ただしこのキヴォトスはネットミームに汚染されてるものとする 作:流石兄者
書いていた短編、固有スキル『ヘッドスライディング』が完結したので、こちらを再開することにしました。
ただ、作風がだいぶ違う小説を長いこと書いてたので文章に影響が出ちゃってるかもしれません。
とりあえずリハビリがてら凍結していた17話を終わらせたいと思いますが、違和感があるかも・・・。
あっちの方では汚ぇ語録使えなかったからまぁ、多少はね?
あ、もしヘッスラの方からいらっしゃった読者様がいましたら、一つ忠告を。
こんな汚い小説読まなくていいから(良心)
汚れ好きの兄ちゃん達は、よければ見ていってください。
なぜ今まで気づかなかったのだろうか。
夜明けはまだだというのに、向こうの空が昼間のように明るいことに。
喧しいほどセミ兄貴の迫真の演技が鳴り響いていることに。
コンクリートの地面や家の塀、その内側に存在する葉脈のような筋に。そこを通る緑色をした悍ましい量の0と1に。
それがゆっくりと、静かに、しかし確実に、外に向かって侵食していることに。
財団?今目の前で現実が改変されています。すぐ来れますか?
「なんですかこれは、たまげましたねぇ……」
隣から聞こえてきた言葉に思わず同意する。ただホモビのデータ消しに行くだけだと思ったのに、なんですかねこれ?
何度も何度も確認してみる。目を凝らしたり、頭をはたいてみたりもして。
しかし、しっかりと目の前には野獣邸が存在している。
後ろを振り向く。そこにはしっかりと今まで通ってきた廃墟があった。
辺りを見渡す。空間に不自然な切れ目があった。無理やり景色を上から張り付けたような、そんな境界線が。
誰ですかね現実世界でBB先輩劇場作ってる奴。いや、今からそれに会いに行くのか。(行くの)いやだねぇ……
「……急ぎましょう。こ ん な と こ ろ、長居は無用です」
苛立たし気に刀を抜き放ちながら、ケイさんは歩を進める。
やっべぇ現実改変先輩じゃん。関わりたくねぇなぁ。そんな思いを胸の中にしまいつつ、私はついていく。
なにかしらの妨害でもあるのかと戦々恐々としながら近づいていったが、特に何もされることはなかった。
いや、途中でケイさんが突然「こ↑こ↓」と言った後、唸りながら思い切り自分の顔をぶん殴ってたから本当はナニカサレテル可能性はあるけども。
ともかく私たちは無事に玄関にたどり着いた。
扉を開けると、ガチャゴンと音MADで死ぬほど聞いたあの独特な音が鳴り響く。
「♰悔い改めて♰」
「……ケイさん?」
「チッ!忌々しいゲイポルノビデオが……!」
大丈夫かなこれ?なんか順調に汚染が進んでるように見えるんだけど。
「G Bibleは電子データ。コンピューターを探しましょう、そこにあるはずです」
「了解です」
さっさと見つけないとまずいかもね、これ。
湧き上がる焦燥感。それは私の恐怖心を上回り、震える足を無理やり動かした。
私たちが足を踏み入れた野獣邸、その中はまさしく『異空間』であった。
シムズで適当に家を作ったとしてもこうはならないだろうというような、めちゃくちゃな部屋の配置。
そしてそのすべてに、見覚えがあった。
野獣邸の玄関口を越えた先にあったのは、いなりがなくて怒られてそうな玄関だった。
それを越えると、白菜かけそうな空手部の風呂。
その次は、14万3千円の部屋。
そして──
「……屋上?」
今までに階段は一切昇っていない。にもかかわらず、この場所からは廃墟を見下ろすことができた。
この空間をガン無視した感じ。いつの間に私はア〇イさんマンションに……?
……とにかく、行き止まりだね。早く戻らないと。じゃないと……
「ケイさん、戻りましょう」
「暑いですねー。オイル塗りましょうか?」
「戻ってきてくださいケイさん!!あ、ちょ、やめっ……ヤメロォー!(MGMN)」
ケイさんは部屋をまたぐごとにどんどんと言動がおかしくなり、正気に戻るまでの時間も長くなっていっている。やはりやばい(確信)
私の言葉をガン無視しながらどこからともなくサンオイルを取り出したケイさんは、オイルを塗ろうと私の着ているパジャマに手をかけると、まるでティッシュペーパーをちぎるかの如く軽々と引き裂いた。
「ホアッ!?」
突如行われた一ミリも透き通ってない野蛮行為に茫然としていると、隙だらけな私のズボンまでもが瞬時にぼろ布に変えられる。
すげー!まるでエロゲみたいだ!
