ガンダムアーセナルベース Blank Justice   作:ガンダムラザーニャ

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九尾さんからのリクエストの話を書かせていただきました。


早撃ち

「ふぁ〜ぴぃ〜〜」

 

「も、持ちこたえろ妹よ!

 

もう少しで筐体に着くからな…!」

 

ニートで引き籠もりな二人は今日も今日とてゲーセンに来る。

 

相変わらず慣れない外出に、まるでバグった機械みたいに痙攣する白を、めちゃくちゃキョドりながら手を繋いで歩く空。

 

何とか空いてる席に着き、作業を終えた。

 

「し、白!

 

もうゲーム始めるぞ、もう大丈夫だからな!」

 

「…げー、む?」

 

怯えて振るえる視界に入るガンダムシミュレーターのゲーム画面。

 

外の景色に頭がショートしかけた白はほっと安心を覚え、落ち着いてから空と一緒にガンダムシミュレーターを始める。

 

その際、焼け野原ひろしからメッセージが来ていた。

 

内容は隠しミッションを見つけたけど一緒にやらないかということと、チームに入れたいやつがいるけど良いか、というものだ。

 

プレイヤーネームはノビ、使用するガンプラはガンダムデュナメスだ。

 

「…なるほど、射撃主体のガンプラを使うのか」

 

「にぃ…、どう、する?」

 

「…」

 

ガンダムデュナメス、アニメ・機動戦士ガンダム00に登場する機体だ。

 

狙撃や射撃に特化した機体で、頭部のブレードアンテナを下ろすことでガンカメラによる狙撃を可能とする。

 

『 』と焼け野原ひろしの使うガンプラは、前衛向けのものだ。

 

だからこういう後方からの援護や支援をする機体は、かなり重宝する。

 

だが、ノビのプレイヤーとしての技量がどうなのかを知りたい、というのが二人の本音だ。

 

それに隠しミッションを見つけてくれたのは正直ありがたい。

 

なので、こう返答した。

 

実力が見たいから、お試しに一緒にミッションをやろうと。

 

そして、ミッションを受注し、二人はイモータルジャスティスを出撃させる。

 

宇宙空間に漂うコロニーレーザー内部、黄色く輝くレーザー発振器が無数に並ぶ。

 

そんな中で二人のイモータルジャスティスは待つ。

 

すると、焼け野原ひろしのヤークトアルケーガンダムと、ノビが使ってるであろうデュナメスが着た。

 

「よっ!待たせたな兄弟!

 

改めて紹介するぜ!

 

こいつがノビ、近所のプレイヤーだ」

 

「はじめまして、ノビです!」

 

「お、おぉ…はじめましてノビ。

 

…というかそのデュナメス、大丈夫か?

 

ちゃんと組み立ててそれなのか?」

 

空はノビのデュナメスを見て若干ヒクついた。

 

まず、全体的に作りが甘い。

 

具体的に言うといかにもランナーから切り取った跡が目立つし、ちゃんと処理し切れてなくて尖ってるように見える。

 

墨入れもしていない、素組みの状態だ。

 

ガンダムシミュレーターでのガンプラの性能は、その完成度に作用される。

 

完成度が高ければその分、ガンダムシミュレーターでも高い性能を発揮するものとなる。

 

だがノビのデュナメスは、まるで何の知識もない初心者が何も考えずに作った素組みのような、そんな状態なので、性能に関してはあまり期待ができない。

 

「これ、ぼくが初めて作ったガンプラなんだ!すごいでしょー!」

 

「…そうだな、原型が残らないよりかはマシだな」

 

「兄弟、お前がノビを見て何を考えてるのは大体わかるが、ガンプラはマジの初心者だが、ノビはこれでもガンシューティングゲームのプロなんだ。

 

GGOってゲーム知ってるか?

