ただしこのキヴォトスはネットミームに汚染されてるものとする   作:流石兄者

19 / 32

意味 キヴォトス版の『風が吹けば桶屋が儲かる』

設定の方にしか書いてなかったことに気づいたのでここに書いておきますが、先生の性別はあえて描写していません。
「ブルアカに男はちょっと…」や「女先生は解釈違いです!」という方も大丈夫なように、読者の皆様にお任せするスタイルです。
どうぞお好きな先生を想像しながら読んでください。

ちょっと長くなりそうだったので2分割しました。後半は書き終え次第投稿しますので、またしばらくお待ちください。


14話【前半】今日のキヴォトスことわざ『衝動買いをしたら七囚人に襲われる』

 へいへーい、鬼灯モカだよ~。よく来たね。

 まずはいつものように、フィーナさんがチンピラとの戦闘中に相手にドスをぶっ刺してるのを見てビビり散らかしてたら「誓って殺しはやってないデース」って言われた話とか、甘いもの断ちでもしたのか明らかに様子がおかしいハスミさんに正実のモブちゃんと間違われて拉致された話を、熱く、半ば叫びながら、話して聞かせたいところなんだけどさ。

 その前にちょっとだけみんなの意見が聞きたいんだよね。

 

『どうかしら、素材にもこだわったから着心地もいいはずよ』

 うん、まあ肌触りは良いよね。触ってると思わず頬ずりしたくなるくらい滑らかだし。ただ、そこじゃないんだよねぇ。

 

今私の目の前にはド真ん中に大きく『あばんぎゃるど』と書かれたTシャツがある。

 みんな、どうしよこれ。寝るときの服にでも……いやでも私が住んでるのシャーレだからなぁ。

 下手したらこれ着てる状態で誰かに鉢合わせちゃうかも。うーん……

 

 ん? そもそもどうしてこんなことになったかって? そうだね、まずはそれから話そうか。

 

 とはいっても大した話じゃないんだよね。

 この前ミレニアムにユウカさんに会いに行ったときにリオさんと会って、モモトーク交換したんだよ。「前に話したセミナーのバイトしたくなったらいつでもモモトークして」という言葉と共にね。

 

 でも最近ヒナさんがシャーレに入ってごたごたしてたからね。バイトは行けなかったから、何も送れてない状態だったの。

 それで、せっかく交換したのに何もやり取りしないのもなんか気まずいなって思っていろいろ送ったんだよ。

 先生とヒナさん、私の3人で撮った写真と共に『シャーレに新しいメンバーが入りました!』とか『柴関のラーメンが絶品ですよ』とか。あと面白半分でヒマリさんスタンプも送ったねぇ。

 

 そしたらリオさんからも、ベッドのど真ん中で丸まって寝てるトキさんの写真を送ってくれたり、ミレニアムでおすすめのごはん屋さんを教えてくれたり、『ちょっと待ってちょうだい! 何そのスタンプ!?』って返してくれてね。

 

 それからは結構な頻度でモモトークしてるよ。ていうか向こうからバシバシ送られてくるよ。会長って意外と暇なのかな? 

 まあそのやり取りの中に『あばんぎゃるどって書かれてるTシャツを作ろうと思うの』ってのがあってね。

 ダサいからやめたほうがいいっスよなんて送れなかった私は確か、ええんちゃう? (AKNちゃん)みたいな無難な返事をしたと思う。

 いやーまさか完成品をプレゼントされるとはこのモカの目をもってしても見抜けなかったよね。

 あ、やめて。見抜けたことあんのかなんて言わないで。なんか最近メンタルまで幼女になっちゃったのか泣きやすくなったんだよ。

 見たくないでしょ? 私がギャン泣きする姿なんて──

 

 あれ? またリオさんからモモトークだ。なになに……

 

『突然で悪いのだけれど、あなたの知り合いに修理したアビ・エシュフを買いそうな人っているかしら?』

『完全に修理はできなくてかなり性能が落ちているのだけれど、それでも技術の結晶だから変なところには売りたくないのよね』

『いたら紹介してほしいのだけれど』

 

 いるさ、ここに一人な! でもお金足りるかな……。あ、そうだ! 

