ガンダムアーセナルベース Blank Justice   作:ガンダムラザーニャ

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lazrideさんからのリクエストで、ヤークトアルケーガンダムの話を書かせていただきました。


試運転

「…だーっ!!何とか組み立てれた…っ」

 

「…に、ぃ…、おつ、かれ…」

 

シャンフロとガンダムシミュレーターのコラボによる大会参加のため、まず使用するガンプラを買いに行き、組み上げ終わった。

 

二人は久し振りの外出にビクビクしながらプラモ屋に行き、行き交う客や店員にビクつきながらどのガンプラにするかを選び、そこから買って家に帰り、素組・ゲート処理・墨入れと、本格的なガンプラを作るのに必要そうな作業は全て二人で行った。

 

空と白はガンダムでかつてガンプラを作ったことがあるが、それでも興味の湧いたものや、暇を潰すためという理由で作る程度だ。

 

あとは、過去にガンダムシミュレーターをプレイするのに必要だからという、非常に感覚的な理由で作ったことがある程度だ。

 

それ故に、今回は大苦戦して時間も掛かってしまったが、何とか完成させることはできた。

 

「…でも、にぃ。

 

白も、…一緒に選んだ、けど…。

 

これで良かった、の?」

 

「まぁな。

 

こいつは不遇な扱いを受けてるが、それでも使い方次第じゃ強い機体なんだ。

 

それに、『俺達が組んだ』ガンプラなんだぜ?

 

……文句ないだろ」

 

「……うん!」

 

二人が組み上げたガンプラは、セイバーガンダム。

 

アニメ、機動戦士ガンダムSEED DESTINYにおけるセカンドステージシリーズのモビルスーツ。

 

空戦による一撃離脱を得意とする可変モビルスーツだが、特に目立った活躍がなく、最終的に達磨にされて、修復不可能とされてそのままフェードアウトした不遇の機体だ。

 

だが、あくまでアニメでの扱いが不遇だったってだけであり、セイバー自身は高性能機だ。

 

ビームライフル・ビームサーベル・シールドと、ガンダムにおける三種の神器があるだけでなく、背中のウイングつきのプラズマ収束砲とその上の速射式のビーム砲、頭部と変形した時の機首に機関砲もあって、基本的にどんな戦況にも対応できる。

 

変形することで高速飛行もできる上に、その速度は摩擦などの空気抵抗のない宇宙空間と遜色のないものとなっている。

 

サンラクに不敗神話を打ち破られ敗北した『 』、高性能機なのに不遇な扱いの末に達磨にされてフェードアウトしたセイバー。

 

その二人が組んで作ったガンプラは、偶然か必然か。

 

敗北者である『 』には、うってつけのガンプラだ。

 

「じゃあ、これ持ってゲーセン行くか」

 

「うん!」

 

二人は意気揚々とガンプラを持って家を出て、ゲームセンターに向かう。

 

「やっと着いた…」

 

「にぃ…、外、ニートな白たちには…、キツ、い…」

 

ニートと引き籠もりな二人にとって地獄な外出の末に、ようやくゲーセンにたどり着いた。

 

幸い今日は世間的に休みなので、補導に捕まる心配もない。

 

ガンダムシミュレーターの筐体を見つけ、お金を入れ、セイバーを置いて起動する。

 

セイバーのガンプラの情報が筐体に記録され、画面内にセイバーが映る。

 

「にぃ…起動、できた…」

 

「あぁ、じゃあまずは肩慣らしに適当な3つでもしてみるか」

 

二人が選んだミッションは高難易度のミッションで、地球の基地におけるモビルスーツの殲滅だ。

 

そして、相手は量産型のウィンダムだ。

 

「…」

 

最初は白が動かす。

 

寝惚けてトロンとしてるその目は、相手の機体をしっかりと捉えている。

 

「……」

 

白は、セイバーを変形させて高速で接近する。

 

ウィンダムたちはセイバーに気付き、ビームライフルやマシンガンで弾幕を張るも白が使うセイバーは避けていく。

 

