グレンデルと乃戦闘が終わったあと、俺と黒霧は今日は解散して後日詳しい話をすることを約束しそれぞれ帰路に着いた。
寝ている両親を起こさないように家の中に入り、俺は自分の部屋に向かった。
部屋に入り、ベットに腰を掛けると、勝手にブーステッド・ギアが出現した。
『相棒、今まですまなかったな。もっと早く出ていればグレンデルのコピー体などには後れは取らなかったのだが』
「いや、それでもお前のおかげで助かったよ。本当ならお前の力を使わなくともバランスブレイカーになれれば良かったんだがな。本当に弱い宿主でお前には迷惑かけるな」
『前に言ったはずだ。たしかに相棒は歴代でも最弱だ。だがな、俺や歴代の赤龍帝たちはお前を最高の赤龍帝と認めている。だから、もっと自身を持て相棒』
「サンキュー、ドライグ。少しは自信がついたよ」
『さて、相棒。そろそろ今回のことについて相談しようじゃないか』
「ああ、そうだな」
俺は、ドライグに現状分かったことを詳しく伝えた。
『なるほど、別世界か。だから、神器が動かなかったのか』
「どういうことだよ」
『前にも何度か説明したが、神器は神が作ったシステムの一部だ。だからこそ、他の世界では存在しない神器は能力が使えなくなる』
「でも、今は使えているぞ」
『そこが、俺にもよくわからない。まあ、あの堕天使なら何か分かるかも知れないがな』
「そうだな。まあ、アザゼル先生ならきっと何とかしてくれるか」
『では、次にこれからどうする気だ?相棒』
「どういうことだよ?」
『また、リアス・グレモリーたちに関わっていくのか。それとも、別の道を進んでいくのか』
「まだ決めてない。だけど、やっぱり、俺は・・・・」
『その時になってから決めればいい。そのための赤龍帝だ。お前が望めば、俺はいつでも力を貸そう』
「サンキュー、ドライグ」
『だが、相棒。先程の戦いで思ったのだが、少し鈍ったのではないか』
「う・・・・」
ドライグに言われたことは俺が一番感じていたことだ。
正直に言えば、俺がこの世界に来る前と比べると体が重く感じていた。
「そうなんだよな・・・。あまり、鈍らないように訓練はしていたが、やっぱり鎧を着た状態じゃないと、全力出せないし。それに、練習場所や練習相手もいなかったからな」
『なら、あの黒い龍の宿主に相談してみればいいじゃないか』
「一応、聞いてみるが、でも相手がいないじゃないか」
『それも、黒い龍の宿主にやってもらえばいい』
「う~ん」
ドライグの提案を考えてみた・・・。
うん、黒霧なら喜んで引き受けそうだな。
あいつの戦闘狂の気質は俺のライバルのヴァーリになんとなくだが似ている感じがする。
てか、
「なあ、ドライグ。こっちの世界にもヴァーリやアルビオンはいるのか」
『さあ、それは分からん。俺と同じようにこの世界ではあいつはすでに滅んでいる龍かもしれないし、そうでないかもしれない。それに、宿主が違うなんてこともあるかもしれない』
「そうか・・・」
『だが、確実に言える事がある。それは、この世界には赤龍帝はいないということだ』
「・・・そうだな」
『だからこそ、知らしめてやればいい。俺たちの赤龍帝の存在を』
「ああ、そうだな」
???SIDE
「結局、送ったグレンデルのコピー体は力が戻った赤龍帝にあっさりとやられちゃったわけ。結局駄目じゃない、あんたたちの作戦」
部下から渡された書類を見た女は同じ部屋にいた男女に声をかけた。
「仕方ないだろ。あの時はまだ力が戻ってないと思ってあの程度の戦力しか送ってなかったのだから」
と、男が答えると、男の隣にいた最初とは別の女が口を開いた。
「でも~、先輩焦って、他の邪龍を送ろうとしたけど、
「黙れ。次はうまくやる」
「フラグですか~」
女が馬鹿にしたように言うと、男は空間を歪め、そこから一本の黒い剣を取り出し、女に向けた。
「あれ~、やる気ですか~。それなら、容赦しませんよ」
女もふざけた口調を止め、同じく空間を歪め槍を取り出し男に殺気を向けた。
「やめやめ、ここで争うなら、まずは私があんたたちを潰すけど」
書類を置いた女は、戦闘を始めようとしていた二人を睨みつけた。
二人は、女の殺気に怯みそれぞれ武器を片付けた。
「はい、よろしい。さて、それじゃあ、これからどうするかについて話そうじゃないか。まず、あんたたちはどうしたい?」
「俺は、この世界の物語を進めるために邪魔になる存在を排除したい」
「わたしは~、別に無理に赤龍帝を排除しなくても~、いいと思うんです~」
「どういうことだ?」
「ちょっと興味があるわ。つづけなさい」
アザゼルSIDE
「ふ~、ようやく準備は整ったか。あとは、ミカエルとサーゼクスに相談していつあいつを向こうに送るかだな」
俺はそう独り言を呟き、一息つくと研究室の扉をノックする音が聞こえた。
「開いてるぞ」
入ってきたのは、リアスだった。
「どうした?」
「アザゼル、教えてほしいことがあるの」
「何をだ?」
「イッセーは向こうの世界で何をしなければならないの?」
「なぜ、そんなことが知りたいんだ。お前がイッセーのところに行くわけじゃないんだぞ」
「わかってるわ。でも、あの子は私の大切な人なの」
「ハァ~、しかたない。だが、これは誰にも言うなよ」
俺は真剣な表情で言った。
「わかった」
リアスはうなずいた。
「ことの始まりは、クリフォトが使っていた技術が、神の残したシステムでまだ判明していなかった箇所に利用できるのがわかった時だった。その時、ミカエルに頼まれて、俺とグリゴリの幹部たちとセラフのメンバーでシステムの研究を行ったんだ。その時に、あるものが見つかったんだよ」
「あるもの?」
「ああ、聖書の神が残した、面倒な遺言がな・・・・」