 

ノビはそこで早撃ちだけで上位にランクインして、氷のスナイパーとかピンクの悪魔って呼ばれるやつらと対等に渡り歩いてるんだぜ?」

 

「マジかよ」

 

空たちもGGOがどんなのかは知っている。

 

ガンゲイル・オンライン、通称GGO。

 

古今東西実在するあらゆる銃を使った仮想空間での撃ち合いを売りとしたゲーム。

 

二人は流石に氷のスナイパーとピンクの悪魔が誰なのかまでは知らないが、最初期にプレイしたことがある。

 

まさかそんなゲームで上位にランクインするプレイヤーが、ガンプラの組み立てもままならない初心者だったとは。

 

「まぁ、とりあえずミッションを始めよう。

 

そろそろ相手も来るはずだ」

 

直後にミッション開始のアナウンスが響き、上空からビームが飛んでくる。

 

3人はそれを避けて散開し、上を見上げるとそこには長い肩アーマーからスラスターを吹く白いモビルスーツであるキュベレイと、全体的に黄色くて丸いモビルスーツであるジ・オが姿を現した。

 

キュベレイもジ・オもニュータイプも、どちらもニュータイプ専用モビルスーツだ。

 

キュベレイはかのネオジオンの女帝、ハマーン・カーンの機体であり、ファンネルと呼ばれる遠隔操作の小型兵器を飛ばすのが特徴としており、ジ・オは連邦政府組織の軍師にして指導者であるパプテマス・シロッコの乗る機体で、キュベレイのようなファンネルはないものの、その鈍重な見た目とは裏腹に、機動力と反応速度が非常に高い。

 

「ハハッ!向こうが仕掛けてきやがったぜ!

 

さぁ俺らを楽しませてくれよ!」

 

先に動いたのは焼け野原ひろしのヤークトアルケー。

 

背中のバスターソードを構え、2機に獰猛に襲い掛かる。

 

キュベレイの背中から無数のファンネルが射出され、ヤークトアルケーを囲むも。 「へっ、行けよファングゥ!!」

 

対抗するため、ファングを射出し、撃ち合いになり、キュベレイはビームサーベルでヤークトアルケーと斬り結ぶ。

 

その隙に、ジ・オがビームライフルで牽制しながらデュナメスとイモータルジャスティスに肉薄する。

 

「おい、俺たちも行くぞ!ノビ!」

 

「うん!」

 

イモータルジャスティスはビームを避けながらビームブーメランを構える。

 

ジ・オもビームサーベルを構えて鍔迫り合いになるも、大型のフロントスカートから隠し腕がビームサーベルを持って飛び出し、それに対応しようとシールドで防ごうとすると、隠し腕が吹き飛んだ。

 

「今のは」

 

デュナメスがスナイパーライフルをガンカメラ無しで構えていた。

 

イモータルジャスティスがジ・オと斬り結ぶまで数秒、その上構えて狙いを定めるのに数秒、たったそれだけで射撃した。

 

それもガンカメラも無しに、1秒で出した隠し腕を、明確に撃ち抜いた。

 

デュナメスとてスナイパーライフルを使って早く撃ち抜くにしても、予備動作などでどうしても時間が掛かるはず。

 

そもそもスナイパーライフルは構えてから待ち構えて撃つので、今のようなことをするにしても、あまりにも速すぎる。

 

「あん…な、一瞬の早撃ち…、あり得ない…!」

 

白は戦慄する。

 

構えるまでの時間や撃つタイミングなどを計算しても、もっと時間が掛かるとしか思えないから。

 

でもだからってノビがチートをしてるとは思えないでいる。

 

「へっ、なるほど、ガンプラは初心者かもしれねぇが、ガンシューティングゲームで上位にランクインするわけだ!」

 

ジ・オは直ぐ様距離を取り、レーザー発振器の裏に隠れる。

 

「にぃ…!」

 

「あぁ!」

 

バックパックからファトゥムが切り離され、同時にウイングと先端からビーム刃が展開すると、レーザー発振器目掛けて突進する。

 

容易に貫通するも、影からジ・オが飛び出した。

 

「そうだな、そうしたら飛び出すよな…!」

 

動きを予測し、先回りしてビームブーメランを振るう。

 

ジ・オもビームサーベルを構え鍔迫り合いになるももう一つビームブーメランを取り出して腕を斬り飛ばした。

 

「…チェック、メイト」

 

2本のビームブーメランが、瞬く間にジ・オを達磨にする。

 

バラバラに斬り刻まれたジ・オは無残に残骸となって落ち爆散した。

 

「すごい……!あんな動き、ぼくじゃできない!」

 

「お前もたいがいだけどな」

 

二人で焼け野原ひろしの援護に向かう。

 

彼のヤークトアルケーは獰猛な笑い声を上げながらキュベレイに斬りかかろうとしていた。

 

「ハハ、ハハハハ!いいじゃねぇか!