そしてプラズマ収束砲の上にある速射式のビーム砲とビームライフルで避ける間もなく撃ち落とす。

 

「…遅い」

 

頭の中で、飛んでくる速度や被弾する確率などを計算し、そこから変形してるセイバーの速度を計算に入れて、弾幕の中を通り抜け、モビルスーツに戻った瞬間にビームサーベルで斬り裂いた。

 

更にシールドを構えて素早く突進・怯んだ所をビームサーベルで斬り裂く。

 

そこから更に遠くからの狙撃にはビームライフルで撃ち抜いて撃破する。

 

白は、無駄なく的確に、確実に敵を破壊していく。

 

「…こんなの、肩慣らしにも、なら、ない」

 

隣で白の様子を見る空は、それもそうかとばかりに見ていた。

 

白は単純なゲームの技量であれば空よりも強い。

 

特にこういう、NPCによる操作のような、『人の意志が介入しない』ゲームでは。

 

「…ごめん、にぃ。

 

にぃの…、出番、なさそう…」

 

「…いや、そういうわけにはいかないみたいだぜ、妹よ」

 

「…っ」

 

画面に、他のプレイヤーの乱入が警告が来た。

 

その直後に。

 

「所がギッチョン!!」

 

「…っ!!」

 

上からオレンジのビームが飛んでくる。

 

それをすんでのところで避けた。

 

やがて空から降りてきた乱入者を確認する。

 

赤黒くて、手足が長く、背中には長いビームキャノンと二本の大型の実体剣、下半身の側面を覆う巨大なサイドスカート。

 

そして、セイバーを見下ろす四つ目のガンダム。

 

「…にぃ、あれ」

 

「あぁ、間違いねぇ。

 

ヤークトアルケーガンダムだ。

 

実際に普通のアルケーガンダムしか発売されてねぇから改造したんだろうな」

 

ヤークトアルケーガンダム。

 

機動戦士ガンダム00に登場するアルケーガンダムに追加装備をした機体だ。

 

その前身であるガンダムスローネツヴァイをベースに開発されただけに、GNバスターソードや足のつま先のGNビームサーベルによる近接戦闘を得意としているだけでなくGNファングと呼ばれる遠隔操作の小型兵器によるオールレンジ攻撃も可能だ。

 

そこからヤークトアルケーガンダムにすることでGNランチャーによる長距離砲撃やGNステルスフィールドによるジャミング機能などが追加されている。

 

「おいおい、ビクついてんのか?

 

俺ぁエンジン温まってねぇんだよぉ!!

 

行けぇファング!!」

 

ヤークトアルケーガンダムの腰部のサイドスカートから、ファングが射出され、セイバーに襲いかかる。

 

「……っ!」

 

白は即座にセイバーを変形させて回避する。

 

「変形して避けやがったか。

 

だが、甘ぇんだよ!!」

 

手動にしたのかファングが不規則に動き回る。

 

「うっ!」

 

ファングに当たらないように避けるが、それが精一杯で攻撃に移れない。

 

しかも避けた先にアルケーがバスターソードを振り上げていた。

 

「そぉらぁ!!」

 

「…っ!!」

 

大振りだがかなりの脅威を感じたセイバーは辛うじて避けた。

 

「…どう、したらっ」

 

「白、俺もやるよ。

 

こいつは白一人じゃ手に余る」

 

「そ、そんなことっ」

 

白を膝の上に乗せるように座り直し、操作を始める空。

 

「良いか白。

 

相手は『人間』だ。

 

プログラムってのは常に最善の手を尽くす。

 

だからお前は強い。

 

だが、逆にそれが弱点でもある。

 

こいつは、敢えてファングでお前の動ける範囲を狭めたんだ。

 

わざと避けさせて、白の悪手を誘うためにな」

 

「うっ」

 

返す言葉もないとばかりに、白の言葉が詰まる。

 

「…まぁ、白を追い詰める人間なんてよっぽどだし、正直信じがたいが、世界は広いな。

 

揺さぶり・誘いは俺が引き受ける。

 

