ガンダムアーセナルベース シャングリラ   作:ボルメテウスさん

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トリオの初戦闘

ガンダムシミュレーターには、様々なミッションがある。

例えば、俺が先日ログインした際に、試しに行った原作再現ミッション。

人気のアニメという事で、シリーズを通じて、何度もその再現を行う事がある。

その中でも、前回、俺が行ったのはどうやらジェネレーションブレイクという内容だったらしい。

最初にその要素が出てきたのは「SDガンダム ジージェネレーション ワールド」という作品。

その作中では、本来ならば異なる世界が一定の条件を満たせば、別の世界の敵が現れる。

ガンダムシュミレーターは、それをさらに忠実に再現し、本来とは違うIF展開を多く作りだしたらしい。

カッツォが言う有名な原作改変で言うと、逆襲のシャアの時に、カミーユが参戦した事。

それに関しては、俺はほとんど知らないので、右から左に流していた。

 

「それで、俺が言っていたミッション、実際にやってみたのか?」

「あぁ、やったよ。条件も間違っていなかったし、ミッションもクリアした。お前の言っている事は間違いじゃないのは、よーく分かった。けどな、ライジングフリーダムは手に入らなかったぞ」

 

そう、カッツォが俺を睨みながら言う。

あの後、カッツォの奴は大急ぎでフリーダムガンダムを持ち出して、そのミッションをやったらしい。

さすがにプロゲーマーという事もあってか、そのミッションをクリアするのに、それ程は難しくなかったらしい。

だが、問題は、ライジングフリーダムが手に入らなかったという事だ。

 

「たぶんだけど、あれはかなりシークレットじゃないかなぁ。

フリーダムガンダムは人気のある機体だけど、デストロイガンダムを倒す所は原作でもかなり嫌っている奴がいるからな。

相当の物好きじゃないとやらないし、お前がやったのはほとんど自殺行為だからな」

「無知故にってねぇ、まぁ彼らしいと言ったら彼らしいけどね」

「何か言いたいようだけど、まぁそれは良いとして、なんだかまた面倒な事になりそうだなぁ」

 

シャンフロを始めた頃に、リュカオーンに呪いを付けられた事もあり、俺は若干眉をひそめながら言う。

 

「まぁ、それ実際に売ったら、かなりの額になると思うぜ。なんだって、誰も知られていない未知のガンダムだからな。

しかも公式から出ている以上はな」

「えぇ、嫌だよ、せっかくクリアして貰ったんだから。何よりも、結構気に入っているから」

「あぁ、シャンフロでも鳥頭だから、それ繋がりでねぇ」

「ぶっ飛ばすぞ。とにかく、このライジングフリーダムは俺の相棒だ、としたいけど」

 

そうしながら、俺はライジングフリーダムをマジマジと見る。

 

「これって、普通のフリーダムガンダムとどう違うんだ?」

「まぁ、それなんだよなぁ」

 

俺の所に送られて来たのは、ガンプラを造る為の説明書とキットの内容だけで、実際にどんな性能を持っているかなんて、俺は知らない。

ましてや、まるで未知の機体という事で俺よりも少しだけ詳しいだけのペンシルゴンは勿論の事、相当マニアであるはずのカッツォもまた、この機体は未知である。

 

「武装面を見る限りでは、フリーダムガンダムとほとんど変わりないけど、それ以外はまるで分からねぇ。

ただ単の色違いという訳ではなさそうだけど」

「あぁ、こういう時は、一回動かせば、なんか分かるだろ!何よりも、俺だけ見せるのなんて嫌だからな」

「はいはい、まぁ私も実際にこの子を動かしてみたいと思っていたし、良いよ」

「はぁ、気になる所は多いけど、そうするか、それじゃ、フィールド・ミッションで良いか?」

 

そう、カッツォが既にミッションを提示してくれた。

今回、俺達が挑むのは、先程まで言っていた原作再現ミッションではなく、フィールド・ミッション。

これは、原作再現ミッションとは異なり、膨大なフィールドの中を駆け巡るオンラインゲームを沸騰させるミッションだ。

このフィールドで現れるガンプラの種類はバラバラで、どんなガンプラが出るかは完全に運任せだ。

 