 

俺はだいぶエンジン温まってきたぜ?

 

てめぇはどうなんだなぁおい!?」

 

NPCに何話しかけてんだと空と白は思うが、焼け野原ひろしは戦闘に興奮してるのか、気付いていない。

 

「オラァ!!」

 

背部のランチャーでキュベレイを吹き飛ばそうとするもすぐさま避けられた。

 

それを読んでいたかのように、バスターソードで突き刺しながら壁に激突させる。

 

「オラオラどうしたぁ!?

 

ファンネルコンテナが押さえられてたらファンネル出せねぇってか…!?」

 

振り向くと既に大量のファンネルがヤークトアルケーを捉えていた。

 

だが、そこを。

 

「ビーム…、コンヒューズ」

 

「やー!!」

 

投げたビームブーメラン目掛けてビームライフルを撃つイモータルジャスティスと、ビームピストルによる素早い早撃ちをするデュナメス。

 

ビームブーメランに当たることで放射状に弾けるビームが、素早くも正確に撃ち込まれるビームが、一瞬で全てのファンネルを破壊する。

 

「へへっ、あばよキュベレイ!!

 

その白い機体真っ二つにしてやるぜぇ!!」

 

好機と見たヤークトアルケーのバスターソードが、キュベレイを左右真っ二つに斬り裂いた。

 

ミッションクリアのアナウンスが流れ、ミッション終了となる。

 

「やったー!!」

 

「まぁ、ざっとこんなもんよ!」

 

「さて、報酬は、と」

 

隠しミッションの報酬を見ると、精密射撃の向上がされてる百式だったが、それが三人の内、一人だけ手に入れられるようになっていた。

 

普通なら取り合いになるか話し合いになるかだが。

 

「おいノビ、こいつはお前にやるよ」

 

「えっ、良いの!?」

 

「性能を見た限りじゃお前向きだからな。

 

それと焼け野原ひろし、さっきノビと近所だって言ったな?

 

なら組み立てと改造の仕方をノビに教えてくれ」

 

「おう、良いぜ?

 

どうせ俺が貰っても使い道がねぇからな」

 

改めてノビの実力を認め、空と白は『 』のメンバー加入をした。

 

そして、ノビと焼け野原ひろしがログアウトした。

 

「……さて、ミッションも終わったし、そろそろ…?」

 

二人もログアウトしようとすると、対戦の申込みが着た。

 

「にぃ…、この申込み、あの人から」

 

「もうここ最近ずっとしつこく申し込んできてるやつだよな?

 

バトルする度にガンプラを変えてきてるが、それでもワンパターンだもんな…」

 

二人はプレイヤー名を見るなりげんなりしていた。

 

名前はメブ。。

 

『 』に興味があるらしく、二人がゲーセンに来るようになってから何度も対戦の申込みをして、その度に『 』とバトルした。

 

特定のガンプラはなく、様々なガンプラを使うが、メブが頑固なくらい真面目なのか、猪突猛進の如く突っ込んでくるだけのワンパターンなので、二人からすればそんなの面白みがないから他のやり方を覚えて欲しいと、げんなりしていた。

 

「…でもまぁ、せっかく相手が申し込んできたんだ。

少しでも向こうがやり方を変えてくれると信じてやるのも、一興だ」

 

「う、ん…、白も、そう思う」

 

「さぁ、ゲームを始めよう」

 

そうして、二人は申込みを受注した。

バトルサバイバルで活躍するのは?

  • 焼け野原ひろし
  • ノビ
  • メブ
  • ユウカ
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