 

 

 

 

 目の前に鎮座しているパワードスーツに、私と先生は目を奪われていた。

 白と青を基調とし、2門のガトリングとレーザー砲を備えたパワードスーツ『アビ・エシュフ』。原作で猛威を振るったその機体は、よく見るとところどころに修理の跡とへこみが残っている。

「これが『アビ・エシュフ リペア』かあ……」

 うーん。改めて見るとこれ、正面装甲ないよね。カタフラクトかな? 

 そもそも当たらないようにするし、当たってもキヴォトス人特有の神秘防御任せってことなんだろうけどね。

 先生がこれ乗って出撃したら間違いなく死ぬなぁ。

 

 あのモモトークを見てから私は「この辺にぃ、美味いアビ・エシュフの屋台来てるみたいですよ! 行きませんか?」と先生を唆し、ミレニアムまで連れてくることに成功したよ。

 やっぱ(カッコいいパワードスーツ)好きなんすねぇ~。私もソーナノ。

「ユウカとの戦闘でぼっこぼこになってたよね。まさか……」

「そう、あの戦闘で内部に深刻なダメージが入ってて、それを完璧に修理するより1から作りなおしたほうが早いのよ」

 いつからユウカさん(防御)貫通属性になったんですかね。

 

「一応これも最低限の修理は施したから動きはするわ。ただ、色々な機能は失っているのだけれど。そうね、ガトリングとレーザーキャノンがついたただのパワードスーツになったといっていいわ。それでも買うの?」

「「買います」」

「……もう少し悩んだほうがいいわよ?」

 

 もし超高速移動が出来たとしても乗りこなせる自信ないしね。多分ゲロ吐いちゃうよ。

 のっそのっそ歩きながらガトリング撃ちまくれるだけでも充分だよ。むしろそれがいいよ。

 

「見て先生! ところどころへこんだ跡がありますよ! 歴戦の兵器感あっていいですねぇ」

「いいね、すごくいい。たまらないよアビ・エシュフ リペア。まさかこれに乗れるなんて……」

 この辺がセクシー、エロい! 

 

「まあ満足してくれたようで何より。次のアビ・エシュフを作る資金になるしこちらも助かるわ。それで、金額なのだけれど……」

 おっと、思わず夢中になっちゃったよ。まあ2人で出し合って買おうってことで先生連れてきたからね。さて気になるお値段は? 

「性能が落ちてる分ある程度差し引いたとして……これくらいでどうかしら?」

 金額が書かれた紙を覗き込む。ふむ、なるほどね。

「モカ、ちょっとこっちに」

「はい」

 

 私たちはリオさんから離れ、それぞれ財布や通帳を取り出し、見せ合う。

「どうです先生……!? 先生の残金やばくないです!?」

 に、2円!? 日吉和菓子しか買えないじゃん! 

「ふふふ、この前の水着限定ガチャが効いたよ」

 あれ、買えないじゃんね☆

 

「あの、リオさん」

「なにかしら?」

「取り置きってできます?」

 

 さて、あの純愛ASMR制作依頼の紙どこに仕舞ったっけ? 

 

 

 リオさんは取り置いてくれる……というかそもそも売ってもいい人が私たち以外見つからないから取り置きも何も無いらしい。

 急いでシャーレに戻って、例の紙を渡す。

「先生はこれをお願いします! 私はセミナーにバイトに行ってきますから!」

「え、いや私のASMRでお金が稼げるの? あ、ちょっとモカ!?」

 あのさ、私そろそろバイトなんだよね……(マジメ君)

 まあ正直、先生のASMRの売上で充分買えるとは思うけど、だとしてもその間何もしないのは申し訳ないからね。

(着替える必要があるから説明してる暇は)ないです。ハイ、よろしくぅ! 