あっという間に先輩劇場でよく見るスタイル『パンツ一丁』になってしまった私に、ケイさんはオイルを塗り始めた。
先輩たちがパンツ一丁で出歩いてるのはケイさんに服をちぎられているからだった……!?(錯乱)
「硬くなってますよ。溜まってんなぁ、おい」
「何が!?」
固くなるようなものは前世に忘れてきたんですがそれは……。
あ、なんか手つきがいやらしくなってきた気がする。
「け、ケイさん?もうオイルは大丈夫ですから、次行きましょう?」
「どんぐらい(〇ナニー)やってないんですか?(セクハラ)」
「言うわけないでしょうそんなこと!?」
鋭い眼光で私の真っ平な胸を見つめながら、一心不乱にオイルを塗り続けるケイさん。
私はケイさんが再び正気に戻るまでされるがままになっていた。廃墟でなにやってんだ私ら……。
「本当に、本当に失礼しました……」
「だ、大丈夫です。ケイさんのせいじゃないですから。ね?」
「絶対に許しませんよG Bible!見つけたら細切れにしてやります……!
ところで、あの、本当にその恰好のままで大丈夫ですか?王女の上着でよければこれを──」
「いえ、今は誰もいないですし。それに、体がオイルまみれなので……」
怒りと羞恥で顔を真っ赤にしたケイさんに謝られつつ、私たちは探索に戻っていた。
これ以上やられたら気持ちよくなっちゃうところだったよ。ヤバイヤバイ。
必ず破壊してやると憤るケイさんが勢いよく障子を開けると、スパァァァァンという快音が鳴る。そしてその先にあったのは相撲部の部室だった。
その畳部屋には旅館にありそうな和座椅子と机。そしてアナログテレビが置かれている。
試しにテレビの電源を入れてみると、「3300円の3回払い!」というフウカさんの元気な声が聞こえてきた。みると、どうやら調理用ナイフの紹介をしているみたい。
映像すら汚染されているのか、それともフウカさんがおかしいのか。うーん、どっちだろこれ。
「あなた、なに探索サボってエロビデオなんか見てるんですか」
「えぇ……(困惑)」
「ちょっと夜勤入れてやるから来なさい!(上司)」
焦っているのか、もはや汚染を解除すらせずに次の部屋への扉を開けるケイさん。
その先にあったのは、ほんへで昏睡させた後輩を連れ込んだ地下室で。
そして本来は後輩が寝ているはずのベットの上には、ノートパソコンが置かれていた。
明らかに部屋にそぐわないもの。
そのノートパソコンはすでに起動しており、画面から放たれる光が薄暗い部屋を照らしている。
そしてその画面からは、緑色の0と1が実体をもってぽろぽろと床に零れ落ち、そのまま床に溶けていった。
これが、汚染源とみていいだろうね。
なるべくそれに触れないようにパソコンに近づき画面をのぞき込むと、何かのプログラムが稼働しているようだった。
「これは……?」
ウインドウに表示されているプログラム名は『G(ay)Bible』
そのプログラムは、ひたすら黒い背景に緑色の文字で、何かを書き連ねているようだった。
あまりにも打ち込まれる速度が速く、すぐに文章がスクロールされてしまうため、単語しか拾うことが出来ない。
だけど、それで十分だった。
「語録を羅列してるだけ……?」
そこには、『淫夢語録』と呼ばれているもの達がひたすら書き連ねられ、無造作に散らばっていた。
王道を往く語録からマイナー語録、そして……き、金玉まで!?(驚愕)
まさか金玉まで書いてあるとは……!これは厄介だね。
さて、どうしようか。
おそらくこれは、周囲の物体を『淫夢に関係するもの』に改変させている……のだと思う。
そしてそれは、アリスさんがいた施設を丸ごと飲み込み、さらに侵食しようとしている。
停止させないといけないのは間違いない。だけど……。
壊したり削除したりしたら、取り返しのつかない事が起きたりしないかな?だってほら、消すと増えるっていうじゃん?
もしこれが同じ性質を持っていたとしたら、だいぶ面倒なことになる……ならない?
その時ふと、セイアさんの夢の中であった並行世界の私が脳裏をよぎる。
あの私は、メモリーを頭に突き差していた。そして、改変能力をコントロールできていたように見えた。
もしかしてあれが、正解なんじゃ?
ノートパソコンに視線を向けてみると、横にメモリースティックが刺さっているのを見つけ。
もしやと思いパソコンを操作し調べてみると、そのプログラムはUSBメモリから起動しているようだった。
「そっか、パソコン自体じゃない。こっちだ……!」
しっかりとメディアを取り外す手順を踏んだ後、USBを引き抜く。
それにより、画面からは緑色の0と1の排出が止まり、その代わりにUSBの先端から流れ始める。
……これを、頭に?マジで?いやーきついっす(真顔)
「とりあえず、扱いやすくはなりましたね。ケイさん、どうしますこr──
ケイさんの方を振り向こうとしたその瞬間。
突如突進してきたケイさんに、ベッドに押し倒された。
私に馬乗りになりながら押さえつけてくるケイさん。
その紫色に輝く瞳は、野獣の眼光をしていた。
「は!?え、ちょ、何してるんですかケイさん!?」
「暴れないで!暴れないでください……!」
アッ!(スタッカート)まずい、この部屋と言ったら昏睡レ〇プじゃん!?