「他人のガンプラを壊して、手に入れる。だから、このゲームの事は掲示板ではガンプラブレイカー、通称ガンブレって呼ばれているんだぜ」

「へぇ、それはそれで良いねぇ」

「つまりはサンラク君を囮に使えるって訳かぁ」

「こいつ、さっそくとんでもない事を言い出しやがる!」

 

とりあえず、フィールド・ミッションを行う必要がある。

ミッションの始まりを告げるように、既に俺達はコックピットに乗り込んでいた。

 

「さてっと、それじゃ、いつも通りやるとするか!サンラク!ライジングフリーダム!出るぞ!」

「アーサー・ペンシルゴン、クロスボーンガンダムX2、出るよ」

「オイカッツォ、ガンダム・ルプリス、出るよ!」

 

その言葉と共に、一斉に俺達は飛び出る。

以前の、炎に包まれた都市とは打って変わって、周囲に見えるのは宇宙。

下を見れば、月が見え、重力がないはずなのに、機体の重さで自然と着地ずる。

 

「へぇ、宇宙って事もあって、ますますロボットゲームじゃないかよぉっと」

 

そう、俺が感想を呟いている間にも、アラートが鳴る。

見れば、こちらに向かって来る敵のNPCが現れる。

 

「おぉ、ザクさんじゃないですか!」

「まぁ、初心者相手には丁度良いか」

 

ガンダムシリーズの中では、ガンダムの次に有名であり、ガンダムの事を知らない俺でも名前だけだったら知っている有名なモビルスーツ、ザク。

そのザクが次々と現れると、真っ直ぐと俺達の方に突っ込んで来る。

 

「さてっと、それじゃ、ライジング、お前の力を見せて貰うぜ!」

 

俺はそう告げると共に、腰にあるビームサーベルを手に取る。

フリーダムガンダムの時とは違い、瞬時に取りだし、どのような構えにもすぐに行える事もあり、地味に嬉しい機能である。

両手に構えたビームサーベルと共に、こちらに向かって来るザク。

その手に持つ機関銃が、こちらに向かって放たれる。

弾幕の嵐だが、さすがにこの程度を避ける事は難しくない。

 

「まずは一体、二体っと!」

 

眼前まで接近したザクに対して、俺はまずは近くにいたザクの頭を切り飛ばす。

既に頭だけになったザクだが、ロボットという事もあり、こちらに銃口を向けて反撃をしようとする。

だが、ライジングのバックパックの噴射を利用し、瞬時に後ろに回り込み、そのザクを蹴る。

それによって、前に倒れたザクは、もう一体のザクを巻き込んでしまう。

そんな無防備になったザクに対して、俺は一突きで倒す。

 

「おぉ、すげぇなぁ!なんだこのライジング!」

 

前回、散々、フリーダムガンダムで戦った事もあり、その動きは完全に把握出来た。

だけど、それを含めても、このライジングの動きはあまりにも滑らかだ。

まるでシャンフロを初めてプレイした時と似た感じだ。

 

「へぇ、すげぇな、今度実際に見せてくれよ、そのライジング!」

「そういうカッツォはって」

 

すると、俺はカッツォの方を見る。

けど、俺はそれを見て、思わず声を出した。

 

「お前、それってレジェンドの奴の!」

「まぁな」

 

それは、カッツォが操っていたルブリスのシールド。

先程までは身を守る為の盾だったはずのシールドは、既に7つに別れていた。

それだけではなく、なんと周囲にいたザク達に向かって、すぐに攻撃を仕掛けていた。

 

「あのレジェンドの奴、本当にしつこかったんだぞ!インフィニット・ジャスティスの奴も戦っていた時にも、キラキラってずっと何言っているのか分からなかったし。

デスティニーがいなかったら、本当にクリアできなかったぞ」

「お前、本当に原作知らなかったから言っていると思うけど、本来だったらあり得ない組み合わせだからなっと!」

 