 

 

 私は自室へと走り込み、対ユウカさん用決戦装備『溶けてしまいそうなくらい暑かったあの夏の日、青空の下でひまわりのように笑っていたあの子(幻覚)の服』(別名麦わら帽子白ワンピ) を取り出し、着替え始める。

 

 ……そろそろ化粧とかも覚えた方がいいのかな? 今は化粧水と乳液を朝の洗顔ついでに顔にぶちまけてるだけだけど、今日みたいにユウカさんに会いに行く時くらいは……。

 いや、そもそもロリコンってロリが化粧することを良しとするのかな? 

 

 うーん、誰か私の恋愛相談に付き合ってくれる人いないかな。

 ホシノおじさんとかどうだろ、なんか「うへ~青春だね~。おじさんには眩しいよー」とか言いながらユメパイセンと一緒に聞いてくれそう。今度話してみようかな? 

 そんなことを考えながら着替えを終え姿見でチェックをしていたら、自室の扉が開かれヒナさんが入ってきた。

 

「モカ、凄い勢いで廊下を走ってたけどなにかあったの?」

「あ、ヒナさん。これk

 カシャ

 突如なった撮影音に言葉を止める。スマホを構えているヒナさんはついうっかり、とでもいいたげな表情をしていた。

「あ、ごめんなさい。話を続けて」

 おそろしく早いスマホでの撮影。見逃したね。

「これからバイトなんですよね。それでちょっと着替えを」

「……バイトにそんなオシャレしていくの?」

 困惑した目で見つめてくるヒナさん。うーん、ごもっともだねぇ。

「いやー、実はバイト先にその……気になる人が居てですね。だからいつもよりかわいい服着てるんですよ」

 どう、似合う? とばかりにスカートを少しつまんでポーズをとる。

 うひゃー、言っちゃった。恥ずかしいね。でもヒナさんはいい子だし、何より友達だ。言いふらしたりしないよね。

 

「……………………………………え?」

 

 あら、私に好きな人がいたのそんなに意外だった? すげー困惑してる……というか怒ってる? 

 うむむ、ヒナさんが見たことない表情してて何考えてるかわからない。まだまだ心眼が足らぬ。

 

 ……というかヒナさんが固まって動かなくなっちゃった。目の前で手をフリフリしてみるが動かない。

 何もしてないのに壊れたんですけど。サポセンに電話しなきゃ(使命感)

 

 私の部屋のベットに寝かせ、小声で行ってきますと告げ部屋を飛び出す。帰ってきたらすぐ様子見に来るね。

 

 目指すはセミナー。仕事内容は『業務円滑化のサポート』 

 うーん、物は言いようだね。

 

 

 

 

 アイテム説明 『アビ・エシュフ リペア』

 

 ユウカの『モカちゃんと温泉に行きたい』という強い意思の下放たれた右ストレートだの震脚だのにボコボコにされ内部に深刻なダメージを喰らい、多くのシステムが修復困難になってしまったため、最低限の修理だけ施されたアビ・エシュフ。

 

 リオが言った通り、武装と一般的なパワードスーツとしての機能しか残っておらず地球防衛軍のブーストなしフェンサーのような速度でしか移動できないが、一部のオタクにより試し乗り兼観賞用として購入される予定。

 カッコイイ機体がボロボロになった姿からしか摂取出来ない栄養素を補給できるのだとか。




次回はセミナーでユウカさんとバイトです。

ちょっと晄輪大祭執筆で筆と心がバッキバキに折れたのでやりたかったとこだけ書いて短編集の中にぶち込んで今度投稿したいと思います。
趣味で書いてるものでストレス溜まったら本末転倒だから多少はね?
まあ執筆してる時何故か常に微熱がでてるんでどっかしらおかしくなってるとは思うんですけど。

いい機会なので、「前に登場したこのキャラの話もうちょい欲しい!」というのがありましたら、活動報告に枠作ってありますので書き込んでくださいまし。
話がなにか思いついたら次の短編集に入れたいと思います。
ボリュームはブルアカの絆ストーリー1個分くらいのものになってしまうかもしれません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。