まさか、それを再現しようと……!?
「待って、待ってください!私には心に決めた人が……!」
「貴方のことが好きだったんですよ!(迫真)」
「えぇぇ!?ホントですかそれ!?いや、汚染の影響!?どっち!?」
突如
流石に、ミドリさんに「その銃身を、振り回せんのかよ……!」と言わせただけのことはある(ガンドハ)
「いいでしょモカさん!暴れないで……!」
そう言いながらケイさんは、白い布に何かを染み込ませ始める。やべ、4章の眠らせてくるやつだ!
早く、早く何とかしないと……!
力で押しのけることはできないと判断し、何か使えるものはないかと周囲を見渡す。
目に入ったのは、ノートパソコンとデカすぎる枕、そしてG Bible。
……もしこれに『対象を書き換える能力』があるとするならば。
「お願い……!」
私はUSBを逆手持ちし、ノートパソコンの画面に突き立てた。
先端が触れた瞬間USBが緑色に輝き、緑色の0と1で構成された文字群が瞬時にノートパソコンを覆いつくす。
瞬時に侵食は完了し、一瞬ノイズが走る。そしてノートパソコンだったはずのものは、ピンク色の注射器に変化していた。
これは、奇しくも同じ構えか……!
私は乱暴に注射器をひっつかむと、思い切りケイさんの首筋に突き刺した。
「ッグアァ!」
「油断したなケイよ……!」
これはア〇ルアサシンを一発でこん睡させたもの。いくら名もなき神々の王女でも、これは耐えられまい……!
薬液を注入した後、たった数秒で崩れ落ちるケイさん。効くのが早すぎる……さすがはホモコロリだね。
うーん、G Bibleは手に入れたけどケイさんは寝ちゃった。どうしよ。
……とりあえず、ここから出ようか。こんな言語を侵食する家、長居してもいいことないしね。
そう決めた私は、ケイさんを背負った。服がオイルで汚れちゃうだろうけど、まあ仕方ない。
そして扉に向かって歩き始めたその時。
私の口が、白い布でふさがれた。
「ムグゥ!?」
布を持っている腕は背後から、つまりケイさんから伸びてきていた。
馬鹿な、再起動だと!?あり得るのか、こんなAIが……!
あ、まずい。この布には……睡眠薬が……
「アリスも仲間に入れてくれよ~」
(ッ!しまった、アリスさんに……切り替わって……)
非常にまずい。ケイさんは、アリスさんがクッソ危険物であるこのUSBをミレニアムに持ち込もうとしてるとか言ってた。
故に、絶対に渡してはならない……の……だけれど……
あー……すごい……眠い……。
「淫夢のリスト(G Bible)ありますねぇ!いいゾ~これ!」
私の握っているUSBに、アリスさんの手が伸びてくる。
だが阻止しようにも、強い眠気に襲われ体が思うように動かせない。
こうなったら、一か八か。上手くいくことを祈ろうか。
私はUSBの先端を下に向け、そのまま倒れこむ。そして全体重を使い、USBを床に突き刺した。
思い浮かべる対象は、『野獣邸』
そして朦朧とする意識に鞭を打ち、叫んだ。
「『横向くんだよ、90度!』」
意識が途切れる寸前、最後に感じ取ったのは。
USBが放つ強い緑色の光と、すわ地震かと思うほどの揺れ、そして建物が軋む音だった。
・G(ay)Bible
『真夏の夜の淫夢』に関するすべてのデータが押し込まれた特級呪ぶ……USB。
USBの先端に触れるものすべてをミーム汚染する上に、放置していても周りを侵食し始めるという激ヤバ物体。
その浸食は無機物に突き刺すことで進行を遅らせることができるが、完全には止まらない。
止めるには『意思を持つもの』に突き刺す必要がある。
故に並行世界のモカは誰を犠牲にするかを選べず、自分に突き刺した。
だって、皆いい人だったんだもん。
使用する際、語録を用いることである程度汚染や改変をコントロールすることができる。
そうしなかった場合は、完全にG Bibleのおまかせになる。
なんかネットミーム成分が足りない・・・足りなくない?
健全な小説を書きすぎたってはっきりわかんだね。
いやまあ、語録しか喋れない族が今回ちょっとしか出番が無かったってのもありますけどね。
もしよければ、感想かここすきを頂けると次回執筆が捗ります。
プロットはできているので、そんなには長くかからない、はず・・・!