そうしている間にも、カッツォの動きは変わる。

ルブリスのシールドは、周囲にいたザクを倒すと共に、そのままカッツォの元へと戻った。

さらには、そのまま、4つはルブリスのバックパックに、2つはルブリスのビームライフルに接続される。

その恩恵なのか、ルブリスは先程とは比べものにならないスピードでこちらに接近しながら、近くにいたザクを撃ち抜いていく。

 

「いや、便利過ぎるだろ、それ」

 

普段は防御の為のシールド。敵が多い時は分離させて、攻撃。さらには、ビームライフルとバックパックに接続して、自身を強化。

目の前にいるザクが可愛そうになるぐらいの戦力差だぞ。

 

「まぁな。けど、若干操るには面倒だし、ビットは対人戦ではあまり役に立たないけどな」

 

そう言っている間にも、既にある程度のザクを倒す事に成功した。

すると、今度は先程までのNPCとは違うアラート。

それに対して、疑問に思うと同時に、こちらに向かって接近する影。

 

「これって」

「あぁ、プレイヤーだな」

 

そう、このガンダムシミュレーターにおけるフィールド・ミッション。

原作再現ミッションにはないその要素は、他のプレイヤーとこうしてランダムで遭遇する事だ。

ランダムにNPCが乗るガンプラは、ある意味決まっているが、プレイヤーが使うガンプラの場合は違う。

今では生産が終了しているガンプラからレア物のガンプラ。

それらを使って、戦うプレイヤーも多くおり、彼らのガンプラを奪う事が出来る。

俺としても、実際の戦闘がどんな風なのか、試してみたかった。

なのだが。

 

「うわ、趣味悪っ」

「半裸状態のお前が言うか」

 

そのガンプラを見て、思わず呟いてしまった。

全体的に丸みを帯びており、肩にはスラスターがある。

それだけだったらまだ良いが、そのカラーリングは緑色と所々にあるヒョウ柄のせいで少なくともは趣味が悪いように感じられた。

 

「あれはガーベラ・テトラを塗装した感じだな。

一応、あんな見た目だけど、俺とサンラクと同じガンダムだぞ」

「えっ、あの見た目で!」

 

俺は思わず叫んでしまった。

ガンダムって、一体何なんだと、思わず呟いてしまうが。

 

「俺はタイガーってんだ。この辺でガンプラやるならよォ……。まずはこの俺にあいさつしてもらわねーとなァッ!!」

 

面倒な奴に絡まれてしまった。

思わず、俺とカッツォは見合わせながら言う。

だが、それと同時に、既に奴が終わった事を悟った。

なぜならば、先程から全く姿を現さない奴がどこにいるのか。

すると、タイガーという奴の後ろで、何かが爆発した。

それに気づいたタイガーはすぐに振り向く。

 

「なっ、まだ他にもいたか!けど、姿が丸見えなんだよ!」

 

振り向いた先にいたのは、クロスボーンガンダムX2。

その漆黒の機体に、さらにはここに来る前に見せたマントを纏っており、マントの下から伸びているワイヤーがタイガーを掴んで離さない。

既にタイガーは、接近していたクロスボーンガンダムX2に向かって、ビームライフルを連射する。

だけどそのマントは、ビームを受け流していた。

 

「だけど、ABCマントは、ビームサーベルに弱いんだよなぁ!!」

 

そう、タイガーの奴は、そのまま笑みを浮かべながら、その手に持ったビームサーベルを真っ直ぐと振り下ろす。

 

「いやぁ、こういう戦術も出来るのか、ガンプラって、やっぱり面白いねぇ」

 

そう、俺達の横でショーを楽しむように見ていたペンシルゴンが他人事のように呟いた。

 

「「うわぁ」」

「へっ」

 

そこにいたクロスボーンガンダムX2には、マントは羽織っていなかった。

同時に、タイガーは、自分が斬ったのはなんなのか、確かめるように見る。

そこにいたのは、マントを付けているだけのザク。

おそらくは、ペンシルゴンによって、無理矢理マントを付けられたんだろう。

それと共に、ザクを斬り裂いたタイガーは、本来だったらあり得ない程の爆発に巻き込まれ、消された。

 

