもテラピースの良い所である。

 

 後はこのテラピースの数をそろえれば僕の計画も上手く行くんだけれども・・・

 駄目だね。闇雲に探したところでほとんど見つからない。ここ数日の成果が片手の指の数で数えられるほどなのだから、例え高くても店売りに皆が頼るのも分かる気がする。

 

 ああ。だが安心してほしい。ちゃんとここら辺の対策はしてある。伊達に他の地方を放浪してきた訳ではないからね。

 僕の考えが正しければ、このテラピースを短期間の時間で且、大量に仕入れる方法があるはずなのだ。

 

 それを見つけるためにこの数日間はそれぞれのエリアを探し回っていたのだけれども。さて・・・

 

「・・・お?お!あったあった!!漸く見つけたぞ」

 

 僕の探していたもの。テラスタルの純度が増し、まるで巣穴や洞窟の様に変化した結晶の塊のような存在。

 

 そう。テラレイド(・・・・・)である。

 





※ゲームのSVではテラピースを販売しているお店はありません。
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