まだ試運転だが、ガンプラの操作の技量で白が負けるはずがない」

 

そう言って、空は白が触るレバーに手を重ねる。

 

「空と白、二人で『 』だ。

 

さぁ、反撃開始だ!」

 

セイバーの操作に空も加わる。

 

だが、それでも変形してファングに追いかけられてることには代わりない。

 

そこで、セイバーはモビルスーツに変形すると一気に速度を落とし、通り過ぎる形でファングの攻撃を躱す。

 

「さっきは良くもやってくれたな。

 

俺らが追い掛けられる追いかけっ子はこれまでだ」

 

背部のプラズマ収束砲を脇に抱え、通り過ぎたファングを撃ち落とす。

 

「うぉ!やるねぇ!」

 

「行くぞ」

 

セイバーが、ビームサーベルを引き抜いてアルケーに斬りかかる。

 

それを迎え撃とうと、背中から二本のバスターソードを取り、斬りかかる。

 

「貰ったぜ!」

 

ビームサーベルとバスターソードがぶつかり合い、そのまま鍔迫り合いとなる。

 

「いいねぇ!いいねぇ!!」

 

「そうくると思っていたよ」

 

そのまま受け流すようにビームサーベルをずらすと即座に背後に回り、ビームライフルで背後を撃つ。

 

その衝撃で背中のランチャーとコアファイターが破壊される。

 

「うぉっ!?」

 

「バスターソードはデカい分取り回しが悪い。

 

いくら腕を長くしていようと、振り回すのにビームサーベルと比べると少し時間が掛かる。

 

ロマンある話だが、相手が悪かったな」

 

「だが、俺のはこれだけじゃねぇんだよぉ!!」

 

後ろに蹴りを入れると同時につま先からビームサーベルを展開するヤークトアルケー。

 

避けきれず、セイバーの右肩を斬り落とされる。

 

だが。

 

「そうだな。

 

こういうトリッキーなやり方があるから、アルケーガンダムってのは厄介なんだ」

 

「なっ」

 

シールドを装備してる左腕には、ビームサーベルが握られ、それがヤークトアルケーガンダムの背中から胸にかけて貫いた。

 

「今の攻撃でセイバーの腕を斬り落とそうとしてるのは読めていた。

 

だからわざと片腕を切らせて、左腕に忍び込ませてたビームサーベルでカウンターをしたって所だ」

 

「くそっ」

 

ヤークトアルケーガンダムは爆散し、ミッションはクリアとなる。

 

「ふぅ…、終わった」

 

「にぃ…おつ、かれ…」

 

「あぁ、白もな。ん?」

 

クリアしたら先程のヤークトアルケーガンダムのプレイヤーからメッセージが来た。

 

『それだけ強い実力なら、シャンフロのコラボイベントの大会に参加するのか?

 

なら、俺と組んでくれよ。

 

お前となら楽しく戦争できそうだ』と。

 

「にぃ、これって」

 

「こいつはまたとないメンバー勧誘のチャンスだ。

 

もちろん、組むさ」

 

と、早速『 』名義でメンバー勧誘を行い、即座に同意された。

 

「…にぃ、一人目ゲット、乙」

 

「だな。

 

ただの試運転のつもりでゲーセンで来たが、まさかメンバー勧誘できたとはな」

 

「にぃ、おめ、でと」

 

「おう、サンキュ。

 

……しかし、ヤークトアルケーガンダム動かしてたやつ、一体どんなやつだろうな?

 

やっぱり、戦争屋か?」

 

「…それは流石に、ない。

 

キャラ作ってる、と、思う」

 

「まぁ、どちらにしろ強いことは変わりねぇ。

 

仲良くなって損はないだろうさ」

 

「うん」

 

こうして、大会に向けての試運転としてセイバーガンダムを動かして、メンバー勧誘を行えた『 』たち。

 

今回の反省点などを踏まえて、セイバーの改造のために家に帰った。

バトルサバイバルで活躍するのは?

  • 焼け野原ひろし
  • ノビ
  • メブ
  • ユウカ
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