「ペンシルゴン、お前、何をしたんだ?」

「えっ、スプレーガンで黒く塗装して、爆弾を持たせた後に、プレゼントしただけだよ」

「クロスボーンガンダムX2って、こんな戦い方するのか?」

「いや、そもそも思いつかないだろうなぁ」

「だよな」

 

本来だったら、バレる可能性は低いかもしれない。

だが、マントを羽織っている事で、その正体が理解出来るのに時間がかかる。

そして、気づいた時には罠だと理解しても、遅い。

 

「防御としても使えるし、罠としても使える。囮にも使えるし、同士討ちにも使える。

いやぁ、このマントって本当に便利だよねぇ」

「普通、そんな使い方はしないけど」

 

そう、俺達は言いながらも、タイガーの奴が倒れたかどうか、確認するように見つめる。

すると、パーツが落ちてきた。

 

「にしても、このガーベラ・テトラって、強いのか?」

「原作では強いけど、多分、俺達はいらないだろ」

 

俺達がそう言っている間だった。

何やら緊急アラートが鳴り響く。

すぐに警戒するように、俺達が見つめると、こちらに何かが接近する。

 

「なんだ?」

「こいつはレアエネミーか」

「レア!」

 

それには、俺は思わず反応してしまう。

 

「あぁ、NPCの中でもかなり強いガンプラを使っている機体だ。

かなりレア物もあるから、見つけたら倒すべき相手だ」

「それが、彼らという訳か」

 

そう言っている間にも、俺達の目の前に落ちてきたのは、ガンプラの箱。

警戒しながら、ゆっくりと開いたそのガンプラの中から現れた機体。

 

「カッツォ、あれは」

「エクリプスガンダム、ある意味、フリーダムの親戚みたいな機体だ」

「兄弟って感じかしら、あの感じは」

 

そう、エクリプスガンダムは、その瞳を起動させて、こちらを見つめる。

白と黒の二色の機体は、こちらを見つめる。

 

「上等だ、やってやろうじゃないかよ」

 

俺はそうしながら、その手にあるビームサーベルを構える。

 

「気をつけろよ、こっちはHGに対して、向こうはMGだ。

スペック的には、向こうの方が上だからよ」

「上等、ボス戦はそれぐらいじゃないと、歯応えねぇよ!」




ガンダム選考理由
サンラク:そもそもライジングフリーダムを出す為の主人公の候補。つまりはライジングフリーダムに合いそうだから、サンラクを選び、そこからシャングリラフロンティアとガンダムの主役として選びました。

カッツォ/ガンダム・ルプリス:カッツォの武器である徹底的な理詰めタイプという事で選びました。ガンダムAGEも候補の一つでしたが、戦闘中の換装を行えない事を考えて、瞬時に武器を入れ替える事が出来たり、状況に合わせたルブリスを選択出来る事を考えて、選びました。

ペンシルゴン/クロスボーンガンダムX2:黒い機体に騎士が乗る事もありますが、何よりもの理由としては、様々な罠の応用が出来そうというのが一番の理由です。マントで身を隠しているので、自分の手元で何をしているのかも分からせない。マントが目印になって、反対に自分ではない相手だと誤認させる。ワイヤーなどトリッキーな武器で敵を翻弄させるなど、知能犯を思わせる戦い方も出来ると考えた為。

尚、この3人の機体も、後々改造されていきます。

ルフトの機体は、どのシリーズを参考に

  • 宇宙世紀ガンダム
  • 機動武闘伝Gガンダム
  • 新機動戦記ガンダムW
  • 機動新世紀ガンダムX
  • ∀ガンダム
  • 機動戦士ガンダムSEED
  • 機動戦士ガンダム00
  • 機動戦士ガンダムAGE
  • ガンダム Gのレコンギスタ
  • 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
  • 機動戦士ガンダム水星の魔女
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