季節は夏。
早瀬ユウカは酷く絶望していた。
華のJKの夏といえば海や川など水着を着る機会が多いだろう。それはセミナーで多忙を極める冷酷な算術使いである"早瀬ユウカ"も例外なく同じであり、先生に海に誘われたため、親友の"生塩ノア"と共にとあるショッピングモールに水着を選びに来ていた時に起きた出来事がきっかけである。
「ノア〜青と黒ならどっちがいいと思う〜?」
「ユウカちゃんならどちらも似合いますけど...強いて言うなら黒ですかねぇ」
「そっか、ありがと!早速試着してくる!」
試着室に衣擦れの音が響く。
次カーテンを開けたらユウカちゃんは下着同然の姿...
ノアは静かに興奮し、記録をつけた。
カーテンが開きユウカちゃんが現れた。
「どうかなノア?」
「エッチだなぁ」とノアは思った。
「すごくエッチだと思います(とてもお似合いですよ)」
「ノア!?」
「間違えました。とても似合ってます!」
「ノア...ありがと!じゃあこれにしちゃおうかな」
会計を済ませ、店を出る。
直後、ノンデリの先生現る。
「おっユウカにノアじゃん。今日もいい(太くて)足だねユウカ。」
その時、ユウカに電流走る。
(足...痩せなきゃ...)
その後ノアが先生を蹴飛ばし、ユウカとノアは家路についた。
(痩せなきゃ...痩せなきゃ...)
ユウカの頭に先生の何気ない一言が響きわたる。
(「今日もいい足(太くて)だねユウカ」)
(「ユウカ今日もいい(太くて)足だね」)
(「ユウカ今日もいい足だね」)
(「ユウカ足太いね」)
(「足太いね」)
(「足ふっと」)
ユウカは固く決意をした。
(痩せなきゃ!だらしない女だと先生に思われて嫌われちゃうかも!)
その日からユウカの地獄のダイエット生活が始まった。
食事を制限し、毎日足を中心に適度な運動(毎朝軽くランニングをし、空き時間があればスクワット等)を続けること2ヶ月、ユウカの太ももはスラッと引き締まっていた。
なんてことだ...先生の何気ない一言が生徒のアイデンティティのひとつを潰してしまった。
ユウカはルンルンで先生の元へダイエット成功の報告をしにシャーレまで向かった。
しかしユウカはまだ知らない...この後とんでもない悲劇が待ち受けていることを...。
シャーレにて
「先生!ちょっとお時間いただけますか?」
「うん、いいよ......誰?」
「!?」
そう太い太ももはユウカの最大の魅力の一つ。それが無くなった今、ユウカを判別する手段は嫁度くらいしかないのだ。
「せ、先生やだなぁ...教え子のユウカですよ!早瀬ユウカ!」
「嘘だッ!!ユウカの太ももはそんなに細くない!!君はユウカじゃない!!」
「せ、せんせぇ...(ドン引き)
もういいです!先生なんて知らない!」
この後先生に言われた言葉がショックでヤケ食いをしまくり、ユウカは元の太ももに戻った。
3日後
「先生...ちょっとお時間いただけますか...?」
見るからに凹んだ(メンタル面が)ユウカがシャーレを訪れていた。
「お、ユウカ!大丈夫だよ。いらっしゃい」
「はぁ...」
(やっぱり先生は私の太ももしか見てないのかな...)
「そうだ、聞いてよユウカ!この前ね、ユウカを名乗る不審人物がシャーレに来たの。全く私を舐めないで欲しいよね...私がユウカを見間違えるわけないのに。」
「先生...それ、私です」
「へ?」
〜完〜